未来ロボ ダルタニアス

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未来ロボ ダルタニアス』(みらいロボ ダルタニアス)とは、東京12チャンネル水曜日19:30-20:00枠において、1979年(昭和54年)3月21日から1980年(昭和55年)3月5日にかけて全47話が放送されたロボットアニメである。東映テレビ事業部企画し、制作日本サンライズ委託していた。

概要

長浜ロマンロボット3部作」の延長線上に位置する作品であり、物語は、アレクサンドル・デュマ作の小説『三銃士』がモチーフになっている。スタッフには、判りやすく「『てんとう虫の歌』のロボット版を創ろう」との説明もなされた。

胸部にライオンの顔を備えた巨大ロボットの先駆けとなっており、その後のアニメ特撮作品におけるスーパーロボットのデザインに影響を与えている。

前作の『闘将ダイモス』はテレビ朝日系で放送されていたが、ダイモスの早期終了に伴う東映エージエンシーの機転(放送枠の交換)によって東京12チャンネルで放送が開始されるも、日本サンライズとの提携は本作で終了。以後も東映テレビ事業部企画のロボットアニメ路線は、アニメーションの制作会社やキー局・広告代理店の変更を経て、1985年終了の『ビデオ戦士レザリオン』まで継続されて行く。なお本作の放映が終了した後、別の放映枠で本作のスタッフ陣で立ち上げた『無敵ロボ トライダーG7』、『最強ロボ ダイオージャ』が制作される。

コルピ・フェデリコによると本作はイタリアでは大人気番組だったそうで、本作の「戦時下でも明るくたくましく生きる」という雰囲気は戦時下のイタリアに似ているそうである[1]

ストーリーの導入部は、よくある亡国の王子の国盗り物語のようだが、後半に進むに従って専制君主制の矛盾点に目を向ける物になっており、最終的には同じ悲劇を生み出さぬために予期せぬ展開を迎えることになる。

だが、同時期に放送開始から1週間後、同じ日本サンライズ制作及びリアルロボットの大本命である『機動戦士ガンダム』が始まっており、本作では低年層を意識した作風や美形キャラの不在、さらにドラマ性が弱いという事から『ダイモス』まで支持していたアニメファンはガンダムに引き離される結果となった。

商品展開

メインスポンサーであるポピーでは、本作以前の商品は3500円のDX超合金とジャンボマシンダー、1500円のスタンダード超合金とポピニカというのが一般的だった。しかし、購買層が少子化と子供のテレビ離れで減少していたため「客数の落ち込みを単価アップでカバー」という方針を採り、「DX超合金 未来合体ダルタニアス」は5800円と当時の物価としては高額なものとした。玩具業界ではあまりの高額に危ぶむ声もあったが成功、後の高額合体ロボット商法への転換点となった。

翌年は競合他社も追随し、クローバー完全変形合体トミー奇跡合体野村トーイ戦闘合体などが発売され、「合体もの全盛時代」が現出する。

また本作の平均視聴率は5.9%で当時のゴールデンタイムのアニメとしてはかなり低いにも関わらず本作が商業的に成功したため、玩具業界およびアニメ業界では「玩具の売上と視聴率は関係ない」という見解が定着する[2]

2011年にバンダイの超合金魂シリーズで販売が決定している。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


ストーリー

1995年、地球はザール星間帝国の急襲により全滅の危機に瀕していた。しかし、廃墟と化した日本で、助け合いながらたくましく生きる孤児たちがいた。楯剣人、柊弾児、早苗たちである。

剣人は実は、過去にザール帝国に滅ぼされたエリオス星皇帝の遺児だった。彼らはエリオスの忠臣だったアール博士と知り合い、アトラウスとガンパーという2つのメカを与えられた。巨大ロボット・ダルタニアスに合体するためには、3つのメカが必要なため、ザール帝国と戦いながら第三のメカ、意思を持つライオンメカ・ベラリオスを探すことになる。ついに揃った三大メカは剣人の「クロス・イン」の掛け声で合体、ザールから平和を取り戻すための心強い存在となる。

