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ペチャ型フリゲート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ペチャ型フリゲート
艦級概観
艦種 警備艦
艦名 番号名、固有名(旧ソ連邦内共和国)等
前級 リガ型フリゲート
次級 ミルカ型フリゲート
性能要目
排水量 基準:970 t
満載:1,110 t
全長 81.8 m
全幅 9.1 m
吃水 2.9 m
機関 CODAG方式、2軸推進
M-2Bガスタービン機関(30,000hp 2基
61Bディーゼル機関(6,000hp 1基
速力 最大: 32 kt
航続距離 2,000nmi / 14kt
乗員 108名
兵装 AK-726ロシア語版 76.2mm連装砲 2基
37mm連装機銃 2基
25mm連装機銃 2基
RBU-2500ロシア語版 12連装対潜ロケット砲 4基
RBU-6000 12連装対潜ロケット砲 2基
400mm四連装魚雷発射管 1 -
2基
533mm三連装魚雷発射管
(159-АЭ型)
1基
機雷:20発

ペチャ型フリゲート(ペチャがたフリゲート、Petya class Frigate)は、ソヴィエト/ロシア海軍警備艦である。

ペチャ型NATOコードネームであり、ソ連海軍の計画名は159型警備艦СКР проекта 159)である。また、当初はその役割から対潜艦(ПЛК: Противолодочный корабль)に分類されていた。

概要

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ペチャ型フリゲートは前級のリガ型フリゲートから大幅に艦容と機関が変わり54隻が竣工し、1990年代ほとんどが退役したが現在も同盟諸国の8隻が稼動中である。

1950年代に就役した前級が第二次世界大戦型の技術の延長線上にあったのに対し、本級では最新式の対潜兵器やソナーを装備し、機関もガスタービンディーゼル機関が併用された。また、砲熕兵器も強化されているが、あくまで対潜任務を重視した設計となっている。

デザインは鋭い艦首からAK-726ロシア語版 76.2mm連装砲1基、箱型艦橋の左右前端に1基ずつ対潜ロケット砲、マストと煙突、魚雷発射管が中央線上に1基、その後に76.2mm連装砲1基、艦尾の左右両端に1基ずつ対潜ロケット砲が原型であるが、その後の改装で大きく3ないし4タイプに分類される。

  • 159 (Petya-I class)×18隻
原型、400mm四連装対潜魚雷発射管×1基、RBU-2500ロシア語版 12連装対潜ロケット砲×4基
  • 159-А (Petya-II class)×24隻
400mm四連装対潜魚雷発射管×2基、RBU-6000 12連装対潜ロケット砲×4基
  • 159-М (Modified Petya-I class)×9隻
原型から改装、艦尾にソナーを装備しRBU-2500 12連装対潜ロケット砲を2基に削減
  • 159-АЭ (Petya-III class)×12隻
輸出型、400mm四連装対潜魚雷発射管×1基を533mm三連装対艦魚雷発射管×1基に換装。
なお、大型曳航ソナー装備の為、後部76.2mm連装砲1基を撤去した艦も見受けられる。

次級のミルカ型フリゲートではエンジンの改良により航続距離が倍以上に増大し、18隻が就役し煙路とマストの位置が変更となった。

リガ型とペチャ型の関係は海上自衛隊護衛艦ではあやなみ型護衛艦(1958年 - 90年; 1700t)と、次代のやまぐも型護衛艦(1966年 - 2005年; 2050t)のそれに相当するが、半分位の船体に同程度の兵装を装備している代りに、あくまで近海の対潜掃討に対応したソナーの測定能力や活動期間(10日)が設定されており、外洋での航行能力は限られている。

ミルカ型ののち、ソ連海軍における警備艦は大型化の道をたどり、輸出用のコニ型フリゲートを経て、3000tクラスのクリヴァク型フリゲートに発展した。本型が担っていた近海での警備任務は、対潜戦に特化した小型対潜艦であるグリシャ型コルベットと、対水上戦に特化した小型ミサイル艦であるナヌチュカ型コルベットに引き継がれた。

