津軽自動車道

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日本の道路 > 一般国道 > 国道101号津軽自動車道
一般国道自動車専用道路(B)

津軽自動車道

津軽自動車道
総距離 約40 km
開通年 2002年 -
起点 青森市
主な
経由都市
五所川原市
終点 鰺ヶ沢町
接続する
主な道路
記法
記事参照
Template(ノート 使い方) ウィキプロジェクト 道路

津軽自動車道(つがるじどうしゃどう)は、青森県青森市を起点とし、東北自動車道浪岡ICから分岐して[1]五所川原市経由西津軽郡鰺ヶ沢町に至る、全長約40km国土交通大臣指定に基づく高規格幹線道路(一般国道の自動車専用道路)国道101号)である。

概要[編集]

津軽自動車道は東北自動車道 浪岡ICより分岐し、西北五地方の中心都市である五所川原市を経て津軽半島の付け根に位置する西津軽郡鰺ヶ沢町へと至る自動車専用道路である。当該道路の距離は約40km弱と短く単一県内で完結する路線ではあるが[注釈 1]、将来的には構想段階にある西津軽能代沿岸道路と一体的に青森県西部の日本海沿岸ルートを構成する。

またこの地域は特別豪雪地帯に指定されており、日本海からの突風による地吹雪で視界不良が頻発する国道101号の安全性確保や[注釈 2]、五所川原市街地をバイパスする事で8月五所川原立佞武多まつりをはじめ五所川原市中心部の交通規制実施時・混雑時にも迂回路として機能し、定時性を確保する事で西北五地方からつがる総合病院など救急指定病院への搬送時間を短縮するなどの役割のほか[注釈 3]、物流効率化により同地方の基幹産業である農産物の輸送や域内の交流促進、観光客誘致など産業面・文化面で地域を支えるという目的も併せ持ち、この道路は単に広域幹線道路の一部であるという枠に収まらない。

現在は青森市浪岡徳才子の東北自動車道と国道7号浪岡バイパスの交点からつがる柏ICまでの19.5kmが開通しており、起点では国道7号を挟んだ信号のある平面交差で東北自動車道に接続する。 将来的には津軽自動車道を2km延長して浪岡JCTに直接接続し、自動車専用道路のみで東北自動車道と接続される計画もあるが[4]、事業化はされていない。

事業名[編集]

浪岡五所川原道路[編集]

国道101号標識

浪岡五所川原道路(なみおかごしょがわらどうろ)は、青森県青森市から五所川原市へ至る延長約15.7kmの自動車専用道路である。 国道101号の自動車専用道路として1991年度に青森県を主体として事業着手し、1993年度には国土交通省による直轄権限代行に変更された[5]。翌94年度に着工し、2002年11月には浪岡徳才子 - 五所川原東IC間が、2007年12月には五所川原東IC - 五所川原北IC間がそれぞれ暫定2車線ながら開通し、全線が供用された。

  • 起点 : 青森県青森市浪岡徳才子
  • 終点 : 青森県五所川原市大字太刀打(五所川原北IC)
  • 延長 : L=15.7km
  • 規格 : 第1種第3級
  • 道路幅員 : 暫定W=12.0m(完成W=22.0m)
  • 車線数 : 暫定2車線(追い越し禁止用のポール設置)(完成4車線)
  • 車線幅員 : W=3.5m
  • 設計速度 : V=80km/h

五所川原西バイパス[編集]

国道101号標識

五所川原西バイパス(ごしょがわらにしバイパス)は、青森県五所川原市からつがる市へ至る延長約3.8kmの国道101号の自動車専用道路である。2004年度より事業化され、2006年度に用地着手、翌07年度に着工した[6]2014年11月3日に開通し、これにより五所川原市街地を通らずに鰺ヶ沢町・つがる市中心部と東北道方面との往来が可能になった[7][8]

  • 起点 : 青森県五所川原市大字太刀打(五所川原北IC)
  • 終点 : 青森県つがる市柏稲盛岡本(つがる柏IC)
  • 延長 : L=3.8km
  • 規格 : 第1種第3級
  • 道路幅員 : W=12.0m
  • 車線数 : 2車線
  • 車線幅員 : W=3.5m
  • 設計速度 : V=80km/h

柏-浮田[編集]

つがる柏ICから浮田ICまでの区間は津軽自動車道の中では唯一の未事業化区間であり、事業名(道路名)も詳細ルートも決まっていない。それ故国土交通省等の資料では距離についても“約13km”と曖昧な表現がなされている。