だが、この戦いの発端は、エリオス帝国の影の部分にあった。

スタッフ

主題歌

  • OP:『ダルタニアスの歌』

(作詞:八手三郎/作曲:小林亜星/編曲:高田弘/歌:堀江美都子こおろぎ'73コロムビアゆりかご会

  • ED:『剣人・男意気』

(作詞:あおいあきら/作曲:小林亜星/編曲:高田弘/歌:こおろぎ'73)

キャラクター・キャスト

地球・エリオス側

楯剣人(たて けんと)
古川登志夫
本作の主人公。16歳。ダルタニアスのメインパイロット。父が楯隼人(ハーリン王子)であり、エリオス星の皇位継承者である。10歳の頃に船員だった父が行方不明になり、母の実家の東京の下町に移りわんぱくに育つ。直情径行でけんかっ早く、江戸っ子を自認している。正義感が強いがあまり思慮深いとは言えず、主人公らしからぬふるまいも多々ある。自分の血筋のことは全く知らず、べらんめぇ調でしゃべり、気品とは無縁である。実家はスーパーマーケットを営んでいたが、ザール帝国軍の侵略によって隼人以外の家族(母や姉)と死別。孤児となった仲間を従え、ザール帝国占領下の東海地区の闇市でかっぱらいなどをしてたくましく生きていた。
熊寅ら闇市の大人たちから逃げる際に偶然見つけたアダルス基地を再発動させたことから、アール博士によってアトラウスのパイロットに選ばれる。その後ベラリオスを蘇らせたことと、胸の十字の光による驚異的な回復能力からエリオス星皇族の末裔であることが分かる(しかし本人はそれは殊の外迷惑がっている)。
柊弾児(ひいらぎ だんじ)
声:安原義人
17歳。幼いころ、ある事件により父親が殺人犯の濡れ衣を着せられたため、無実の罪を証明するために独自で犯人を追っていた。そのために警察に連行され、少年院に投獄される。隙を見て脱獄するも、逃亡中に行き倒れになってしまい、早苗たちに助けられる。その後、アール博士によってガンパーのパイロットに任命される。当初、剣人とは馬が合わず反発していたが、物語が進むうちにお互いを認め合うようになる。投擲の名手でつぶての弾児という異名を持ち、それを生かした精密射撃を行う。
ベラリオス
サイボーグライオン。地球のライオンを捕獲し改造したもの。記憶と野生は残っており、剣人には心を許している。ザールに改造されたつがいだったメスのライオン(メライアン)と戦わされたこともある。
アール博士
声:杉田俊也
エリオス王家の忠臣。剣人と隼人(ハーリン)を擁してエリオス再興を願っている。なんとか剣人を世継ぎとしてふさわしい人物にしようとやっきになるが、剣人にはいつも拒否されてしまう。宇宙船アダルスをアダルス基地として運用し、ダルタニアスの整備などに尽力する。剣人には「じいさん」と呼ばれている。コールドスリープをしていたので実年齢は不明だが外見は60歳程度。ヒゲも髪も真っ白。ハーリン王子にまつわるクローン疑惑で心乱された時期もあったが、ザール帝国軍の非道に対して、王家に対する忠誠心よりも人間としての心を優先することを誓い、エリオス皇帝の後継者であるとされた敵と戦った。
白鳥早苗(しらとり さなえ)
声:潘恵子
剣人たち孤児の集団の母親的存在。16歳。直情径行の剣人や弾児らの抑え役にまわる。芯の強い美少女であり、亡くなった両親が医者だったことから仲間の怪我の治療なども行なう。また、ビキニの水着姿を披露したこともある。
畑田之助(はた たのすけ)
声:西村知道
