コペンハーゲン (デンマークのテレビドラマ)

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コペンハーゲン/首相の決断
ジャンル 政治ドラマ
原案 Adam Price
脚本 Adam Price
Jeppe Gjervig Gram
Tobias Lindholm
監督 Søren Kragh-Jacobsen
Rumle Hammerich
出演者 Sidse Babett Knudsen
Birgitte Hjort Sørensen
Pilou Asbæk
Mikael Birkkjær
Søren Malling
作曲 Halfdan E
国・地域 デンマーク
言語 デンマーク語
シーズン数 3
話数 30
各話の長さ 60分
製作
プロデューサー Camilla Hammerich
放送
放送チャンネルDR1
放送期間2010年9月26日 (2010-09-26) - 2013年3月10日 (2013-3-10)
公式ウェブサイト
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コペンハーゲン/首相の決断』(原題: Borgen デンマーク語発音: [ˈb̥ɒːˀʋən])は、デンマーク製の政治ドラマ・TVシリーズ。デンマーク初の女性首相に予想外も就任することとなった架空の政治家ビアギッテ・ニュボー(Birgitte Nyborg)を描くストーリーである。デンマーク語 "Borgen" (英語:the Castle)とはクリスチャンスボー城のニックネームであり、その地にはデンマーク議会フォルケティング)、首相官邸最高裁判所といった政府機能が置かれている。

ドラマは脚本家Adam Price、Jeppe Gjervig Gram、Tobias Lindholmによって書かれ、デンマーク放送協会(DR)によってプロデュースされた。DRはまた国際的にヒットしたドラマ『THE KILLING/キリング』の製作局でもある。

ドラマは3シーズン、全30エピソードから成る。初放送はデンマークにて2010年-2011年の秋季に放映された[1]。第3シーズンは2013年元日から放映された[2]

日本ではスーパー!ドラマTVにてシーズン1が2013年7月から、シーズン2が2015年1月から、シーズン3が2016年3月から放送された。シーズン3の邦題は主人公が首相ではなくなったためか『コペンハーゲン』に改められている。

キャスト

主人公のビアギッテ・ニュボー・クリステンセン(Birgitte Nyborg Christensen)をシセ・バベット・クヌッセン(Sidse Babett Knudsen)が演じる。他、スピンドクターのカスパー・ユール(Kasper Juul)をピルウ・アスベック(Pilou Asbæk)、ニュースアンカーのカトリーネ・フェンスマーク( Katrine Fønsmark)をビアギッテ・ヨート・スレンセン(Birgitte Hjort Sørensen)、テレビ報道チーフのトーベン・フリース(Søren Malling)をKatrine Fønsmarkが演じる[3]