青森県では、沿線の自治体らで構成される「津軽自動車道建設促進期成同盟会」らと共同で事業化に向けた中央要望を行っており[9]2014年8月5日太田昭宏国土交通相が、青森県内で三村申吾知事と面会した際に、事業化に向けた計画段階評価へと進む方針が初めて示された[10][注釈 4]。 これを受けて同月29日に国交省の諮問機関である社会資本整備審議会道路分科会(東北地方小委員会)が仙台市で開催され[11]、その審議を元に現在は2014年10月から11月に掛けて整備方針に関する意見徴収(アンケート)を行っている[12]。 今後は2回目のアンケートと審議会(2回目・3回目)を経て、新規事業化を目指す事となる[13]

鰺ヶ沢道路[編集]

国道101号標識

鰺ヶ沢道路(あじがさわどうろ)は、青森県つがる市から西津軽郡鯵ヶ沢町へ至る延長3.7kmの国道101号の自動車専用道路である。2007年度より事業化され、2010年度に用地着手、翌11年度に着工した[14][注釈 5]。現在は2015年度内の供用を目標に工事が進められている。津波被害想定地域に指定されており、また医療過疎も深刻化する鰺ヶ沢にとって“命の道”となる事が期待されている[14][注釈 6]

鯵ケ沢町から深浦町までの延伸を求める声もあるが[16]、完成区間の交通状況や県内外の未整備道路との兼ね合いもある事から実現性については不透明な状況である。

  • 起点 : 青森県つがる市木造越水(浮田IC)
  • 終点 : 西津軽郡鯵ヶ沢町大字舞戸町(鰺ヶ沢IC)
  • 延長 : L=3.7km
  • 規格 : 第1種第3級
  • 道路幅員 : W=12.0m
  • 車線数 : 2車線
  • 道路幅員 : W=12.0m
  • 設計速度 : V=80km/h

接続する高速道路[編集]

インターチェンジなど[編集]

  • IC番号欄の背景色がである部分については道路が供用済みの区間を示している。また、施設名欄の背景色がである部分は施設が供用されていない、または完成していないことを示す。
  • 未開通区間のJCT/IC名は仮称。
IC番号 施設名 接続路線名 起点から
(km)
備考 所在地
(53) 浪岡JCT 東北自動車道 - 計画中 青森県 青森市
- 徳才子交差点 東北自動車道 53浪岡
国道7号浪岡バイパス
0.0
五所川原東IC 国道101号 7.6 五所川原市
五所川原IC
五所川原北IC 国道339号五所川原北バイパス 15.7
つがる柏IC 国道101号 19.5 つがる市
計画中(約13km)
- 浮田IC[14] 国道101号 (0.0) 2015年度開通予定[14] 青森県 つがる市
- 鰺ヶ沢IC[14] 国道101号 (3.7)[14] 鰺ヶ沢町
西津軽能代沿岸道路候補路線

歴史[編集]

  • 1989年8月8日 : 浪岡町 - 五所川原市 基本計画路線。
  • 1991年12月3日 : 浪岡町 - 五所川原市 整備計画路線。
  • 1991年度 : 浪岡五所川原道路 事業化。
  • 1993年度 : 浪岡五所川原道路 用地買収着手。
  • 1993年7月30日 : 五所川原市 - 鰺ヶ沢町 基本計画路線。
  • 1994年9月 : 浪岡五所川原道路の事業を青森県から国直轄へ移行。
  • 1994年度 : 浪岡五所川原道路 着工。
  • 2002年11月25日 : 浪岡五所川原道路 浪岡町徳才子 - 五所川原東IC間 開通。
  • 2004年度 : 五所川原西バイパス 事業化。
  • 2007年12月14日 : 浪岡五所川原道路 五所川原東IC - 五所川原北IC間 開通。
  • 2007年度 : 鰺ヶ沢道路 事業化。
  • 2014年11月3日 : 五所川原西バイパス 五所川原北IC - つがる柏IC間 開通。

予定[編集]

  • 2015年度 : 鰺ヶ沢道路 浮田IC - 鰺ヶ沢IC間 開通予定[14]

車線・最高速度[編集]

区間 車線
上下線=上り線+下り線
最高速度
浪岡町-五所川原北IC 2=1+1 60km/h
  • 末端部を除き60km/hとなっている。

交通量[編集]

平日24時間交通量(台)(上下合計)[17]

  • 斜字は推計値を示す。
区間 平成17年度
(2005年度)
平成22年度(2010年度) 備考
台数 混雑度
徳才子交差点(浪岡IC/JCT) - 五所川原東IC 8,163 10,991 0.86/0.67
五所川原東IC - 五所川原IC 未開通 8,787 0.57
五所川原IC - 五所川原北IC 4,117 0.41
五所川原北IC - つがる柏IC 未開通

