平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線

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ノーフォーク広場(レストラン「ら・むゑっと」入口)駅設置予定地付近。奥には和布刈トンネルが見える。(2007年10月)
使用される機関車と客車の試運転の様子。九州鉄道記念館駅 - 出光美術館駅間(2009年3月)

門司港レトロ観光線(もじこうレトロかんこうせん)は、福岡県北九州市門司区九州鉄道記念館駅から関門海峡めかり駅までを結ぶ鉄道路線である。北九州市が第三種鉄道事業者として施設を保有し、平成筑豊鉄道第二種鉄道事業者として車両を保有し列車を運行している。愛称は当初ネーミングライツを取得した山口銀行(本店:山口県下関市)により「やまぎんレトロライン」と名づけられ、その後命名権が同行の九州内の営業を引き継いだ北九州銀行に継承されたことに伴い「北九州銀行レトロライン」に改称された[1][2]。列車の愛称は「潮風号」。

目次

[編集] 概要

北九州市が観光スポットとして整備した門司港レトロ地区には鹿児島本線の貨物支線である門司港駅 - 外浜駅間および北九州市が保有する田野浦公共臨港鉄道廃線跡が存在しており、これらの路線を活用して観光客向けのトロッコ列車を運行するものである。

田野浦公共臨港鉄道の廃線跡ならびに日本貨物鉄道(JR貨物)が第一種鉄道事業者となっていた門司港駅 - 外浜駅間は北九州市が買い取った[3]

2008年3月13日に平成筑豊鉄道および北九州市から事業許可の申請が行われ、常設の普通鉄道として特定目的鉄道の制定後初の事例として同年6月4日に事業許可を受け[4][5][6]2009年4月26日に開業した。

休止貨物線や他鉄道で使われていた車両(後述)を再活用しての観光振興が評価され、2009年に第8回「日本鉄道賞」の特別表彰に選ばれた[7]

[編集] 路線データ

[編集] 運行形態

列車には「潮風号」の愛称が付けられている。運行速度は15km/h。

10時00分(始発)から16時55分(終着)まで30分間隔で1日14往復(2010年度)が運行され、多客期には臨時列車が増発される。すべて九州鉄道記念館 - 関門海峡めかり間の折り返し運行となっており、定期運行は毎年3月中旬から11月下旬の土・日・祝日および春休み・夏休みの年間130日程度で、定期運行のない期間でも貸切列車に限り運行される。全区間の所要時間は5分。車両基地として旧・門築大久保駅付近に瀬戸町車庫を設置したが、関門海峡めかり駅 - 瀬戸町車庫間は旅客営業を行わない。

運賃は均一制で大人片道300円、小人150円である。自由席車と指定席車があり、指定席車に乗車するには別に指定席料金100円が必要。指定席券はローソンで購入できる。立席乗車はできず、満席(始発駅に待ち客が出るとき)の場合は途中駅からの乗車ができなくなる。

[編集] 車両

列車編成はトロッコ客車2両(トラ701・702)をディーゼル機関車(DB101・DB102)で挟んだ4両編成である。この4両以外に当路線に所属する車両はない。

トロッコ客車は島原鉄道でトロッコ列車「島鉄ハッピートレイン」に使用されていた車両で、国鉄トラ70000形貨車を改造したものである。指定席車の1号車(トラ701)は座席42席、自由席車の2号車(トラ702)は座席36席と車椅子スペースが設置されている。

機関車は南阿蘇鉄道でトロッコ列車「ゆうすげ号」に使用されていた車両である。

機関車・客車とも、青色基調の塗装である。

[編集] 主なイベント

2009年8月に6日間、「潮風ビアガーデン」と称し料理、ビール付きのビール列車が夜間に運行された。このビール列車は2010年、2011年も8月に期日限定で運行された。

