マスターソード

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ゼルダの伝説シリーズ > マスターソード

マスターソード(Master Sword)は、任天堂が発売しているコンピュータゲーム『ゼルダの伝説』シリーズに登場する架空の

概要[編集]

ゼルダの伝説シリーズの主要な舞台となるハイラル王国に古来より伝わる剣。魔を封じる力を持つことから「退魔の剣」とも呼ばれる[1]。扱えるのは勇者のみで、悪しき者は触れることさえできない[1]。物語の中では主人公のリンクが手にすることになる。

日本におけるシリーズ第3作目『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』で初めて登場して以降、各作品で物語に深くかかわる重要な役割を担い、シリーズの時系列で最も昔の時代に当たる作品『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』ではマスターソード誕生の経緯について明かされている。一方、ハイラル王国以外が舞台となる作品などでは登場しないこともある。

聖域や神殿内部に作られた台座に突き立てられた状態で安置されていることが多い。リンクが台座からマスターソードを抜く重要な場面では、シリーズを通して同じメロディが用いられている。

デザイン・特徴[編集]

作品ごとに多少の差異はあるが、鳥が翼を広げたような形のとその中央にはめ込まれた菱形の飾り、剣身の根元のやや幅が広い部分に刻印された王国の秘宝「トライフォース」の文様といったデザインはほぼ共通している。ただし、『ゼルダの伝説 風のタクト』などでは、退魔の力が備わっていない状態の時に前述のデザインとは異なる形状をしている。

一部作品では、リンクの体力が満タンの時に剣先からビームを発射できる。『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』では、上方に掲げて力を溜めた後に振り下ろすことで「スカイウォード」と呼ばれる光を放つことができる。

登場作品[編集]

発売順に記載。移植作品とリメイク作品は除く。
以下の記述に登場する主人公リンクと主にハイラル王国の王女として登場する女性ゼルダは、名前は同じでも作品ごとに別の存在。