山村出身の少年。身体が大きく食いしん坊。12歳。
軽井学(かるい まなぶ)
声:井上瑤
いわゆる秀才の少年。12歳。アール博士の助手としてメカの整備やアダルス基地もコンピュータの操作などを行なう。
小丸次郎(こまる じろう)
声:沢田和子
9歳の少年。孤児となって闇市でかっぱらいなどをしていた。剣人を兄貴と慕う。豚のトン助と仲良し。
トン助
声:緒方賢一
次郎のペット。次郎の働いていた雑炊屋で食べるために育てていたが、情にほだされた次郎がトン助を連れて脱走、そのまま飼うことになった。声優が付いているが喋るわけではなく、鳴き声を緒方が演じている。
おちゃめ
声:三田ゆう子
6歳の少女。ザールの侵略によって家族を失い、記憶を失う。自分の名前も思い出せないままおちゃめと呼ばれる(初期設定では「遠山のり子」)。
楯隼人(たて はやと) / ハーリン王子
声:清川元夢
ザールに滅ぼされたエリオス皇帝パルミオンの遺児。アール博士と共に宇宙船アダルスでエリオスを脱出するが、途中で隕石群に接触し西暦1945年の地球に不時着。装置の故障で彼のコールドスリープだけが解け、まだ3歳だった彼はアダルスから離れてしまい、親切な養父母に育てられた。最終回では世界を見て回るために外国船航路の船員となる。
大熊寅五郎(おおくま とらごろう)
声:飯塚昭三
闇市の顔役。植木屋か鳶職のような格好をしている。剣人たちを怒鳴り散らす反面、情にほだされやすい。通称「熊寅」。戦火で妻を失っている。闇市の住人では唯一、最終決戦まで同行し宇宙にまで行った。美人に弱い。
ガスコン
声:小林修
第23話より登場。かつてエリオス帝国に与していた歴戦の戦士。銀河の虎という異名を持つ。剣人と知り合いザール星間帝国に反旗をひるがえす。専用メカを駆りザール軍団と戦う。
キケロ
声:桜本晶弘
ガスコンの部下。ガスコンの死後、彼の部隊すべてを引き受ける。
クレイタス
声:大木民夫
第21話に登場。エリオス星皇族がザール星間帝国に反旗をひるがえしたと聞き、協力しようと地球にきたエリオス第38惑星歴戦の英雄。専用の戦闘機を駆り、ザール軍団と戦ったが戦死する。彼は最期に、剣人たちに宇宙全体に反ザールの動きが出てきたという事実を知らせる。
パルミオン皇帝
声:千葉耕市
本編中に何度もアール博士の台詞で登場するエリオス星の皇帝。ザール軍の攻撃で命をおとす。その姿は35話のアールの回想のなかで初めて登場、アール博士にエリオスのことを託し絶命した。本作の音響演出である千葉耕市が声を担当した。
キャティーヌ
声:渋沢詩子(第30-34話)
30話より登場。宇宙の名門プロキシア王国の王女。剣人を思うあまり早苗たちを好く思っておらず見下していた。特に早苗が剣人を奪うと考え激しくぶつかる。護身用ロボに搭乗しベムボーグ相手に剣人と一緒に戦った。剣人の心を確かめるためわざと敵に捕まったりと剣人のペースを乱した。脱出の際ボイダーの部下を人質にとりボイダーを銃で撃つなど非常に強気。剣人がクローンの息子と知ると冷たく切り捨て、次の相手を探しに宇宙へ旅立っていった。
ジュデラ
声:鈴木れい子(第30,32,33,34話)
キャティーヌの乳母。キャティーヌを将来の皇帝の妻・后にしようとする。わざと敵に捕まれとキャティーヌに進言するなどキャティーヌを后にするために躍起になっており手段は選ばない。キャティーヌと同じく剣人を見捨て宇宙へと旅立った。

