シヴァリク級フリゲート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
F47 シヴァリク
Shivalik Maiden Sortie.jpg
艦級概観
艦種 フリゲート
運用者  インド海軍
艦名
前級 タルワー級フリゲート
次級 プロジェクト17Aフリゲート
要目
排水量 基準:4,600-4,900t
満載:5,300-5,600t
全長 142.5m
全幅 16.9m
吃水 4.5m
機関 CODOG方式(48,000馬力) 2軸推進
SEMTピルスティク 16 PA6 STCディーゼルエンジン 2基
LM2500 ガスタービンエンジン 2基
最大速力 30 kt(ディーゼル使用時22kt)
航続距離
電力 WCM 1000/5 ディーゼル発電機(1,000kw) 4基
4,000kw
乗員 257 名(士官35名)
兵装 76mm単装速射砲 1基
AK-630 CIWS 2基
シュチーリ (SA-N-12) SAM 単装発射機3S90(ミサイル24発) 1基
バラク SAM VLS(各8セル) 4基
3M-54 クラブN (SS-N-27) SSM 8連装VLS3S14E 1基
RBU-6000対潜ロケット12連装発射機 2基
324mm対潜魚雷3連装発射管 2基
艦載機 哨戒ヘリコプター 2機
C4I Trebovaniye-M
レーダー MR-760 フレガートM2EM 3次元レーダー 1基
3Ts-25E ガルプン-B 長距離対水上レーダー 1基
EL/M-2238 AMDR-ER 対空レーダー 1基
BEL RASHMI(シグナール ZW06)航海レーダー 2基
FCS MR-90 オリェーフ(フロント・ドーム)ミサイルFCS(シュチーリ管制用 4基
EL/M-2221 STGR (バラク管制用) 2基
3R14N ミサイルFCS(SSM用) 1基
EON-51光学式照準機(76 mm 単装砲用) 1基
ソナー BEL APSOH 艦首装備ソナー 1基
ATAS 曳航ソナー 1基
電子戦
対抗手段
BEL アジャンタシステム

シヴァリク級フリゲート (Shivalik class frigate) は、インド海軍フリゲート。プロジェクト17によって整備が決められたステルスフリゲートで、1997年3隻の建造が政府により承認され、1998年2月マザゴン造船所が建造者として決定。1999年前半にインド海軍より正式に最初の3隻の発注が為された。建造はその約2年後に開始されたが、海軍設計局による武器システム及び船体に使用する鋼の仕様変更、ロシアからのD-40S高張力鋼供給が滞った為、遅延が生じた。現在3隻が就役している。[1] 本級及びその改良型は21世紀におけるインド海軍の主力フリゲートとなると見込まれている。

本級に続き改良型のプロジェクト17Aが計画されている。

本級の1番艦は、シヴァリクにちなんで命名された。2番艦以降も、インドの丘にちなんで命名されている。

本級は、あらゆる意味で、先行するタルワー級フリゲートの発展型と言える。主砲はより小口径で小型のオート・メラーラ社製76mm単装速射砲に変更された一方で、艦載機は2機に増強された。またC4Iシステムも強化されており、艦内のデータ・バスはギガビット・イーサネットとされた。


設計と装備[編集]

船体[編集]

本級はタルワー級フリゲートを拡大した様な船体デザインとなっており、設計はインド海軍設計局とタルワー級フリゲートを設計したロシアのセーヴェルノイェ計画設計局との共同でなされた。タルワー級フリゲートと比較すると全長は17メートル長く、幅は2メートル広くなっている。船体は、インド国産の大型水上戦闘艦艇としては初めて本格的にステルス性を考慮した設計・艤装がなされている。

機関[編集]

機関は、CODOGと略されるディーゼルエンジンガスタービンエンジンの複合推進で、巡航時はディーゼルを使用し、高速時はガスタービンに切り替える方式で、ドイツレンク製の変速装置を介し、2基の可変ピッチプロペラで推進する。

ディーゼルはピールスティック 16 PA6 STC ターボチャージャー付16気筒ディーゼルを2基搭載し、各機最大7,600馬力の出力を有する。ガスタービンはLM2500ガスタービンを2基搭載し、各機最大24,000馬力の出力を有する。

