金沢大学附属高等学校
金沢大学人間社会学域学校教育学類附属高等学校 | |
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校舎全景(校名変更前の様子) | |
過去の名称 |
(旧制)金沢高等師範学校附属中学校 金沢高等師範学校附属高等学校 金沢大学金沢高等師範学校附属高等学校 金沢大学附属高等学校 |
国公私立の別 | 国立学校 |
設置者 | 国立大学法人金沢大学 |
学区 | 石川県内全域(例外あり) |
設立年月日 | 1947年5月24日 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
学期 | 3学期制 |
高校コード | 17001B |
所在地 | 〒921-8105 |
石川県金沢市平和町一丁目1番15号 | |
外部リンク | 公式サイト |
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金沢大学附属高等学校(かなざわだいがくふぞくこうとうがっこう、Kanazawa University High School)は、石川県金沢市平和町一丁目にある国立高等学校。金沢大学の附属学校。
正式名称は「金沢大学人間社会学域学校教育学類附属高等学校」(かなざわだいがく・にんげんしゃかいがくいき・がっこうきょういくがくるい・ふぞく・こうとうがっこう)である。
概要
北信越地方では唯一の国立高等学校である。これは、1945年1月、特別科学学級として金沢高等師範学校に設けられた特別科学班を発祥としているためである[1][2]。
同県内、同地方で随一の進学校としても有名。
学区は基本的には石川県内全域に設定されていることから、能登地方などの遠方から学校近くにある下宿へ引っ越し、そこから通学する生徒に加え、北陸本線の特急列車を利用して毎朝通学する生徒もいる。また、ごく少数ではあるが、富山県、福井県などから越境通学する生徒もいる。
附属中学校からの中高一貫教育は採用していない。
立地
金沢市内中心部から離れた閑静な住宅地の中に立地している。周辺には陸上自衛隊の金沢駐屯地もある。金沢大学の総合運動施設の跡地へ1995年に広坂キャンパスから教育学部附属の幼稚園・小学校・中学校が移転した。
学校施設
2007年3月には校舎と体育館の改修工事が完了し、施設全体が更新され、全教室に冷暖房が完備されている。体育館と武道場、グラウンド、テニスコート(砂入り人工芝コート)がそれぞれ一つずつ設置されている。また、プールは老朽化により2000年3月に解体され、跡地には後述の創立六十周年記念会館・有朋館が立っている。また、屋上にはソーラーパネルが取り付けられており、発電した電力量を生徒用玄関の表示板で確認することができる。
学科
全日制普通科のみ設置されている。現在の定員は1学年120名となっている。なお、2年生から文系・理系で授業が分かれる。多くの教科では教員が自ら作成したプリントを用いて発展的な内容の授業が実施されている。
校章・校歌
校章は「剣梅鉢紋」であり、金沢高等師範学校が開校した際に、中央の文字を「高師」から「高」に直して、そのままの形で引き継がれたものである。校歌は、作詞は室生犀星が、作曲は下総皖一が担当した。
制服
冬服は、男子が学ラン、女子がセーラー服(緑の三本線に緑のスカーフ、またスカートは平均して短めである)。夏季は生徒による学校側への働きかけにより、1994年から私服登校が可能となっている。
呼称
石川県内では「金大附属」(きんだいふぞく)または「附属」と略称されることが多い。「金附」(きんぷ)と自称することもある。
正式名称は「金沢大学人間社会学域学校教育学類附属高等学校」であり、日本一名前が長い高等学校(2008年現在)である。これまでは「金沢大学教育学部附属高等学校」だったが、2008年4月から実施された金沢大学の3学域16学類への学部再編に伴い、教育学部が人間社会学域・学校教育学類に改組されたため、教育学部に当たる部分がそのまま差し替えられて名称が変更された。当初は、学校としても、簡潔な「金沢大学附属高等学校」への改名を希望していたが、文部科学省からの許可が下りずに断念した。
