プロゲーマー

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プロゲーマーprofessional gamer)とは、ゲームコンピューターゲーム)をすることにより報酬を受ける人のこと(ゲーマー[1]

概要[編集]

プロゲーマーはゲーム会社などがスポンサーとなって生活基盤を保証した上で活動したり、海外の大会への遠征費やパーツ(ビデオカードヘッドセットマウスマウスパッドなど)の提供を受けて活動する者もいる。

2018年現在、日本国内にも複数のプロゲーミングチームができ、代表的なチームとしては、「DaToNator」や、「DetonatioN Gaming」、「SCARZ」などがある[2][3]。これらのチームにはスポンサーがつき、ナショナルクライアントと呼ばれる有名企業がスポンサーについたこともある[4]。日本の選手でも海外のプロゲーミングチームと契約する場合があり、ストリートファイターVの世界大会EVO2017での優勝経験があるときど選手は、ECHO FOXとスポンサーシップ契約を結んだ[5]

プロゲーマーとして得る金銭だけで生活している人もいる。2017年のDota 2の公式世界大会「The International 2017」では、賞金総額が26億円以上に上った[6]。これは、賞金総額に観戦チケットやゲーム内課金アイテムの収益の一部が上乗せされるためで、AUTOMATONの山口は、「大会賞金総額のクラウドファンディングは、e-Sportsの世界では珍しいことではない。」としている[7]。同様の施策を導入した2016年の「League of Legends」の世界大会では、賞金総額が4億円以上に上っていることを公表している。 また、ライブストリーミング配信では、HALOの元プロゲーマーNinja氏のTwitch配信で、月額56万ドルの収入があると推定されている[8]。日本のプロゲーミングチームでも、SCARZがStreamer部門を設立するなど[9]、プロゲーマーのゲーム配信は増加している。 日本のプロゲーミングチームでは、「DetonatioN Gaming」のチーム「DetonatioN Focus Me」で日本初のフルタイム給料制を採用した[2]

日本ではアーケードゲーム対戦型格闘ゲームが盛んにプレイされており、数名のトッププレイヤーが全国大会の開催やインターネットによって著名になり、プロゲーマーとして活動しているが、ゲームセンターでは風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)や、各地の条例青少年保護育成条例など)による法的規制の影響を強く受けるため、賞金や金品をかけた大会の開催がほぼ不可能である。そのため、彼らは大会賞金ではなくイベントの出演、ゲーム雑誌や攻略本への執筆、攻略ビデオのプレイヤーなどを収入源としたり、別の職業のかたわら、副業として行っていることが多く、地方への就職や転勤・転職を理由として練習時間がとれなくなったり、離職により経済基盤を失うことなどによって活動そのものを辞めてしまうケースも多い。アーケードゲームは基本的にゲームセンターの店舗に行かないとプレイできず、また個人で筐体を所有するのは(金銭面、騒音などの理由で)不可能ないし困難[注釈 1]なため、地方に在住のプレイヤーが拠点としていた店舗が閉店ないし縮小するか、または筐体が撤去されるなどの理由で活動停止を余儀なくされることも発生している。

World Cyber Games2008ではバーチャファイター5ライブアリーナ部門にて「板橋ザンギエフ」が、プロゲーミングという要素が世間に認知された後、初めて日本人として優勝を達成(プロゲーミング要素が認知される前である2002年に「HALEN」、2005年に「活忍犬」が優勝したことはある)。2009年度には同部門において「ふ〜ど」が優勝し、この部門での強さ、層の厚さを見せる活躍をしている。また、2010年には梅原大吾がアメリカの周辺機器メーカーMad Catzとスポンサー契約を結び、プロゲーマーとしての活動を開始した[10]ときど(谷口一)も、格闘ゲームを中心に「東大卒プロゲーマー」と称して活動している。

シューティングゲームにおいては、ハイスコアラーの中野龍三が2006年ごろからプロゲーマーを名乗り活動を開始し、専門チャンネルMONDO21の番組『シューティングゲーム攻略軍団参上!』に出演するなどしている。

音楽ゲームにおいては2017年2月12日開催のThe 6th KONAMI Arcade Championshipにてハイスコアラーの「DOLCE.」がコナミとプロゲーマー契約をしたことが発表された。コナミにおいてプロゲーマー契約は初である[11]

2018年2月1日、一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)発足に伴い[12]、同月10日開催『闘会議2018』(幕張メッセ)にて国内プロゲーマー15名にプロライセンスが発行された[13]

競技種目[編集]

プロゲーマーの競技種目としては、対戦格闘ゲームFPS(ファーストパーソン・シューティング)、RTS(リアルタイム・ストラテジー)、マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)が多い。「日本eスポーツ連合」が発足当初プロライセンスを発行したタイトルは、FPSタイトル、対戦格闘ゲームスポーツゲームパズルゲームアクションRPGであった[14]

高額報酬の受け取りをめぐる問題[編集]

国内においての大会の高額賞金化は景品法、刑法賭博罪との兼ね合いでいまだ多くの懸念が残っている[15][16]。「日本eスポーツ連合」では、プロライセンスを発行しプロに対する報酬とみなすことで景品表示法をクリアできるとしている[17]

将棋囲碁麻雀などではビデオゲーム以前からプロ制度があり賞金が出ている。これは、第三者から賞金が出されることで、参加プレイヤー間で得失を争わないことから、賭博とみなされない(刑法賭博罪に引っかからない)ことを利用している[18]

