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ピアプロキャラクターズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クリプトン・フューチャー・メディア > ピアプロキャラクターズ

ピアプロキャラクターズ(Piapro Characters)とは、クリプトン・フューチャー・メディアが展開するバーチャルシンガー・ソフトウェアのキャラクターである「初音ミク」「鏡音リン」「鏡音レン」「巡音ルカ」「MEIKO」「KAITO」の総称[1][2]。名前はこの6名が多くの「創作の連鎖(ピアプロダクション、Peer Production)」を生み出してきた事に由来している[3]

派生企画については「ピアプロキャラクターズのメディア展開」及び各キャラクターの記事を参照。本記事では「キャラクターのバリエーション」及び「キャラクターライセンス」も解説する。

概要

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2015年の「piapro.net」リニューアル時に正式発表された[1]。一方、2014年時点で既にクリプトン社の関連媒体で使用されていたことも確認されている[2]

ピアプロキャラクターズ6名の内、「初音ミク」「鏡音リン・レン」「巡音ルカ」ら4名に関しては、声優を歌声合成音源のサンプリング元として起用する「キャラクター・ボーカル・シリーズ」として初登場した[4](→初音ミク#企画の成り立ち)。しかし、それより前に発売された「MEIKO」と「KAITO」はCVシリーズに含まれていなかった事から[4]、ピアプロキャラクターズという枠組みが成立する前には曖昧な呼び方で纏められていた(例:ミクさんたち)[1]

2024年8月30日には初の6名合同の音声合成ソフト「ピアプロキャラクターズ・スーパーパック」も発売された[5]。ソフトの命名にあたって、かつてこの6名がファンの間で「クリプトンファミリー」とも呼ばれていたことから「ファミリーパック」という名称を想定していたが、公式側がその名称を用いることに社内から反対意見が出たため、名称が変更されている[6]

各キャラクターにはバリエーション/派生キャラクターも存在しており、それらは「クリプトン(公式)のメディア展開」から創出されたものと「CGM型投稿サイトのファンメイド作品」から創出されたものに大別することが出来る。後者のファンメイド作品を起源とするケースでもクリプトン及びデザイナーとの合意の上で商用利用が行われることもあり、クリプトンが連絡窓口役を兼任しているという[7]

ピアプロキャラクターズ一覧

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プロフィール・並び順はポータルサイト「piapro.net」の一覧ページより[3]

初音ミク
ソフトのCV担当:藤田咲
年齢:16歳、身長:158cm、体重:42kg、イメージカラー:ブルーグリーン[8]
青緑色(#39C5BB[9])の大きなツインテール[8][10]が特徴的なポップでキュートな女性バーチャルシンガー[11][12]。最初の製品はキャラクター・ボーカル・シリーズの第1弾として発売。
ミクの登場と共に「初音ミク現象」[13][14]とも呼ばれる一大ムーブメントが起こり、「ボカロ」というジャンルが築かれた[15][16]他、音楽以外にも様々な分野のクリエイターに影響を及ぼし[12]、人気は世界に拡がっている[3]
「電子の歌姫[17][18]」「公主殿下[19]」という非公式の二つ名・愛称で呼ばれることもある。
鏡音リン・レン
ソフトのCV担当:下田麻美、年齢:14歳(共通)
パワフルでチャーミングなツインボーカル。最初の製品はキャラクター・ボーカル・シリーズの第2弾として発売。
一見すると双子に見えるが公式設定ではなく、ファンの自由な解釈に任せられている[12]
 鏡音リン
身長:152cm、体重:43kg、イメージカラー:オレンジ
大きなリボンとブロンドボブヘアが特徴的な女の子のバーチャルシンガー[3]
 鏡音レン
身長:156cm、体重:47kg、イメージカラー:イエロー
後ろで短く結んだブロンドヘアが特徴的な男の子のバーチャルシンガー[3]
巡音ルカ
ソフトのCV担当:浅川悠
年齢:20歳、身長:162cm、体重:45kg、イメージカラー:ピンク
ピンクのロングヘアを特徴に持つバイリンガルな女性バーチャルシンガー[3]。最初の製品はキャラクター・ボーカル・シリーズの第3弾として発売。
グラマラスな外見と年齢設定からミク達の姉的な存在に見られることも多いが、登場(発売)順で言えば末っ子である[12]
MEIKO
ソフトのCV担当:拝郷メイコ、イメージカラー:レッド
栗色のショートボブ、赤いショート丈のトップス、ミニスカートが特徴的な女性バーチャルシンガー[3]
世界初の日本語対応バーチャルシンガーソフトウェアのキャラクターで、同種のソフトで“パッケージにキャラクターを起用する”という試みを初めて行ったパイオニア[3]
現時点で年齢設定はないが、ユーザー主導の非公式設定によりミク達の先輩/姉的な存在として見られている[12]
KAITO
ソフトのCV担当:風雅なおと、イメージカラー:ブルー
若干外ハネしたダークブルーの髪、青いロングマフラーの衣装が特徴的な男性バーチャルシンガー[3]
男性歌唱の日本語ボーカル音源として、世界ではじめて日本語に対応した[3]
ユーザー主導の非公式設定ではミク達の兄的な存在[20]に位置づけられることもある。