ドラマに登場する人物

ビアギッテ・ニュボー・クリステンセン
当ドラマの主人公。新民主党党首穏健党元党首。デンマーク初の女性首相。元首相兼元マスコミ担当大臣。学生時代に生徒会長を務めるほどの才女。自らの信念と実力で国を率いるが、のちに総選挙で敗北し、首相を辞任し議員も辞職し、政界を引退。その後のシーズン3では、いくつかの有名外資系企業の役員を務め、香港にまで手を伸ばすほどの敏腕。国際ビジネスウーマンとして活躍する。その後、眠っていた政治家としての野心が少しずつ復活していき、のちに政界に復帰。しかし穏健党に戻ることを拒まれたため、新党「新民主党」を結成した。
フィリップ・クリステンセン
ビアギッテの元夫。大学講師。実業家。影ながら政治家でのちに首相となる妻を支えるが、様々な対立により溝が深まりのちに離婚。しかしその後も良き友人としてビアギッテを、良き父として子供を支える。世界屈指の大企業「ベア・エレクトロニクス社」の北欧支部CEOに抜擢されるほど優秀な人物。生徒からの信頼も厚かったが惜しくも大学を退職。シーズン3でもビアギッテを支え、自身が勤めていた銀行の備品をもらい、ビアギッテ率いる「新民主党」本部に提供するなど、積極的支援もする。
ラウラ・ニュボー・クリステンセン
ビアギッテとフィリップ夫妻の間に出来た長女でマグヌスの姉。シーズン1では両親の関係悪化や首相の娘という重責に苛まれ病む。シーズン2ではビアギッテ達から渡された神経病治療薬「ハッピーピル」を飲むことを拒否し、病状が悪化。終盤では「リーセ・ホルム」と呼ばれる民間の精神科病院に極秘入院することに。それがのちに発覚してしまい、ラウゲセンはじめマスコミの標的にされバッシングされ、別の精神病院に移る事となる。シーズン3では病状が回復し退院し復帰。シーズン3でもビアギッテを支え、ビアギッテの新恋人ジェレミーにも気さくに握手する心優しい女性。
マグヌス・ニュボー・クリステンセン
ビアギッテとフィリップ夫妻の間に出来た長男でラウラの弟。首相だった母ビアギッテに連れられ、度々首相府で世話されていた。シーズン3でもビアギッテを慕い、ビアギッテの新恋人ジェレミーとも気さくに話す心優しい少年。
ジェレミー・ウェルシュ
シーズン3のみに登場。イギリス人の建築家。香港の外資企業でも働き、大学講師もするやり手のビジネスマン。フィリップと離婚した後、初めて出来たビアギッテの恋人。「ビアギッテとコペンハーゲンで会うことは許されない」ことを嘆き「今後デンマーク政府が移民法をさらに厳しくしたら、デンマークに入国すらできないのではないか?」と二重に嘆いた。穏健党党首選にビアギッテ達に内緒で訪れ、ビアギッテに会わず、花束だけ置いていくという、律儀かつ粋な一面もある。ビアギッテが「新民主党」を結成した会見の日の夜に、旧来までの二人のルールだった「コペンハーゲンでは会わない」という取り決めを無くし会い、コペンハーゲンで関係を結ぶ。その後、4話でビアギッテと共にレストランで食事中に嘔吐してしまい、それがマスコミやネットに知られてしまい「ビアギッテの秘密の新恋人」として取り上げられ大騒動に、妙な事により「ゴシップ記事の顔」となってしまった。YOUTUBEにも嘔吐シーンがアップされ、12万回再生された。5話では、ビアギッテ同様に売春禁止に反対する。その後、マグヌスに「不味そうな」イギリス料理を振る舞った。
カトリーネ・フェンスマーク
新民主党広報員。カスパーに代わるビアギッテの新スピンドクター。TV1の元キャスタージャーナリスト。カスパーの元妻。優秀で頭脳明晰の才女だが、正義感を振りかざし周りを困らせる。シーズン1で当時のへセルボー首相のスピンドクターであった不倫相手のオーレとの子供を宿すが中絶。シーズン1、9話で政府との協定を破り、生放送でビアギッテにプライベートな質問をしてトーベンを激怒させ、一ヶ月の有給休暇を取るように言われ、実質的に休職するはめになる。その後復帰したが、今度は逆にカスパーに取材映像の編集をさせたトーベンに激怒し、TV1を去る。シーズン2でエクスプレスに入社するが、そこでもCEOのラウゲセンと対立し退職、その後ラウス・へセルボーに会い自由党に入ろうとするがそこも去り、結局5話でTV1に戻る。シーズン1・2共にカスパーとの関係で悩み続けるが、のちに結婚。シーズン3でカスパーとの子供グスタフを産んでいるが、カスパーとは離婚している。その後、1話でカスパーに代わり、ビアギッテのスピンドクターとなる。その後の穏健党党首選のビアギッテ敗北の結果に落胆し、政界の現実を思い知る。その後、2話で新報道編成局長のアレクサンダーと親密になり、関係を結んでしまう。その後、ビアギッテが作った新党「新民主党」の広報員となる。
ブレディ・フェンスマーク
カトリーネの母。専業主婦。良妻賢母で病死した夫を最期まで支えた。その後は娘のカトリーネのことを常に気にかけ、カトリーネからオーレとの不倫のことを告白されても動じず、冷静になだめる。シーズン1・2共にカトリーネを支え続け、シーズン3ではカスパーとの間に出来たカトリーネの息子グスタフを、多忙なカトリーネの代わりに世話までする。5話で突然、昔アスラを妊娠している時に、当時の住まいの隣人と不倫していたことをカトリーネに明かす。
アスラ・フェンスマーク
シーズン3にのみ登場。カトリーネの兄。ラナス地方の養豚場職員。身長が2メートル近くある大男。4話でビアギッテ達「新民主党」員達が養豚問題について議論した際、ビアギッテが妹のカトリーネとのコネを使って自身の養豚場に来ることになる。実際にビアギッテ達が自身の養豚場に来た際も視察を快く許可する。「デンマークでは毎日子豚が2万5000匹処分されてる。生産基準を満たすために豚を過剰生産し、多くの不健康子豚を処分するから」と嘆き、ビアギッテに養豚改革を請願する。だがその後、ビアギッテがテレビ番組で「ラナスの養豚業者は自分で育てた豚は食べない(食べるのは野放しの豚のみ)」と言ってしまったために、ラナス地方に風評被害が広がり、他の養豚業者仲間達からハブられてしまった。それが原因となりカトリーネと絶縁する。
グスタフ・フェンスマーク
カトリーネとカスパーの間に出来た子供。多忙なカトリーネとカスパーに変わって、カトリーネの母に世話されている。眠っているカスパーの髪の毛をハサミで切ってしまい、カスパーをスキンヘッドに変貌させた元凶。
カスパー・ユール
政治評論家。ビアギッテの元スピンドクター。元穏健党広報員。ビアギッテ内閣の元報道担当補佐官。カトリーネの元夫。旧名はケネト・ユール。過去との決別のために名前をカスパーに改める。その過去とは子供の頃、義理の父やその友人達に性的虐待を受けていたことであり、その性的虐待はケネトが8歳の頃から12歳の頃まで4年もの長きに渡り続き、12歳の時にケネトが主犯の義理の父親を刺し、事件の全貌が発覚する。当時ケネトが未成年だったため、デンマークの少年法の規制によりケネトだけは罰せられず、顔も世間には公表されていない。その後少年院から出所し、名前を変え、実家を出て自立するという激動の半生を送る。その経験から有能な無類の戦略家となる。偶然手に入れたヘセルボー首相の公金不正使用のレシートをラウゲセンに渡すなど他党との人脈も厚い。自分を虐待していた義理の父の葬儀を母に代わって取り計らうなど律儀な一面もある。優秀だが女癖が悪く多数の女性と関係を結びながらカトリーネと復縁離縁を繰り返すが、その後結婚し、カトリーネとの子供グスタフを設ける。シーズン3ではすでにカトリーネと離婚しており、別居し代わりばんこでグスタフを育てる。スピンドクター退任後は、政治評論家としてデンマークの政治を分析し見守る。1話の穏健党党首選では、ビアギッテが勝つと予想していたが外れる。3話では、息子のグスタフに髪の毛を刈られ、スキンヘッドになる。その後も、複数の女性達と交際し関係を結び、なんとその内の数人にグスタフの世話をさせるという超絶なプレイボーイぶりを発揮する。
リーセ・ユール
カスパーの母。専業主婦。カスパーの父でもある自身の夫が病気で死去した後再婚し、その再婚夫でカスパーの義理の父親になった男からカスパーが性的虐待を受けても黙認し、発覚し警察が介入するまで放置した。シーズン1、8話でカスパーに亡くなった再婚夫の葬儀を手配して欲しいと首相府に来る。母の請願になくなく了承したかスパーだったが、最後は結局自身が葬儀に出ず、葬儀は葬られる人物に性的虐待を受けていたカスパーと全く面識のないカスパーの友人のカトリーネのみという奇妙な構図となる。その後、シーズン2では老後扶養施設に住むことが決まったため、住まいを売却するようにカスパーに請願し、それもカスパーは了承。その後、老後不要施設に入るがすでに痴呆が始まっており、カスパーが見舞いに来た時にはすでにカスパーのことも覚えていなかった・・・。
ピー・ユール
カスパーの父。カスパーが幼い頃、病気で死去。
トーベン・フリース
TV1の報道番組の報道部長。元ジャーナリスト。カトリーネやハネやウルリックの上司。自身と同様に多忙の妻カオリーネと代わりばんこで子供の世話をする。デンマーク政府やTV1上層部との関係を良好に保つが、それが原因でしばしばカトリーネやハネと対立。かつては報道賞も受賞したことのあるジャーナリズムの功労者でもある。報道賞受賞作品名は「デンマーク司法の闇について」。シーズン3では、新しく上司になったヨートに徹底して絞られ、3話ではピーアが起用した優秀なコメンテーター、ナディアを解雇してしまう。しかも報道部長としてのプライドが専行して、ナディアを解雇したのはヨートの命令だということをピーアはじめ部下達に知らせなかった。しかもヨートが言った「パキスタンの災い預言者」という蔑称を自身も使ってしまったために、ピーアはじめ部下達は「人種差別での不当解雇だ!」と大騒ぎし、8人もの部下達がTV1の役員会に対し、トーベンに対する苦情を申し立ててしまう。それによりトーベンは心身共に疲れ果ててしまい、部長としての威厳も失ってしまう。その後、役員会から厳重注意を受ける。その後、4話でヨートに対し反旗を翻し、自身の部下達の前でヨートを批判する。しかしそれにより「次、同じことをしたら自身をクビにする」と脅されてしまう。さらにピーアと不倫してしまう。そして5話ではそのことをヨートに握られ、間接的に脅される。6話で「TV1をやめ、エクスプレスに行きたい」とラウゲセンに請願するが、断られる。
カオリーネ・フリース
シーズン3にのみ登場。トーベンの妻。5話でトーベンが子供の終業式に来なかったことから、わざわざTV1報道部まで来てその終業式の映像を見せに来る。そして「家族が寂しがっている。あなた(トーベン)がここ(TV1報道部)に入りびたりだから」と伝え、TV1を去る。6話ではトーベンが夫婦のセラピーをすっぽかしたことに激怒し、再度TV1報道部にやってくる。しかしトーベンの涙を見ると人が変わったように冷静になり、トーベンをなだめ慰める心優しい女性。
ハネ・ホルム