ザール星間帝国

クロッペン
声:市川治
ザール星間帝国の地球侵略部隊総司令官。回によってはザール星間帝国銀河系外周星域総司令官とされた。仮面で顔を隠していたが後に素顔を出す。ハーリン王子のクローンであるが本人も知らされていなかった。作品中ではクローンは紫外線に弱いという設定だった。ザール皇帝にクローンであることを理由に切り捨てられたが、終盤は一人の人間としてダルタニアスと戦い、最後は、ハーリン王子を救うため、重傷の体を押して、ザール軍に突撃を敢行、壮絶な最期を遂げる。専用のベムボーグ・デスダークを駆り自らダルタニアスと戦うこともあった。
黒豹ノヴァ
クロッペンにいつもついているメカ黒豹。26話で巨大サイボーグ強化手術をうけベムボーグとなるが、超電子イレーサーで焼き殺された。
プロザウルス将軍
声:飯塚昭三
ザール星間帝国の地球侵略部隊将軍。恐竜のような姿をしている。攻撃的な性格で配下のベムボーグも強力なものが揃っていた。27話でダルタニアスが月面に攻め込んで来た際にこれを迎え撃つが、爆発したベムボーグ・テラガメドンの破片が戦艦に突き刺さり爆発、戦死する。
ボイダー将軍
声:西村知道
ザール星間帝国の地球侵略部隊将軍。岩石のような顔をもつ鉱物生命体。短気で怒りっぽい性格で勝利のためにはと配下のベムボーグを自爆させることもある。クローンであることを理由に切り捨てられたクロッペンが自分の前に現れた際に抹殺しようとしたが、逆に返り討ちにあい殺された。
カブト将軍
声:黒部鉄(現・屋良有作
ザール星間帝国の地球侵略部隊将軍。虫のような顔をもつ昆虫人間。2話から登場し、殺された大将のかわりに指揮を担当する。屋良氏が他のゲストを演じること多く、カブト将軍の演じ方が変わることが多い。大将があっけなく死んだわりに彼は悪運が強いのか、母艦が木っ端みじんに吹き飛んだのに生還したり、弾児に命を狙われた際に銃の狙いが外れ生き延びたりしている。最後はベムボーグ・ブロンゾルに乗り込みダルタニアスと戦ったが力及ばず戦死。
ミズカ将軍
声:緒方賢一
ザール星間帝国の地球侵略部隊将軍。水生生物型宇宙人で陰湿な性格。体はただの機械で頭部の水槽に入っているクラゲのような生命体が本体。最後はザール星に攻め込んできたダルタニアスに対し、戦艦で出撃、応戦したが乗艦を火炎十文字斬りで叩き斬られ爆死する。クラゲのような外見どおりにフニャフニャした、頼りない声が特徴。他の将軍たちに比べ、喜怒哀楽が激しく、表情ゆたか。
ネシア将軍
声:沢田和子
ザール星間帝国の地球侵略部隊将軍。植物のような髪をした女性(?)。後に失脚したクロッペンに変わり総司令官となる。しかし戦闘の際はヒステリー気味でいいかげんな指令が多い。
ザール軍兵士
声:西村知道、黒部鉄、安原義人 ほか
ザール星間帝国の兵士。プロザウルス、ボイダー、カブト、ミズカ、ネシア、クロッペン各将軍別の容姿をした兵士を使役する。各将軍の配下は同じ一族である。
ナミール博士
声:小野丈夫(第33,40,41話)
エリオス王国の生態学者でザールに寝返る。ハーリンのクローンを製作した男で、クロッペンと結託し楯隼人がクローンでクロッペンこそがハーリン本人であると説明、銀河の勇士達を混乱させた。後に、エリオスの秘密を知られていることを危険視したドルメン大帝により抹殺されてしまう。
スリマ将軍
声:木原正二郎(第34話)
ガニム星出身の実力者。ガスコンとともに地球にきた将軍の一人。典型的な小悪党。クロッペンが本物のハーリン王子だと知ると真っ先に取り入って高い地位に就こうとした。クロッペンよりツインボーグを借り、キャティーヌを人質としてダルタニアスを倒そうとした。上手く立ち回っていると自分では思っていたが、クロッペンは捨て駒としてしか見ていなかった。
ドルメン大帝
声:佐藤正治(26話・未クレジット) / 藤本譲(31話~)
ザールの皇帝。最終回では彼自身もある人物のクローンであった事が明らかになる。

