ボーイスカウト日本連盟

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ボーイスカウト日本連盟
英語: Scout Association of Japan
設立年 1922年4月13日
種類 公益財団法人
地位 公益法人認定法
本部 東京都文京区本郷1-34-3
貢献地域・分野 日本
メンバー 143,272人
理事長 奥島孝康
提携 世界スカウト機構
設立者 後藤新平
スタッフ 49人
ウェブサイト http://www.scout.or.jp/

公益財団法人ボーイスカウト日本連盟(ボーイスカウトにほんれんめい、英語: Scout Association of Japan)は、「世界スカウト機構憲章に基づき、日本におけるボーイスカウト運動を普及し、その運動を通じて青少年の優れた人格を形成し、かつ国際友愛精神の増進を図り、青少年の健全育成に寄与することを目的とする」[1]文部科学省所管の公益法人財団法人)である。

沿革[編集]

  • 1908年 日本にボーイスカウト運動が伝わる。
    ベルギー日本大使だった秋月左都夫が、英国ボーイスカウトについての情報を日本に報告。
    広島高等師範学校の校長だった北条時敬が、万国道徳会議出席のためイギリス訪問の際にスカウト運動についての調査を行い、帰国後、広島などでスカウト運動に関する講演などを行う。
  • 1910年 文部省督学官として英国留学から帰国した蒲生保郷が、英国ボーイスカウトに関する書籍を桂太郎首相と小松原英太郎文部大臣に贈呈し、政府に「日本でも少年団活動を検討すべし」との建白書を提出する。
  • 1911年
    ロバート・ベーデン=パウエル卿(以下 B-Pと表記することあり)が訪英中の乃木希典大将と会見。乃木は帰国後に片瀬海岸神奈川県藤沢市)でボーイスカウト式キャンプを実施。
    横浜在住の実業家であり、日曜学校の教師でもあった英国人クレアランス・グリフィン (Clarence Griffin) が横浜第一隊(英国人12名、米国人3名、デンマーク人2名、ノルウェー人1名。グリフィン隊とも呼ばれた)を結成。
    神戸在住のイギリス人牧師フレデリック・ウォーカーがウォーカー隊(米国人を主とした27名)を結成。
  • 1912年4月 世界一周旅行中のB-Pが日本を訪問。横浜第一隊 (グリフィン隊)を視察。
  • 1913年 東京で小柴博らによって「少年軍」が設立(この“軍”は、いわゆる軍隊ではなく、救世軍を意図したもの)。大阪基督教青年会(YMCA)内でジョージ・グリーソン (George Gleason) によりスカウト活動を展開(「大阪少年義勇団」の母体)。
  • 1914年
    • 8月 深尾韶が静岡で「静岡少年団」を創設。
    • 9月5日 「大阪少年義勇団」が正式に発会。
    • 12月 東京の「少年軍」が「東京少年団」に改称。
  • 1915年11月1日 大正天皇即位大礼の記念事業として、少年に対する社会教育事業の創設の議が有志者の間に起こり、その一環として「京都少年義勇軍」の結団式が平安神宮で行われる。
  • 1916年8月 京都少年義勇軍によって日本のボーイスカウトによる初野営(キャンプ)が琵琶湖畔の雄松崎(滋賀県志賀町)で行われる。
  • 1917年 訪英した二荒芳徳がスカウト本部を訪問。
  • 1920年 第1回世界ジャンボリー
    日本からは「東京少年団」の小柴博、「北海道岩内少年団」の下田豊松「横浜インターナショナル隊」鈴木慎(鈴木リチャード)の3名が参加。
  • 1921年 ロンドンにおいて、昭和天皇(当時は皇太子)にB-Pが謁見し、英国ボーイスカウトの最高功労章であるシルバーウルフ章を贈呈する。
  • 1922年
  • 1923年
    • 関東大震災。少年団日本連盟による救援・奉仕活動が行われる。
    • 神戸市に日本人が組織した最初のウルフカブである「須磨向上会ウルフカブ」が誕生。
    • 副理事長の三島通陽の妻の純らが中心となり、「少年団日本連盟」の女子向け組織(ガールスカウト組織)として、「日本女子補導団」が設立。
  • 1924年
    • 第2回世界ジャンボリーおよび第3回国際会議に三島通陽ら24名参加。ボーイスカウト国際事務局に正式加盟。その後、佐野常羽がギルウェル実修所に入所。(日本人初)
    • 8月 福島県で第1回全国野営大会を開催。後藤新平総裁を初代総長に推戴。
    • 12月 連盟歌『花は薫るよ』(作曲:山田耕筰、作詞:葛原しげる)を採用。少年団日本連盟に「海洋部」を創設。