TV1のコメンテーターで優秀なジャーナリスト。どこのマスコミも掴めなかった防衛大臣の汚職すら暴く凄腕で、トーベン曰く「汚職の番犬」と呼ばれている。シーズン1初回で何者かの陰謀によりTV1をクビになる。それをカトリーネの仕業とみて激怒するが、のちにカトリーネと和解。ハネをはめた人物は不明。8話でのラウゲセンの暴露本出版に際し、サンプル本を提供された人物リストを、間接的にカスパーに渡すなど律儀な一面もある。その後、エクスプレス勤務を経てシーズン2、5話でTV1に復帰。一人娘がいるが離婚した夫の元にいる。カトリーネの誕生日に「ベルリンの壁」のカケラをプレゼントするという、律儀かつユーモア溢れた一面もある。シーズン3でもTV1で働き続け、新党「新民主党」の広報員となりTV1を去ったカトリーネに代わってキャスターとなり、討論番組「ジレンマ(デンマーク版、朝まで生テレビ)」の司会にもなる。
カミラ・ホルム
ハネの一人娘。離婚したハネの夫、つまり自身の父親の元にいる。母ハネとは良い関係ではなく、一緒に会う予定を土壇場で反故にした。それによりハネはショックで仕事中に酔いつぶれ倒れ、カトリーネに連れられ帰宅するはめになった。
ウルリック・マーク
TV1のキャスター。ジャーナリスト。自らの活躍の場を広げたいと思っているが、カトリーネに実力が及ばずいつもトーベンに叱責されている。ハネとも不仲でカトリーネとハネを疎ましく思っている。シーズン1で、二人が上手いことTV1を退職したことを喜んでいたが、シーズン2で、二人がTV1に復帰すると露骨に不機嫌な顔でトーベンに愚痴をこぼした。だが9話では、ビアギッテ母娘を下劣に猛バッシングするラウゲセンを不利にする報道をして、ビアギッテ母娘の名誉を守るという律儀な一面もある人物。シーズン3では長きに渡って対立していたカトリーネと和解し打ち解ける。
ピーア・モンク
TV1の報道番組のディレクター。トーベンの助手。メガネがトレードマーク。トーベンやカトリーネに対し的確なアドバイスをする。シーズン2では、討論番組「ジレンマ」のタイトルの名付け親となった。シーズン3でもその才能を発揮し、TV1の新しいビジネス番組にナディア・バラザーニという優秀なコメンテーターを起用する。しかしヨートを経由してトーベンに解雇されてしまい大激怒する。のちに上司と部下の関係を超え、トーベンと不倫してしまう。そんな中、TV1に来たトーベンの妻、カオリーネとも何事もないかのように気さくに話すなど、強い一面もある。
ベク・シモン
TV1のキャスター。ジャーナリスト。金髪の短髪がトレードマーク。カトリーネがTV1を去った後代役となる。鋭い指摘と質問で取材相手を困惑させるなかなかのやり手。
ダン
TV1の報道番組のアシスタント・ディレクター。トーベンの指令を淡々と聞き、ピーアを支える。
アレクサンダー・ヨート
シーズン3にのみ登場。世界的エンターテイメント企業「ワーナーブラザーズ」の役員。TV1の重役の1人。TV1上層部の命令で解任されたグレイダスに代わる新報道編成局長にも就任する。ニックネームは「アレックス」。グレイダスとは打って変わり、徹底した「視聴率絶対主義」「コストパフォーマンス至上主義」「拝金主義」という、3拍子揃った超リアリスト。最初は報道部に好意的だったが、のちにトーベンらに対し辛口で接するようになる。数字やコストや金だけでなく、報道内容にまで横柄に口出しする。ジャーナリストとしての才能を買っていたカトリーネに好意を抱き仲良くなり、のちの2話で関係を結ぶ。3話では独自の判断で新ビジネス番組のコメンテーターのナディアを解雇するようにトーベンに命令し、報道部を混乱させる。その後も一貫してトーベンに口出しをし続け、ついにトーベンが激怒し部下達の前で自身を批判すると、ついにリストラをちらつかせてトーベンを脅す。
グレイダス
シーズン3、1話にのみ登場。TV1の元報道編成局長。トーベンの元上司。トーベンはじめTV1報道部の方向性を支持していたが、TV1上層部の命令によって、役職を解雇される。これによってトーベンらTV1報道部の立場が一変する事となる。
クリス
シーズン3にのみ登場。TV1報道部に派遣された研修生。ピーアの肝いりでニュース番組のアシスタント・ディレクターに起用されたが出来が悪く、不用心に引いたケーブルに放送終了後、カトリーネが引っかかり転び捻挫してしまった。その後、ピーアと共にカトリーネに激怒される。
リューシ・フィルター
シーズン3にのみ登場。TV1報道部職員。トーベンの部下の1人。
ベント・サイアウー
新民主党所属議員。元穏健党副党首。ビアギッテ内閣の元財務大臣。財務大臣辞任後は、ビアギッテ内閣の政策担当広報官。ビアギッテの親友で右腕。しばしば対立もするが、基本的にビアギッテに常に的確なアドバイスをする良き盟友。ヴュボネと不倫関係になったことがあるとラウゲセンに暴露され、シーズン1終盤で財務大臣を辞任。シーズン2でビアギッテにEU議会委員に任命されるが脳梗塞で倒れ土壇場で辞任。のちに退院し議員に復帰。南北カルーン交渉では特別顧問としてビアギッテ達に同行する。シーズン3でも友としてビアギッテを支え、穏健党党首選でもビアギッテを応援したが敗北し、穏健党内の立場が弱くなる。その後、カトリーネからビアギッテが新党を結成することを聞かされ、阻止のためヤコブと共に「新民主党」本部を訪れ、穏健党副党首になるようにビアギッテを説得するが頓挫し「新民主党」本部を去る。その後、ビアギッテの信念に負け、なんと40年も在籍していた穏健党を離党。ビアギッテ率いる新党「新民主党」議員となる。
キャステン・サイアウー
ベントの妻。専業主婦。シーズン2、2話でEU議会委員にベントが最有力候補に挙がっていることに危機感を感じ、わざわざ首相府まで来てビアギッテにベントをEU議会委員にしないように請願する。実はその前にヤコブとも話しており、ヤコブにだけベントの脳卒中のことを伝えていた。だがそれをヤコブが握り潰したため、ベントがEU委員に任命され倒れてしまう。病院に来たビアギッテに激怒し、ビアギッテは全ての真相を知ることになる。
ヨーン・ビアテルセン
シーズン3にのみ登場。新民主党所属議員。元穏健党幹部。同性愛者。ベジタリアン。ビアギッテ前内閣の元教育大臣。「新民主党」の経済、教育、環境、税務政策顧問をそれぞれ兼任するエリート。ビアギッテに穏健党に復帰したいと請願され、それを快く承諾する。ビアギッテ政権崩壊以降、穏健党が「燃え尽き症候群」になったことを嘆き、ビアギッテの穏健党党首選立候補を支持する。穏健党党首選で壇上で演説し、ビアギッテ支持を明白にした。その後、穏健党を離党。ビアギッテ率いる新党「新民主党」議員となる。その後、3話で銀行員のアナセンからの莫大な「新民主党」への支援との引き換えに、金融経済政策マニフェストの原案に関してアナセンに指図され、法人税の4%の減額を提示する。しかしビアギッテに反対され、全てが反故にされ、アナセンとの関係も絶ってしまう。同じ「新民主党」員にも関わらず、ニーテとはいまいちソリが合わない。6話でラウンに経済政策顧問の座を奪われるが、ラウンが「新民主党」を去るとその座を再び取り戻す。
ニーテ・ブック
シーズン3にのみ登場。新民主党所属議員。元穏健党所属議員。アルバツロン地方南部出身。穏健党党首選後、ビアギッテに共感しカトリーネに説得され、ビアギッテ率いる新党「新民主党」議員となる。その優秀さで討論番組「ジレンマ」では、移民政策に関し国民党副党首をまくしたて圧勝する。かつて穏健党員だった頃に穏健党総会の後、クルーセと関係を結んでいたことがある。
エーリック・ホフマン
シーズン3にのみ登場。新民主党所属議員。元新保守党副党首。ショーカー大学元講師。TV1の番組のインタビューで、移民法厳罰化改正案に猛反対したビアギッテに共感し、わざわざ自宅にまで出向いてビアギッテに花束を渡す。移民法厳罰化改正案に実は反対だったが、党首ヴュボネや新保守党の方針に逆らえず賛成してしまった。反対の理由は自身の妻がエチオピア人の弁護士であり、デンマークの現行移民法ですら居住許可が下りないためである。別居中の妻と同居し、家族全員で暮らすことが、法律上可能なスウェーデンのマルモへ移住することも考えている。その後、ビアギッテに説得され妻と息子のためもあって、27年間在籍していた新保守党を離党。ビアギッテ率いる新党「新民主党」議員となる。
ネルソン・ホフマン
シーズン3にのみ登場。エーリックの妻。弁護士。エチオピア人。デンマークの移民法が原因で致し方なくロンドン在住。夫エーリックと息子はコペンハーゲン在住で別居状態。エーリックの元にいる息子に対し「移民の子供だと間違われないように、パーカーを着ないように」と言っている。エーリックやビアギッテ達と共に「新民主党」結成の記者会見に同席した。移民法厳罰化改正案を廃止し、移民法緩和化改正を求め、夫と息子と共に家族全員がデンマークに在住できる法整備を求める。5話でもデンマークの売春の現状について、夫エーリックに対し多大な情報提供を行う。
ナディア・バラザーニ
シーズン3にのみ登場。新民主党所属員。証券会社の元チーフアナリスト。証券会社DIRファンドの元理事。パキスタン出身の移民。TV1の新たなビジネス番組のコメンテーターとしてピーアが起用した。登場早々から「景気は悪化し、デンマークをはじめ欧州諸国は金融危機を全く脱していない」と言い放ち、さらに「大企業のCEO達は不況を脱したと言っているが、単に株主のご機嫌を取ってるだけだ」と痛烈に批判した。それを見たヨートは怒り、トーベンに命じ、ナディアはコメンテーターをクビになってしまう。のちに「新民主党」の考えに共感し入党する。ヨートとトーベン曰く「パキスタンの災い預言者」と秘密裏に侮辱された。イスラム教徒であるにも関わらず、移民やイスラム原理主義には厳しく進歩的で、デンマークの価値観を重んじる右派思想の持ち主である。
ヤコブ・クルーセ
穏健党党首。ビアギッテ内閣の元EU担当大臣。シーズン2、2話でビアギッテにEU議会委員にベントを推薦する。その通りベントがEU委員になると空いた穏健党副党首の座を手に入れる。がビアギッテに会う前のキャステンから「ベントが以前、脳卒中になったから絶対EU委員にしないでくれとビアギッテに伝えてくれ」と言われていたのに伝えず、その結果ベントが倒れてしまった。さらにエクスプレスに「ベントの脳卒中のことをビアギッテは知っていた」というデマを流し記載させ、ビアギッテを潰し自身が穏健党党首、首相になろうと画策していた。それを知ったビアギッテが激怒し、その責任を執らされる形で副党首を辞任させられ、ベントの代わりにEU委員になりブリュッセルに飛ばされることに。当然ながらEU担当大臣も辞任。その後、シーズン3では政界を引退したビアギッテに代わって穏健党新党首に就任した。その後は首相に返り咲いたヘセルボーや自由党の言いなりで、実質ヘセルボーの手下と化していた。政治的信条も穏健党員にも関わらず、ヘセルボーと同じくらい右派。それを見かねたビアギッテに「政界に復帰するために穏健党に復党させてほしい」と請願されるが断る。ビアギッテが政界を引退した後は、穏健党内の「事実上の独裁者」と化しており、彼に逆らう者は誰もいない。それを見せつけるが如く、穏健党党首選の最中に退席し首相府へ向かい、ヘセルボー首相と経済政策法案について直接交渉し、穏健党寄りに進展させる。そしてなんとそれをTV1放送を通し党首選会場のスクリーンに映し、党首としての威厳をアピールするという見事な宣伝戦略を発揮した。その後、穏健党党首選会場に戻り演説し、ビアギッテの持つ政治観念を「海岸沿いの高級住宅地の社会主義」と皮肉った。その後、僅差でビアギッテを破り、穏健党党首に再選される。その後、ベントからビアギッテが新党を結成することを聞かされる。それを阻止するためベントと共に「新民主党」本部を訪れ、ビアギッテに穏健党副党首のポストを用意する。しかし断られてしまい、最後ビアギッテに宣戦布告をして「新民主党」本部を去る。かつて穏健党員だった頃に穏健党総会の後、ニーテと関係を結んでいたことがある。