電力はカミンズ KTA50G3 ディーゼルで発電される4基のWCM 1000/5 ディーゼル発電機より供給され、交流発電機より各1,000キロワットの出力を有する。これらの機器は静粛性を考慮しエンクロージャーに格納されている。

対潜水艦兵装[編集]

本級の対潜火力は、短距離用に324mm対潜魚雷3連装発射管、中距離用にRBU-6000対潜ロケット発射機を各2基備える。また、遠距離の対潜戦力として搭載するヘリコプターが用いられる。

対水上兵装[編集]

本級はタルワー級フリゲート同様3M-54E クラブ-N (SS-N-27)対艦ミサイルを搭載する。これはロシアで開発された巡航ミサイルで、終末航程の20kmは超音速を発揮し、射程は300 km、3R14N射撃指揮装置による管制を受ける。本級は、これを8セルのVLS 1基に収容し搭載している。

砲は上述の通りタルワー級フリゲートのA-190E 100mm単装砲からオート・メラーラ社製76mm単装速射砲に変更され、ステルス性を考慮したシールドを採用している。

対空兵装[編集]

本級の主要対空兵装は、シュチーリ (SA-N-12) 艦隊防空ミサイル・システムである。これは、3K90ウラガン(SA-N-7ガドフライ)の後継3K37ヨーシュの輸出版である。単装の3S-90発射機より発射され、24発のミサイルが搭載される。

近接防空用には、当初タルワー級同様、コールチク(CADS-N-1) の輸出型カシュタンを2基搭載すると見られていたが、代わりにバラク近接艦対空ミサイルVLS4基(ミサイル32発)とAK-630M30mmガトリング機関砲CIWS2基を装備する。本級は、インド海軍艦艇では初めて、新造時よりバラクを搭載している。

航空機[編集]

本級は、大型ヘリコプター2機を運用することができる。その機種は、シーキングヘリコプター、またはインド国産のHAL Dhruvである。

レーダー・ソナー[編集]

レーダーに関してもタルワー級フリゲートと同等の装備を有している。対空捜索用として、ロシア製MR-760 フレガートM2EM (トップ・プレート)3次元レーダー及びイスラエル製EL/M-2238 AMDR-ER 長距離捜索用対空レーダーを各1基搭載し、3M-54E クラブ-N対艦ミサイルの目標測定用として3Ts-25E ガルプン-B 長距離対水上レーダーを装備している。

FCSは、シュチーリ艦隊防空ミサイル管制用としてMR-90 オリェーフを4基、バラク近接艦対空ミサイルの管制用にEL/M-2221 STGRを2基装備している。76mm単装速射砲の管制用にEON-51光学式照準機を1基装備している。

ソナーは、国産の艦首装備ソナーとフランス製の戦術曳航ソナーを装備する。

同型艦[編集]

艦名 艦番号 起工 進水 公試 就役
シヴァリク
(Shivalik)
F47 2001年7月11日 2003年4月18日 2009年2月 2010年4月29日 [2] [3]
サツプラ
(Satpura)
F48 2002年8月31日 2004年6月4日[4] 2011年 2011年8月20日[5][6]
サヒャディ
(Sahyadri)
F49 2003年9月30日[7] 2005年5月27日 2012年 2012年7月21日

ギャラリー[編集]

脚注・参考文献[編集]

  1. ^ First stealth warship launched
  2. ^ Why Shivalik-class frigates matter to India
  3. ^ First indigenous Shivalik class frigate to be inducted in April
  4. ^ Cdr. A.K. Lambhate, "Stealth is Wealth", Sainik Samachar, Vol. 51, No. 14, 16-31 July 2004, Ministry of Defence India.
  5. ^ “India to boost 'blue-water' warfare punch with two new stealth frigates”. The Times Of India. (2011年5月25日). http://timesofindia.indiatimes.com/india/India-to-boost-blue-water-warfare-punch-with-two-new-stealth-frigates/articleshow/8562255.cms 2011年5月25日閲覧。 
  6. ^ INS Satpura delivered to Indian Navy
  7. ^ 2003-04 Annual Report of the Ministry of Defence, India.

関連項目[編集]