ゆめマート熊本

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株式会社ゆめマート熊本
Yume Mart Kumamoto Co.,ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
861-8010
熊本県熊本市東区上南部二丁目2番2号
設立 2003年(平成15年)7月29日
(ゆうあいマート)
(2003年10月1日創業)
業種 小売業
法人番号 9330001006112 ウィキデータを編集
事業内容 スーパーマーケットの運営
代表者 藤木淳(代表取締役社長)
資本金 2億5,700万円
売上高 188億円
純利益 6億4500万円(2018年2月28日時点)[1]
総資産 113億0600万円(2018年2月28日時点)[1]
従業員数 1,119人
決算期 毎年2月
主要株主 イズミ 100%
外部リンク youme-mart.com
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ゆめマート熊本(ゆめマートくまもと、Yume Mart Kumamoto Co.,ltd.)は、熊本県熊本市に本社を持ち、小型の食品スーパーゆめマート」を運営するイズミグループの企業。

概要[編集]

ゆめマート人吉(2015年8月)

かつて「ニコニコドー」の店舗名で熊本で展開していたスーパーマーケットチェーン運営会社のニコニコ堂1960年創業)が2002年民事再生法適用の申請をした際、スポンサー企業となったイズミ(本社:広島市)が同社の中小スーパーマーケット事業を引き受ける前提で設立した企業である。設立時の企業名は株式会社ゆうあいマート(英称:YUAI MART Co.,ltd.)で、社名の「ゆうあい」は、「YOU I」(あなたと私)、「熊 愛」(熊本を愛する)を意味していた。

2003年の引き受け当初は地元で広く親しまれていた「ニコニコドー」の屋号をそのまま残していたが、2008年に親会社のイズミの展開するショッピングセンター「ゆめタウン」などとイメージを統一させるために社名を株式会社ゆめマートに変更、各店舗の屋号も「ニコニコドー」から「ゆめマート」へ順次変更を行い、2010年2月11日にリニューアルした松島店で全店舗が新屋号に変更された。

その後、イズミ本体も2012年以降北九州・中国地区の小型店を同名で展開するようになったが、当初は(株)ゆめマート運営店とイズミ直轄店でロゴマークが異なっていた。その後小型店のブランドを「ゆめマート」に統一する方針となったことから、2013年9月1日以降、ロゴマークがイズミ直轄店と同一の物(youmeマート)に順次変更された。

さらに、イズミ傘下となった(株)スーパー大栄の全店(福岡・大分・山口の各県)と(株)ユアーズ運営の丸和曽根店(福岡県北九州市)が「ゆめマート」に転換し、(有)はなわ(広島県・山口県)もフランチャイズとして2店運営している為、同一の店舗ブランドをイズミ本体を含む5社が使用する形になり、熊本県を含むそれらの地域でのイズミ直轄店の新規出店も行われていることから、同一地域内で運営会社が異なる店舗が併存するようになった。各地域のブランド統一に伴い、株式会社ゆめマートは2019年3月に株式会社ゆめマート熊本に社名を変更した。

親会社のイズミがニチリウグループに加盟していることから、同グループの展開するプライベートブランド「くらしモア」の商品を販売しているが、セブン&アイホールディングスとの資本・業務提携の進捗に伴い、2020年2月に脱退した為、脱退後に親会社に準じて「セブンプレミアム」商品の導入が行われた。

2024年4月3日、イズミは西友との間で九州の69店舗を購入する契約を締結した。これらの店舗は同年8月1日に同社から継承される予定となっている[2]。このM&Aはイズミグループとしては過去最大となる[3]。なお、サニーの屋号については継承後も継続され、従業員の雇用も継続されるという[4]

沿革[編集]