バリエーション・派生キャラクター

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クリプトン公式の商用バリエーション

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本節ではクリプトン(公式)の商用展開から生まれた派生キャラクターを紹介する。

雪ミク
クリプトンの本社がある北海道および冬期仕様のミク[21]
桜ミク
春・桜をイメージしたピンク色の髪と衣装が特徴のミク[22]
レーシングミク(初音ミク レーシングver)
初音ミク GTプロジェクト」で設定されたSUPER GT仕様[23]。雪ミクやマジカルミライと同じくシーズンごとにデザインが変わり、マシンやピット、レースクイーン(レーシングミクサポーターズ[24])にもそのデザインが反映される。SUPER GT参入当初から存在していたわけではなく、2010年に運営チームがStudieからグッドスマイルレーシングへと変わったことを機に設定されたバリエーションである[23]
モジュール / コスチューム
モジュールとは、「初音ミク -Project DIVA-」シリーズにおけるピアプロキャラクターズ6人を基幹とする3Dモデルである。
基本となるパッケージイラストの姿の他、楽曲のイメージに合わせてデザインされた多種多様な3Dモデルが設定されており、中にはミクの特徴である青緑色のツインテールを大胆に変更したモジュールも存在する。先述したようにデザインはピアプロで公募した物が数多く採用されているが、それ以外にも雪ミクや桜ミク、レーシングミク、マジカルミライVerのような他の商業企画のデザインや、一部のファンメイドの派生キャラクターもモジュールとして登場する。
後発の「初音ミク and Future Stars Project mirai」にもDIVAの設計思想が活用されているが、こちらはモデルが「ねんどろいど」準拠(デフォルメされた3Dモデル)に変更されており、カテゴリ名称もモジュールではなく「コスチューム」となっている。
ミクダヨー(初音ミクの着ぐるみ1号)
ミクダヨーとは、ミクの派生キャラクター。クリプトンセガグッドスマイルカンパニーの共同登録商標。
元々はゲーム「初音ミク Project mirai」の販促活動用に製作された「初音ミクの着ぐるみ1号」という名の着ぐるみだったが、後に「ミクダヨー」というネット発の愛称が正式名称となった[25]
威圧感に溢れる(あまりにもインパクトが強い[25])外見が特徴で[26]、パンパンに膨らんだ顔と身体、どこを見ているのか分からない瞳などが絶妙に「コレジャナイ感」を醸し出している[27]。動作については「フリーダム(自由奔放)」な印象を与えるとされる[26]
バリエーションとして「桜ミクダヨー[28]」「雪ミクダヨー」「魔女ダヨー」も存在する[27]
また、ミクダヨーに続くリアルタイプの初音ミクの着ぐるみ2号も製作されており、2012年8月29日にセガのProject DIVA f 発売直前に開かれたイベント「夏の終わりの39祭り」で初披露された[25]。こちらは差別化のため「ミクナノー」とも呼ばれる[27]。クリプトンも初音ミク公式ブログで存在に言及しているが、ミクダヨーと異なり商標登録および商品として展開するには至っていない(2024年時点)。
フェイ・イェンHD / モジュール「フェイ・イェン スタイル」
電脳戦機バーチャロン』とのコラボで誕生したフェイ・イェンのバリエーション機(型式番号:VR-014/HD)。ミクのデザインが反映されており、声優も藤田咲が務める。HDは「ハート・オブ・ディーヴァ」と読む。
設定上はファイユーヴが電脳虚数空間にてミクと出会ったことで感化され、その魂と融合して誕生した形態。『電脳戦機バーチャロン masterpiece』の設定では「異世界を渡り歩く間に偶然見いだした電次元の歌姫の姿をまとい(彼女は自らの化身をHDと称した)」との言及があり、ミクが正史上でファイユーヴに影響を及ぼしたことが示唆されている。
逆にミクがフェイ・イェンのパーツを纏った姿も設定されている。これは『初音ミク -Project DIVA- extend』でミクのモジュール「フェイ・イェン スタイル」として登場した[29]
発音ミク
アニメ『新幹線変形ロボ シンカリオン』に登場する初音ミクの公式派生キャラクターの一人[30]
セカイのミクたち
ゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」における5つの「セカイ」に存在するピアプロキャラクターズ[31]。作中では5つの主要ユニットのメンバーの“想い”によって作られた「教室のセカイ」「ワンダーランドのセカイ」「ステージのセカイ」「ストリートのセカイ」「誰もいないセカイ」のピアプロキャラクターズが登場する。
劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』では「閉ざされた窓のセカイの初音ミク」が登場。
初音ミク if / 鏡音リン・レン if / 巡音ルカ if
初期案を元にして公式イベント「初音ミク・クロニクル」用に描き起こされたifの姿[32]。正式採用案と初期案の大きな違いは、初音ミクの髪型がポニーテール、鏡音レンの髪型がショートボブという点である[32]。「if」では共通でチェック柄を入れる、ヘッドホンの形を揃える、模様をライン状にする等の変更が加えられている[32]
18タイプの初音ミクと相棒ポケモン
株式会社ポケモンとの公式コラボプロジェクト「ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE 18 Type/Songs」における、ポケモンの18タイプに準じた姿を持つミクとその相棒ポケモン達。

