冠山峠道路

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一般国道
国道417号標識
冠山峠道路
国道417号
路線延長 7.8 km
起点 岐阜県揖斐郡揖斐川町塚奥山
終点 福井県今立郡池田町田代
接続する
主な道路
記法
Japanese National Route Sign 0417.svg徳山バイパス
Japanese National Route Sign 0417.svg河内田代バイパス
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路

冠山峠道路(かんむりやまとうげどうろ)は、岐阜県揖斐郡揖斐川町塚奥山から福井県今立郡池田町田代に至る、延長7.8km国道417号の道路である。

国土交通省近畿地方整備局事業評価監視委員会の資料では、便益算定上の仮定の供用開始年次は2025年度(平成37年度)とされている[1][2]。なお、中部圏9県3政令市[3]による中部圏開発整備地方協議会は、北陸新幹線敦賀駅延伸開業に合わせた2022年度(平成34年度)の供用を要望している[4][2]

概要[編集]

2017年(平成29年)8月現在、国道417号の当該区間は7.6kmが自動車通行不能区間とされ[5]、直線距離で7.1km(福井側3.2km、岐阜側3.9km)にわたって未整備であり、両県の端点を、冠山峠を経由する延長19.4kmの林道塚線及び林道冠山線を代替路として接続している。しかし両林道とも幅員が狭小で急カーブ・急勾配が連続する線形不良箇所が多く、大型車の通行は困難であり、冬期及び土砂災害時は通行止めとなるので、年間通行止め日数は170日を超える[1]

そのため、福井・岐阜県境冠山直下を通る冠山峠2号トンネル(仮称)と岐阜側の冠山峠1号トンネル(仮称)を掘削し、福井側の河内田代バイパス2002年10月18日供用開始)と岐阜側の徳山バイパス2006年9月22日供用開始)に接続させる計画である。

2003年(平成15年)4月2日に事業化され、トンネルの完成目標は2012年度(平成24年度)とされていたが[6]、事業認定告示2011年(平成23年)7月19日と遅れ[7]2014年(平成26年)5月17日に冠山峠2号トンネル(仮称)の福井県側2.5kmの建設に着手[8][9]、2016年(平成28年)7月5日に冠山峠1号トンネル(仮称)の建設に着手した[10]。便益算定上の仮定の供用開始年次は2025年度(平成37年度)とされている[1]

ルート案では、冠山周辺が険しい山岳地帯であり、猛禽類が生息する地域でもあるため、計画延長の約8割をトンネルとする。残りの区間も豪雪地帯であることを考慮して、日当たりが良く雪解けの早い南側斜面(揖斐川支流シタ谷沿い)を通過するルートを選んでいる。冠山峠2号トンネル(仮称)は完成すれば全長4,834mの長大トンネルとなり[11][12]、冠山峠1号トンネル(仮称)も全長1,239mを予定している[13]

国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所の試算によると、全通すると福井県鯖江市から岐阜県大垣市への所要時間が国道8号国道21号経由時の約3時間(林道冠山線経由時は約3時間30分)から約2時間20分に短縮される。また、福井県池田町から岐阜県揖斐川町への所要時間も同様に、4時間10分から40分程度に短縮される。

路線データ[編集]

沿革[編集]

