東京ダービー (サッカー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。220.54.85.252 (会話) による 2016年3月29日 (火) 05:39個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎東京Vvs町田(東京クラシック))であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ダービーマッチ > 日本のダービーマッチ > 東京ダービー (サッカー)
FC東京と東京ヴェルディのホームスタジアムである味の素スタジアム

東京ダービー(とうきょうダービー)とは、東京都ホームタウンを置くサッカークラブによって行われるダービーマッチである。

主にはFC東京東京ヴェルディ1969[注 1](共に日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)加盟)の試合の呼び名として使われている。なお、当項目ではFC町田ゼルビア東京武蔵野シティFCなど、FC東京および東京V以外の東京都にホームを置くクラブ間の対戦も記載する。

概要

FC東京がJ1へ初めて昇格した2000年が、両クラブ(東京Vは同年は神奈川県川崎市にホームを置いており、ヴェルディ川崎の呼称であった)がプロクラブとして対戦した初めての機会であった。なお、1970年に両クラブの前身である東京ガスサッカー部読売サッカークラブは共に当時所属していた東京都社会人サッカーリーグで1度対戦したことがあり、東京ガスが5-3で勝利を収めている[1]

2001年、東京Vが東京都にホームを移したことにより[注 1]、東京ダービーが始まった。東京ダービー初戦は東京スタジアム(現:味の素スタジアム)のこけら落としとして注目を集め、同試合のホームゲーム開催権は両クラブ社長によるくじ引きで決せられた[2]

東京Vがダービーに勝利してJ2降格を免れた2001年最終戦や[注 2]、東京Vの終了間際の同点劇により、FC東京初の、そしてアマラオ最後のステージ優勝の可能性が途絶えた2003年2ndステージ[注 3]、そして東京Vの驚異の粘りを振り切り延長戦を制し、FC東京が初の決勝戦へ、初タイトルへ向かった2004年のナビスコカップ準決勝など、リーグ戦はすべて1点差以内である。

なお、両サポーター同士での小競り合いがたびたび起こった(2005年[3][4]、2008年[5][6]には傷害事件が発生した)。

FC東京の応援団は、「ヴェルディだけには負けられない」[1]、「一生 青と赤 緑は大嫌い東京」[2]というサポーターソングがあるほか、かつての名称である「ヴェルディ川崎」コールでコールすること[3] や、東京ヤクルトスワローズの応援を流用した[注 4]東京音頭」で読売サッカークラブ(東京Vの前身にあたる)をコール[4]するものもある。

一方、東京Vは「さぁ行こうぜ、男なら気持ちを見せろヴェルディアレ!俺たちのパス回せばガスに負けるはずがない」と言う応援歌がある[5]

ホームスタジアム

チーム名 スタジアム名
命名権名称)
収容人員 画像
FC東京
東京ヴェルディ1969
(共用)
東京スタジアム
(味の素スタジアム)
49,970人 味スタ
東京ダービー (サッカー)の位置(東京都内)
味スタ
味スタ
FC東京
FC東京
東京V
東京V
スタジアム及びクラブハウス所在地

戦績

FC東京vs東京ヴェルディ

大会 試合数 000FC東京000
勝利
0引分0 東京ヴェルディ
勝利
得点
000FC東京000 東京ヴェルディ
リーグ戦 J1 12 6 2 4 16 14
J2 2 0 2 0 1 1
カップ戦他 5 5 0 0 14 6
通算 19 11 4 4 31 21