ビデオゲーム以外のゲーム[編集]

TCG(トレーディングカードゲーム)にもプロ制度がある。TCGにおいては、『マジック:ザ・ギャザリング』や『ディメンション・ゼロ』(2009年を最後に終了)などに賞金制大会やプロ制度があり、トッププレイヤーにはブースターパックや遠征費が主催者から提供される。TCGのプロ制度は、ゴルフ同様に生活基盤が保証されず、上位入賞による賞金やスポンサーがなければ無収入である。2013年頃からはTCGショップが設立したプロチームが登場し、2015年ではTCGに関係なかった会社『Cygames』がプロチームを設立している[19]

その他[編集]

ゲームをプレイすることによって金銭を得る方法は多種多様に存在するが、これらは通常プロゲーマーと呼ばれることはほとんどない。

日本のゲーム実況者、ゲームストリーマーの「もこう」は、日本では「ゲームは下手でもYouTubeで伸びている人の方が収入は多い」という実態を踏まえ、国内においてはゲームの実力と収入は必ずしも比例しないとことを指摘している[21]

DeepMindOpenAIのようにAIとの対戦でプロゲーマーが話題になることもある。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ メーカーやタイトルによっては個人への販売を行っておらず、またアーケードゲーム用のネットワークサービスに接続するには法人向けの契約を必要とする場合もある。

出典[編集]

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  1. ^ プロゲーマー - コトバンク”. コトバンク. 2018年3月21日閲覧。
  2. ^ a b DetonatioN Gamingとは”. DetonatioN Gaming. 2018年4月29日閲覧。
  3. ^ ABOUT US - SCARZ”. SCARZ. 2018年4月29日閲覧。
  4. ^ CEO・梅崎 伸幸が語る「DetonatioN Gamingのスポンサーに、何故ナショナルクライアントが付くのか?」”. ALIENWARE ZONE (2017年4月26日). 2018年4月29日閲覧。
  5. ^ 大手e-Sports団体Echo Foxがももち選手、ちょこ選手、ときど選手らとスポンサー契約”. gamespark (2017年1月5日). 2018年4月29日閲覧。
  6. ^ 賞金総額26億円以上の『Dota 2』世界大会「TI7」メインイベント開始!―オープニング映像にはあの人も登場”. gamespark (2017年8月8日). 2018年4月29日閲覧。
  7. ^ 『リーグ・オブ・レジェンド』課金コンテンツによる大会賞金総額上乗せ制度を導入。プレイヤーとプロチームを結びつけつつ収益を確保する新施策”. AUTOMATON (2016年9月24日). 2018年4月29日閲覧。
  8. ^ 'Fortnite' Legend Ninja Talks Twitch Fame And Fortune, And The Game That Got Him There”. Forbes (2018年3月13日). 2018年4月29日閲覧。
  9. ^ 【新部門】Streamer部門の設立”. SCARZ (2017年5月14日). 2018年4月29日閲覧。
  10. ^ 日々是遊戯:ついにプロゲーマーデビュー! 2D格闘ゲームの「神」ことウメハラ選手を知っていますか?”. ITmedia Gamez (2010年4月27日). 2018年3月21日閲覧。
  11. ^ The 6th KAC メインステージ2日目 KONAMI Arcade Championship”. YouTube. 2016年2月12日閲覧。
  12. ^ プロゲーマーのライセンスということ、梅原さんの講演のこと、僕たちの過ごした季節がスポーツになる話”. GAME Watch (2018年2月2日). 2018年2月18日閲覧。
  13. ^ 国内プロゲーマー15名が誕生 eスポーツが“本気”で目指す五輪種目化、その課題と現実”. ORICON NEWS (2018年2月12日). 2018年2月18日閲覧。
  14. ^ 「日本eスポーツ連合(JeSU)」設立を発表―同組織の考える“プロライセンス”発行条件は”. INSIDE For All Gamers (2018年2月1日). 2018年4月29日閲覧。
  15. ^ パズドラ闘会議公式「きみもパズドラのプロゲーマーを目指そう!」”. Yahoo!ニュース (2018年2月9日). 2018年2月18日閲覧。
  16. ^ 日本eスポーツ連合(JeSU)、高額賞金問題に関するまとめ”. Yahoo!ニュース (2018年2月12日). 2018年2月18日閲覧。
  17. ^ eスポーツの高額賞金、阻んでいるのは誰か”. 東洋経済ONLINE (2018年3月23日). 2018年4月29日閲覧。
  18. ^ [CEDEC 2017]日本で高額賞金のe-Sports大会を開催するには? 刑法賭博罪・景表法・風営法による規制が解説されたセッションをレポート”. 4Gamer.net (2017年9月2日). 2018年4月30日閲覧。
  19. ^ Cygames,「マジック:ザ・ギャザリング」のプロチーム「Team Cygames」を発足”. 4Gamer.net (2015年10月13日). 2018年3月21日閲覧。
  20. ^ Access Accepted 第379回:ゲームコミュニティの新たな中心になりつつある、ライブ配信サイト”. 4Gamer.net (2013年4月8日). 2018年3月21日閲覧。
  21. ^ “「そこにお客さんはついてくるのか?」 ニコ動の王・もこう、「eスポーツ」の未来に懸念” (日本語). AbemaTIMES. https://abematimes.com/posts/4044480?categoryIds=70274 2018年4月18日閲覧。 

関連項目[編集]