ゲストキャラ

先代カブト将軍
声:西村知道(第1話)
1話でクロッペンに粛清されたカブト族の大将。クワガタのようなりっぱな角が頭部についている。彼の死により副将が一族の指揮をとることとなる。
司令官
声:黒部鉄(第1、2話)
第1,2話のみ登場した司令官。監視ロボットを率いる。アトラウスとガンパー初戦の相手となったが敗北、作戦失敗をクロッペンに責められ、乗艦を爆破され死亡した。魚のヒレが付いた半魚人のようなデザインだが、同じ水棲生物系のミズカ将軍との関係は不明。
みどり
声:北浜晴子(第8話)
おちゃめを引き取りたいとやってきた女性。
圭太
声:松金よね子(第9話)
ザールの地球侵攻の際、母親と離れ離れになってしまった少年。母親と再会するため闇市付近にやってきた。道を聞かれた次郎が嘘を教えたため事件が起きる。
圭太の母
声:友近恵子(第9話)
サブ
声:石丸博也(第10話)
弾児のかつての仲間。弾児とは少年院で知り合い、ともに脱獄を企てた。弾児と別れた後は闇市で強盗を働いていた。
弾児の父・柊九十郎
声:青野武(第10,25話)
石つぶての名手。豪商を殺したという無実の罪で投獄され、絞首刑となった。刑執行の前に犯人の首に傷をつけたという事を弾児に伝える。
剣人(少年時代)
声:杉山佳寿子(第11話)
岸田の息子
声:山下啓介(第11話)
幼い剣人をいじめていたいじめっこ。
岸田
声:雨森雅司(第11話)
息子とともに剣人をいじめていたとんでもない大人。いつも凶暴なブルドッグを連れている。
楯一人(たて かずと)
声:千葉耕市(第11話) / 千葉順二(第32話)
めったに家に戻らなかった父の代わりに剣人を育てた祖父。生粋の江戸っ子で喧嘩の名人。職業は凧絵師。剣人の現在の性格は一人を見習ったものである。
あやめ
声:滝沢くみ子(第12話)
田之助が街で出会い、恋した少女。
あやめの母
声:荘司美代子(第12話)
春雪(はるゆき)
声:白石行長(第12話)
あやめの親戚。やたらにあやめにやさしくしていたため、田之助は「あやめの恋人では?」と勘違いし警戒していた。美形で、力は無い。
雑炊屋
声:野本礼三(第13話)
かつて次郎が働いていた雑炊屋の主人。トン助を太らせ食べようとした。
運転手
声:加藤治(第16話)
アダルス基地に大量の食べ物を運んだトラック運転手。実はネシアの部下。
校長
声:神山卓三(第17話)
復興した学校の校長。
かおり
声:喜多道枝(第18話)
田之助の恋した女性二人目。闇市で泥棒をし、生活していた。
元一(げんいち)
声:鈴木れい子(第19話)
セミ取りにでかけた次郎が出会った少年。武内の息子。
武内先生(たけうちせんせい)
声:納谷六郎(第19話)
元一の父。学校が壊れてしまったため青空教室を開いていた。過去に息子を思うあまり、大きな後悔を残す事件を引き起こしている。
教育ロボ
声:西尾徳(第22話)
いつまでたっても帝王学の勉強を始めない剣人に対しアール博士が作った教育ロボット。やかましく騒ぎ立て剣人を追い回す。
隊長
声:池田勝(第22話)※本編EDでは熊倉晶弘とクレジット