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 北海道沖縄県を除けば、B路線で同様の例としては伊豆縦貫自動車道静岡県沼津市-同下田市、延長約60km)や北近畿豊岡自動車道兵庫県丹波市-同豊岡市、延長約66km)、高知東部自動車道高知県高知市-同安芸市、延長約36km)など。
  2. ^ ただし津軽道では2012年2月に2日連続で車の多重衝突死亡事故が発生しており、防護柵設置など最善の設備を備えた高規格道路であっても厳冬期には効果が限定的である事を示している[2]
  3. ^ 国土交通省青森河川国道事務所の資料によれば、浪岡五所川原道路の開通によりつがる市から2次医療施設である青森県立中央病院までの搬送時間は10分短縮されたとの報告がなされている[3]
  4. ^ これに対し三村知事は「心強い言葉をもらった」「大きな第一歩で確実に事業が進むよう対応する」と応じた[10]
  5. ^ 本格的な着工は2012年9月10日の起工式より。起工式には三村知事や沿線からつがる市の福島弘芳市長、鯵ヶ沢町の東條昭彦町長のほか、地元選出の津島恭一国土交通政務官(当時)、木村太郎衆院議員らが駆け付けた[15]
  6. ^ 青森県医療薬務課の2013年6月付資料によれば、鰺ヶ沢町内では産科脳神経外科の受診と人工透析が受けられず五所川原市や青森市への通院を余儀なくされており、患者の大きな負担となっている、としている[14]

出典[編集]

  1. ^ 津軽自動車道”. 青森県. 2014年2月20日閲覧。
  2. ^ “社説 -冬季の安全念頭に整備を/津軽自動車道-”. 東奥日報 (東奥日報社). (2013年1月11日) 
  3. ^ 一般国道101号浪岡五所川原道路が全線開通して(国土交通省東北地方整備局青森河川国道事務所) (PDF, 705.19 KiB)
  4. ^ 東北地方 高規格・地域高規格道路網 (PDF)”. 国土交通省 東北地方整備局 (2007年3月1日). 2014年2月20日閲覧。
  5. ^ 道路事業事後評価 -一般国道101号浪岡五所川原道路-(国土交通省東北地方整備局)2012年7月4日 (PDF, 2.78 MiB)
  6. ^ 道路事業再評価 -一般国道101号浪岡五所川原道路-(国土交通省東北地方整備局)2010年9月3日 (PDF, 4.82 MiB)
  7. ^ “社説 -新バイパス効果に期待/津軽自動車道-”. 東奥日報 (東奥日報社). (2014年9月13日) 
  8. ^ 津軽自動車道 五所川原西バイパスが平成26年11月3日(月)に開通します。 〜救急医療・地域産業に貢献〜 (PDF)”. 国土交通省青森河川国道事務所 (2014年9月11日). 2014年9月12日閲覧。
  9. ^ “知事・津軽自動車道建設促進期成同盟会による国土交通大臣要望を実施します”. 青森県公式ページ (青森県). (2013年8月19日). http://www.pref.aomori.lg.jp/release/2013/47816.html 
  10. ^ a b “津軽道、事業化へ準備へ つがる―鰺ヶ沢間・・・青森”. 読売新聞 (読売新聞社). (2014年8月6日) 
  11. ^ 津軽自動車道 柏〜浮田 計画段階評価 (PDF)”. 国土交通省東北地方整備局 (2014年8月29日). 2014年9月12日閲覧。
  12. ^ 津軽自動車道(柏〜浮田)の計画検討に関する地域の意見聴取(第1回)を実施します。 〜みなさまのご意見をお聞かせください〜(国土交通省東北地方整備局青森河川国道事務所)2014年10月16日 (PDF, 2.66 MiB)
  13. ^ 津軽自動車道柏〜浮田 計画段階評価資料(国土交通省東北地方整備局)2014年8月29日 (PDF, 5.91 MiB)
  14. ^ a b c d e f g h 道路事業再評価 -一般国道101号鰺ヶ沢道路-(国土交通省東北地方整備局)2013年8月30日 (PDF, 5.05 MiB)
  15. ^ 津軽自動車道鰺ヶ沢道路起工式開催! 〜津軽自動車道鰺ヶ沢道路の工事が始まります〜(国土交通省東北地方整備局青森河川国道事務所)2012年9月26日 (PDF, 324.97 KiB)
  16. ^ “社説 - 「命守る道路」早期完成を/津軽自動車道の整備-”. 東奥日報 (東奥日報社). (2013年9月27日) 
  17. ^ 平成22年度道路交通センサス 一般交通量調査 箇所別基本表(青森県) (PDF)”. 国土交通省道路局. p. 7. 2012年5月31日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]