スペース・ロック
スペース・ロック | |
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様式的起源 | プログレッシブ・ロック, サイケデリック・ロック, 電子音楽, アート・ロック, エクスペリメンタル・ロック |
文化的起源 | 1960年代中盤 イギリス |
使用楽器 | ボーカル, ギター, ベース, メロトロン, シンセサイザー、キーボード, ドラムス, ストリングス, シーケンサー |
サブジャンル | |
ポストロック, シューゲイザー | |
融合ジャンル | |
ドリーム・ポップ, アンビエント | |
関連項目 | |
ジャム・バンド、クラウトロック |
スペース・ロック (Space rock) は、ロック音楽のジャンルの一つ。サイケデリック・ロックに影響を受けたエコーなど反響のかかった幻想的・空間的なサウンドが特徴。主に1960年代後半から70年代にかけてイギリスで活躍したホークウインドやゴング、ピンク・フロイドなどの電子オルガンやシンセサイザーなどを用いてスローテンポで長尺のインストパートを演奏し、宇宙をテーマとしたSF的な歌詞を歌ったプログレッシブ・ロックバンドの音楽が「スペース・ロック」と形容されたのが最初。1980年代後半にスペース・ロックに影響を受けたオルタナティヴ・ロックバンドはよりアンビエントながらポップでメロディアスなサウンドを創出していった[1]。
歴史
起源 (1960-70年代)
ピンク・フロイドのデビューアルバム『夜明けの口笛吹き』 (原題:The Piper at the Gates of Dawn)はスペース・ロックの草分け的な楽曲が多く収録されている。彼らのセカンドアルバム『神秘』 (原題:A Saucerful of Secrets)はSFをテーマにした歌詞の世界など、よりスペース・ロック的な性格を強めている。
スペース・ロックの歴史において最も重要なアルバムの一つとされているのが、1972年12月に行われたホークウインドのライブ演奏を収録した2枚組ライブ・アルバム、『スペース・リチュアル (宇宙の祭典)』である。他にもジェネシス加入前のフィル・コリンズが在籍していたことで知られるバンド、フレイミング・ユース唯一のアルバム『Ark 2』なども挙げられる。
1990年代
1990年代に入ると、多くのオルタナティヴ・ロックバンドがスペース・ロックと形容されるようになる。スロウダイヴ、ライド、ザ・ヴァーヴ、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、フライング・ソーサー・アタック、スペースメン3、スピリチュアライズドなどといった、当時シューゲイザーやドリーム・ポップと表現された、実験的な音響表現を提示していたバンドがそうである。そのためしばしばシューゲイザー/ドリーム・ポップバンドの多くはスペース・ロックと並び評される場合がある。またアメリカではストーナーロックにカテゴライズされたバンドの多くも、その酩酊感を誘う音楽性のためスペース・ロックにカテゴライズされる場合がある。
主なアーティスト
- 30 Seconds to Mars
- Acid Mothers Temple
- アモン・デュールII
- Angels & Airwaves
- Ash Ra Tempel
- Ayreon
- Babylon Zoo
- ブライアン・イーノ
- Broken Bells
- Brave Saint Saturn
- Cluster
- デヴィッド・ボウイ
- The Church
- Cosmic Jokers
- Failure
- The Flaming Youth
- Flowers of Hell
- ゴング
- ホークウィンド
- マジックマッシュルーム・バンド
- オズリック・テンタクルズ
- ピンク・フロイド
出典・脚注
関連項目