カブト将軍の配下。ベムボーグ・バライアン指揮し攻撃を仕掛けてきた。
山川先生(やまかわせんせい)
声:小林勝彦(第25話)
りっぱな人物だと有名な医師。弾児の父の事件の秘密を知る。
老人
声:小野丈夫(第25話)
息子を失い、孫と二人で暮らす老人。山川医師に孫の目を見せに来た。
少年
声:白川澄子(第25話)
老人に連れられ山川医師のもとにきた少年。目が不自由だったが、山川の治療で目が見えるようになった。
ラムス
声:黒部鉄(第31,32話)
ハーリンとともに奴隷として生活していた男。エリオス王国近衛隊長マリポールの息子。ハーリンの話を剣人たちに語る。
近衛隊長マリポール
声:千葉耕市(第32話)
エリオス王国近衛隊長。王国滅亡の際、自害しようとしたが、アール博士達の生存を聞き宇宙に逃れ、アールを探し旅をしていた。偶然にも地球で船乗りをしていたハーリンを発見、保護したがその直後にザールに捕まってしまい、奴隷として強制労働を強いられる。その苛酷な労働に耐えきれず亡くなってしまう。
銀河の勇士たち
声:中村武巴、藤本譲 ほか(第33話)
ガズコンの呼びかけに応じて、反ザールの旗のもとに集った銀河の勇士たち。
正坊白川澄子、収容所の子供たち
声:向殿あさみ / 芝夏美(第35話)
荒廃した街の避難民収容所にいた子供達。反ザールに再び立ち上がったアール博士に救出される。
防衛長官
声:岸野一彦(第36話)
地球防衛軍の長官。防衛軍の戦力ではザール軍には抵抗できないと判断し、平和条約を結ぶ。
船長
声:水鳥鉄夫(第37,38話)
外国人。日本近海でザール軍に襲われた難民船の船長。祖国を破壊されてしまい国を捨ててアダルス基地を頼って日本に来た。その後、日本に来る途中で楯隼人のカプセルを見つけ、剣人に父の生存を伝えた。その後は闇市で生活しているらしい。なお出身国はどこかは本編では語られていない。
街の男
声:広森信吾 / 二又一成(第37話)
アダルス基地を頼って日本に来た難民船の者が熱病で倒れたことが伝染病ではないかと考え、暴徒と化し難民船に火をつけ、難民を皆殺しにしようとする。
ザール軍脱走兵
声:笹岡繁蔵 / 西村知道(第39話)
投降したと見せかけ隼人を暗殺しようとしたザール軍の兵士。隼人の説得に心をうたれて共に戦う事を決意する。だがカブトはそれを許さず全員殺されてしまった。
ザルバ
声:桜本昌弘(第42話)
惑星プシロの司令官。奴隷惑星マリオスで隼人と一緒だった男。反ザールのため立ち上がったが、戦力が貧弱なためザール軍の前に部隊は全滅、本人も戦死してしまった。
カマル
声:政宗一成(第45話)
惑星カマル出身の宇宙艦隊司令官。反ザールに立ち上がりダルタニアスを援護した。
タロス星域艦隊司令官パメラ
声:藤本譲(第46話)
バレナス星域司令長官ライダル
声:西村知道(第46話)
トマル星域司令長官ギリオン中将
声:屋良有作(第46話)
ロドリア星域司令長官ミューム少将
声:井上瑤(第46話)
バーデン星域司令長官サイアン
声:安原義人(第46話)
それぞれ対ドルメン戦に向け宇宙中から結集した勇士たち。