  • 2003年(平成15年)
    • 7月29日 - 株式会社ゆうあいマート設立。
    • 10月1日 - 民事再生法の手続きを進めていた株式会社ニコニコ堂から、一部の大型店舗を除いたほとんどの店舗を引き継いで開業。屋号「ニコニコドー」は熊本県民に広く親しまれている為、ニコニコ堂よりそのまま引き継いだ(大型店舗は、広島県広島市の株式会社イズミが引き継ぎ、そのグループ企業「株式会社ゆめタウン熊本」がゆめタウンとして開業。また、上熊本店はドンキホーテパウ上熊本店に転換→2022年7月29日よりベスト電器新上熊本店)。
  • 2005年(平成17年)
    • 株式会社イズミと業務提携。ゆめタウンの店舗でも使用可能な「ゆうあいカード」を発行。
    • 7月 - ゆうあいマートとしての新規店舗となる「ニコニコドー武蔵ヶ丘店」を旧店舗(6月12日営業終了)の東側駐車場内にオープン。
  • 2007年(平成19年)3月5日 - 本社を「ニコニコドー南熊本店」跡(2月25日閉店)から熊本市上南部に移転。
  • 2008年(平成20年)
    • 3月6日 - 提携先の株式会社イズミとのイメージを統一させるため、社名と店名を「ゆめマート」へ変更すると発表。
    • 3月8日 - 「ニコニコドー帯山店」を改装し、新店名での1号店「ゆめマート帯山店」をオープン。
    • 5月2日 - 社名を「ゆうあいマート」から「ゆめマート」へ変更。店名は順次変更。
    • 8月4日 - ゆめタウンのテレビCM「毎週恒例火曜スペシャル(毎週火曜日実施)」と共同放映開始(ゆめタウンとゆめマート全店舗合同で売出しを実施、2008年10月 - 同年12月に共同放映を中断)。
  • 2010年(平成22年)2月11日 - 「ニコニコドー」ブランド最後の松島店が「ゆめマート松島店」にリニューアルオープン。これにより「ゆめマート」ブランドに全店改装完了。
  • 2013年(平成25年)9月1日 - イズミグループの店舗ブランド統合に伴い、運営店舗全店が親会社のイズミ本体が中国地方などで運営する同一名称の店舗と同じロゴマーク(「youmeマート」表記)に変更[5]
  • 2014年(平成26年)6月1日 - 同じくイズミの子会社で熊本市東区に本社を置く株式会社西紅を、ゆめマートが存続会社となり合併[6]
  • 2015年(平成27年)9月1日 - 同じくイズミの子会社で熊本市西区に本社を置く株式会社広栄を、ゆめマートが存続会社となり合併[7]
  • 2016年(平成28年) - 平成28年熊本地震の影響により、本社を熊本市西区城山下代の「ゆめマート城山」内に仮移転。
  • 2017年(平成29年)8月11日 - 熊本地震により被災した楠店を解体・建て替えの上、店名を「ゆめマート龍田」としてリニューアルオープン。
  • 2019年(平成31年)3月 - 株式会社ゆめマート熊本に社名を変更。
  • 2024年(令和6年)8月1日 - 西友から九州の69店舗を継承予定[2]

店舗[編集]

熊本市内に12店舗、八代市山鹿市に各2店舗、菊池郡菊陽町宇城市宇土市人吉市天草市上天草市球磨郡多良木町に各1店舗の計23店舗を展開する。

  • このうち、東山鹿店(山鹿市)・人吉店(人吉市)はビッグウェイからのブランド変更。
  • 長嶺店、九品寺店、島崎店、近見店(以上熊本市)、宇土店(宇土市)はハローグリーンエブリー(旧西紅運営)から引き継いだ店舗。長嶺店は2023年1月31日に閉店している。
  • 清水店、城山店、水前寺駅店、坪井店[注釈 1]

(以上熊本市)はエース(旧広栄運営)から引き継いだ店舗。

  • 新町店(熊本市中央区)は旧ゆうあいマートニコニコドー解体後、建て替えて出店。唯一24時間営業の店舗である。
  • 鏡店(八代市)は「ゆめマート」にブランド変更後の新規店舗(2011年4月23日開店)である。

東山鹿店・牛深店・松島店・八代高田店・人吉店・多良木店では衣料品を、牛深店・松島店・八代高田店・人吉店では医薬品も取扱っている。

帯山店(熊本市中央区)は、ニコニコドーの店名の頃は、「エプロン」という愛称で運営していた。

「ゆめマート」ブランドの熊本県内の店舗のうち、ゆめマート田崎(熊本市西区田崎二丁目)とゆめマート松橋(熊本県宇城市松橋町松橋)はイズミ直轄による出店である。2020年8月31日まで「ゆめタウン」ブランドだったゆめマート大江(旧ゆめタウン大江)とゆめマート玉名(旧ゆめタウン玉名)もイズミ直轄による出店である。
2021年3月25日には前年の2月末日を以って閉店したサンリー菊陽(イオン菊陽店)の跡地に整備されたサンリーカリーノ菊陽の核テナントとして菊陽町に初出店した[注釈 2]。こちらはゆめマート熊本の管轄店である[注釈 3]

2024年春には熊本県内初の「ゆめモール」こと「ゆめモール合志辻久保」がオープン予定であり、核テナントとなる「ゆめマート合志辻久保」の運営を行う[8]

かつて存在した店舗[編集]

  • 店舗名のみの店舗は株式会社ニコニコ堂のニコニコドー○○店として営業していた店舗。
  • ▲はニコニコドーからニコニコドースーパーバリューになり、後にニコニコドーの名称に戻った店舗。
  • ×は解体された店舗。
  • ビッグウェイは、旧ニコニコドーグループのディスカウントストア。生鮮品の取り扱いはなし。

熊本市[編集]

