名前が重複している太陽系内の天体

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名前が重複している太陽系内の天体(なまえがちょうふくしているたいようけいないのてんたい)では、太陽系惑星準惑星小惑星衛星どうしが同じ名前や似た名前、あるいは同じものに由来する名前を持つ場合について述べる。

概要[編集]

太陽系内の天体に命名する時は原則として既存の天体と被らない名前をつけるべきであるが、実際は完全に、またはほとんど重複している名前をつけられた天体がいくつもある。その大部分は天然衛星と小惑星の組み合わせで、両者の命名規則が同じではないが部分的に重なっていることによる。

大抵の衛星にはギリシアローマ神話に登場する人々や神々の名前がつけられる[1][2]。小惑星に関しては、現在は(ケンタウルス族と木星のトロヤ群を除けば)それほどでもないが、かつてはほとんどの小惑星が神話から名付けられたため、衛星と重複してしまうことがたびたびあった。

軌道が確定した天体には通し番号(小惑星の場合は小惑星番号。衛星の場合、正式には母天体の名称とローマ数字だが、頭文字[3]とアラビア数字で略記されることもある)が与えられるため、それらを併用すれば区別が可能となる。彗星は発見者名がそのまま名前になるため、必然的に重複が多数発生するのでやはり仮符号や登録番号で区別する。極端な例では、太陽探査機SOHOが発見し、命名されたSOHO彗星は1000個を超えている(彗星についてはここでは述べない)。

語源が同じで表記も同じもの[編集]

衛星が先に命名されたもの[編集]

小惑星が先に命名されたもの[編集]

語源は違うが表記は同じもの[編集]

  • (218) ビアンカ(Bianca, 1880年発見、オペラ歌手から命名)と (U 8) ビアンカ(1986年発見、シェイクスピア作品から命名)
  • (1162) ラリッサ(Larissa, 1930年発見、テッサリアの都市から命名)と (N 7) ラリッサ(1989年発見、ポセイドンの愛人から命名)
  • (15031) リーマス(Lemus, 1998年発見、学生科学コンクール入賞者から命名)と (87) Sylvia II レムス(2004年発見、ローマの建国伝説から命名)

語源が同じで表記は似ているもの[編集]

衛星が先に命名されたもの[編集]

  • (J 4) カリスト(Callisto, 1614年命名)と (204) カリスト(Kallisto, 1879年発見)
  • (J 3) ガニメデ(Ganymede, 1614年命名)と (1036) ガニュメート(Ganymed, 1924年発見)
    • 衛星名は英語式表記、小惑星名はドイツ語式表記

小惑星が先に命名されたもの[編集]

小惑星と小惑星[編集]

語源は違うが表記は似ているもの[編集]

小惑星と衛星[編集]

準惑星・小惑星と小惑星[編集]

語源は同じだが異なる名前のもの[編集]

惑星と小惑星・衛星[編集]

準惑星・小惑星と小惑星・衛星[編集]

重複を避けるために本来の表記から変えたもの[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 天王星の衛星のみ、ウィリアム・シェイクスピアなどの作品の登場人物名がつけられる
  2. ^ なお、木星の衛星の一部は1955年から1975年まで現在の名前と違う非公式な仮称で呼ばれていた
  3. ^ 火星 = M、木星 = J、土星 = S、天王星 = U、海王星 = N、冥王星 = P