SATONO

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あいづSATONO
SATONO (2024年4月 広田駅 - 会津若松駅間)
SATONO
(2024年4月 広田駅 - 会津若松駅間)
概要
日本の旗 日本
種類 快速列車
地域 福島県
前身 快速「フルーティアふくしま
運行開始 2024年4月6日
運営者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
路線
起点 郡山駅
終点 喜多方駅
営業距離 81.2 km
使用路線 磐越西線
車内サービス
クラス グリーン車普通車
座席 全車指定席
技術
車両 HB-E300系気動車
軌間 1,067 mm
電化 交流20,000 V・50 Hz[注 1]
備考
臨時列車扱い
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SATONO(さとの)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が保有する観光列車(のってたのしい列車)用の鉄道車両愛称である。

概要[編集]

東北地方の新たな観光列車として、2024年4月6日の「あいづSATONO」より運行を開始した[1]

コンセプトは「東北の文化・自然・人に出会う旅へ 」。列車名の「SATONO」は、『郷の景色・香り・文化などを列車旅で楽しんでほしいという想いから』。なお、運行開始にあたってHB-E300系では「ひなび(陽旅)」に続き2例目となるグリーン車が登場した。そのため、乗車には乗車区間の運賃のほか、指定席料金840円または、グリーン料金が別途必要となる[2][3]

使用車両・編成[編集]

SATONO
SATONO 編成図
← 郡山・喜多方
会津若松 →
1 2
G 指・WC
車両:HB-E300系
  • 全車両禁煙
  • 列車方向は「あいづSATONO」の例
凡例
G=グリーン車指定席
指=普通車指定席
WC=車椅子対応トイレ

仙台車両センター小牛田派出所所属のHB-E300系気動車片運転台車2両編成を使用する。

車体色は「南東北の豊かな自然」をイメージして、HB-E301-4が「空の青・川のせせらぎ、海の蒼・雪化粧」を表現した青系のグラデーションが、HB-E302-704が「郷・山・森の緑、めぶき、わかば、常磐色」を表現した緑系のグラデーションとなっている。

元々は2010年から2023年まで「リゾートあすなろ」で運用されていた八戸運輸区所属のAH2編成で、2023年8月20日の「リゾートあすなろ」運行終了ののち、「SATONO」へ転用するにあたって大幅な内外装の仕様変更を伴うため、秋田総合車両センターにて改造工事を実施した。以下に「あすなろ」からの改造内容を記述する。

主な改造内容[編集]

HB-E300系のAH2編成(「リゾートあすなろ」第2編成)をリニューアルしたもので、カラーリングを変更している以外は全て「ひなび(陽旅)」と共通の改造内容である。座席も同編成と同じく1号車がグリーン車、2号車が普通車となっており、1号車となるHB-E302-4のみHB-E302-704に改番されている。

車体色は「南東北の豊かな自然」をイメージして、HB-E301-4が「空の青・川のせせらぎ、海の蒼・雪化粧」を表現した青系のグラデーションが、HB-E302-704が「郷・山・森の緑、めぶき、わかば、常磐色」を表現した緑系のグラデーションとなっている。

内装は全体的に明るいものとしており、1号車の座席は仕切りを青、座席を白を基調としつつ、宮城福島山形の各県旗の色を取り入れた配色とした。2号車の座席は背面を白基調、座面を黒基調としている。

運用[編集]

主に宮城県福島県山形県で運用される[2]

2024年4月6日から磐越西線郡山駅 - 喜多方駅間で運転される「あいづSATONO」が初の営業運転となった。以降は土休日を中心に宮城県福島県山形県の各線で臨時快速列車として運用される。以下に2024年3月時点で発表されている「SATONO」で運転される列車を記述する。

あいづSATONO
2024年4月6日から磐越西線、郡山駅 - 喜多方駅間で運行を開始した。スマートフォンによる事前予約制で車内限定の食事サービスを提供するなど、2023年12月23日に運行を終了した同区間を結ぶ「フルーティアふくしま」の後継も兼ねる。
さくらんぼSATONO
2024年6月15日から左沢線山形駅 - 左沢駅間で運行される[4]

この他、2024年4月27日 - 29日仙山線仙台駅 - 山形駅間にてツアーによる団体臨時列車が運行された。

沿革[編集]

2022年(令和4年)

  • 11月24日 - JR東日本東北本部が「あすなろ」を改造して2023年冬季から宮城県・福島県・山形県の各線で新たに「SATONO」として運行することを発表。

2023年(令和5年)

  • 8月20日 - 同日に運行された団体臨時列車をもって「あすなろ」の運行が終了。
  • 12月26日 - 同日付で八戸運輸区から仙台車両センター小牛田派出所へ転属。

2024年(令和6年)

  • 4月6日 - 郡山駅 - 喜多方駅間であいづSATONOの運行を開始。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ただし、気動車を使用。

出典[編集]

  1. ^ 「あいづSATONO」の運行を開始します”. JR東日本. 2024年2月15日閲覧。
  2. ^ a b JR東日本東北本部,観光列車「SATONO(さとの)」を導入 〜HB-E300系「リゾートあすなろ」を改造〜」『』交友社、2022年11月24日。2024年4月23日閲覧。
  3. ^ 新観光列車「SATONO」出発進行!」『』福島民友新聞社、2024年4月7日。2024年4月23日閲覧。
  4. ^ 快速 さくらんぼSATONO 運転(2024年6月15日)”. 鉄道コム (2024年1月28日). 2024年4月28日閲覧。

外部リンク[編集]