ヘンリック・ケイアスオー
シーズン2、2話にのみ登場。穏健党所属議員。新EU担当大臣。EU担当大臣を辞任したヤコブの後任。
ヘニング・ヨハンセン
シーズン3、1話にのみ登場。穏健党支部長。クルーセの右腕。穏健党内で絶大な影響力を持っている。彼の工作の結果ビアギッテは、穏健党党首選でクルーセに敗北してしまう。
ミケール・ラウゲセン
労働党元党首。エクスプレスCEO。TV2の理事も務める大物。シーズン1初回の党首討論会で、当時のラウス・ヘセルボー首相の公金不正使用のレシートを出し公の場で首相を批判。その後の総選挙での穏健党大勝の流れを作ったが、自らも非難の的になり党首を辞任。その後盟友だったはずのフクセンハーベンに差別発言のメールを暴露され議員辞職。その後、新聞紙エクスプレス社のCEOに就任。自らが手に入れらなかった首相の座に就いたビアギッテを恨み、ビアギッテ内閣を攻撃。自らが政界にいた経験に鑑みて自らが見てきた政界の裏話を集めた暴露本を出版、各界から賞賛と非難を浴びる。その後も「ゲスの極み」と言ってもいいほどの性格と腹黒さでビアギッテ首相一家やデンマーク政府を攻撃する。シーズン2、4話でシーズン1初期に裏切られた旧友のフクセンハ―ベンに対する復讐のため、ゲイのハニートラップを仕掛けて、その時の情事を盗撮させた。その証拠写真をフクセンハ―ベンに見せて脅し追いつめ、自殺に追い込んだ。シーズン3では、5話でベスタブロー地区にある売春宿で起こった強制的売春事件に際し、直接取材に行くなど現地主義にもなる。相変わらずの「ゲスの極み」でビアギッテを批判する。6話でラウラを利用し、バッシングしたことをビアギッテに謝罪した。しかし「エクスプレス一面に謝罪広告を載せないと許さない」とビアギッテに一喝される。その後、トーベンに「TV1をやめ、エクスプレスに行きたい」と請願されるが断る。
トローウルス・フクセンハーベン
労働党前党首。ビアギッテ内閣の元法務大臣。名家フクセンハーベン家の4代目の代々の世襲議員である。シーズン1では、盟友のラウゲセンを裏切り、差別発言の多数の送信メールを暴露し、ラウゲセンを失脚させ自らが法務大臣になる。7話で団結連盟本部盗聴事件で自らの地位を守るためにリンデンクローネを貶め、ビアギッテを裏切る。8話でラウゲセンにゲイだと暴露されるが否認。シーズン2では、3話でビャアンが労働党党首を辞任した後、新党首と新外務大臣に就任する。その後、ゲイのハニートラップにかかり盗撮され、4話でその証拠写真をラウゲセンに突き付けられ脅され、そのことを含めビアギッテに全てを告白する。ビアギッテには全てを世間に告白するべきだと言われたがその後も悩み続け、最期は行き場を無くしコペンハーゲン郊外で自殺。自殺に使用した物はビアギッテから盗んだ「睡眠薬丸ごと一箱」だった。
ビャアン・マロット
労働党元党首。ビアギッテ内閣の元外務大臣。長きに渡りラウゲセンの傀儡の副党首だったが、ラウゲセンの党首辞任により党首になる。しかしシーズン2、3話で労働党内やマスコミのバッシングに耐え切れず労働党党首と外務大臣を辞任。労働組合のトップとして、労働者特別年金制度の廃止に最後まで反対したが、願い叶わず廃止された。
ハウスクリスチャン・トアセン
労働党党首。ビアギッテ内閣の元防衛大臣。軍隊びいきの典型的男性優越主義者(反フェミニスト)で女性を軽んじる言動が目立つ。シーズン1、9話でデンマークの軍事産業「トライデント社」の兵器を購入する際に当社関係者から高額な接待を受け、自らの名前が彫られた高額な散弾銃を2丁受け取った。これをハネがエクスプレス誌でスクープし「賄賂だ」と大問題になった。この問題によってデンマーク世間のビアギッテ内閣に対する見方が厳しくなり、ビアギッテがフィリップの「トライデント社」関連企業である「ベア・エレクトロニクス社」の北欧支部CEO就任を辞退させるはめになり、夫婦の離縁の決定打となる。ビアギッテ夫妻離婚の元凶。その後、シーズン2、3話でビャアンが労働党党首及び外務大臣を辞任。その後、新労働党党首及び新外務大臣になったフクセンハーベンが4話で自殺したため、5話で新労働党党首及び新外務大臣に就任した。
ペアギネ・マセン
労働党副党首。ビアギッテ内閣の元社会・男女平等大臣。気が強く勝ち気な女性でビアギッテら同じ女性でも容赦がない。カスパー曰く「革命時には真っ先に逃げだしそうな人物」。シーズン1、5話で企業の「クオータ制度推進法案」をクリトゴーに倣い推進。シーズン1、10話で辞任したサイアウーに代わり財務大臣に就任。さらにシーズン2ではビャアンの党首辞任とフクセンハ―ベンの自殺によって労働党副党首の座を手に入れる。2話でEU議会委員になりかけたが、最終的にベント→ヤコブになり頓挫。シーズン3では、5話で深刻な問題と化した売春に対し「売春は女性に対する犯罪」であり買春した側に厳罰を科すべきと主張し、国民党などの右翼与党にも積極的に厳罰化を打診する。その後、社会福祉委員会委員長として自身が開いた売春に関する公聴会においても自身のシンパや共鳴した有識者達で固め、一切自身の考えに対する異論を許さないなど、ファッショ的一面もある恐ろしい女性。しかしTV1の番組で、自身が信頼していた「デンマークの売春に関する統計」が捏造改竄だとビアギッテに暴露され、結局自身が進めていた売春禁止は頓挫する。
パーリー・ピーダセン
シーズン1、3話にのみ登場。労働党所属議員。ラウゲセンの盟友。ビアギッテ内閣の初予算のアフリカへの支援金に反発し、可決に必要な過半数の議席を、自分達が反対すれば反対多数で否決出来るのをいい事にバンクと共に反対を表明した。予算案に賛成する代わりに自らの選挙区の地域に高速道路を引くようにとビアギッテ内閣に圧力をかける。その後は病院も建ててくれと要求し傍若無人ぶりを発揮する。ビャアンに叱責されると労働党を離党し無所属議員に、TV1の番組に出演した際にも「アナと家族」の話を出し、ウルリックの追及をかわすやり手。最後は新保守党に予算案を賛成され過半数に達し可決してしまい立場を失う。
バンク・ホーシング
シーズン1、3話にのみ登場。労働党所属議員。ラウゲセンの盟友。パーリーに共鳴し共に予算案反対に回り、労働党を離党し無所属議員となる。が、新保守党に予算案を賛成され、無駄になり立場を失う。
ブローザセン
シーズン2、6話にのみ登場。労働党所属議員。フクセンハーベンが法務大臣から新外務大臣に就任した際に、代わりの新法務大臣に就任。サルトムが要求するデンマーク少年法厳罰案に、多少の理解を示す。
リーサ・スティーニ
労働党報道部の職員。シーズン1初回の労働党主催のパーティーでカスパーと出会う。その後シーズン2、6話でカスパーと再会。その後カスパーに会うためにちょくちょく首相府を訪れ、ついにカスパーと関係を結んでしまう。それをロッテが知り、破局のきっかけとなる。
ラウス・ヘセルボー
デンマーク元首相兼現首相。自由党党首。デンマーク最大の大企業、クローネ産業をはじめ、様々な産業界、財界に人脈を持つ政界屈指の大物。妻ニスベトのために公金を横領し、その証拠となるレシートをカスパーに盗られ、それを渡されたラウゲセンに公の場で暴露され、旧来の国民の不満も重なり、その後の総選挙で敗北。首相の座をビアギッテに奪われる。その後、首相の座を奪い返そうと画策。のちの総選挙で勝利しシーズン3では再び首相に返り咲く。ビアギッテ達が新党「新民主党」を立ち上げても「党」として認めず、「新民主党」所属の議員達を「無所属議員達」と吐き捨てた。だがのちに「新民主党」を「党」として認める。5話では、最後までセックスワーカーの権利を認めず、他の納税者達とは違うというスタンスを貫き「人身売買と戦う警察の特別捜査班の設置」以上のことは認めなかった。ニスベトとは長きに渡り仮面夫婦の状態である。
ニスベト・ヘセルボー
ラウス・ヘセルボーの妻。デンマークのファースト・レディ。麻薬中毒者で極度の買い物依存症。シーズン1、初回で度重なる浪費により自身のクレジットカードが使えず、買い物が出来なくなったため、当時の首相だった夫ラウスを呼び出し「欲しいコートとバッグを買ってくれ」とゴネる。その結果、財布を忘れた夫ラウスに公金を不正使用させてしまう。ヘセルボー政権崩壊の元凶。その後の総選挙でラウスが首相の座から降ろされ、同時にファースト・レディの地位を失うが、シーズン3で再びラウスが首相になったことから、自身も再びファーストレディの地位を得る。ラウスとは長きに渡り仮面夫婦の状態である。
オーレ・デール
シーズン1にのみ登場。自由党元広報員。へセルボーの元秘書。へセルボー政権時代の元スピンドクター。既婚者で子供もいたが、カトリーネと不倫関係にあった。カトリーネと2人で密会している最中に突然の心臓発作で死去。その時、偶然持っていたへセルボー首相の公金不正使用のレシートを、カトリーネが呼び出したカスパーに偶然見つけられ盗まれる。自らの死去がへセルボー政権崩壊の序章になってしまった人物。
ニーナ・デール
シーズン1にのみ登場。オーレの妻。2話でオーレの葬儀に幹事として出席し演説し、オーレの素晴らしさやオーレとの思い出を語った。カトリーネとオーレの不倫は薄々勘づいており、3話ではオーレの墓に花を添えたカトリーネと偶然会いカトリーネに対し「オーレは私の夫なの。帰ってちょうだい」と大激怒する。この出来事からカトリーネは当時お腹に宿していたオーレとの胎児を堕ろすことを決める。夫オーレ亡き今、それでも二人の子供を女手一つで育てる強い女性。
チャルーテ・メフデ・リベラリー
シーズン3、6話にのみ登場。自由党の経済政策顧問。TV1の番組で「新民主党」の経済政策顧問のラウンと対決し、徹底して言い負かされ完敗する。
ヴュボネ・ケーア
新保守党党首。ヘセルボーと共にビアギッテから政権を奪い返す。保守的でお堅い性格であるが、シーズン1、3話で予算案に関し条件付きでビアギッテに協力するなど適度な寛容さもある。8話で以前ベントと不倫関係になったことがあるとラウゲセンに暴露される。9話でもトアセンの賄賂問題に際し、野党党首の立場であるにも関わらずあまり批判せず、武器購入に際し積極的にビアギッテ内閣を支持した。シーズン3では首相の座に返り咲いたヘセルボーにおもねって、与党党首の地位を獲得した。
アネソフィ・リンデンクローネ
団結連盟党首。元市民活動家。ビアギッテに政界に行くように勧められ、政治家になった。シーズン1、7話の公安による団結連盟本部を盗聴された事件に関し、管轄していた法務大臣のフクセンハーベンを問い詰めるが、逆に自らの過去の公安が盗聴していた「へセルボー首相(当時)の子供を誘拐しよう」という内容の暴言を収めたテープを暴露され大騒ぎになり、追及は頓挫した。ビアギッテの盟友であったが団結連盟本部の盗聴事件後は疎遠に。その後、シーズン2、6話でTV1の番組でサルトムと移民政策に関し対決したが、まくしたてられサルトムに敗北した。9話では、ビアギッテ内閣が進める「民間健康保険の税控除の廃止」を早めるように要求する。だがビアギッテはそれに応じず「徐々に廃止するのが嫌ならヘセルボーを支持すればいい」と言われ、ビアギッテに対する要求を取り下げた。