ゼルダの伝説 神々のトライフォース
ハイラル王国の北西に広がる「迷いの森」の奥にある台座に安置されており、王国各地にある「力の紋章」「知恵の紋章」「勇気の紋章」の力を受けたリンクが台座から引き抜く。その後、敵に占拠されたハイラル城でマスターソードを用いて城に張られた結界を破り深部へ進むことになる。全ての戦いを終えた後、リンクは再び迷いの森を訪れ、マスターソードを台座に納める。
ハイラル王国の鍛冶屋や王国の平行世界「闇の世界」の泉にいる女神により威力が強化され、剣身の色が変化する。
ゼルダの伝説 時のオカリナ
ハイラル城下町の一角にある「時の神殿」内の台座に安置され、王国の秘宝トライフォースが眠る聖地と神殿とを繋ぐ鍵の役割を担っている。そのトライフォースの強奪を目論む魔盗賊ガノンドロフの野望を阻止すべく少年リンクがマスターソードを引き抜くが、扱うには幼すぎると判断したマスターソードはリンクの魂を7年間眠りにつかせる。その後、青年の姿となったリンクは、台座でマスターソードを抜き差しすることで7年の時を行き来できるようになる。ガノンドロフが姿を変えた怪物「ガノン」との決戦冒頭ではマスターソードが跳ね飛ばされるものの後に取り戻し、その刃で斬りつけてとどめを刺す。戦いを終え本来の時代に戻ったリンクはマスターソードを台座に納め、時の神殿を後にする。
ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章 / 時空の章
「大地の章」と「時空の章」の両方をプレイした際に「L-3」(レベル3)の剣として手に入る。物語には関係しない。
ゼルダの伝説 風のタクト
海底に沈んだハイラル城内の台座に安置されている。城内は封印により時が止められていたが、リンクがマスターソードを台座から抜くことで再び時が流れ出す。入手当初は退魔の力が失われており、直後に戦った魔王ガノンドロフには傷一つつけられなかったが、後に覚醒した二人の賢者メドリとマコレの祈りにより本来の力が戻る。ガノンドロフとの再戦時にはリンクがマスターソードをガノンドロフの額に突き立てて勝負が決し、そこで石化したガノンドロフとともにマスターソードは海底へと消える。
ゼルダの伝説 4つの剣(『ゼルダの伝説 神々のトライフォース&4つの剣』内)
本作とセットになっている『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』の移植版をクリアすることで本作でも使用できるようになる。物語には関係しない。
ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス
ハイラル王国南部に位置する「森の聖域」内の台座に安置されている。リンクは、ハイラル王国を侵略した「影の世界」の王・ザントの呪いにより狼の姿に変えられていたが、マスターソードの力で人の姿に戻り、以降、人と狼の姿を任意で切り替えられるようになる。その後、森の聖域の奥にある「時の神殿」跡地の一角にある台座にマスターソードを差すことで過去の世界へ繋がる扉が開き、その先にある台座でも同様に差すと過去の時の神殿内部へ続く階段が現れる。ザントを倒すべくリンクが影の世界を訪れた際には、影の世界の生命の源である「ソル」の力を剣身に宿し、周囲に漂う影の霧を振り払えるようになる。王国に復活を遂げた魔王ガノンドロフとの最終戦ではマスターソード以外の攻撃が効かず、互いの剣を用いた鍔迫り合いが展開される。戦いの末にガノンドロフが敗れ王国に平和が戻った後、マスターソードは森の聖域の台座に納められる。
ゼルダの伝説 スカイウォードソード
前述のように、本作ではマスターソード誕生の経緯が描かれている。
天空に浮かぶ島「スカイロフト」で暮らすリンクは、島にそびえる巨大な女神像の内部に安置された聖剣「女神の剣」を手に取り、そこに宿る剣の精霊ファイと共に冒険に出る。旅の中で女神の剣は聖なる炎「フロルの炎」「ネールの炎」「ディンの炎」に鍛えられて「マスターソード」になり、その力によって、古代に通じる「時の扉」を復活させる。扉の先では、大地の巫女となった女性ゼルダの力が込められ、マスターソードは「真のマスターソード」へと変貌する。リンクはこの真のマスターソードを用いて魔族の王「終焉の者」と対峙し戦いの末に撃破、その残留思念を剣身に封じ込め消滅させる。戦いの後、スカイロフトの眼下の地上に位置する「封印の神殿」にある台座にマスターソードが納められ、ファイもその内部で眠りにつく。
ゼルダの伝説 神々のトライフォース2
ハイラル王国北西の「迷いの森」の台座に安置されている。マスターソードを用いることでハイラル城を覆う結界を破り中へ入れるようになる。全ての戦いを終えた後、リンクは迷いの森の台座にマスターソードを納める。
ハイラル王国とその平行世界「ロウラル王国」にいる鍛冶屋に特殊な鉱石「マスターストーン」を渡して鍛えてもらうことで2段階まで強化できる。
ゼルダ無双
ハイラル城の西北西に位置する「聖剣の神殿」内の台座に安置され魔王ガノンドロフの魂の欠片を封印していたが、ハイラルの侵略を目論む魔女シアに対抗するためリンクがマスターソードを台座から引き抜いたことで魂が解放されガノンドロフが復活することになる。ガノンドロフの撃破後、聖剣の神殿でリンクと王国の王女ゼルダが二人でマスターソードを台座に差し込み、台座から湧き出ていた邪気を封じる。
リンク以外の仲間の武器を集めることでマスターソードの封印が解け、攻撃力が飛躍的に上昇する。
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
当初からリンクが所持していたが、ハイラル王国に蘇った「厄災ガノン」によりもたらされた戦いでリンクが瀕死の重傷を負い、マスターソードの剣身も大きく損傷する。その後、王国の王女ゼルダがマスターソードを手に取り、王国の北部に広がる「コログの森」の中にある台座に納める。この際、ゼルダがマスターソードのことを「貴女(あなた)」と呼び女性として扱っている[注釈 1]
本作に登場する武器はそれぞれ耐久力が決まっており、使い続けて限界に達すると使用不能になる。この時、一般の武器はその場で壊れて消滅するがマスターソードだけは壊れることがなく、使用不能になってから半日(現実世界の時間では10分)経過後に再び使用できるようになる。また、機械兵「ガーディアン」との戦闘時や厄災ガノンの影響下にある場所では剣身が輝いて攻撃力が倍になり、耐久力の損耗も軽減される。
本作の発売後に配信された追加コンテンツの一つ「剣(つるぎ)の試練」を制覇すると、通常時でもマスターソードの攻撃力が倍増する。

ゼルダの伝説シリーズ以外での登場[編集]