ファンによって作られた派生キャラクター

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本節ではUGC(非公式のファンメイド作品)から誕生した「商用利用が行われているクリプトン公認の派生キャラクター」を挙げる。

はちゅねミク
初音ミクの流行のきっかけとなった動画『VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた』で広まった、2.5頭身のSDキャラクター[33]。ただし公式扱いではなく[34]、KEIによる公式のデフォルメイラストも別に存在する[35]。登場当初は初音ミクのデフォルメされた姿として認識されていたが、やがて独立したキャラクターとみなされるようになった[36]。服装はオリジナルとほぼ同じだが、顔立ちは大きく異なり、ぐるぐるほっぺなどの特徴がある。Otomaniaが初音ミクで作成したIevan Polkkaの歌声をたまごに聞かせたところ、即座に作成されたという[37]。この動画ではちゅねミクがネギを持っていたことから、ネギが初音ミクの定番アイテムとして定着することにもなった(初音ミクとネギを参照)。
いち早く商用利用が行われたCGM発の派生キャラであり、2007年11月にはPS3ソフト『まいにちいっしょ』のトロ・ステーションにゲスト出演し、その後月刊コンプエース2008年2月号にて生みの親であるおんたま(otomaniaとたまごの共有筆名)により、主役タイトル『はちゅねミクの日常 ろいぱら!』の連載が開始。その後も散発的ながらメディアミックスが展開された。
亞北ネル(あきた ネル)
初音ミクの派生キャラクターの一人で[38]、2007年10月に発生した初音ミクの『アッコにおまかせ!』内での特集と画像検索を巡る騒動の影響を受け、創作されたキャラクター。この時、いわゆる祭り状態となっていた掲示板サイト上で騒ぎを沈静化させようとするコメントを繰り返す人物が見られ、その人物をモチーフに美少女化された[39]。「亞北ネル」という名前はそのユーザが頻繁に使用していた「飽きたから寝る」という捨て台詞が元となっている[39]。「北」と新字体を用いるのは誤り。キャラクターをデザインしたのはスミス・ヒオカ、最初のイラストは2007年11月1日に「カキコロイド・亞北ネル」として公開された[39]。初音ミクをよく思わないと考える一部の巨大企業が、小さな下請け企業に祭りの沈静化を依頼し、時給700円で書き込みの代行・印象操作を行う、所謂アルバイト少女とされる[40][38]。タトゥーは「DEN2」となっている。炎上を防いでいることから「防火ロイド」とも呼ばれ[38]、初音ミクより1つ年上で、金髪のサイドテールに初音ミクに似たコスチュームを着用。性格面では、いわゆるツンデレキャラクターとしてファンに受け入れられている[39]
弱音ハク(よわね ハク)
初音ミクの派生キャラクターの一人で、初音ミクを購入したはいいが使いこなせないユーザーの心象を擬人化したキャラクター。元々はネット上でそうした「弱音を吐く」ユーザー達のことを「弱音ハク」と呼ぶジョークが流行しており、それを元にCAFFEINというハンドルネームの同人作家がイラスト化し誕生した[36]。最初のイラストは2007年11月21日にCAFFEINのホームページにて公開され、その後ニコニコ動画へ持ち込まれて普及した[39]。後ろに束ねた白髪(銀髪ではない)に赤い瞳、グラマーな女性で酒飲み、弱音や自虐的な発言を繰り返すのが特徴[40]。「VOYAKILOID(ボヤキロイド)」という呼び方もされる[39]。左腕にあるタトゥーは「DTM」が入っている。
なお、派生キャラクターや、その周辺のキャラクター文化で創作されるキャラクターでは、初音ミクをはじめとするCVシリーズの命名法則に倣い、「○○音××」といったような名前をつけられることが多いが、弱音ハクはそうした方向性が広がるきっかけとなったとされる[36]
シテヤンヨ
初音ミクのツインテールを足に見立てた頭部と足のみのキャラクター。リューセイが「ミックミクニシテヤンヨ」というタイトルで発表したイラストから生まれたもので、それが人気を集め「シテヤンヨ」という名前のキャラクターとして定着した[41]
骸音 シーエ(かるね シーエ)
Deinoが発案した機械型オリジナルキャラクター「シーエ」[42]と初音ミクから派生し、それらを土台にデザインされた二次創作キャラクター[43]。骸音シーエのキャラクターの商用利用としては、小説『囚人と紙飛行機 裏方アンチノミー』に骸音シーエをモデルにしたシーエ・カルラが登場する。2014年春にユニオンクリエイティブインターナショナルからフィギュアが発売[44]
たこルカ
巡音ルカの頭部だけをデフォルメし、髪の毛をタコの脚に見立てたキャラクター[45]。キャラクターをデザインしたのは三月八日(ハンドルネーム)で、ピアプロpixivに投稿されたたこルカのイラストを発端にこのイラストを使って動画投稿サイトに投稿された「巡音ルカ と 英語でおしゃべり!」や、3Dモデル化して動かした「たこルカぽっぴっぽー」などのたこルカの登場する動画が人気を集めたことで人気キャラクターとなった[45]
トエト
トラボルタにより2009年2月17日ニコニコ動画にて発表された動画「【巡音ルカ】 トエト 【オリジナル曲】」から生まれたキャラクター。この動画の巡音ルカを用いた曲はいざと言うときに勇気の出せない片想いの気持ちを表現したもので、猫の帽子をかぶったピンクの髪のキャラクターが登場する絵本のような映像の出来もあいまって人気を博し[46]、この映像中に登場したキャラクターが作品タイトルから「トエト」という名前のキャラクターとして人気を集めるようになった[47]。猫の帽子をかぶっているのは楽曲の歌詞にある「猫かぶり」からきている[48]
咲音メイコ(さきね メイコ)
日本語用では初めてのVOCALOID製品である、MEIKOをモチーフとして創作されたキャラクター。斜め上Pが音楽を担当し、daigomanがイラストを描いて、パラメーターの操作により従来のMEIKOより幼く加工された歌声と、CVシリーズを意識したデザインで、「16歳当時、アイドルとしてデビューしたころのMEIKO」として創作された[49]