アイチャ・ナグラディ
シーズン1にのみ登場。団結連盟前党首。イスラム教徒の移民出身議員。リンデンクローネの盟友。無愛想でビアギッテの社交辞令も無視する。ラウゲセンにメールで「視界に入ると吐き気がする」や「反民主主義の広告だ」等と暴言を吐かれた。シーズン3では落選し、政治家の地位を失っている。その後は団結連盟事務員となっている。
アミーア・ドゥーイアン
緑の党党首。ビアギッテ内閣の気候・エネルギー大臣。高学歴のイスラム教徒。環境問題だけでなく、外交交渉でも活躍する。シーズン1でラウゲセンに「無類のプレイボーイ」と暴露された。シーズン2、5話で自らの力に限界を感じ、党首を辞任しのちに議員も辞職し政界を引退。だがその後も7話と8話で、民間人として南北カルーン交渉で活躍する。
スベン・オルド・サルトム
国民党党首。威圧的な態度と豊満な体型が特徴的。北ユートランドに在住し、そこに農場を持ち養豚もしており、ウスタブロー地区にアパートも持つ、特権階級的ブルジョワジー。反イスラム主義者。反移民派。難民や移民に関する法律を厳しくするように要求している。がもう一方で、デンマーク人の弱者や高齢者に対する支援を増やすように求めるなど、左派的な一面もある。シーズン2、6話で自身が推進する「刑事責任年齢を、現行の14歳から12歳に引き下げる」という内容のデンマーク少年法厳罰改正案をカスパーに反対され、なおかつ「スベン、あんたは政界の寄生虫だ!」と罵倒される。その後、移民が多いナーアブロー地区を、妻と散歩している時に「13歳」の移民の少年に襲撃され、腕に重傷を負う。これによりますます少年法厳罰改正案成立に奮闘する。自身の娘を溺死事故で亡くしている。その後、自身が進めていた少年法厳罰改正案は、僅差で否決され頓挫した。シーズン3では首相の座に返り咲いたヘセルボーや自由党におもねって、連立に加わり、与党党首の地位を獲得。その後、早速移民法厳罰化改正案を国会に提出し、国民党、新保守党、自由党の与党3党と、右傾化し賛成に投じた穏健党と共に委員会で可決させ、その後正式に成立させようと画策する。4話では自身が経営する養豚場で、テレビカメラの前で「法令」にのっとり、子豚の尻尾を切るなど残酷な一面もある。しかし実際は粗悪な環境で豚を飼育しており、法令違反で4回も関係役所から警告を受けている。その後、TV1での自身とビアギッテとのテレビ討論で「消費者がより安い肉を求めるから、クズのような肉を作ってる」等と暴言を吐き、多大な醜態を晒す。その結果世論が動き、自身がやった「家畜の尻尾切り」を抑止されてしまう羽目になる。
ベネディクテ・ニーザゴー
シーズン3にのみ登場。国民党副党首。排外主義者達に暴行を受けた移民女性が入院している施設を訪れた際に、その移民女性達と無理やり写真を撮るなどの嫌がらせ行為をする。さらにその翌日、メールで自身の悪口を言った13歳の移民の少年の写真を、国民党のフェイスブックに載せ、さらにその写真の下に少年と両親の住所を載せ「彼みたいな子供をもっと受け入れたいのか?」という、差別的な質問まで書く陰湿な女性。その陰湿さを、TV1の討論番組「ジレンマ」でニーテに全て暴露される。4話では、サルトムがテレビで見せた子豚の尻尾を切る映像を「計画的な虐待」と批判。その自身の意見に賛同する国民党員が多数になり、サルトムが降伏。それによりのちに「家畜の尻尾切り」等を禁止し、家畜を大切に扱うようにする「家畜保護法」の厳罰改正案を与党に提示するが、自由党に断られ頓挫。その後「新民主党」と自由党の会談により、家畜業者に対する監視厳重化案は可決成立した。カスパー曰く「動物達の救世主」。5話で売春厳罰化を超党派で議論した際にも「裏で手を引いてる移民連中を厳しく罰するべき」と相変わらずのスタンスの主張をした。ペアギネ曰く「国民党現代派の代表」。6話ではラウンとTV1の番組で対決し、ラウンの過去や思想を痛烈に批判。だが結局ラウンに「私がスパイだったという証拠を提示するべきだ」とまくし立てられ敗北する。
ヨアキム・クローネ
デンマーク最大の大企業、クローネ産業の総帥。ラウス・ヘセルボーと盟友で、デンマーク女王とも友人で、ブリッジ仲間でもある超大物。産業界のみならず、ヘセルボー前政権時の税制や産業政策を指示したと言われるほど政界にも影響力を持つ。シーズン1、5話では、ペアギネやクリトゴーが推進する企業役員の「クオータ制度推進法案」に猛反発し、大株主であるエクスプレス誌に命じ法案を管轄するクリトゴーを猛バッシングさせる。だがその後ビアギッテの信念に推され、結局白旗を上げ法案を容認する。シーズン2、7話と8話でも南北カルーン交渉でビアギッテに協力する。
ニルシ・エリク
デンマーク首相府事務次官安全保障委員会にも出席している。ヘセルボー政権時代から首相府にいるベテラン政府職員。常に冷静沈着に行動しデンマーク政府関係者や首相を補佐する。2回の離婚歴があり、現在の妻は3人目。シーズン2、5話において、ユテ解任後のサネの復帰に尽力する。ビアギッテ曰く「デンマーク1、力のある官僚」。
サネ
デンマーク首相府の職員。ビアギッテを補佐していた元首相秘書。シーズン1初期から無能で、ビアギッテ達に疎まれていた。シーズン1終盤にカスパーと恋仲になるが破局。さらにその事をニルセリクに知られてしまい、その事と無能さを口実に秘書をクビにされる。しかしシーズン2、5話で無情なユテを見限り、クビにしたビアギッテの愛着により見事復帰する。誰に対しても控えめに接し、マグヌスとも気さくに接する心優しい女性。
キム
デンマーク首相府の元職員。ビアギッテの首相時代の首相専用車の運転手。ビアギッテの自宅に荷物を届けるために立ち寄ったが、その過程でお酒が入ったビアギッテの性的衝動に押され、そのまま一夜を共にしてしまう。その後、それを知ったカスパーに勧められ運転手を辞職し、別の省庁に移る。後日、その情報をラウゲセンに握られてしまうが、キムがリークしたか否かは不明。
スティン・スゴー
シーズン1にのみ登場。デンマーク首相公邸「マリー・インボー」の幹事。マリー・インボーの全てを取り仕切る。ビアギッテ一家が来た際も、公邸館内の案内や食事の世話までする。
ユテ
シーズン2にのみ登場。デンマーク首相府の元職員。解雇されたサネの後任の首相秘書。堅物で無愛想で入れるコーヒーも苦いが、非常に優秀かつ無駄のない仕事ぶりで、初期はビアギッテ達に好評だった。しかし後の5話で、神経病のラウラからの再三に渡る電話を放置し続けたためにラウラが発狂。この事が原因でビアギッテに見限られ、クビにされ首相府を去る。
ディスフェルト
シーズン2にのみ登場。デンマーク首相府の警護員。南北カルーン交渉でビアギッテ達に同行し、ビアギッテを警護する。
ベンヤミン
シーズン1にのみ登場。インストラクター。シーズン1でのカトリーネの恋人。同じフィットネスジムの講師(ベンヤミン)と受講者(カトリーネ)だったため、次第に意気投合し交際を始める。それがカスパーの逆鱗に触れ喧嘩になりカスパーを殴る。7話の団結連盟盗聴事件の際、当時話題になっていた法務大臣(フクセンハ―ベン)の名前すら知らなかったため、カトリーネが激怒し大喧嘩。その後、疎遠になり自然消滅の形で破局。
フライア・ヒーセゴー
シーズン1にのみ登場。フィリップの教え子の女学生。論文をフィリップに提出するためにしばしばビアギッテの家に訪れる。よく忘れ物をするのでビアギッテにフィリップとの仲を疑われる。その後も疑われ続け、フィリップが行方不明になった時にビアギッテに自宅のアパートに乗り込まれてしまう。だがその結果、同世代の恋人と一緒にいた事がわかり誤解が解ける。その後もマスコミにリークせずフィリップに連絡し、ビアギッテの身を案じ続けた心優しい美女。
サシャ・ルオシム
シーズン1にのみ登場。「ベア・エレクトロニクス社」に勤務するヘッドハンターの女性職員。8話でフィリップを当社の北欧支部CEOに引き抜くが、それを9話でビアギッテに反故にされ、その埋め合わせのために、フィリップが自宅から離れていたのをいい事に再会し、フィリップと不倫の下、関係を結んでしまう。それを10話で知ったビアギッテが激怒し、離婚が決定的になる。
セシリア・トフト
シーズン2にのみ登場。小児科医。離婚後のフィリップの新しい恋人。恋人の前妻のビアギッテや、前妻との子供であるラウラとマグヌスとも気さくに接する心優しい女性。良好な関係を築くが、フィリップの優柔不断さに耐えられず、結局10話で破局。
ロッテ
シーズン2にのみ登場。コミュニケーションコンサルタント。カスパーの恋人。カトリーネとカスパーの関係は知っているが、割り切って付き合っていた。しかしいつまでもカトリーネに固執し続ける上に、リーサとも浮気したカスパーに耐えられず、結局6話で破局。
アネ
シーズン2にのみ登場。ベビーシッター。首相宅でビアギッテ夫妻が離婚して別居したため、多忙なビアギッテに代わってラウラとマグヌスの世話をする。料理下手でラウラの話では激不味レベルらしい。
ミケル
シーズン2にのみ登場。ゲイのエスコートサービス店、コペンハーゲン・スタリオンズに勤める美青年。そこでの源氏名はダニエル。その美貌と魅力でラウゲセンに気に入られ、カメラマンの研修生としてエクスプレスに潜入し、先輩となったカトリーネらと共に連立与党関係者のセミナーに潜入し、そこでフクセンハ―ベンを誘惑し情事に溺れさせ、その場面をもう一人の仲間に盗撮させた。それをカトリーネとハネに突き止められ店から呼び出され、カトリーネに自身の顔が写った写真を記事にすると脅され観念し、自身がラウゲセンにゲイのハニートラップ要員として雇われたことを白状する。これが原因となり、カトリーネとハネはラウゲセンを見限りエクスプレスを去り、TV1に戻ることになる。
ドクター・イーバセン
シーズン2にのみ登場。精神科医。セシリアの同僚。ラウラの神経病治療に尽力する。6話で「ハッピーピル」と呼ばれる神経病治療薬をラウラに服用させるように、ビアギッテに進言する。
カンヌ
シーズン2にのみ登場。フリーのカメラマン。元エクスプレスの記者。首相府でのビアギッテとクローネの密会の証拠写真を撮り、元同僚のカトリーネにリークする。
ニルス・ミケルセン
シーズン2にのみ登場。フリーランスのビジネスマン。ビアギッテ内閣の南北カルーン交渉に同行するほどの凄腕。南北カルーンではぺオパンデ・クローオットという通名を使っている。クローネ産業との繋がりも深く、南北カルーン紛争にも関与している。クローネ産業や他の欧米企業のために北カルーン政府軍が行っている、石油資源採掘のための土地を徴収するという言い訳の元に行われた、周辺住民や少数民族虐殺にも関与している。自身や自身の関連企業各所の利益のためなら、手段を選ばない非常に冷徹な人物。自身が北カルーン軍による虐殺行為に関与している証拠写真をカトリーネとハネに突き付けられると、一貫して無関係だと弁解し続け、その場を乗り切る。その後、嘘を吐きカトリーネとハネを出し抜く。しかしその後「自身の汚職を題材にした番組を作る」とカトリーネとハネに嘘を吐かれ、逆に騙されてしまい、再び二人を自宅に招いてしまう。そして「今後、一切自身につきまとわない」事を条件に、南北カルーン交渉に関する「極秘情報」をカトリーネとハネに渡す。これがビアギッテ達の手に渡った結果、南北カルーン和平協定合意成功に結び付く事となる。