校風・特徴
- 生徒会運営の学校行事に関してはおおむね生徒案が尊重され、教員はサポートに回って行事が運営される。
- 生徒が1学年120人強、教員も常勤の者は20人強と非常に小規模な学校である。
- 各学年ごとにクラス替えがあるものの、「担任団」として教員3名が3年間同じ年度生の担任を担当する。
- 勉学だけではなく、スポーツや学校行事にも積極的に参加する生徒が多い。
- 校内に学生食堂がないことや、下宿している生徒などに配慮するため、昼休みの校外への買い物や大衆食堂などでの外食が認められている。
学校生活
- 文化祭
- 文化祭である「開校記念祭」は毎年10月下旬に行われる最大のイベントであり、土曜日・日曜日の2日間にわたって開催される。模擬店は部活単位で運営される。各部で伝統的に模擬店が決まっており、代々伝えられる。食事を提供する一部の模擬店では、使い捨て容器ではなく、調理実習用として学校に常備されている食器を使用するのが伝統となっている。学年別・クラス別では体育館や校内の飾りつけなどが分担される。メインは2年生による歌舞伎である。プロを招いて指導を受けることもあり、かなり大掛かりで本格的なものがみられる。
- 「特別合同授業」と「同窓生による特別授業」
- 特別教育活動として「特別合同授業」と「同窓生による特別授業」が行われている。「特別合同授業」は年に2回ほど行われる各界を代表する人物による講義である。「同窓生による特別授業」は毎年3月中旬に行われる各界の最前線で活躍するOB・OGが行う授業で、生徒は自分の好きな授業を一つ選択して参加する。保護者はどちらの授業も参加でき、「同窓生による特別授業」では授業間の行き来が自由となっている。
- 教育実習
- 毎年9月に50-70名程度の実習生を受け入れて教育実習が行われる。3年生は受験を控えていることから、体育以外の授業は実習の対象から外れている。課外では、1・2年生の計6クラスに実習生が配置されるため、各クラスに10人程度の実習生が来る。教員よりもかなり年齢が近いためか、課外では楽しく実習生と活動している生徒も多い。
- 修学旅行(現地学習)
- 修学旅行である「現地学習」は例年2年生のうちに実施されていたが、2010年は行き先が台湾に変更、1年生の3月に実施された。
- 運動会
- 3年生の有志で構成される応援団の応援合戦は有名であり、多くの保護者が観戦に訪れる。
入試制度
定員120名のうち、学校長の推薦(書類審査など)で55名、学力検査で65名をそれぞれ選抜する。
内訳は、学校長の推薦(55名)は附属中30名と県内中学校25名で、学力検査による選抜(65名)は附属中約35名・県内中学校約30名とその他若干名である。
学力検査の試験日は2月の第二土曜日・日曜日の2日間に設定されている。なお、試験日等は県内公立、私立高校と重なることは無く併願も実質的には可能である。
卒業後の進路
浪人生も含めると3分の1強の生徒が東京大学・京都大学・国公立大学医学部へと進学する。また、金沢大学医学部への進学者も多い。近年、卒業者数に占める医学部進学者の割合は全国でもトップクラスである。金沢大学への入学優遇制度は実施されていない。
創立六十周年記念会館・有朋館
2007年5月で創立60周年を迎えたことから、同窓会が記念事業として、運動部用の部室と同窓会事務局・資料室を兼ねた「創立六十周年記念会館」の建設を決めた。名称はのちに「有朋館」となった。 同窓会金沢本部が建設資金をすべて募金によって賄うことを決定し、募金総額6,000万円を目指して募金を募った。当初は2008年6月の竣工を目指していたが、募金が思うように集まらず計画が引き延ばされた。しかし高校のPTA組織である「育鳳会」からの寄付を受け、上記施設計画を縮小し2009年度に着工、2010年5月8日に開館した。 同窓会から学校側へ施設を「寄付」するという形式をとっている。 鉄筋コンクリート構造(一部鉄骨構造)の2階建てで、延床面積は約300m²。武道場の後ろ側にあるプール跡地に建設された。1階には多目的会議室や運動部用の部室など、2階には部室が設置されている。1985年のクラブハウス焼失以来、きちんとした部室がなかった運動各部の部室が復活したことになる。