  • 1989年度(平成元年度) - 岐阜県と合同で概略ルート調査を実施
    • 12月 - 「冠山トンネル(国道417号)早期開通促進期成同盟会」設立(大垣市長、揖斐川町長、鯖江市長、池田町長)
  • 1995年度(平成07年度) - 建設省直轄による「幹線道路整備計画調査」を採択し、整備効果調査を着手
  • 1997年度(平成09年度) - 建設省が「直轄国道計画調査」に着手
  • 1999年度(平成11年度) - 建設省が「冠山地域環境調査委員会」を開催
    • 11月 - 「冠山トンネル(国道417号)早期開通促進福井県連絡協議会」設立(鯖江商工会議所会頭、池田町商工会長、越前市商工会長)
  • 2000年度(平成12年度) - 建設省が「新規着工準備箇所」として調査に着手
  • 2001年度(平成13年度) - 国土交通省が12年度に引き続き調査を実施
  • 2002年度(平成14年度) - 国土交通省が13年度に引き続き調査を実施
  • 2003年(平成15年)4月2日 - 国土交通省が新規事業化箇所として採択
  • 2007年度(平成19年度) - 用地買収に着手
  • 2008年度(平成20年度) - 工事用道路に着手
  • 2009年度(平成21年度) - 橋梁下部工事に着手
  • 2014年(平成26年)5月17日 - 冠山峠2号トンネル(仮称)工事に着手
  • 2016年(平成28年)7月5日 - 冠山峠1号トンネル(仮称)の掘削に着手
  • 2017年(平成29年)7月31日 - 冠山峠1号トンネル(仮称)が貫通[14]
  • 2019年令和元年)5月28日 - 冠山峠2号トンネル(仮称)が福井県と岐阜県の県境に到達[15][16]

主な構造物[編集]

以下はすべて仮称

  • 冠山峠1号トンネル:計画延長1,239m(NATM、2車線[13]
  • 冠山峠2号トンネル:計画延長4,834m(NATM、2車線[11])。なお、2019年5月28日の最新資料[15]では全長4,831mに修正されている。
  • 第1号橋:76m(単純細幅箱桁橋)
    • 橋梁はPC橋3橋、鋼橋4橋が予定されている。

脚注[編集]

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  1. ^ a b c 国道417号冠山峠道路 (PDF, 5.67MB)国土交通省近畿地方整備局、2013年12月
  2. ^ a b 「令和」改元以前に発表された行政文書のため、2019年5月以降も「平成」表記で記載されている。
  3. ^ 中部圏開発整備法に基づき、富山県石川県福井県長野県岐阜県静岡県愛知県三重県滋賀県県知事及び名古屋市静岡市浜松市の3政令指定都市市長等で構成。
  4. ^ 『平成31年度 中部圏の開発整備について』、中部圏開発整備地方協議会、69頁
  5. ^ 国土交通省近畿地方整備局の資料では、冠山の東側に存在した冠越(かんむりごえ)と呼ばれた峠を越えるルートを指している。
  6. ^ 緑ゆたかな安心の農村づくり (PDF)首相官邸地域再生本部、2009年3月27日、1頁
  7. ^ 平成28年度事業概要、国土交通省近畿地方整備局 福井河川国道事務所、19頁
  8. ^ 国道417号 冠山峠道路 〜福井県・岐阜県をつなぐトンネル工事に着手〜、国土交通省近畿地方整備局 福井河川国道事務所、2014年5月14日
  9. ^ 国道417号・冠山峠道路着工 中京圏とのアクセス大幅向上 福井産経新聞、2014年5月18日
  10. ^ 平成28年7月5日 冠山峠1号トンネル(仮称)の掘削が始まりました!、国土交通省近畿地方整備局 福井河川国道事務所、2017年7月6日
  11. ^ a b 「冠山峠道路第2トンネル工事(電子入札対象案件)」『官報』平成25年9月3日付(政府調達第166号)、21頁、2013年9月3日
  12. ^ 通年で一般車両の通行が可能な道路用トンネルとしては国道194号寒風山トンネルに次ぐ規模のトンネルとなる。
  13. ^ a b 「冠山峠道路第1号トンネル工事(電子入札対象案件)」『官報』平成27年8月18日付(政府調達第155号)、28頁、2015年8月18日
  14. ^ 7月31日に(仮称)冠山峠1号トンネルが貫通しました。、国土交通省近畿地方整備局 福井河川国道事務所、2017年8月1日
  15. ^ a b (仮称) 冠山峠2号トンネル(福井県今立郡池田町~岐阜県揖斐郡揖斐川町境)の見学会を開催。、国土交通省近畿地方整備局 福井河川国道事務所、2019年5月28日
  16. ^ 道ならぬ「酷道」、国道の「車両通行不能区間」とは 登山道やけもの道、解消工事進む”. 乗りものニュース (2019年7月20日). 2019年7月20日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]