その他・公認作品のキャラクター

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キャラクターの利用

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初音ミクの大ヒット - ガイドラインの制定

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クリプトンは自社の所有するキャラクター(IP)について不特定多数のクリエイターのために汎用の利用許諾契約ガイドラインを用意し、一定の範囲でユーザーによる利用を認めている。しかし、当初よりこのような体制がとられていたわけではなかった。

クリプトンは初音ミク発売前に「MEIKO」を使用した動画がニコニコ動画に投稿され一定の人気を集めているのを確認していたことから「初音ミク」を使用した動画がニコニコ動画に投稿されること自体は予測しており、動画の背景に使えるようにと発売に合わせて初音ミクの公式イラスト3枚をホームページで公開しユーザーが自由に使えるようにしていた[7]。しかし予想外の大ヒットとなってキャラクターとしての人気が生じたことで音楽作品だけでなくキャラクターのイラストやアニメーション、3Dモデルといった作品もファンの手で作成されるようになり、CVシリーズのキャラクターはいわゆる二次創作の素材として広く活用されるものとなった。クリプトンは音を専門に扱ってきた会社であり、音楽以外の作品が作成されるのは全く予想していなかったとしている[7]

元々製品パッケージ使用許諾契約書では公序良俗に反する歌詞を含む場合[注 1]などの例外を除き商用・非商用問わず製品の合成音声を利用・公開することは許諾されており、またキャラクターの名称の利用についても商用利用を行う場合には許諾が必要と定めていた。しかしキャラクター画像の使用については定められておらず初音ミク発売から3ヶ月ほどは二次創作作品をネットに公開するといった行為に対しては黙認状態となっていた[51]

そうした状況を解消するため、クリプトンは2007年12月、キャラクター画像の利用に対するガイドラインを公開し、これによってキャラクター画像をモチーフにした二次創作画像についても非営利目的で公序良俗に反しなければ利用を制限していないことが明示された[51][注 2]

ピアプロの創設 - PCLへの発展

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クリプトンは上記ガイドライン公開と同時にCGM型投稿サイト「ピアプロ」を開設し、権利者であるクリプトン自らがユーザーの手による二次創作を積極的に支援するという体制の整備を進めた。このサイトは企業とユーザー投稿作品のコラボ支援(公募)などにも活用され、セガのゲーム「初音ミク -Project DIVA-」のモジュールや「雪ミク(2012年以降)」などにユーザーの投稿作品を採用するという様式が確立されている[53]

2009年6月4日にはクリエイターと正規の利用許諾契約を行うための「ピアプロ・キャラクター・ライセンス(PCL)」を制定しキャラクター利用のガイドラインを改定、キャラクターを用いた創作物の非営利目的での利用について許諾することが明示される形となった[54]。またPCLやガイドラインではキャラクターの対価を徴収するような形での利用は認められていないが、個人や同人サークルによる非営利、有償の二次創作作品の頒布の実情やニーズに対応するため非営利、有償の利用について複雑な手続きや内部審査無しで利用申請を行える「ピアプロリンク」という仕組みも提供されている[54]

その後、日本だけでなく国外でも人気が高まっていったが、PCLは日本の国内法に準拠し日本語で記述されたものであるため、2012年12月、公式のキャラクター画像について国際的に実績のあるクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCL)のCC BY-NC 3.0(表示 - 非営利 3.0)でのライセンスが行われ、PCLだけでなくCCLでの利用も可能になっている[55]