  • 1925年 第1回指導者訓練所を山中湖畔で開設。ちかい(宣誓)とおきて(12項目)を制定。
  • 1928年 日本連盟加盟規則の改訂。これにより、連盟に加盟する団体を3つ(ボーイスカウトの宣誓とおきてを採用した諸団体、前項と同様の海洋諸団体、それ以外の団体)に分ける、いわゆる“三部制”がしかれる。
  • 1929年 第3回世界ジャンボリーに佐野常羽以下28名が参加。
  • 1931年 佐野常羽がB-Pよりシルバーウルフ章を贈られる(同章を受けた日本人は昭和天皇と佐野の2名のみである)。
  • 1932年 "三指礼問題"が勃発(当時の反米反英世論にのった軍関係者が、「敬礼とは五指であるべきで、英国かぶれの三指礼はやめるべきだ」とボーイスカウトの三指礼を批判・攻撃。同年10月20日の大阪毎日新聞に同趣旨の記事が掲載される)。
  • 1935年 7月 少年団日本連盟が財団法人化して「大日本少年団連盟」に改称。
  • 1938年 海洋健児部が「大日本海洋少年団連盟」として分離発足。
  • 1941年 1月 政府の方針により、大日本少年団連盟、大日本青年団、大日本連合女子青年団、帝国少年団協会を解体し「大日本青少年団」に統合。初代団長は文部大臣・橋田邦彦
  • 1942年 6月 大日本青少年団が大政翼賛会の傘下となる。少年団体の統合に反対する旧・日本少年団連盟関係者が「財団法人健志会」を発足。
  • 1945年
    • 6月 大日本青少年団が解散し、全団員は「大日本学徒隊」に再編される。
    • 8月15日 第二次世界大戦が終戦。
  • 1946年
    • 2月 三島通陽らがボーイスカウトクラブの研究会を開催。
    • 12月 民間情報教育局(CIE)が関東におけるボーイスカウト運動の再建を承認。
  • 1947年 1月 GHQの許可を受け、東京と横浜で活動再開。
  • 1949年
    • 4月 財団法人健志会を基として財団設立認可が下り、「財団法人ボーイスカウト日本連盟」が再発足。(通常総会でマッカーサー元帥を名誉総長に推挙)
    • 9月 全日本ボーイスカウト大会(後の日本ジャンボリー)が皇居前広場で開催。
  • 1950年
    • 6月30日 ボーイスカウト国際連盟に復帰。
    • 10月 三島通陽が三島家別荘(栃木県那須塩原市)の土地と家屋を日本連盟に譲渡し、11月に那須野営場が開設される。
  • 1951年 三島通陽が第4代総長に就任。1級スカウトの上に菊、隼、不二(富士)スカウトが出来る。
  • 1952年 カブ、シニアー、ローバーの各プログラムを制定。
  • 1956年 第1回日本ジャンボリー開催(長野県軽井沢町)。
  • 1962年 B-P夫人オレブ・ベーデン=パウエルが来日(訪日は1962年1966年の2回)。
  • 1971年8月 第13回世界ジャンボリーが日本(静岡県富士宮市)で開催され、富士山麓朝霧高原に87カ国約23000人の青少年が集った。その跡地には静岡県立朝霧野外活動センターが建立されている。
  • 1972年 ボーイスカウト日本連盟創立50周年パレードが東京・銀座で実施された。沖縄のボーイスカウトが日本連盟へ正式移管される。
  • 1973年 第1回日本アグーナリー(国際障害スカウトキャンプ大会)開催(愛知青少年公園、現在:愛・地球博公園)。
  • 1984年 第1回シニアースカウト大会(日本ベンチャー)開催。(南蔵王山麓)
  • 1988年 12項目あった「おきて」が8項目に整理統合される。
  • 1991年 9月15日を「スカウトの日」として制定し、全国的な奉仕活動を展開する日とした。ローバースカウト部門(18歳以上)への女子の参加が認められる。
  • 1995年 ビーバー隊から指導者までのすべての部門において、女子の加盟登録が認められる。
  • 2001年 5月に、日本連盟呼称の英文表記変更が承認され、5月20日に従来のBoy Scout of NipponからScout Association of Japanへ変更になった。
  • 2007年 第21回世界スカウトジャンボリーが英国で開催(参加者は4万人で過去最大)。
  • 2010年 公益財団法人化に伴い、5月25日に、正式名称が「公益財団法人ボーイスカウト日本連盟」に変更された。第15回日本スカウトジャンボリー開催。
  • 2012年 日本連盟創立90周年。第11日本アグーナリー開催。
  • 2013年 第16日本ジャンボリーおよび第30回アジア太平洋地域ジャンボリー開催。