登場メカ

ダルタニアス
頭頂高56m、重量678t。当初はシグマエネルギーで駆動していた。29話以降反重力エネルギー、反物質エネルギーβ、超電磁エネルギーαの三つを合わせた超空間エネルギーで駆動する。敵の攻撃や爆発などのエネルギーを変換して蓄えることも可能で、およそ恒星一個分程度は蓄えられると言う。アトラウス・ガンパー・ベラリオスの三体のメカが合体して完成する巨大ロボットである。合体のコールは「クロス・イン」。機体各所にあしらわれた十文字の紋章が合体時にも浮かび上がり、文字通りクロス(十文字)で合体していた。
  • 武装
    • 超電磁イレーサー:胸のベラリオスの口から発射される火炎状のエネルギー。
    • トランセイバー:右腰のバルジが変形する剣。
    • トランシールド:左腰のバルジが変形する盾。
    • ダブルナックル:肘から先の腕を射出するいわゆるロケットパンチ
    • シグマビーム:肩と膝の十文字の紋章から撃ち出すビーム。
    • ライサンダー:右腕からせり出すボウガン状の武器。
    • ジャイロスピンナー:両下腕から出現する複数のブレードを回転させ敵を攻撃する。ダブルナックルとの併用も可能。
    • 火炎剣:ダルタニアス最大の武器。ベラリオスの放出する火炎状のエネルギーを剣にしたもので、フランベルジュとなっている。その切っ先は2kmまで伸ばすことができる。この剣を用いる必殺技が火炎剣・火炎十文字斬りである。
  • 強化後追加武装(29話以降)
    • キャノンキュービック:腕のバルジから撃ち出す連装砲。
    • スネークロック
    • チェーンスライサー:右腰のバルジが変形する鎖鎌。
    • 火炎アタック:必殺技の前に火炎で敵の動きを封じる。
アトラウス
楯剣人が操縦する人型ロボット。頭頂高38m、重量280t。頭部にコクピットを兼ねた戦闘機デルファイターが合体する。ダルタニアスの顔、肩、上腕を構成する。顔はダルタニアスとほぼ同じだが、デルファイターの翼がより単純に変形している。合体後と共通武装はほとんどなく、パンチを主体とした肉弾戦を中心とした戦法をとる。単体で飛行能力を持たず、ガンパーにぶら下がったりベラリオスにまたがることもあった。
  • 武装
    • ハンドスライサーカタール状の握り剣。
    • ガトリングフラッシャー:腕から放つ連装機関砲。
    • シュレッダーパンチ:腕の4つのバルジからカッターエッジを出し殴る。
    • ブーメランカッター:ハンドスライサー2振りを組み合わせたブーメラン状の武器。
ガンパー
柊弾児が操縦する重戦闘機。全長40m、重量155t。機体下部にアトラウス用のグリップハンドルが存在し支援戦闘機としての側面も持つ。パイロットの能力により射撃を得意とする。機体後部にダルタニアスの腕を内蔵し、両脚と両腕を構成する。
  • 武装
    • パルス誘導ミサイル:機体両脇から出現するミサイルポッドから発射される特殊ミサイル。
    • 連射ミサイル:パルスミサイル同様、ミサイルポッドから発射される。こちらは通常のミサイル。
    • ガンパーカッター(アタックソード):機体前部に展開する白兵戦武装。
    • パワーハンド:機体上部、合体後のすねにあたる部分が伸展するロボットアーム。
    • アイアンクロー:同上。先端のアタッチメントが爪状。
    • ダブルドリラー:同上。先端のアタッチメントが二つのドリル。
ベラリオス
第2話から登場する(本格的な活躍は3話から)。意志を持つライオン型サイボーグ。体長29m、重量195t。もとは地球のライオンだった。ダルタニアスの胸、胴体、大腿部を構成する。
  • 武装
    • 中性子ミサイル:背中のウェポンユニットから発射される特殊ミサイル。
    • ヒートビーム:口から発射される熱光線。
    • ショックビーム:両目から発射されるビーム。
デルファイター
アトラウス/ダルタニアスのメインコクピットとなる小型戦闘機。全長5.3m、重量500kg。マッハ3.8で飛行可能。通常時、及びアトラウスコクピット時の翼部分はダルタニアス合体直後に3重のヒンジを展開することで頭部変型を完了する(当時もののレコードジャケットなどには展開構造のはっきり判るイラストがあった)。強力な武装はなく、主に偵察等で使用される。
ガメロット
コメディリリーフとして登場するカメ型メカ。学がアール博士を騙してコッソリ基地内で製作した。コメディ担当メカで、戦闘ではあまり活躍していないが、日常での足になったり、祭りの山車になったり、主に戦闘時以外のシーンでの活躍が多い。動力は主に人力。プロペラを展開して飛行することもできる。

