アガスティアの葉

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アガスティアの彫像(12世紀)

アガスティアの葉(-は)は、紀元前3000年頃に実在したとされるインドの聖者アガスティアの残した予言を伝えるとされる葉のこと。[1]

概要[編集]

聖者アガスティアが太古に残した個人の運命に対する予言が書かれているとされる葉。南インドのタミル語文化圏に保管されているという。その葉は、古代タミル語で書かれており、ナディ・リーダーと呼ばれる人たちが現代タミル語に翻訳する。[2] この葉を読むことができるのは、10歳前後から6年以上かけて特別な訓練を受け、代々ナディ・リーダーとして運命づけられた人だけという。[要出典]日本においては、1993年青山圭秀の著作『理性のゆらぎ』[3]で紹介されたといわれており、一時ブームとなり[4]、マスコミにも大々的に取り上げられていた。実際には『理性のゆらぎ』に「アガスティアの葉」の記述は無く、1994年青山圭秀の著作『アガスティアの葉―運命か自由意志か、そして星の科学とは何か』 (1994年)[5]で始めて日本で紹介された。[独自研究?]この占いを受けに行くツアーや、占い結果を入手できるという通信販売もあったようである[6]

深野一幸著 の『アガスティアの葉とサイババの奇跡』によると、「アガスティアの葉」は保存のためにオリジナルのものから書き写され、現在、13ヶ所の館と呼ばれる場所で保存されているという。[7]また、自分の葉を探すには、その他の個人情報を伝えずに、男性は右手の親指の指紋を提出し、女性は左手の親指の指紋を提出して、自分の葉を探す。人類の指紋が108種類に分類され、それがさらに4つの分類に区別されていることで、各個人の葉を探すことが出来るのだという。[8]

信憑性[編集]

アガスティアの葉を保管すると称するものは複数あり、顧客に様々な質問をしたり、待合室での会話を盗み聞きすることで情報を得るという占いの常套手段が用いられていると言われている[9][10]。また、青山圭秀は、著書『アガスティアの葉』の中で、指紋をあらかじめ葉を保存をしている館に提出して、再度、予約をして葉を探しに行く必要があることを記述している。[11] 深野一幸は、著書『アガスティアの葉とサイババの奇跡』の中で、館によっては、予約をする際に個人情報を伝える必要があるところもあり、そのような館では、葉の信憑性が疑われることを記述している。[12]予約をせずに行くと、自分の葉がないこともあるという[6]パンタ笛吹は、アガスティアの葉に関する否定的な体験を綴った本[13]を出版している。

青山圭秀は、自分が紹介した「アガスティアの葉」が詐欺に使われたことについて、2009年に再版した『アガスティアの葉[完全版]―未来のゆくえ、それは運命か、それとも自由意志か』の中で、その経緯と詐欺を行っていた人物について書き加えて、騙されないように注意を促している[14]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 深野一幸 (1995), 『アガスティアの葉とサイババの奇跡』p.24, 徳間書店, ISBN 4-19-860331-6 
  2. ^ 深野一幸 (1995), 『アガスティアの葉とサイババの奇跡』pp.33~35, 徳間書店, ISBN 4-19-860331-6 
  3. ^ 青山 圭秀 (1993), 理性のゆらぎ―科学と知識のさらなる内側, 三五館, ISBN 978-4883200122 
  4. ^ ヘイズ中村・魔法研究会 著 『魔法世界の元ネタ図鑑』p.181 学研パブリッシング、2013年
  5. ^ 青山 圭秀 (1994), アガスティアの葉―運命か自由意志か、そして星の科学とは何か, 三五館, ISBN 978-4883200245 
  6. ^ a b 藤原実 著 『知っているだけで恥ずかしい 現代オタク用語の基礎知識』 ディスカヴァー・トゥエンティワン、2009
  7. ^ 深野一幸 (1995), 『アガスティアの葉とサイババの奇跡』pp.44~46, 徳間書店, ISBN 4-19-860331-6 
  8. ^ 深野一幸 (1995), 『アガスティアの葉とサイババの奇跡』p.85, 徳間書店, ISBN 4-19-860331-6 
  9. ^ 夢枕獏 著 『幻想神空海』マガジンハウス、2014年
  10. ^ 羽仁 礼 『超常現象大辞典』 成甲書房、2001年
  11. ^ 青山 圭秀 (1994), 『アガスティアの葉・完全版―運命か自由意志か、そして星の科学とは何か』, 三五館, ISBN 978-4883204908 
  12. ^ 深野一幸 (1995), 『アガスティアの葉とサイババの奇跡』pp.24~26, 徳間書店, ISBN 4-19-860331-6 
  13. ^ パンタ笛吹; 真弓 香 (1995), アガスティアの葉の秘密―精神世界とインドの旅, たま出版, ISBN 978-4884813895 
  14. ^ 青山 圭秀 (1994), アガスティアの葉・完全版―運命か自由意志か、そして星の科学とは何か, 三五館, ISBN 978-4883204908