教育[編集]

部門[編集]

年齢によって

  • ビーバースカウト小学校入学前年の9月 - 小学校2年生)
    • 就学前については、小学校入学直前の1月からか、もしくは隊および団が対応できる場合は、就学前年の9月から受け入れることができる。
    • 活動自体は小学2年生までとするが、その中でも小学2年生は、ビッグビーバーとなり、カブスカウトへ上進する準備期間であると共に、年下のビーバー隊のスカウトの面倒もみる。
    • カブスカウトよりも幼い児童にもスカウト活動を、との声が広がったことと、カブ隊のスカウト(とその親)に同行して兄弟もついでにカブに入隊できないかという声が多かったこと、また外国でも同様の現象がみられ既にビーバースカウト年齢相当の隊を発足している国がいくつかあったことなどから、この制度が導入された。ビーバースカウト制度はもともとカナダ連盟のもので、それに倣い、日本の子どもにも対応できるプログラムを研究して日本で発足させたもの。この制度を日本連盟に採用する際に新たな呼称を作ろうとしたが、日本らしい動物の名称が見つからなかったため、カナダ連盟の“ビーバー”の名をそのまま使うこととなった。
    • 小学校2年生の9月以降は上進準備のためにカブ隊で「りすの道」の課程を履修することができる。上進の時期については小学校2年生の9月以降で各隊・団が独自に決めることができるが、小学校2年生を修了した後は、ビーバー隊に留まることはできない。
  • カブスカウト小学校2年生二学期 - 小学校5年生)
    • カブ(cub)は「幼獣」のこと。そのため国によっては“ウルフ・カブ”とも呼ばれる。
    • カブ隊では、カブスカウトたちの自然な仲間の集団として組長(ボス)を中心とする組(デン)を作り、兄貴分であるデンコーチ(ボーイスカウト)と、よき理解者であるデンリーダー(保護者などの成人指導者)が補佐するという形の班制教育を行う。デン(den)は獣の巣。
    • 進歩制度としては、年齢により区分された必修科目のステップ章と、興味のある分野に挑戦する選択科目のチャレンジ章がある。ステップ章には動物の名前が設定されており、入隊後すぐに「りすの道」の課程を履修した後、小学校2年の9月から小学校3年の8月までは「うさぎ」の課程、小学校3年の9月から小学校4年の8月までは「しか」の課程、小学校4年の9月以降は「くま」の課程を履修し、各課程を修了するとクリア章(完修章)がもらえる。各ステップ章は、期間内に修了することが望ましいが、たとえ修了しなくても期間が過ぎれば次のステップ章の課程に進まなければならない。
    • 小学校5年生になると、ボーイ隊への上進準備のため上進章を着用し、カブ隊とボーイ隊の指導者の協力により運営される「上進章集会」に参加して上進章課目を履修する。上進章集会に参加する「くまスカウト」たちを、カブコールの歌詞に残っている旧課程の呼称で「月の輪熊(つきのわぐま)」と呼んだり、上進章集会を「月の輪組集会」や「月の輪班集会」と呼ぶ隊も多い。なお、上進の時期については小学校5年生の9月以降で各隊・団が独自に決めることができるが、小学校5年生を修了した後は、カブ隊に留まることはできない。
  • ボーイスカウト(小学校5年生二学期 - 中学校3年生)