オマール・アルジャーワル
シーズン2にのみ登場。北カルーン大統領。南カルーンと石油利権で対立し、南北カルーン国境地帯のサリファン地方にある油田のカルニとフレンドシップを取り合い、利権争いによる紛争を延々と続けている。さらに内戦による国内ヌビシア地方における過去5年間の虐殺行為の首謀者として、国際司法裁判所から指名手配もされている。それを会談でビアギッテに指摘され、その汚名返上のためにも南カルーンとの交渉に応じるようにとビアギッテに説得され、応じると返答した結果、南北カルーンの和平交渉が実現した。名門「ケンブリッジ大学」を卒業し学位を取得。語学にも精通し、デンマーク語も堪能な秀才でもある。その後、南北カルーン交渉のためにコペンハーゲンに来た時に、北カルーン領とされる石油産地「オリシア地方」が南カルーン軍に攻撃を受けたことを聞き、ヤコブとの交渉を取りやめてしまう。その後、北カルーンが中国から多数の戦闘ヘリを購入し、南カルーンを侵略することをクローネにリークされ、ビアギッテ達が知る事となる。その後、事実を知ったビアギッテが中国大使を説得したが最初は断られ安心する。だが後々中国が理解し、ついに北カルーンへの戦闘ヘリ輸送を中国自身に止められてしまう。その後、ニルスから得られ、カトリーネとハネが手に入れた「極秘情報」がビアギッテに渡ってしまい、その極秘情報「北カルーンは石油の収益を10%以上、南カルーンから騙し取っている」の内容を世界に公表するとビアギッテに脅され、それが嫌なら和平協定を結ぶように言われ、最終的にコペンハーゲンで南カルーンと和平協定を結ぶ。
バガーニ
シーズン2にのみ登場。アルジャーワルの部下。ビアギッテとの交渉にアルジャーワルが来れなくなったので、代理の者に来てもらうとビアギッテ達に伝える。それにビアギッテが激怒し途中で帰ろうとすると焦り、アミーヤの口利きもあり必死でアルジャーワルに交渉に来るようにと要請する。この結果、ビアギッテとアルジャーワルの会談が実現する事となった。
モハメド・アセズ
シーズン2にのみ登場。アルジャーワルの部下。北カルーン軍の将軍。戦犯として国際指名手配中の重罪人。自身の率いた北カルーン軍が、南北カルーンの石油掘削地帯の複数の村を全滅させた。
ヤコブ・ロコーヤ
シーズン2にのみ登場。南カルーン大統領。カルーンの最大部族であり、南部に集中して暮らすティエンガ族の族長。元戦士。ビアギッテ達との会談に快く同意し、南北カルーンの和平交渉にも快く応じた。だが徹底したホモフォビアで「南カルーンには同性愛者はいない」や「我々の文化には(同性愛者は)いない」とまで言い切った。その後、コペンハーゲンに向かい、アルジャーワルと交渉しようとするが、直前になって自身が南カルーン領と主張する北カルーン支配地域「オリシア地方」を侵攻し、交渉は頓挫する。その後「オリシア地方」を南北カルーンの緩和地帯にする条件付きでなんとか持ち直し、北カルーンの中国からの戦闘ヘリ購入も頓挫したことを受け、アルジャーワルとの交渉を再開。ビアギッテのアルジャーワルに対する脅しも相まって、最終的にコペンハーゲンで北カルーンと和平協定を結ぶ。
ユセイリ・ホルバ
シーズン2にのみ登場。ロコーヤの部下。南カルーン軍幹部。モハメドが率いる北カルーン軍に確保される。そのために南カルーンの村が全滅する。
ニスベト・コポーズ
シーズン2にのみ登場。民間の精神科病院「リーセ・ホルム」の院長。神経病が悪化したラウラが極秘入院することになった、最初の精神科病院のトップ。最初は寛容だったが、その後の入院発覚によるマスコミのしつこい取材とパパラッチ行為にウンザリし、他の児童への悪影響も考慮し、ビアギッテ元夫妻に対し、ラウラを他の精神科病院に移すように要請してしまう。
リーネ
シーズン2にのみ登場。「リーセ・ホルム」に勤める看護師。コポーズの部下。
ソーレン・ラウン
シーズン3にのみ登場。コペンハーゲン大学の経済学教授。経済学者。ケンブリッジ大学の研究者二人と共に、ノーベル賞候補者にまで登り詰めた超エリート。エーリックと大学の同期。元極左派の社会主義者。旧東ドイツの法制度を崇拝していた。かつて存在していたデンマーク共産党の元党員。いくつもの労働市場審議会委員を務めていたこともある労働分野のエキスパート。ヨーンに代わり「新民主党」の経済政策顧問になる。いずれ行われる総選挙に「新民主党」から立候補する。出馬に関してはヨーンを除き、与野党問わず誰もネガティブなことを言わないほど支持を集める超インテリ。しかし30年前には「デンマークも共産主義の独裁政権になればいい」とまで言っていた危険思想の持ち主でもあった。エクスプレスにもその過去を揶揄され「共産主義がデンマーク政界へ」や「親モスクワの党の先兵」や「旧ソ連スパイ?」とまで侮辱された。青年の頃、暴力革命まで信仰していて、なおかつレーニンの霊廟に行き、レーニンに祈りを捧げたこともあるバリバリの元共産主義原理主義者。カトリーネに旧ソ連のシンボルマークのバッジをあげるなどユーモア溢れる一面もある。しかしその後、自身の昔の親友ゴート・コポーズが旧ソ連共産党直下の情報機関・秘密警察である「カーゲーベーソ連国家保安委員会)」に所属していたスパイだと報じられ、自身も旧ソ連のスパイだったと疑われ窮地に立たされる。だが元「カーゲーベー」のスパイ代表、バシーリの全面否定により疑惑がデマだったとわかる。しかしその後、ヨーンの知人のクワトから、デンマーク共産党党員時代に当時のソ連大使館のパーティに出席していた女性数人と関係し、なおかつ同じ大学の同期でそのパーティーの出席者の一人だったイーダと5年付き合い妊娠させたが、その後流産してしまい鬱病になり自殺をしてしまったことを暴露される。このスキャンダルが原因となり、総選挙への立候補を断念し「新民主党」を去る。
ドクター・ビンター
シーズン3にのみ登場。コペンハーゲン病院の放射線科の部長。放射線科の医師。ビアギッテが体の異常を訴えた件に関し受診した結果、さらに詳しく精密検査をするべきだとビアギッテに推薦する。その後の精密検査の結果、ビアギッテに乳房内に弱小のガンがあったことがわかり、ビアギッテ自身が首相だった時代に法律で定めた「なるべく早く治療をするように」という規定を厳守し、ビアギッテに早期手術をするように要請し、ビアギッテはそれをなくなく了承する。
トーア・グズメ
シーズン1、3話にのみ登場。修辞学准教授。ビアギッテの新スピンドクター。ヘセルボーの公金不正使用のレシートをラウゲセンに渡したため、クビにされたカスパーの後任。極度な自信家だったが、TV1の番組で自身とビアギッテの恋仲疑惑を掲載したエクスプレスCEOのラウゲセンとの討論に負け、多大な醜態を晒す。それが原因でビアギッテに見限られクビにされる。これにより再びカスパーが舞い戻る事となる。
カーステン・オペルス
シーズン1、4話にのみ登場。防衛省情報部職員。強烈な愛国心からグリーンランドにおけるデンマーク軍のアメリカへの従属を嘆き、カトリーネにデンマーク軍の腐敗をリークする。しかしそれが公安にばれてしまい、自身のグリーンランド人への婦女暴行事件に関わったという過去を暴露し、自身の娘を「社会的に抹殺してやる」と脅されたため、リークを取りやめ、カトリーネを裏切り、苦悩の末自殺。
イエンス・インノク・ベアテルセン
シーズン1、4話にのみ登場。デンマークが管轄するグリーンランドの自治政府の首相。ヌーク在住。グリーンランドの惨状を嘆き、グリーンランド首相としてデンマーク首相のビアギッテに対し、グリーンランドの待遇改善を要求した。
ヘンリエッテ・クリトゴー
シーズン1、5話にのみ登場。ビアギッテ内閣の産業大臣。ビアギッテ内閣唯一の非国会議員の民間大臣。実業家。元モデル。デンマークの全企業の女性役員を45%にする「クオータ制度推進法案」を推進。かつてフィリップと関係を結んだことがある。カスパーとも一瞬、恋仲になりそうだったが逆上しカスパーを殴り頓挫。その後、学歴詐称をクローネに暴露され、ビアギッテに問い詰められ大臣を辞任。
ルーネ・ホルム
シーズン1、5話にのみ登場。クリトゴーのメディア・アドバイザー。カスパーに「素人」と秘密裏に侮辱された。
アレクサンデル・グロージン
シーズン1、6話にのみ登場。東欧の国トルギシアの大統領。国際組織「安全保障及び民主主義発展機構」議長。上辺では民主主義のリーダーを気取っているが、裏では自国民や反対派やマイノリティーに対する人権弾圧をおこない、真の民主主義的な選挙すらしない事実上の独裁者。トルギシアでは当時からの3年で71人の政治活動家が行方不明になっており、そのほとんどがグロージンにより消されたと言われている。デンマークの電化企業「ノンスウィンド社」から10億ユーロ分の風車を購入すると表明。それを盾に同時にデンマーク内にいた宿敵バイアーノフを逮捕し、引き渡すようにビアギッテはじめデンマーク政府に圧力をかける。それに屈しビアギッテはバイアーノフを一時的に逮捕する。だがのちの公の会見で自身が風車購入を明言した後に、ビアギッテに「やはりバイアーノフは引き渡さないことにしました」と言われ、あっさりしてやられる。
グラジーミル・バイアーノフ
シーズン1、6話にのみ登場。世界的な詩人でグロージンに反対するトルギシアの反体制派。トルギシアにいる少数民族、サルケシア人の独立活動家であり、サルケシア人の独立国家建国のために遂力する。サルケシア民族独立のためにトルギシア国内でテロや犯罪を犯す過激派。グロージンの圧力に屈したビアギッテの命令によりデンマーク警察に逮捕されるが、その後のビアギッテ達の努力により釈放。その後、パリで行われる人権会議に参加するためにフランスへ向かう。
ライフ・ウィンター
シーズン1、10話にのみ登場。女性誌の記者。首相公邸であるマリー・インボーに張り付き、ビアギッテがフィリップと対立し数日間自宅に帰らずに公邸で寝泊まりしていることを掴む。そのことをハネに聞かされたカスパーはビアギッテに聞くが、ビアギッテは嘘を付き否定。だがそれが心残りとなりビアギッテは数日ぶりに自宅に帰る。その後、ビアギッテはカスパーに全てを打ち明け、その公邸での寝泊りの噂やビアギッテ夫妻の不仲説を払拭するために、TV1のインタビュー番組に夫婦で出演する事となる。が・・・。
アンドレアス・ヒーゼゴー
シーズン2、1話にのみ登場。デンマーク軍兵士。アフガニスタン駐留軍に所属していた。アフガニスタンに視察に来ていたビアギッテと一緒に写真を撮る。その後のパトロール中にゲリラに襲撃され23歳の若さで殉職。兵士が亡くなった際に遺族に渡される「別れの手紙」に、デンマーク軍らの活躍によりアフガニスタンから「タリバンが追い出された結果、89000人以上の子供達が生き延びられた」と書き、父親ヨーンを号泣させた。
ヨーン・ヒーゼゴー