[編集] 歴史

  • 1929年昭和4年)2月13日 門司築港(1943年12月に門築土地鉄道に改称)により、門司(現・門司港)駅 - 門築大久保駅間 (1.5km) が開業。
  • 1930年(昭和5年)4月1日 外浜駅開業。門司(現・門司港)駅 - 外浜駅間は国鉄鹿児島本線の貨物支線となる。
  • 1960年(昭和35年)4月15日 門築土地鉄道線が廃止。門築大久保駅 - 田野浦駅間の側線を含めて市営田野浦公共臨港鉄道となる。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により、門司港駅 - 外浜駅間をJR貨物が継承。
  • 1988年(昭和63年) 北九州市が門司港レトロ第一期整備事業を開始。
  • 1991年平成3年) 北九州市が門司港レトロの観光客を対象とした観光列車の運転を検討開始。
    • この検討の過程で、鉄道事業法施行時の手続きミスが発覚、田野浦公共臨港鉄道が無免許であったことが判明する。
  • 1999年(平成11年)5月27日 田野浦公共臨港鉄道が外浜駅の側線として認可され、無免許の問題が解決する。
  • 2004年(平成16年)3月25日 貨物列車の運行が終了する。
  • 2005年(平成17年)10月1日 全線正式に営業休止。
  • 2006年(平成18年)
    • 4月29日-30日5月3日-7日 北九州市が田野浦公共臨港鉄道の一部(現在の出光美術館駅とノーフォーク広場駅の間の一部)を使用してトロッコ列車を運転するイベントを開催。トロッコ列車は旧国鉄上山田線熊ヶ畑駅跡付近で毎年秋に行われる「トロッコフェスタ」の車両を使用した。列車愛称名は「しおかぜ号」、かつてのブルートレインあさかぜ」のヘッドマークに似せたヘッドマークが先頭に取り付けられた。
    • 秋 田野浦公共臨港鉄道沿線の和布刈公園付近で土砂災害が発生、線路が土砂に埋まる。翌年2月頃までに土砂を撤去。
  • 2007年(平成19年)
    • 4月28日-30日、5月3日-6日 第2回目のトロッコ列車イベントを開催。但し運行場所は外浜駅付近に変更され、手漕ぎトロッコ「メロディ号」が登場した。
    • 10月6日-8日 第3回目となるトロッコ列車イベントを開催。この回は和布刈公園付近から和布刈トンネル内で折り返す運行となり、前述の「しおかぜ号」が再び登場した。
  • 2008年(平成20年)
    • 3月13日 平成筑豊鉄道および北九州市が国土交通省九州運輸局に事業許可を申請する。
    • 5月3日-6日 第4回目となるトロッコ列車イベント「鉄道体験レールパーク」を開催。運行場所は第3回目と同じ。前述の「しおかぜ号」「メロディ号」に加え軌道自転車や平成筑豊鉄道の車両も登場した[8]
    • 6月4日 国土交通省九州運輸局が平成筑豊鉄道および北九州市に対して許可書を交付する。
  • 2009年(平成21年)
    • 1月30日 線名愛称が「やまぎんレトロライン」に決定。4駅の正式駅名が決定。
    • 2月上旬 料金・予約方法等営業に関する事項の決定。
    • 2月中旬 車両の搬入。
    • 2月下旬 駅や車庫などの施設整備が完了 。
    • 3月中旬 鉄道施設・工事の完成検査、開業監査。
    • 3月下旬 試運転を開始。
    • 4月26日 門司港レトロ観光線 九州鉄道記念館駅 - 関門海峡めかり駅間開業。
    • 10月14日 観光トロッコ列車が第8回「日本鉄道賞」の特別表彰に選定、表彰される[7]
    • 11月21日 利用客が20万人を突破。
  • 2010年(平成22年)3月13日 1往復増発し1日14往復運転に。
  • 2011年(平成23年)11月3日 線名愛称を「やまぎんレトロライン」から「北九州銀行レトロライン」に変更。

[編集] 駅一覧

九州鉄道記念館駅 - 出光美術館駅 - ノーフォーク広場駅 - 関門海峡めかり駅

[編集] 脚注

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  1. ^ 門司港レトロ観光列車「潮風号」の線名変更のお知らせ 北九州銀行、2011年11月1日
  2. ^ 「線名(愛称)変更について」 門司港レトロ観光列車・トロッコ潮風号のホームページ、2011年11月3日
  3. ^ 門司港レトロ観光トロッコ列車 全国初の事業申請 北九州市と平成筑豊鉄道 西日本新聞、2008年3月13日 (Internet Archive)
  4. ^ 「門司港レトロ観光列車」事業許可、平成筑豊鉄道と北九州市が申請 読売新聞、2008年3月14日
  5. ^ 門司行レトロ地区に観光鉄道を許可 (PDF) 国土交通省九州運輸局、2008年6月4日
  6. ^ 門司港レトロ観光列車に係る鉄道事業の許可について 平成筑豊鉄道、2008年6月4日
  7. ^ a b 報道発表資料:第8回「日本鉄道賞」の受賞者の決定について 国土交通省、2009年10月7日
  8. ^ ドキドキわくわく 鉄道体験『レールパーク』の開催について 門司港レトロ倶楽部 報道発表資料 平成20年4月22日

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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