    • スカウト運動は班制教育進歩制度野外活動という3つの柱によって各年齢層に合ったプログラムが作られており、これは全ての部門において共通だが、ボーイスカウト部門はその中核をなしている。班制教育では班長と班員という構成で団体行動を学び、進歩制度では個人としての技量を鍛える。年齢に関係なく入隊したスカウトは、ボーイスカウトバッジを着用し、初級スカウト2級スカウト1級スカウト菊スカウトへの進級を目指す。進級する際、必ず隊長や団関係者と面接を行う。2級スカウトになって初めて一人前のスカウトとみなされ、日本ジャンボリー等への参加条件となる。ボーイスカウト部門の進歩制度における最高のランクとして設定されているのが菊スカウト章で、取得者は「菊スカウト」と呼ばれる。菊スカウトへの面接は地区の面接を行う。1級・菊章スカウトは、ベンチャー隊へ上進後そのまま章をベンチャー章をとるまで着用できる。また、菊章はベンチャー章取得以後ローバースカウトまでスカウト顕彰「菊」を着用できる。
    • その他に、ターゲットバッジマスターバッジ技能章という特定分野への選択科目も設定されている(技能章はベンチャー隊と共通)。
    • ベンチャー隊への上進の時期については中学校3年生の9月以降で各隊・団が独自に決めることができるが、中学校3年生を修了した後は、ボーイ隊に留まることはできない。中学3年生のベンチャー隊でボーイ隊のとき1級の人は中学生である年度末まで菊スカウトに挑戦可能である。
  • ベンチャースカウト(中学校3年生二学期 - 高校3年生時3月末)
    • シニアースカウト。旧制度におけるシニアースカウトは、「自主性」という点において充分なプログラムであったとは言えなかったため、ベンチャースカウトへと発展的に解消された。
    • ベンチャースカウトは、ボーイスカウトと異なりプロジェクトに対して自主的な企画・計画、実行、評価・反省、報告が求められている。この一連のサイクルが評価された場合は、プロジェクトアワード(現行規定)⇒プロジェクトバッチ(改正後)が授与される(社会・地球環境、国際文化、高度な野外活動、体力づくり・スポーツ、文化活動、専門分野の探究、奉仕活動、ジュニアリーダーの8分野から成る)。
    • ボーイスカウトのような班制度はないが、活動ごとに活動チームという小グループを編成し、チーフを中心に自治を行うという形で班制教育を行う。また進歩制度では、ボーイ隊にて菊・1級を取得したものはそのまま菊・1級の進級章を着用し、それ以外の者は入隊後にベンチャーバッジを着用し、ベンチャー章隼スカウト章富士スカウト章の取得を目指す。ベンチャースカウト部門では富士スカウト章がその最高ランクかつ進歩上の到達点として設定されている。その他に、技能章という特定分野への選択科目も設定されている(ボーイ隊と共通)。
    • ベンチャー隊のベンチャーは、「ベンチャー企業」の言い方に見られるように、チャレンジ精神旺盛な青年が冒険をしている姿をイメージしている。
    • 18歳に達したスカウトは、自動的に、ローバー隊か指導者を選択することができる。
    • ベンチャースカウトがベンチャー隊にとどまれるのは、18歳に達する日以後の最初の3月31日までである。
  • ローバースカウト(18歳以上25歳以下。大学生・大学院生・勤労青少年)
    • ローバー隊は自ら自治規則(憲章)を設定し、隊(クルー)の型を決め、自治原則により運営される。
    • ローバー隊の活動は、ローバースカウト自らが実施する自己研鑽と、隊(クルーまたはグループ)が行う奉仕活動、社交活動及びその他のプログラム活動とによって行われる。
    • ローバー隊のローバーには、「さすらう」「漂流する」という意味があり、自己の研鑽をすることをイメージしている。B-Pの著書「ローバーリング・ツー・サクセス」 (Rovering to Success, 1922) から命名された。