同型艦一覧

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艦型 艦名 竣工 除籍 備考
159型 СКР-38 1961年11月30日 1990年1月10日 159-Mに改装
СКР-47 1961年12月26日 1992年12月31日 159-Mに改装
СКР-26 1961年12月27日 1993年01月11日
СКР-1 1961年12月30日 1987年02月01日
СКР-17 1961年12月31日 1990年09月28日 159-Mに改装
СКР-9 1962年06月30日 1990年04月19日
СКР-22 1962年12月19日 1991年06月24日 159-Mに改装
СКР-33 1962年12月19日 1995年08月04日 159-Mに改装
СКР-18 1962年12月30日 1989年04月05日 159-Mに改装
СКР-27 1962年12月31日 1992年07月03日
СКР-30 1962年12月31日 1992年09月28日
СКР-41 1962年07月01日 1987年08月01日
СКР-34 1963年10月04日 1990年10月01日
СКР-11 1963年12月14日 1991年06月01日 159-Мに改装
СКР-43 1964年04月29日 1989年10月01日 159-Mに改装
СКР-40 1964年06月30日 1994年09月01日
СКР-3 1964年12月26日 1994年10月01日
СКР-46 1965年04月24日 1997年11月07日 159-Мに改装
СКР-23 1965年08月20日 1989年10月01日
159-A型 СКР-21 1966年12月31日 1989年1月10日 Орловский комсомолецに改名
СКР-16 1967年07月25日 1992年10月01日 アゼルバイジャンでБакинецに改名
СКР-103 1967年10月13日 1983年01月10日
СКР-36 1967年10月13日 1977年02月01日
СКР-106 1967年11月30日 1993年06月30日
СКР-92 1967年12月30日 1991年06月24日
СКР-110 1967年12月30日 2000年05月
СКР-88 1967年01月12日 1967年04月08日 未完成
СКР-112 1968年05月30日 1994年 ウクライナでU132ОтаманСидірБілийに改名
СКР-87 1969年09月22日 1992年03月07日 Комсомолец Дагестанаに改名
СКР-98 1969年10月21日 1991年06月01日
СКР-120 1970年09月29日 1991年06月24日
СКР-123 1970年11月30日 1992年12月31日
СКР-126 1970年12月30日 1992年03月07日
СКР-133 1970年12月31日 1994年09月01日
СКР-138 1971年09月30日 1994年02月11日
СКР-128 1972年09月30日 1991年6月24日
СКР-115 1968年09月11日 1993年 エチオピアでF - 1617に改名
СКР-94 1969年10月22日 1991年 エチオピアでF - 1616に改名
СКР-29 1966年12月30日 1991年10月31日 インドでP77« Kamorta »に改名
СКР-78 1966年04月29日 1992年 インドでP78 « Kadmatt »に改名
СКР-130 1970年09月05日 1984年05月10日 ベトナムでHQ-15に改名
СКР-141 1971年08月07日 1984年01月12日 ベトナムでHQ-13に改名
СКР-135 1971年08月12日 1985年01月10日 ベトナムでHQ-17に改名
159-АЭ型 СКР-95 1968年09月27日 1975年03月 シリアで«AI Hirasa» (б/н 2-508)に改名
СКР-?? ??年 1975年 シリアで(б/н 1-508)に改名
СКР-100 1968年11月30日 1999年09月04日 インドでP68 « Arnala » に改名
СКР-104 1968年12月25日 2002年09月16日 インドでP75 « Amini »に改名
СКР-108 1968年12月31日 2003年12月13日 インドでP73 « Anjadip»に改名
СКР-?? 1969年 1987年06月30日 インドで P79 « Kiltan »に改名
СКР-110 1969年 1988年12月31日 インドで P81 « Katchall »に改名
СКР-?? 1969年 1986年07月31日 インドでP80 «Kavaratti»に改名
СКР-?? 1972年 1999年4月9日 インドでP69 « Androth »に改名
СКР-?? 1973年 1990年08月21日 インドでP74 «Andaman»に改名、座礁事故で沈没。
СКР-82 1976年04月28日 1979年01月10日 ベトナムでHQ-09に改名
СКР-96 1976年04月25日 1979年01月10日 ベトナムでHQ-11に改名

同盟諸国供与艦一覧

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イエメン海軍
インド海軍
12隻: P68 « Arnala »,P75 « Amini », P73 « Anjadip»,P77 «Kamorta»,P78 «Kadmatt»,P80 «Kavaratti»,P69 «Androth»,P74 «Andaman»,P75 «Amini»,P79« Kiltan»,P81« Katchall»,P83« Amindivi»; 全艦退役
ベトナム人民海軍
6隻: HQ-09、HQ-11、HQ-13, HQ-15, HQ-17; 現在も活動中
エチオピア海軍
4隻: F-1616, F-1617; エリトリア独立と共にジブチでスクラップ化
シリア海軍
2隻: «AI Hirasa» (б/н 2-508)(б/н 1-508); 現在も活動中
ウクライナ海軍
U132 Отаман Сидір Білий
アゼルバイジャン海軍
Бакинец: 現在係留中

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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