放送リスト

話数 サブタイトル 登場メカなど
1 戦火の中に立ち上がれ!
  • 監視ロボット
2 謎の第三ロボット
3 目覚めよ銀河の獅子
  • ベムボーグ ダランチエ
4 剣人は未来の皇帝陛下
  • ベムボーグ ゴーフン
5 七人の絆は固く
  • ベムボーグ ガルニス
6 ガメロットここに登場
  • ベムボーグ ゴゴンドル
7 剣人は自由に生きるんだ
  • ベムボーグ ゲルゾム
  • 寄生獣ガガン
8 お母さんが欲しい
  • ベムボーグ ウツボラス
9 飛んで飛んでそして泣け
  • ベムボーグ ガイガル
10 怒りのつぶて戦法
  • ベムボーグ ガルガドン
11 おいらは最後の江戸っ子だい
  • ベムボーグ ガルガン
12 お姉ちゃんを救え・恐怖の宇宙病
  • ベムボーグ グルゾン
13 男はらぺこ涙の戦い
  • ベムボーグ ガラダーゴ
14 もう一匹の仲間
  • ベムボーグ ガニラ
15 祭太鼓だ宇宙の大将
  • ベムボーグ ズルドー
16 はねかえせ食いしん坊作戦
  • ベムボーグ ドライザー
17 学校には何がある
  • ベムボーグ ザゾリス
18 顔じゃないよ心だよ
  • ベムボーグ クラーグ
19 宿題はベムボーグ採集
  • ベムボーグ ゼミナル
20 海中ハリケーン脱出不能
  • ベムボーグ ヒトデグロン
21 宇宙の戦士クレイタス
  • ベムボーグ バキュラ
22 特訓ロボ・涙の大変身
  • ベムボーグ バライアン
23 銀河の虎ガスコン
  • ベムボーグ ザラス
24 悲しきベラリオスの涙
  • ベムボーグ メライアン
  • ベムボーグ セドラ
25 弾児に涙は似合わない
  • ベムボーグ キューコング
26 総司令官クロッペンの挑戦
  • ベムボーグ デスターク
  • ベムボーグ ジャガーボーグ
27 ダルタニアス決死圏突破
  • ベムボーグ テラガメドン
28 ザール月基地へ大攻撃開始
  • ベムボーグ ダムダ
  • ベムボーグ デグ
29 火炎剣大パワーアップ作戦
  • ツインボーグ ユニトゲラス
30 宇宙からの花嫁志願
  • ベムボーグ シュルガ
31 地球へ向かう謎の奴隷船
  • ベムボーグ キューブ
  • ベムボーグ ダドル
    • ツインボーグ キューム
32 さすらいの父・隼人の秘密
  • ツインボーグ ガルファ ダブルス
33 謎のクロッペンの正体
  • ベムボーグ グロザルス
34 おれは人間、地球の剣人だ
  • ツインボーグ バローム
35 誇り高き反逆者アール博士
  • ツインボーグ ギャラバ
36 たった一人の反乱軍
  • ツインボーグ ジョルカ
37 パニックの港町
  • ツインボーグ シェラド
38 危うしハーリン、孤島の対決
  • ツインボーグ ダララ
39 銀河に賭ける父・隼人
40 あばかれたクローンの秘密
  • ツインボーグ ザルダン
  • ツインボーグ ボーラ
  • ツインボーグ デスダークII
41 裏切りの移動要塞
  • ツインボーグ バルガー
42 人間クロッペン、新たなる戦い
  • ツインボーグ デスダークIII
  • ツインボーグ ジンジャー
43 激闘、ダルタニアス対移動要塞
44 出撃、アダルス基地
  • ツインボーグ ゾビュー
45 父よ、よみがえれ
  • ツインボーグ ブロンゾル
46 嵐のザールへ、全艦発進せよ
  • ドルメン専用 ベムボーグ(名称不明)
47 ドルメンの悲劇
  • ドルメン専用 ベムボーグ2(名称不明)

関連項目

二次作品

以下のゲームに登場している。

映像ソフト化・再放送

2002年8月から2003年1月まで、東映チャンネルの「スーパーロボット列伝」にて再放送された。

放送当時に発売された「DX超合金(世界の超合金)ダルタニアス」のCM映像が、2004年刊行の「超合金クロニクル」のDVDに収録されている。

2009年12月24日、『未来ロボ ダルタニアス・コンプリートDVD』がメディアネット ピクチャーズより発売された(販売元はソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)。本商品が本作の初DVD化であり、これまでビデオソフト化なども行われていなかったため、初の映像商品化ともなった。

脚注

  1. ^ 『SFアニメがおもしろい』 ASPECT、1997年
  2. ^ トイジャーナル1980年2月号
東京12チャンネル 水曜日19:30-20:00
(1979年3月21日から1980年3月5日まで)
前番組 番組名 次番組
未来ロボ ダルタニアス