という5つの部門に分かれ、活動を行っている。

進歩制度[編集]

ボーイスカウトの少女・女性とガールスカウトとの関係[編集]

日本のボーイスカウト運動における女性の参加は、カブ隊におけるデンマザーのように、限られた役割を果たしているだけであったが、世界スカウト会議における「スカウティングにおける成人」および「スカウト運動における少年少女と男女に関する方針」を受けて、日本でも女性の指導者と少女のスカウトが誕生した。その背景には、女性の社会進出や男尊女卑の撤廃、女性ならではのソフト面の対応への期待等があげられる。

ガールスカウトは、ボーイスカウトの目標(良き社会人の育成)に加えて、「自立した女性の育成」という目標ももっているため、受け入れの対象は少女のみであり、特に少年に対応したプログラムはもたない。一方、ボーイスカウトは、少女の受け入れをしており、裁縫料理介護応急処置などの、いわゆる女性的なプログラムをもつ。しかし、全ては良き社会人となるためのプログラムであるため、少年だからやらない・少女だからやる、という区別はない。

ボーイスカウトの団の中には、少女がいる隊には女性のリーダーを必ず配置したり、キャンプ等の際、女子専用のテントを増設したりする等、少女に対して配慮をしている団も存在する。ただし、まだ少女の受け入れをしていない団もあり、それはその団のカラーであり特色であるとして容認されている。

ボーイスカウトとガールスカウト(ガールガイド)はルーツが同じである為、共通する事項も多い。

  • モットーはどちらも同じ「そなえよつねに」である。
  • スローガンは、ボーイスカウトは『日日の善行』、ガールスカウトは、『一日一善』だが、 英語表記では、Daily Good Turn. または Do a good turn daily.と共通しており、意味は同じである。
  • 入団式を経た後に初めてスカウトの象徴である「制服」と「ネッカチーフ」の着用を許される。

ガールスカウト日本連盟の英語表記が、Girl Scouts of Japanであるのに対し、ボーイスカウト日本連盟の英語表記は、Scout Association of Japanとなっている。boyと表記されないのは、加盟している少女や女性に対しての配慮である。

組織[編集]

全国組織[編集]

  • 理事会
    • 常任理事会
    • 中央名誉会議
    • 委員会
  • 評議員会
  • 教育本部
    • 教育本部コミッショナー
    • 教育本部会議
    • 常任教育本部会議
    • 常設委員会
    • 特別委員会

都道府県連盟[編集]

47都道府県にそれぞれ1連盟、計47連盟がある(なお、「東京連盟」「滋賀連盟」といったように「○○連盟」と名乗る連盟と、「埼玉県連盟」「山口県連盟」といったように「○○連盟」と名乗る連盟がある)。

地区[編集]

都道府県連盟は、地域の実状により、連盟の運営を円滑にするために「地区」を設置できる。地区は数個~十数個の団から構成される(例:山手地区、多摩西地区など)。

団・隊[編集]

青少年に対しスカウト教育を実施する単位を「隊」といい、運営の単位を「団」という(例:三鷹第1団、大阪第165団など)。団は団委員会及びビーバーからローバーまでの各隊をもって標準とする。