脚注

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  1. 1 2 3 初音ミク公式ブログ 2015.
  2. 1 2 Project DIVA F2メモリアルファンブック 2014, p. 2-3.
  3. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ピアプロキャラクターズ.
  4. 1 2 ミク10周年特別号 2018, p. 9.
  5. バーチャルシンガー6名の歌声をまとめた新製品の予約を開始! 「初音ミクV6 AI」も年内リリースに向けて準備中!”. クリプトン (2024年8月1日). 2024年8月1日閲覧。
  6. 【初音ミク「マジカルミライ 2024」】バーチャルシンガー製品関連ステージ - Youtube - クリプトン/ピアプロTV、10分-12分、2024年8月31日
  7. 1 2 3 岡田有花 (2008年2月25日). “クリプトン・フューチャー・メディアに聞く(3):初音ミクが開く“創造の扉”. ITmedia. 2009年7月10日閲覧.
  8. 1 2 piapro.net|初音ミクたちピアプロキャラクターズのポータルサイト”. piapro.net. 2026年7月25日閲覧。
  9. (日本語) 初音ミクが好きなあなたも一緒に挑戦してね!何問正解できるかな? 2026年7月28日閲覧。
  10. Ephemera (2022年2月14日). 初音ミクの髪の色は何色なのか. | 【てくらんっ!】Tech-Language.net”. 2026年7月25日閲覧。
  11. 16歳『初音ミク』が迎える16周年は「創作の輪」をさらに広げる機会に! 新プロジェクトのビジュアル・公式WEBサイトを初公開!”. PR TIMES. 2023年10月25日閲覧。
  12. 1 2 3 4 5 フィギュアJAPANミク編 2014, p. 2-3.
  13. ミクはなぜ世界を変えたのか 2014, p. 146-147.
  14. ミクペディア 2013, p. 36-57.
  15. ミクはなぜ世界を変えたのか 2014, p. 148-149.
  16. ミクペディア 2013, p. 50-51.
  17. ミクペディア 2013, p. 16.
  18. ミクはなぜ世界を変えたのか 2014, p. 113.
  19. 公主殿下化身古典美人!初音未来回眸美人Ver.手办 (中国語) (2024年5月24日). 2024年7月23日閲覧。
  20. diva2ndムック 2011, p. 10-11.
  21. ヨミミク 2017, p. 2010年の頁.
  22. 桜ミク特別号 2020.
  23. 1 2 HJミクGTプロジェクト10th 2018, p. 20-23.
  24. HJミクGTプロジェクト10th 2018, p. 75-76.
  25. 1 2 3 セガfeat.ミク5周年ムック 2015, p. 8-9.
  26. 1 2 ミクペディア 2013, p. 42-43.
  27. 1 2 3 セガfeat.ミク5周年ムック 2015, p. 126.
  28. MIKU-Pack18 2016, p. 10-15.
  29. セガfeat.ミク5周年ムック 2015, pp. 136–139.
  30. 全世界で人気の歌姫「初音ミク」が 「シンカリオンの運転士」として登場!!その名も…「発音(はつね)ミク」!シンカリオン公式ホームページ
  31. プロセカ特別号 2022.
  32. 1 2 3 初音ミククロニクル 2021, pp. 72–75.
  33. 『初音ミクMIXING BOX』講談社、2008年、初音ミク スペシャルファンブック34頁頁。ISBN 978-4-06-358260-4