シーズン2、1話にのみ登場。自動車会社職員。アンドレアスの父親。アフガニスタンで殉職したアンドレアスの遺族として「別れの手紙」を受け取った。その手紙をカトリーネに読ませてほしいと請願されるが無視する。が後で「父親は取り乱してあんな戦争は無意味だと言ったと書け」と逆にカトリーネに要求する。その後、亡くなったデンマーク軍兵士の家族会の1人として国会議事堂に向かい「息子が亡くなった日、一緒に写真を撮っただろう!」とビアギッテに激怒する。その後、ビアギッテと対談し、息子アンドレアスの「別れの手紙」を涙ながらに朗読する。最後、その「別れの手紙」を記事にするようにカトリーネに託す。これにより世論が動いた結果、デンマーク軍の駐留及び軍備強化が決定した。
アクメット・ラディ
シーズン2、1話にのみ登場。アフガニスタン人。アフガニスタン復興を支援するNGO代表。小児科医。ビアギッテに「首相の財布を見せてもらえますか?」と尋ね、ビアギッテの運転免許証や銀行口座カードを取り出し、デンマーク軍駐留により、アフガニスタンにおける自身や女性や女子の権利が大幅に向上したと力説し「デンマーク軍のアフガニスタン撤退はやめてほしい」と、熱心に請願する。
ハッサン
シーズン2、6話にのみ登場。移民2世か3世どちらかの13歳の少年。コペンハーゲンの中でも、特に移民が多いナーアブロー地区在住。右翼で反移民の国民党に反発。ナーアブロー地区を妻と散歩していた国民党党首サルトムを階段から突き落とし重傷を負わせた。その後、少年院に収監された。
ヤン
シーズン2、8話にのみ登場。デンマーク在住の中国大使。ビアギッテ内閣主導の南北カルーンの和平交渉を円滑に進めるため、ビアギッテに「中国政府に対し、北カルーンに戦闘ヘリを売ることをやめるように。と言ってほしい」と請願されるが、これに対し「12時間では無理だ」と言い放ち、首相府を去る。しかしのちに中国政府に対し、北カルーンへの戦闘ヘリ輸送を止めるように要請をしてくれた。その結果、中国による北カルーンへの戦闘ヘリ輸送が中断した。これにより南北カルーン和平交渉は成功する事となる。
キャステン
シーズン2、9話にのみ登場。マグヌスが通う学校のクラスメイト。マグヌスの友人。マグヌスに「ラウラが、リーセ・ホルムに入院する」と言われると「そこは寄宿学校みたいな所だ」と返した。ラウラの極秘入院が自身の親を通じ、マスコミにリークされた元凶の可能性がある児童。
アレックス
シーズン2、9話にのみ登場。マグヌスが通う学校のクラスメイト。マグヌスの友人。マグヌスが「ラウラが、リーセ・ホルムに入院する」と言った後、キャステンが「そこは寄宿学校みたいな所だ」と返した後に「兄がロスキレの寄宿学校にいる」と言った。ラウラの極秘入院が自身の親を通じ、マスコミにリークされた元凶の可能性がある児童。
ヨールスティン・アナセン
シーズン3、3話にのみ登場。銀行員。ヨーンと親しく「新民主党」のミーティングにも参加する。その後、ヨーンに電話で「新民主党に100万クローネを支援する」と約束する。その後、ビアギッテと高級レストランで会い「デンマーク1期待できる新政党に率先して50万クローネを支援する」と言い、のちに旧来の約束であったの100万クローネを提供し、合計150万クローネもの大金を「新民主党」に投資する。フィリップとも知り合いで、業界の中では悪名高いことをビアギッテに知られる事となる。その裏にある思惑とは「新民主党」のマニフェスト枠を投資を引き換えに買収し、法人税を4%下げる案を盛り込む事だった。本当は法人税7%下げることを求めていたが、ヨーンに反対され、4%で落ち着いた。しかしそれもビアギッテが「政治的影響力の売買はいけない」と猛反対した。結局「新民主党」が使った25万クローネを、ビアギッテのお金15万クローネとビアギッテがフィリップに借りた10万クローネで返済し銀行口座も閉じ、最終的にビアギッテはじめ「新民主党」と手を切ってしまう。
ハセ
シーズン3、3話にのみ登場。経済学者。社会主義者でマルクス経済学を専攻。一見、紳士だが「新民主党」員、みんなに読んでもらうために、本の内容を大量に印刷し、カトリーネらに迷惑をかけるなど、自己中心的一面もある。将来の金融市場に関する本をいくつも読み込んでいる。銀行セクターの大半を国営化したいと考えている。国が産業と社会を管理する旧ソ連のソフトバージョン的な社会制度の確立を望んでいる。しかし結局、最後はビアギッテに「あなたの考えは我が党に合わない」と言われ「新民主党」を去る。
リス
シーズン3、3話にのみ登場。市民活動家。キリスト教信者。ベントの知人。キリスト教の基本的な価値観である「慈悲」や「思いやり」の精神を「新民主党」のマニフェストに入れるように提案する。人工中絶に批判的で、人工中絶の是非について議論するべきだと主張する。しかし結局、最後はビアギッテに「あなたの考えは我が党に合わない」と言われ「新民主党」を去る。
ニューイ
シーズン3、3話にのみ登場。緑の党職員。動物愛護団体関係者。動物と人間の権利を互角にするために「新民主党」に入党する。しかし結局、最後はビアギッテに「あなたの考えは我が党に合わない」と言われ「新民主党」を去る。
ジャワド・ハミリ
シーズン3、3話にのみ登場。イスラム教徒の移民。カウンセラー。元不良。ナーアブロー地区在住。コペンハーゲンのインテグレーション賞を受賞している。イスラム教徒だが、豚肉を食するリベラル系ムスリム。だがソーセージは食さないらしい。体に刺青があり、それは恋人にプロポーズした後に彫った物である。刺青の内容はルーミーという詩人の詩で「恋人はどこかで出会う者ではなく、お互いの中に宿ってる」という内容である。14歳の時に暴行で逮捕されている。「新民主党」入党を模索していたが、やはり「刺青が印象が悪い」という理由で頓挫した。
パディ
シーズン3、3話にのみ登場。有名大学院の法学部院生。イラン出身のイスラム教徒の移民。親族に医者と弁護士が多数いる。知り合いのニーテに誘われ「新民主党」に入党しようとする。しかし「ヒジャブ」というイスラム教徒の衣服を被っていることが亀裂となり、最終的に若すぎるという理由で「新民主党」入りを断念する。
ビァーネゴト・フレッセン
シーズン3、3話にのみ登場。農協関係者。ヨーンと会談し「新民主党」に100万クローネ寄付することを表明する。しかし途中でビアギッテに止められ頓挫する。
スティーネ
シーズン3、4話にのみ登場。カトリーネと別れた後に出来たカスパーの新恋人の1人。多忙なカスパーに代わり、グスタフを預かり世話をする。それをカトリーネが知り激怒する。
ヨハン・ミケルセン
シーズン3、5話にのみ登場。カトリーネの母のフレディの昔の住まいの隣人。昔のフレディの不倫相手。カトリーネの兄のカスラを妊娠していた時に不倫をしていた。フレディがカトリーネに突然、全てを告白する。それにカトリーネは一瞬驚愕するが、すぐに許容する。
イリーネ・マルセン
シーズン3、5話にのみ登場。セックスワーカー団体「SD」の代表者。現役12年目のベテラン娼婦(セックスワーカー)。娼婦達に対し、法律や税金や仕事に対するアドバイスをしている。カトリーネに対しても、売春禁止に関して的確なアドバイスをする。売春禁止法案に関し「セックスワーカーが犠牲になるから、売春禁止には反対だ」と主張した。公聴会の後「自分がレイプされたみたい」と言い、他にも売春における政府や警察の行っていることの理不尽さや売春関連の補助金の腐敗や情報改竄などを暴露した。それがきっかけとなり、売春禁止にブレーキがかかる。さらに超党派度議員達の政策会議にも出席でき、売春に関する防犯対策のために「人身売買と戦う警察の特別捜査班の設置」法案が可決成立した。
ユテ・ハンセン
シーズン3、5話にのみ登場。コペンハーゲン大学の社会学教授。売春に関する公聴会において「デンマークは世界に先駆け、1792年に奴隷貿易を廃止した。今セックス産業の奴隷制度を許してもいいのか?」と公聴者達に問いかけた。
サンドラ
シーズン3、5話にのみ登場。元セックスワーカー。5年間娼婦として過ごした。子供の頃、性的虐待を受けていた。売春に関する公聴会において「ピザを注文する感じだった。17歳の少年が娼婦を頼んだ時の感想です。このような女性に対する見方を認めてもいいのか?」と公聴者達に問いかけた。
ゴーム・ゴポーズ
シーズン3、6話にのみ登場。旧ソ連共産党直下の情報機関・秘密警察である組織「カーゲーベーソ連国家保安委員会)」所属のスパイ。ソーレン・ラウンの親友。コードネームは「フェニックス」。デンマーク史上最大のスパイ事件の主犯だったが、1993年に死去したため事件の全貌は明かされておらず、スパイだということも公開されていない。デンマーク法務省に潜入し、デンマーク公安に関する情報を「カーゲーベー」に流していた。これにより、ラウンの選挙立候補者としての立場はさらに悪くなる。だがコポーズ自身はラウンの性格をよく知っており「スパイにスカウトしてもラウンは断るだろう」とバシーリはじめ「カーゲーベー」関係者達に言って歯止めをかけていた。
バシーリ・アンドレイウス
シーズン3、6話にのみ登場。旧ソ連の秘密警察組織「カーゲーベー」に所属していた元スパイ。旧ソ連からスウェーデンに移り住んだ亡命者。マルムー在住。西洋民主主義至上主義者。CIAに多数のソ連内部の情報を流したために、冷戦が終結しロシアになった今も帰国できずにいる。モスクワには未練はなく、スウェーデンで生涯暮らすことを選択している。ラウンは「カーゲーベー」ではないと主張し、ラウンに関する旧ソ連のスパイ疑惑を全面否認した。これによりラウンは問題なく総選挙の「新民主党」からの立候補者になれるはずだったが・・・。
イーダ・スコープ
シーズン3、6話にのみ登場。表向きは共産主義を信仰していた大学生。裏はコポーズの部下で旧ソ連の秘密警察「カーゲーベー」所属のスパイ。1990年からラウンと付き合いだし、交際期間は5年に及んだ。ラウンの子供を妊娠したが流産。そのショックから鬱病になり自殺。
マルコフ
シーズン3、6話にのみ登場。表の顔は冷戦時代のデンマーク在住のソ連大使。裏の顔は「カーゲーベー」所属のスパイ。
クワト・ビフツボー
シーズン3、6話にのみ登場。コペンハーゲン警察の元警部補。ヨーンの知人。ラウンや秘密警察組織「カーゲーベー」に関する情報を多数「新民主党」に提供する。そしてヨーンを通じ、ラウンに関するとんでもない機密情報をバシーリに会った後のカトリーネにリークする。
エルナ・ムンク
1918年に、デンマーク初の女性国会議員に選出された人物の1人。
ヘルガ・ラーセン
1918年に、デンマーク初の女性国会議員に選出された人物の1人。
カーアン・アンカンスティズ
1918年に、デンマーク初の女性国会議員に選出された人物の1人。
マティルデ・マリム・ハウシュビッツ
1918年に、デンマーク初の女性国会議員に選出された人物の1人。
デンマーク女王
デンマークの君主。デンマークの最高権威。総選挙で大勝したビアギッテを首相に任命し、組閣することを命じる。ヨアキム・クローネとはブリッジ仲間。
ベタンクール
EU議会委員長。フランス人。ビアギッテと電話で会談をして、ビアギッテから最終的にヤコブをデンマーク選出のEU議会委員にすると伝えられる。