  • ジャンボリーなどの際に編成される派遣隊は、スカウト8名の班を4つと指導者8名の計40名で構成される。

団は特定の地域を本拠として設置されている(市町村、区、あるいは学区など、本拠としている地域はそれぞれの団によって異なる)。ただし、特定の宗教を本拠としている団や、大学のサークル(大学ローバー)として大学を本拠としている団もある(例:京都第65団は八坂神社、千代田第3団は中央大学を本拠としている)。

ビーバー隊からカブ隊、カブ隊からボーイ隊、ボーイ隊からベンチャー隊、ベンチャー隊からローバー隊に移籍することを、上進(じょうしん)という。

[編集]

スカウト活動の基本にして最小単位は「班」である(カブ隊では「組」と呼称される)。年長の少年あるいは青年を班長とし、彼を含め9名がひとつの班を構成する(これを班制度/パトロール・システムと呼ぶ)。数個の班が集まって隊を、隊が集まって団を形成する。伝統的に各班には動物や鳥の名前がつけられる。

団委員会[編集]

育成会から団の運営のために選任された委員を団委員という。通常5人以上おり、各人に仕事を割り振るため、また団の現状を把握するために団委員会という会議を行う。その際の議長は団委員長がつとめる。 団委員長は、団委員の互選で選出される。スカウトの教育訓練はリーダーが行うため、直接団委員会が携わることはない。しかし、

  • 団内の資産の管理
  • 団の財政についての責任
  • 団行事(夏期野営実施など)についての便宜
  • リーダーの選任やリーダーの訓練への便宜
  • スカウトの進歩の促進
  • 入団・退団・上進・団の加盟登録などの手続き
  • スカウトの健康や安全

などについては団委員会がこれを行う。 団によっては、リーダーと団委員を兼任している者もいる。

指導者[編集]