  34. DTM magazine』2008年1月(通号 166)、寺島情報企画、28頁。
  35. 岡田有花 (2008年2月22日). “クリプトン・フューチャー・メディアに聞く(2):「初音ミク」ができるまでp2”. ITmedia News. ITmedia. 2009年7月3日閲覧.
  36. 1 2 3 『初音ミク -Project DIVA- マスターブック』ソフトバンククリエイティブ、2010年、110頁。ISBN 978-4797356601
  37. 高橋暁子 (2008年1月15日). “なぜ「初音ミクがネギ」で「鏡音リンがロードローラー」なのか?”. Ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2010年4月21日閲覧.
  38. 1 2 3 『初音ミクMIXING BOX』講談社、2008年、初音ミク スペシャルファンブック28頁頁。ISBN 978-4-06-358260-4
  39. 1 2 3 4 5 6 『ユリイカ 増刊号 総特集 初音ミク ネットに舞い降りた天使』 第40巻第15号12月臨時増刊号、青土社、2008年、210-228頁頁。ISBN 978-4791701872
  40. 1 2 ユリイカ 増刊号 総特集 初音ミク ネットに舞い降りた天使』 第40巻第15号12月臨時増刊号、青土社、2008年、229-233頁頁。ISBN 978-4791701872
  41. ゲームラボ』第183巻、三才ブックス、2010年11月、120頁。
  42. “Deino氏の手により生まれた異形のキャラクター、シーエ。人気のナースコスver.が立体化!原型師川井氏が細部まで再現。”. union creative. 2013年10月21日. 2013年10月23日閲覧.
  43. “異色の初音ミク公認亜種・骸音シーエがついに立体化!”. union creative. 2013年10月21日. 2013年10月23日閲覧.
  44. 初音ミクで骸骨"骸音シーエ" 「異色の初音ミク公認亜種、ついにベールを脱ぐ!」 アキバblog 2013年7月31日閲覧
  45. 1 2 “ねとらぼ:巡音ルカが“たこ化” 「たこルカ」人気”. ITmedia News. ITmedia. 2009年2月9日. 2009年7月3日閲覧.
  46. 『降臨!ボーカロイドマル秘名曲大全』洋泉社、2009年、86頁頁。ISBN 978-4-86248-418-5
  47. 『VOCALOIDをたのしもう3』ヤマハミュージックメディア、2009年、44頁頁。ISBN 978-4636847574
  48. 『VOCALOIDをたのしもう3』ヤマハミュージックメディア、2009年、91頁頁。ISBN 978-4636847574
  49. 『初音ミク -Project DIVA- マスターブック』ソフトバンククリエイティブ、2010年、86頁。ISBN 978-4797356601
  50. “クリプトン、「公序良俗に反する」ミク作品をニコ動から削除 判断基準も公開”. ITmedia. 2008年1月28日. 2008年11月12日閲覧.
  51. 1 2 3 デジタルコンテンツ協会 2008, p. 47-48
  52. 岡田有花 (2008年3月27日). “「出口がない」「権利者は誰」――初音ミク2次創作の課題”. ITmedia News. ITmedia. 2009年6月8日閲覧.
  53. ミク特別号 2014, p. 8-9.
  54. 1 2 佐川 2009, p. 57
  55. “初音ミク公式イラストがクリエイティブ・コモンズライセンス採用 世界のファンが利用容易に”. ITmedia News. ITmedia. 2012年12月17日. 2012年12月17日閲覧.