  • 南熊本店▲(1F)・ビッグウェイ南熊本店(2F)×(熊本市中央区) → テナント(2F)※一時期九電工(熊本支店が社屋建て替えのため仮支店として?)使用 → 大川家具センター → ゆうあいマート本社(2F)※1Fはゆうあいマートニコニコドー南熊本店(変化なし) → 2007年2月25日閉店、建物解体 → Actyくまもとスポーツクラブルネサンス+サニー南熊本店+賃貸マンション) → サニーが閉店(2015年3月31日) → サニー跡にドン・キホーテ南熊本店がオープン(2016年8月11日)
  • ビッグウェイ東バイパス店(熊本市東区) → ニコニコドー東バイパス店(1F・100円ショップダイソー) → ゆうあいマートニコニコドー東バイパス店(1F・100円ショップダイソー)→ 閉店(2007年2月18日) → ファニチャーアウトレットエックス熊本インター店(1F) →オートベル東バイパス店(1F) ※2FはコジマNEW熊本インター店 →ファニチャーアウトレットエックス熊本インター店
  • 川鶴店▲×(熊本市中央区) → ゆうあいマートニコニコドー川鶴店(2005年12月閉店) → 建物解体 → マンション(アルフィーネ大江コンフォートに)
  • 秋津店▲(熊本市東区)※ニコニコドースーパーバリューになる以前は秋津レークタウン店 → ゆうあいマートニコニコドー秋津店 → マルミヤストア秋津店
  • 桜木店▲(熊本市東区) → ゆうあいマートニコニコドー桜木店 → レッドキャベツ桜木店→ザ・ビッグ桜木店
  • 日吉店▲×(熊本市南区)※ニコニコドースーパーバリューになる以前は高江店 → ゆうあいマートニコニコドー日吉店 → 閉店(2008年6月頃) → 2010年初旬頃?に解体→ 現在、敷地の3分の1(旧搬入口側)は「アネシス」の戸別分譲住宅約3棟、残り(旧店舗・駐車場側)は「エイルマンション日吉の邸」。
  • 高江2号店衣料部(熊本市南区)※旧・日吉店の道を挟んだ向かい側 → 100円ショップ(ダイソー商品取扱) → 遊戯施設(ビリヤード台等設置 ゆうあいマートニコニコドー日吉店と共に閉店)→ 現在は、介護(デイサービス)施設(ケアサポート メロン3R / 株式会社シンパクト)
  • ゆうあいマートニコニコドー徳王店(熊本市北区、2006年12月9日開店、ゆうあいマートになってからの新店舗) → ゆめマート徳王店(2010年4月25日閉店) → ロッキースーパーストア徳王店

その他[編集]

  • 阿蘇店×(阿蘇郡阿蘇町<現・阿蘇市>) → ゆうあいマートニコニコドー阿蘇店 → 建物解体(空き地)
  • 菊南店(菊池郡西合志町<現・合志市>) → ゆうあいマートニコニコドー菊南店(2006年8月20日閉店、熊本都市圏で最後に残った大型店舗だった)→ ハローデイナフコ
  • 恵楓園(けいふうえん)店(菊池郡西合志町<現・合志市>) → ゆうあいマートニコニコドー恵楓園店 → ヤマザキショップ
  • ゆうあいマートニコニコドー本渡店(天草市、ゆうあいマートになってからの新店舗) → ゆめマート本渡店 → 閉店(2009年2月22日)→ドラッグストアモリ天草亀川店
  • ビッグウェイ八代店(八代市) → ゆうあいマートニコニコドー八代横手店(+ブックオフ八代横手店) → 閉店(ブックオフは継続営業)→ ケーズデンキ八代店

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2019年5月31日閉店。現在はロッキースーパーストア坪井店。
  2. ^ ただし、ニコニコ堂時代には「三里木店」と「すずかけ台店」が菊陽町に存在していたがいずれも閉店している。
  3. ^ ただし、土地・建物はカリーノが管理している。

出典[編集]

  1. ^ a b 株式会社ゆめマート 第15期決算公告
  2. ^ a b 西友、九州からも撤退 広島のイズミに全69店売却”. 日本経済新聞 (2024年4月3日). 2024年4月3日閲覧。
  3. ^ 「大きな歴史の転換期」イズミ過去最大のM&A 九州地区の西友「サニー」など69店舗」『中国放送』、2024年4月3日。2024年4月3日閲覧。
  4. ^ スーパー「西友」九州の全店舗「イズミ」に売却し九州から撤退」『日本放送協会』、2024年4月3日。2024年4月4日閲覧。
  5. ^ ゆめタウン・イズミグループ店舗名称統一のお知らせ 株式会社イズミ 平成25年8月6日
  6. ^ 当社子会社間の合併に関するお知らせ 株式会社イズミ 平成26年2月4日
  7. ^ 当社子会社間の合併に関するお知らせ 株式会社イズミ 平成27年7月8日
  8. ^ 『ゆめモール合志辻久保(仮称)』新築起工のご案内』(PDF)(プレスリリース)株式会社イズミ、2023年10月2日https://www.izumi.co.jp/corp/outline/news_release/pdf/2023/1002news_01.pdf2023年11月12日閲覧 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]