ドラマに登場する政党・団体

シーズン1-2での議会構成
構成
院内勢力
連立与党 (83)
  •     穏健党 (31)
  •     労働党 (35)
  •     緑の党 (17)

協力関係にある党 (8)

  •     団結連盟 (6)
  •     グリーンランド・フェロー諸島の中道右派 (2)

野党 (88)

  •     自由党 (32)
  •     新保守党 (25)
  •     グリーンランド・フェロー諸島の中道左派 (2)
  •     国民党 (29)

ドラマに登場する政党はすべて架空であるが、実在の政党と似せている所がある[4]

また、架空の公共放送局 TV1 はDR1と似ており、タブロイド新聞の エクスプレス(Ekspres)はEkstra Bladetに、民放局 TV2 はTV 2に似ている。

他にもマリー・インボーと呼ばれる首相公邸も出てくる。

シーズン1

通算話エピソードタイトルオープニングクレジット
第1話闘いの始まり君主、目的を持たず、闘いによる秩序を保て (マキャヴェリ)
デンマークの中道派政党、野党穏健党党首のビアギッテ・ニュボー・クリステンセンは政権選択の総選挙を目前にして、自らの進退について悩み困惑していた。そんな中連立していた労働党党首、ミケール・ラウゲセンが穏健党との協定を破り、ビアギッテは激怒し穏健党と労働党は仲間割れしてしまう。ビアギッテのスピンドクターであるカスパー・ユールは焦った。しかし友人のジャーナリストのカトリーネ・フェンスマークからの突然の電話で呼ばれてホテルに行ってみると、そこには泣き崩れるカトリーネと突然の心臓発作で死去したカトリーネの不倫相手で首相秘書であるオーレ・デールの姿があった。すぐさまカトリーネを帰らせて後始末をするカスパー。だがそこにはラウス・ヘセルボー首相に関する重大な不祥事を示すレシートがあった。
第2話組閣君主、愛されるより、恐らるるが良し (マキャヴェリ)
総選挙に大勝し、勝者として女王陛下から組閣の権限を与えられたビアギッテ。しかしその後も各党の思惑を暗躍が交差し、ビアギッテの組閣作業は難航。国民党。新保守党。自由党。労働党。緑の党。団結連盟。各党と親密に協議を続け、自身の内閣を作り上げようと奮闘する。そんな中、労働党党首を辞任したラウゲセンに代わって行われる新労働党党首選に出馬を表明した労働党副党首のトローウルス・フクセンハーベンがビアギッテの前に現れ…。
第3話反乱民主主義は最悪にして最良の政治形態である (チャーチル)
新内閣を発足させ、デンマーク初の女性首相となったビアギッテ。だがその直後、予算案採決に際し連立与党である労働党議員二名が反対を証明し、政権運営は初めから混乱の様相となる。それを嗅ぎつけた野党、自由党党首の前首相ヘセルボーと新保守党党首のヴュボネ・ケーアは、ビアギッテに対し自分達に譲歩しろと脅しをかけてくる。それに対しビアギッテ達は…。
第4話告発幽霊を黙らせれば更に大きくなる (グリーンランドの諺)
夜、TV1に一本の匿名の電話が入る。それはカトリーネに極秘に伝えたいというデンマークの安全保障に関する情報だった。すぐさま指定された場所に行くカトリーネと同僚のベク・シモン。その場で情報に関する資料を受け取り、デンマーク軍がアメリカ軍に従属し、デンマーク領に許可なくCIAが拘束した容疑者達を降ろすと言う違反行為を告発する代物だった。カトリーネはそれをTV1で流し、政府を批判しようと上司のトーベン・フリースに持ち掛けるが…。
第5話罪深き女武装せる預言者は勝利し、備えなきは滅びるのみ (マキャヴェリ)
ある日の首相府の執務室。与党幹部達がデンマーク企業の女性役員を強制的に45%にする「クオータ制」導入法案の議論を行っていた。法案を管轄するビアギッテ内閣唯一の民間大臣、ヘンリエッテ・クリトゴーらと共に法案成立に奮闘するビアギッテ達だったが…。それを阻む強大な影が忍び寄っていた…。
第6話公式訪問政治は流血なき戦争であり、戦争は流血せる政治だ (毛沢東)
東欧の国トルギシアのトップ、グロージン大統領がデンマークに来る事となり、出迎える事となったビアギッテ。しかしその一方でグロージン政権反対派の筆頭である政治活動家バイアーノフもデンマークにいた。グロージンは自国トルギシアがデンマークから多額の風車を購入することを逆手に脅しをかけ、バイアーノフを逮捕しトルギシアに引き渡すように圧力をかけてくるが…。
第7話見ざる。聞かざる。言わざる信頼は良いものだ。しかし統制はもっと良い (レーニン)
陽気に電話をしながら団結連盟本部に入る党首のアネソフィ・リンデンクローネ。ちょうど改装工事中で天井照明の改築作業も行っていた。しかしそこから公安が仕掛けていた盗聴器が発見されマスコミも大々的に報道し、国会は混乱する。公安を管轄する法務大臣、フクセンハーベンが対応に乗り出すが…。
第8話夏枯れ時歴史は悪夢で、私はそこから目覚めたい (J・ジョイス)
国会の夏休み中。労働党党首を辞任し、エクスプレスCEOに就任したラウゲセンが政界にいた頃の裏話を詰め込んだ暴露本を出版する事となった。死去したオーレからヘセルボーの公金不正使用の証拠のレシートを奪ったカスパーは焦り、ラウゲセンに会いに行くが無視される。さらに「とある事件」がきっかけで生き別れた母親がカスパーの前に現れ…。
第9話分割統治気付いた時には手遅れだ (武器メーカー)
ある日の大学構内。世界的大企業「ベア・エレクトロニクス社」の北欧支部CEOに抜擢されたため、大学講師を辞める事となったフィリップの送別会が行われていた。同席していた妻のビアギッテはカスパーからの電話で、防衛省が新たに購入する戦闘機をマスコミに発表したいと告げられ、詳細を確認しに首相府へ向かう。そこで戦闘機購入の協議を進めるが、のちに防衛大臣の汚職が発覚してしまい、それがあろうことかビアギッテとフィリップとの夫婦仲に影響してくる…。
第10話開会演説君主は約束を破る理由に事欠かない (マキャヴェリ)
最新の世論調査で現政権が過半数割れするという結果を受け攻勢に入るラウゲセン。それをテレビ越しで厳しい顔で見るビアギッテは、夫フィリップと疎遠になり、自宅ではなくマリー・インボー(首相公邸)に寝泊まりする生活が続いていた。それをマスコミが嗅ぎつけているとカスパーに指摘され、数日ぶりに自宅に帰る。すると偶然帰宅したフィリップと会うが、そこでフィリップが不倫していた事を知りショックを受ける。それをなんとか解決挽回しようとカスパーの提案で、夫婦円満をアピールするためにTV1の番組に夫婦で出演する事となるが…。

シーズン2

通算話エピソードタイトルオープニングクレジット
第11話89000人の子どもたち必要がある時、戦争は正当である (マキャヴェリ)
デンマーク初の女性首相、ビアギッテ・ニュボー・クリステンセンはアフガニスタンに進駐するデンマーク軍の基地に、スピンドクターのカスパーや前回TV1を退職しその後大衆紙エクスプレス社に転職したカトリーネらと視察に来ていた。気さくにデンマーク軍兵士達と写真を撮り、兵士たちを激励し戦場とは思えないほどに和やかな雰囲気が漂う中、その後状況が一変する。パトロール中のデンマーク軍兵士数人がゲリラに襲われ死亡してしまう。エクスプレスCEOのラウゲセンはそれを使って政権批判をするために、カトリーネに記事を書くように命じた。そこでカトリーネはビアギッテを一緒に写真を撮った後、亡くなったデンマーク軍兵士の1人アンドレアス・ヒーサゴーの父親で遺族のヨーン・ヒーサゴーに会い、遺族に渡される兵士が生前に書いた「別れの手紙」を見せてくれと請願するが…。
第12話ブリュッセルにはここでの叫びは届かない友は近くに置け、敵はより近くに置け (孫子)
EU本部があるブリュッセルに派遣されるデンマークの欧州委員を決めるために奮闘するビアギッテ。穏健党の有力議員であるヤコブ・クルーセを欧州委員にしようとするが、そのクルーセは自身ではなくビアギッテの最大の盟友であるベント・サイアウーが欧州委員に最も適任だと言う。その提言通りビアギッテはベントに欧州委員になるように持ち掛けるが、ベントは最近のビアギッテの独善的かつ前ヘセルボー政権にすり寄る政権運営に反発しており「お払い箱にするために金で解決させるのはやめてくれ」と断ってしまう。そして…。
第13話最後の労働者我々は大勝利を得た (労働組合総連合の元会長、トマス・ニルセン)
社会福祉制度の見直しをする事となったビアギッテ政権。デンマークの財政再建のため、早期退職手当の受給対象者は将来別の補助金を受給できるようにするようにする改正案を提言する。しかしそれに労働党党首のビャアン・マロットはじめデンマークの労働組合の各幹部達が猛反発する。そんな中、離婚した元夫のフィリップがやってきて…。
第14話戦いに臨んで人に危害を加える時は、復讐の恐れがないよう徹底的に行うべし (マキャヴェリ)
前回の与党超党派のセミナーでゲイのハニートラップにかかり、その時の情事を盗撮されたフクセンハ―ベン。そんなことも知らず労働党党首及び外務大臣に就任し、飛ぶ鳥を落とす勢いに乗り首相のビアギッテに対しても、強気になる。そんな中、エクスプレス社ではラウゲセンが「匿名の手紙が編集部に届いた」とフクセンハ―ベンのゲイとの情事写真をカトリーネとハネに見せ、これを暴露する記事を書けと二人に命じる。不審に思ったカトリーネとハネは「極秘の情報収集」を始める…。
第15話木を植えよう理想主義と呼ばれることの多くは、隠された権力への憧れだ (バートランド・ラッセル)
デンマークの新しい社会福祉制度の一環として、家を建てる時に礎石を置く習慣があるが、その代わりとして我々は木を植える。社会福祉制度をより良い方向に変えていきます。という演出の政府広報のCM撮影をしているビアギッテはじめ政権与党幹部達。連立与党、緑の党党首のアミーヤ・ドゥーイアンは新しい「環境対策一括法案」を早期に可決成立させるようにビアギッテに請願する。ビアギッテはその請願を叶えるために自由党や新保守党など右派野党各党にも協力を求めるが…。
第16話彼らと私たち敵を愛し、迫害する者のために祈れ (マタイによる福音書 第5章 44節)
義父が亡くなり、母が介護施設に入ることになり、無人となった自身の実家を売却するために訪れたカスパー。そこで自身の子供の頃の「壮絶な過去」を回想する。そんな中、右派野党、国民党党首スベン・オルド・サルトムはデンマーク少年法が改正厳罰化し、刑事責任年齢を現行の14歳から12歳に下げろと主張する。その国会演説を聞き、その後サルトムにつめ寄り大激怒し罵倒するカスパー。それにはカスパー自身の「耐え難い過去の苦い思い出」が関係していた。そんな中、サルトムが「13歳」の移民の少年に暴行され、事態は悪化する…。
第17話内にて失いしものを外にて取り戻さん  (前編)その盛者必衰の歴史ゆえ、デンマーク人は疑い深い (ヨハネス・V・イェンセン)
デンマークきっての産業界の大物、ヨアキム・クローネがビアギッテに会うために首相府に極秘で訪れる。そしてクローネはデンマークの国際的評判を上げるために、アフリカで宗教紛争を起こし、分裂対立している南北カルーンの和平交渉の仲介役になってはどうだとビアギッテに提案する。一旦は断るビアギッテだったが、南北カルーン紛争によってデンマークに来る難民が増え続けており、それが要因となり自身の支持率が低迷していることを憂い一変して同意し、南北カルーン紛争解決のために和平協定開催に尽力する。そして…。
第18話内にて失いしものを外にて取り戻さん  (後編)白人の責務を果たせ。平和を求め苛酷な戦いに出でよ。飢に瀕した者の腹を満たし、疫病を駆逐せよ (ラドヤード・キップリング)
南北カルーン両国との会談を終え、快く和平協定をコペンハーゲンで行うと了承してくれた両国。だがコペンハーゲンのデンマーク首相府に北カルーン大統領が到着したと同時に北カルーンのオルシア地方が南カルーン軍に攻撃を受けたとの連絡が入り、南北カルーン和平協定会談は中断してしまう。その後も必死に両国大統領を説得するビアギッテだったが…。
第19話プライベート・ライフの平穏成功も失敗も永続的なものではない。継続する勇気こそ意味をなす (チャーチル)
政府の医療制度改革において、民間の医療サービスや医療保険に加入する際になされる税控除を廃止し、その分の徴収した財源を公共の医療サービスや医療保険に使おうと主張するビアギッテ。そんな中、高級な民間の精神科病院である「リーセ・ホルム」にビアギッテの娘、ラウラが入院することになる。それを嗅ぎつけたエクスプレスは「税控除が廃止され、一般市民が民間健康保険に手が届かなくなる一方、首相は娘を高額な民間病院に入院させた。彼女の入院費は10万クローネ以上」と猛バッシングをはじめ、他のマスコミもそれに便乗し「リーセ・ホルム」はリポーター達やパパラッチ達に占領されてしまう。耐えかねたビアギッテ達は…。
第20話特別な事情説明留まるべきか。去るべきか。それが問題だ (シェイクスピア「ハムレット」)
突然に首相職を休職することを発表したビアギッテ。首相代理となった労働党党首のハウスクリスチャン・トアセンがビアギッテに代わり、首相執務室の首相席に座る。ラウラの病状回復に尽力するビアギッテ。その努力が実り、ラウラは順調に回復に向かう。しかし首相職休職は負担が大きく、ビアギッテの支持率と権威は失墜する一方。野党やマスコミはおろか与党内からも批判が高まる中、ビアギッテは休職を取りやめ閣僚会議を招集し、国会演説を行いそして…。

各界からの評価

部門 ノミネート数 受賞
国際エミー賞 2012 Best Performance by an Actress Sidse Babett Knudsen ノミネート
モンテカルロ・テレビ祭 2011 Outstanding Actress in a Drama Series Sidse Babett Knudsen 受賞
2013 Best International Drama TV Series Borgen III ノミネート
Best European Drama TV Series Borgen III 受賞
Outstanding Actress in a Drama Series Birgitte Hjort Sørensen ノミネート
英国テレビアカデミー賞 2012 International Prize Borgen 受賞
2014 International Prize Borgen ノミネート
イタリア賞 2010 Best TV Drama - Series and Serials Borgen 受賞
Festival International de Programmes Audiovisuels 2011 Best TV Series and Serials Borgen 受賞
TV Series and Serials: Best Music Halfdan E 受賞
ピーボディ賞 2013 Area of Excellence Borgen 受賞[5]

脚注

外部リンク