注釈

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  1. 実際にニコニコ動画に投稿されていた公序良俗に反する歌詞を含む作品がクリプトンの要請により削除されたケースもある[50]
  2. ただしこの当時のガイドラインでは立体物、衣装は、ネットで共有したりマッシュアップすることができないという理由から除外されていた[52]。ソフトウェアの使用許諾契約書に抵触することを懸念してゲームなどのプログラム類の創作物も当初は禁止されていたが、ユーザーからの要請が多かったことから、翌年2月には使用許諾契約書に抵触する場合を除き認められている[51]

参考文献

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WEB

  • piapro.net”. クリプトン・フューチャー・メディア. 2024年10月23日閲覧。
  • 初音ミク公式ブログ”. クリプトン・フューチャー・メディア (2015年11月2日). 2021年12月18日閲覧。

書籍

  • 『初音ミク -Project DIVA-2nd COMPLETE ALBUM.』角川書店、2014年。ISBN 978-4048545266 
  • 『初音ミク 公式ガイドブック ミクペディア』マガジンハウス、2013年。ISBN 978-4838788170 
  • 『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』太田出版、2014年。ISBN 978-4778313968 
  • 『初音ミク -Project DIVA- F 2nd メモリアルファンブック』KADOKAWA/エンターブレイン、2014年。ISBN 978-4047297456 
  • ホビージャパン』フィギュアJAPAN 『キャラクター・ボーカル・シリーズ 01 初音ミク』編、2014年10月31日。 
  • 『アート展「初音ミク・クロニクル」 公式ビジュアルブック』講談社、2021年。 

新聞・タブロイド

  • 『スポーツ報知 =初音ミク10周年特別号』スポーツ報知、2018年。