教員用ウェブサイトのハッキング事件
2010年9月に尖閣諸島中国漁船衝突事件が起きた際に反日的な動きがあり、中国最大規模のハッカー組織、中国紅客連盟が日本政府機関などのウェブサイトを攻撃する計画を立てていた。内閣官房からの通達を受け13日文部科学省が調べたところ、金沢大学が管理する附属高校教員用ウェブサイトが改変されているのを発見した。金沢大学が確認したところ「不正に改変する」という意味の英語「HACK」や中国語ページが挿入されていた。14日にページを修復するまでの5日間に、中国から約1400回のアクセスがあった。尖閣問題に反発しての改変だとみられるが、中国紅客連盟が改変したのかは不明で、なぜ同大学附属高校だったのかも不明である[3][4]。
アクセス
- 路線バス
- 金沢駅から金大附属学校自衛隊前行きに乗り、「金大附属学校自衛隊前」バス停で下車
著名な関係者
出身者
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- 志方俊之(5回)- 軍事評論家・帝京大学教授
- 廣津里香(7回) - 画家、詩人
- 山本貞一(7回) - 元資源エネルギー庁長官、元川崎製鉄副社長
- 粟森喬(8回)- 元参議院議員
- 谷公士(10回)- 人事院総裁、元郵政事務次官
- 石田寛人(11回)- 元科学技術事務次官・金沢学院大学学長
- 中田薫(12回)- 元NHKアナウンサー、元NHK放送博物館館長
- 大宮正(13回)- 元京都府副知事、元通商産業省商務流通審議官、元三菱自動車工業常務執行役員、弁護士
- 津田正夫(13回)- 立命館大学産業社会学部教授、市民メディア論研究者
- 孫崎享(13回) - 元外交官、元防衛大学校教授、『日米同盟の正体』(講談社現代新書)
- 島薗進(18回)- 宗教学者・東京大学教授
- 長田重一(19回)- 医学・大阪大学教授
- 稲葉健次(20回)- 元東北通商産業局長(1998~)、日中経済協会専務理事
- 川上公一(20回) - 外交官、現・駐レバノン大使
- 森川久美(本名:山田真理子)(24回)- 漫画家
- 上田哲(27回) - 裁判官(医師免許も所有、東京地裁判事時代、薬害エイズ事件裁判被告安部英に無罪を言い渡した)
- 福田慎一(30回) - 経済学者、東京大学大学院経済学研究科教授
- 松尾由美(30回)- 作家
- 松浦雅子(30回)- 映画監督
- 山本淳子(30回)- 平安朝文学研究者、京都学園大学教授
- 岡田直樹(32回)- 参議院議員(自由民主党)
- 水越伸(32回)- メディア論研究者、東京大学大学院情報学環・学際情報学府准教授
- 小川有美(34回)- 政治学者、立教大学法学部教授
- 酒井亨(35回)- フリージャーナリスト(台湾在住)
- 五十嵐太郎(36回) - 建築史家、建築評論家、東北大学大学院工学研究科・都市・建築学専攻准教授
- 有村美香(37回) - TBSアナウンサー
教員
附属学校園
関連項目
脚注
- ^ 金沢大学50年史編纂委員会「第5章 金沢大学の整備と拡充」『金沢大学五十年史 通史編』(初版)金沢大学創立50周年記念事業後援会(原著2001年8月31日)、p. 564頁 。2009年11月26日閲覧。
- ^ 金沢大学50年史編纂委員会「第5章 教育学部」『金沢大学五十年史 部局篇』(初版)金沢大学創立50周年記念事業後援会(原著1999年6月30日)、pp. 285-286頁 。2009年11月26日閲覧。
- ^ 金沢大付高HP改ざん、中国からアクセス千回超
- ^ 金沢大付属高:教員用HP改ざんされる 中国からの犯行か