CODOG

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CODOG

CODOGCOmbined Diesel Or Gas turbine、コンバインド・ディーゼル・オア・ガスタービン)とは、ディーゼルエンジンガスタービンエンジンを組み合わせた推進方式のこと。主に艦船で使用される。



概要[編集]

CODOGは低速・巡航時はディーゼルエンジンにより走行(航行)を行い、高速走行(航行)時にはガスタービンエンジンに切替える方式。これにより、航続距離と加速/高速性との両立を図る方式。

似た方式にCODAGがある。これは低速・巡航時はディーゼルエンジンを用い、高速走行(航行)時にはガスタービンエンジンを「併用」するものである。しかしながら低速向きのディーゼルエンジンと、高速向きのガスタービンエンジンは、回転特性が違いすぎるため、両者を結合するギアボックスの製造が困難である。その問題を回避するため、CODOGのようなエンジンを切り替える方式が採用された。

特性として、低速・巡航時にはガスタービンエンジンが、高速走行時にはディーゼルエンジンがデッドウェイトになってしまうデメリットがある。しかしながらガスタービンエンジンは軽量であるため、低速時のデッドウェイトはさほど大きなものではない。またオール・ガスタービンの艦船においては、軽量に過ぎる事がかえって問題となり、転覆防止のためにあえてバラストを積載する事も行われる。その意味でもデッドウェイトの問題はさほど大きくは無いとする見解もある。

海上自衛隊での採用例[編集]

海上自衛隊での本方式の主な採用例は以下のとおりである。(基準排水量、満載排水量は1番艦の値)

クラス名 就役初年 基準排水量 満載排水量 機関 最大速力
いしかり 1981年 1,290トン 1,600トン 三菱6DRV35/44ディーゼルエンジン×1
川崎・RR オリンパスTM3Bガスタービンエンジン×1
25.2ノット
ゆうばり型護衛艦 1983年 1,470トン 1,750トン 25ノット
あぶくま型護衛艦 1989年 2,000トン 2,900トン(推定値) 三菱S12U-MTKディーゼルエンジン×2
川崎スペイSM1Aガスタービンエンジン×2
27ノット

関連項目[編集]