リーグ戦

月日 時期 会場 ホーム 得点 アウェイ 観客数 得点者
2001 03月10日 J1 1st第1節 東スタ FC東京 2v - 1 東京V 44,030 25分にゴール 25分三浦淳宏89分にゴール 89分 (PK) 111分にゴールデンゴール 111分 呂比須ワグナー
11月24日 2nd第15節 東スタ 東京V 1 - 0 FC東京 36,052 13分にゴール 13分永井秀樹
2002 07月24日 1st第10節 東スタ 東京V 2 - 1 FC東京 18,088 23分にゴール 23分アマラオ、59分にゴール 59分 63分にゴール 63分 (PK)エジムンド
09月18日 2nd第4節 東スタ FC東京 2 - 1 東京V 13,640 17分にゴール 17分エジムンド、31分にゴール 31分 (PK)アマラオ、57分にゴール 57分ケリー
2003 04月05日 1st第2節 味スタ 東京V 2 - 1 FC東京 13,222 68分にゴール 68分 (PK)ラモン89分にゴール 89分飯尾一慶89分にゴール 89分馬場憂太
11月22日 2nd第14節 味スタ FC東京 1 - 1 東京V 32,781 75分にゴール 75分阿部吉朗89分にゴール 89分飯尾一慶
2004 04月03日 1st第3節 味スタ FC東京 3 - 2 東京V 23,136 18分にゴール 18分平野孝50分にゴール 50分戸田光洋64分にゴール 64分エムボマ
71分にゴール 71分ジャーン80分にゴール 80分馬場憂太
08月29日 2nd第3節 国立 東京V 0 - 1 FC東京 13,185 88分にゴール 88分梶山陽平
2005 07月09日 第15節 味スタ FC東京 0 - 0 東京V 26,298
10月22日 第28節 味スタ 東京V 1 - 2 FC東京 21,033 19分にゴール 19分森本貴幸43分にゴール 43分梶山陽平、89分にゴール 89分ササ・サルセード
2006年 - 2007年は、FC東京がJ1、東京VがJ2所属のため開催なし。
2008 04月12日 J1 第6節 味スタ 東京V 1 - 2 FC東京 22,503 43分にゴール 43分フッキ62分にゴール 62分羽生直剛89分にゴール 89分 (o.g.)
08月23日 第22節 国立 FC東京 1 - 2 東京V 18,431 28分にゴール 28分カボレ、61分にゴール 61分大黒将志89分にゴール 89分那須大亮
2009年 - 2010年は、FC東京がJ1、東京VがJ2所属のため開催なし。
2011 05月4日 J2 第10節 味スタ 東京V 0 - 0 FC東京 28,832
010月30日 第33節 味スタ FC東京 1 - 1 東京V 35,911 45+2分にゴール 45+2分ルーカス61分にゴール 61分 (o.g.)
2012年 - 2016年は、FC東京がJ1、東京VがJ2所属のため開催なし。

カップ戦他

月日 時期 会場 ホーム 得点 アウェイ 観客数 得点者
2002 04月30日 ナビスコ杯 予選L第2節 東スタ 東京V 0 - 1 FC東京 5,373 41分にゴール 41分宮沢正史
05月09日 予選L第5節 国立 FC東京 2 - 1 東京V 6,585 57分にゴール 57分 (PK)エジムンド64分にゴール 64分アマラオ87分にゴール 87分宮沢正史
2004 10月13日 準決勝 味スタ FC東京 4 - 3 東京V 15,885 6分にゴール 6分ジャーン、14分にゴール 14分 42分にゴール 42分 90分にゴールデンゴール 90分 ルーカス
47分にゴール 47分山田卓也78分にゴール 78分平本一樹79分にゴール 79分小林大悟
2008 05月25日 予選L第4節 味スタ FC東京 3 - 0 東京V 19,141 2分にゴール 2分ブルーノ・クアドロス80分にゴール 80分佐原秀樹88分にゴール 88分近藤祐介
06月08日 予選L第6節 国立 東京V 2 - 4 FC東京 12,257 11分にゴール 11分廣山望16分にゴール 16分カボレ19分にゴール 19分フッキ、
43分にゴール 43分 45分にゴール 45分 76分にゴール 76分平山相太
2016 1月30日 ニューイヤー杯 沖縄県陸 FC東京 1 - 0 東京V 1,024

得点者

その他

FC町田ゼルビアがJリーグへ加盟した2012年より東京Vと町田の間で「東京クラシック」としてダービーが開催された[7][8]

東京Vvs町田(東京クラシック)