  • ボーイスカウトの指導者は、一定の訓練を修了した者に限られる。(デンリーダー、補助者を除く)
    • 隊指導者の訓練
      • 導入訓練課程(ボーイスカウト講習会:1日7時間15分が基本):満18才以上の者が参加可能。修了者は指導者手帳が交付され、副長任用資格を得る。修了者は、導入訓練修了記章(胸章(若草色に銀色の綱))を着用することができる。
      • 基礎訓練課程(ウッドバッジ研修所(課題研修及び2泊3日の舎営または3泊4日の野営)及び安全セミナー)(課題研修及び2泊3日の舎営または3泊4日の野営):ボーイスカウト講習会を修了した加盟員に限り参加可能。各ブロックや都道府県連盟が開設。各部門用のプログラムがある(ビーバー、カブ、ボーイ、ベンチャーの4部門)。ウッドバッジ研修所の修了者は、ウォッグル(皮紐製のチーフリング)を着用することができる。
        ウォッグル
        さらにウッドバッジ研修所修了後1年以内に安全セミナー(1日)を修了して隊長任用資格を得る。修了者は、基礎訓練修了記章(胸章(各部門を表す色に銀色の綱))着用することができる。
      • 上級訓練課程(ウッドバッジ実修所)(第一教程(課題研究)、第二教程(プログラムトレーニング:3泊4日の野営)及び第三教程(実務訓練):加盟員で該当部門のウッドバッジ研修所履修後1年以上経過後に参加可能。第二教程は日本連盟・県連盟または県連盟の合同が開設、第三教程は県連盟が実施。各部門用のプログラムがある(ビーバー、カブ、ボーイ、及びベンチャーの4部門)。修了者は、上級訓練修了記章(胸章(各部門を表す色に金色の綱))とウッドバッジ(2ビーズ)及びギルウェルスカーフを着用することができる。
    • 団委員の訓練
      • 導入訓練課程(指導者と共通)
      • 基礎訓練課程(団委員研修所(課題研修及び2泊3日の舎営)及び安全セミナー):導入訓練課程を修了した加盟員に限り参加可能。各都道府県連盟が開設。団の運営に携わる方々を対象に開催され、スカウト運動への理解を深めるとともに、団の運営の基本的な方法などについて小グループを編成して行われる。修了者は、安全セミナー(隊指導者の訓練と共通)を修了後、基礎訓練修了記章(胸章(白色に銀色の綱))を着用することができる。
      • 上級訓練課程(団委員実修所)(第一教程(課題研究)、第二教程(マネジメントトレーニング:2泊3日の舎営)及び第三教程(実務訓練):加盟員で団委員研修所履修後1年以上経過後に参加可能。第二教程は日本連盟・県連盟またはブロックが開設、第三教程は県連盟が実施。修了者は、上級訓練修了記章(胸章(白色に金色の綱))を着用することができる。
    • その他に、成人指導者訓練として各種のコミッショナー(地区、県連盟)を対象としたコミッショナー研修所、コミッショナー実修所、指導者の訓練を担当するトレーナーを養成する、副リーダートレーナーコース、リーダートレーナーコース、トレーナーリフレッシャーコースなどがある。
    • ウッドバッジ研修所(一部)・ウッドバッジ実修所は、野外でのキャンプを通して行われる。ビーバー部門は自分のことがまだ自分でできないスカウトもいるため基本的に泊り禁止、カブ部門は室内での泊りが原則であるが、指導者はスカウトに自然のすばらしさを伝えるために、あえて野外でのキャンプで研修を受ける。
  • カブ隊では組の指導者(組全体の保護者的な意味合いが強い)としてデンリーダーが存在する。デンリーダーはカブスカウトの保護者等から選出され、ボーイスカウト講習会を修了しているかどうかは問われない。以前はデンマザー・デンダッドと呼ばれていた。
  • ボーイ隊のスカウトが、カブ隊の組の指導者としてデンコーチになれる。これはスカウト活動における奉仕活動の一例であり、カブスカウトにとってはボーイスカウトへの憧れを抱かせ、ボーイスカウトにとっては将来班長としてのリーダーシップを養う機会となる。
    • デン (den) とは「動物の巣穴」の意味である。
  • ビーバー隊では隊長や副長の補佐として、ボーイスカウト講習を修了していない保護者等が補助者として隊につくことがある。
  • 指導者は無報酬のボランティアである。県連盟や日本連盟には専従の職員がいるがそれは全体のごく僅かで、ボーイスカウトに携わる者のほとんどは無報酬である。
  • ローバー隊だった元スカウトがリーダーをする場合とスカウトの親がデンリーダーを経てリーダーになる場合が多い。
  • 一般的に、ボーイスカウトやガールスカウトの活動には手がかかり、いわゆる「習い事」と比べて保護者の負担が重い、と勘違いされることが多い。しかし実際は、団委員や隊指導者が無償のボランティアとして組織運営を引き受けているため、保護者にかかる負担が著しく重いということはない。

コミッショナー[編集]

日本連盟や各県にはそれぞれコミッショナーがいる。スカウト運動におけるコミッショナーとは、全国や地方の組織において、特定分野を担任して指導にあたる役員のことである(ただしその任務は各国によって違いがある)。

日本のボーイスカウトにおけるコミッショナーの任務は、スカウト運動の目的・原理・方法といった普遍的なものの周知・普及と、これらに則した適正な判断を行うことであり、スカウト運動の基幹である教育プログラムに関すること、青少年を支援する成人に関することなどの調整・実施・推進等を行うことである。また、このような任務から、コミッショナーは「良き社会人」であり「良き指導者」として模範を示す者でなければならないので、導入訓練として各課程のウッドバッジ実修所修了の他に、各コミッショナーの役割に応じて、コミッショナー研修所、コミッショナー実修所を修了することが必要である。

日本連盟には、

  • 日本連盟コミッショナー(1名)
  • 日本連盟副コミッショナー(若干名)

都道府県連盟には、

  • 県連盟コミッショナー(1名)
  • 県連盟副コミッショナー(担当任務につき必要数)

地区には、

  • 地区コミッショナー(1名)
  • 地区副コミッショナー(担当任務につき必要数)
  • 団担当コミッショナー(概ね3から5個団につき1名)

がそれぞれおかれている。

脚注[編集]

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注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ 団体概要より。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]