リンクがゼルダの伝説シリーズ以外のゲームソフトに登場する際には、標準装備としてマスターソードを所持していることが多い[2][3]。また、リンクが登場しない作品でもアイテムの一種として用いられることがある[4]

詳しくは「リンク (ゲームキャラクター)#ゼルダの伝説シリーズ以外の出演作品」を参照。

タイトルロゴにおける描写[編集]

一部シリーズ作品のタイトルロゴには、マスターソードが描かれているものがある。

初出は『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』の日本国外版『The Legend of Zelda: A Link to the Past』のゲーム内タイトル画面で、タイトルの「Z」の文字をマスターソードが上部から貫いている。なお、パッケージのロゴでは別の剣が用いられている。また、後に発売された移植版『ゼルダの伝説 神々のトライフォース&4つの剣』のタイトル画面では日本版においても日本国外版と同様のロゴが使用されている。

日本版の初出は『ゼルダの伝説 時のオカリナ』で、タイトル英語表記部分の「Z」の背後に、剣の握り部分を右上にしたマスターソードが斜めに重なっている。リメイク版の『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』のロゴも同様のものを用いている。

『ゼルダ無双』とその移植版『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ DX』では、「無双」の文字の背後に、剣の握り部分を左側にした状態で横向きに描写され、剣身には作中でリンクが首元に結わえる青色のマフラーが巻きついている。日本国外版の『Hyrule Warriors』『Hyrule Warriors Legends』『Hyrule Warriors: Definitive Edition』では、「Warriors」の文字の背後に同様の描写がなされている。

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の欧米版『The Legend of Zelda: Breath of the Wild』では、剣身の錆びたマスターソードが『The Legend of Zelda: A Link to the Past』のロゴと同様に「Z」の文字を貫いている。

エピソード[編集]

  • 2004年開催のゲーム見本市「E3 2004」と2011年開催の新作ゲーム発表会「ニンテンドー3DSカンファレンス 2011」では、ゼルダの伝説シリーズのプロデューサーやゼネラルプロデューサーを務める宮本茂がマスターソードを手に持って登壇した[5][6]
  • ゼルダの伝説のオーケストラコンサートで演奏される楽曲の一つ『「時のオカリナ」ハイラル平原』は、観客たちの意思表示に合わせて曲の構成が変化するという特殊な手法をとっている。この楽曲の演奏中には、ゼルダの伝説シリーズで作曲を手がける近藤浩治がステージ上に立ち、手にしたマスターソードを掲げて観客の意思を確認することが恒例化している[7][8]
  • 任天堂が運営する販売サイト「マイニンテンドーストア」で販売された数量限定セット『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド DELUXE COLLECTOR'S EDITION』には、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の作中で登場する錆び付いたマスターソードをフィギュア化した「フィギュア 回生のマスターソード」が同梱された。現在は販売を終了している[9]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ この場面では『スカイウォードソード』でファイが現れる際の効果音が用いられている。

出典[編集]

  1. ^ a b KEYWORDS”. ゼルダの伝説ポータル. 2017年7月11日閲覧。
  2. ^ GAMECUBE/ソウルキャリバーII”. ナムコ. 2017年7月11日閲覧。
  3. ^ 大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U:リンク”. 任天堂. 2017年7月11日閲覧。
  4. ^ 暮らしを彩るアイテムのご紹介/かぐ3|どうぶつの森”. 任天堂. 2017年7月11日閲覧。
  5. ^ ゼルダ最新作がE3で発表に! 宮本リンク見参!!”. ITmedia (2004年5月12日). 2017年7月11日閲覧。
  6. ^ 宮本茂氏が最新作『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』を実機でプレイ! “ニンテンドー3DSカンファレンス 2011”Wii編”. 電撃オンライン (2011年9月13日). 2017年7月11日閲覧。
  7. ^ 音楽CD『ゼルダの伝説30周年記念コンサート』付属のブックレットに写真つきで解説文が掲載されている。
  8. ^ 音楽で振り返る30年の歴史! 初代『ゼルダ』の秘蔵資料も公開された“ゼルダの伝説30周年記念コンサート”京都公演リポート(2/2)”. ファミ通.com (2016年10月2日). 2017年7月11日閲覧。(記事となった公演では、マスターソードの代わりに『ゼルダの伝説 風のタクト』のアイテム「風のタクト」を手に持っている。)
  9. ^ ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド|Products”. 任天堂. 2017年7月11日閲覧。