リーグ戦

東京ヴェルディ:1勝1分1敗
FC町田ゼルビア:1勝1分1敗

月日 時期 会場 ホーム 得点 アウェイ 観客数 得点者
2012 4月1日 J2 第6節 町田 町田 1 - 2 東京V 6,822 46分にゴール 46分阿部拓馬65分にゴール 65分北井佑季77分にゴール 77分杉本健勇
10月7日 第37節 味スタ 東京V 1 - 1 町田 8,645 50分にゴール 50分梶川諒太85分にゴール 85分 (PK)ドラガン・ディミッチ
2013年は東京VがJ2、町田がJFL所属のため開催なし。
2014年および2015年は東京VがJ2、町田がJ3所属のため開催なし。
2016 3月26日 J2 第5節 味スタ 東京V 0 - 1 町田 5,166 90分にゴール 90分鈴木孝司
10月2日 第35節 町田 町田 - 東京V

カップ戦他

東京ヴェルディ:0勝1敗
FC町田ゼルビア:1勝0敗

月日 時期 会場 ホーム 得点 アウェイ 観客数 得点者
2010 09月5日 天皇杯 2回戦 西が丘 東京V 0 - 1 町田 3,231 72分にゴール 72分山腰泰博

町田vs武蔵野

日本フットボールリーグ

天皇杯

天皇杯全日本サッカー選手権大会における東京都勢同士の対戦は以下の通り。

第90回天皇杯全日本サッカー選手権大会(2010年)
第92回天皇杯全日本サッカー選手権大会2012年
  • 2回戦:「FC東京 対 横河武蔵野FC」が味の素スタジアムで行われ、0-1で横河武蔵野FCが勝利。

脚注

注釈
  1. ^ a b 東京移転と同時にクラブ名を「ヴェルディ川崎」から「東京ヴェルディ1969」へと改称。なお、同クラブの正式名称及び呼称の変遷については当該項目を参照のこと。
  2. ^ 14位で残留した東京Vと、15位で降格したアビスパ福岡の勝ち点差は僅か3。詳細は2001年のJリーグ#J1順位表を参照。
  3. ^ 第13節終了時点で、FC東京と東京Vの勝ち点は首位ジュビロ磐田と3差の20で、どちらかが勝っていれば優勝の可能性が残っていたが、引き分けに終わり、磐田が勝利したために両チーム共に優勝の可能性がなくなった。詳細は2003年J1・2ndステージ最終節#第14節までの経緯を参照。
  4. ^ FC東京と東京ヤクルトスワローズは共同でスポーツ振興を行う関係にあった。詳細はFC東京#異競技間交流を参照。
出典
  1. ^ クラブサッカーの始祖鳥,256頁
  2. ^ J1東京ダービー、開幕権はFC東京 - ウェイバックマシン(2001年7月13日アーカイブ分)サンケイスポーツ (2000年12月26日)
  3. ^ 東京ヴェルディ1969戦にて発生した傷害事件の加害者処分について FC東京公式ウェブサイト、2005年9月6日
  4. ^ 傷害事件に関する処分決定について FC東京公式ウェブサイト、2005年10月5日
  5. ^ FC東京戦での出来事について 東京ヴェルディ公式ウェブサイト、2008年6月8日
  6. ^ FC東京戦での出来事についての処分に関して 東京ヴェルディ公式ウェブサイト、2008年6月21日
  7. ^ FC町田ゼルビアとのダービーマッチ名称「東京クラシック」に決定のお知らせ 東京ヴェルディ公式ウェブサイト、2012年3月26日
  8. ^ 東京ヴェルディ戦のダービーマッチ名称、『東京クラシック』に決定のお知らせ FC町田ゼルビア公式ウェブサイト、2012年3月26日

参考文献

  • 読売サッカークラブ 東京ヴェルディ40周年記念誌発行委員会 編『クラブサッカーの始祖鳥 読売クラブ -ヴェルディの40年-』東京ヴェルディ1969フットボールクラブ、2010年。 

関連項目

外部リンク