霧島酒造

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霧島酒造株式会社
KIRISHIMA SHUZO Co.,Ltd.
Kirishima Shuzo 2013.JPG
本社増設工場(宮崎県都城市)
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 霧島酒造
本社所在地 日本の旗 日本
885-8588
宮崎県都城市下川東4丁目28号1番
設立 2014年平成26年)3月28日
業種 食料品
法人番号 3350001012675
事業内容 焼酎ビール等の製造・販売
レストラン事業
代表者 代表取締役社長 江夏順行
資本金 2,289万円
売上高 682億51百万円(2017年3月期)
営業利益 64億87百万円(2017年3月期)
経常利益 75億46百万円(2017年3月期)
純利益 54億35百万円(2017年3月期)
従業員数 506人(2016年4月末現在)
決算期 3月31日
主要株主 霧島ホールディングス株式会社
関係する人物 江夏吉助(創業者)
江夏順吉(二代目社長)
外部リンク http://www.kirishima.co.jp/
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赤霧島(あかきりしま)

霧島酒造株式会社(きりしましゅぞう)は、宮崎県都城市に本社及び工場を置く、日本酒造業者。キャッチコピーは「くつろぎの霧島」。

概要[編集]

おもに焼酎を中心とした類の製造および販売、レストランの運営を行っている。

社名及び銘柄の「霧島」の由来は、宮崎県と鹿児島県県境そびえる霧島山から付けられた。

1916年大正5年)、創業者の江夏吉助(えなつ きちすけ)が都城で芋焼酎の製造を始めたのが会社の起源である。

1955年昭和30年)、工場近くで掘り当てた天然水を「霧島裂罅水」(きりしまれっかすい)と命名し、それ以降は一貫して「霧島裂罅水」で仕込んだ焼酎を中心に作り続けている。

「乙類焼酎」を「本格焼酎」の名称・表示にすることを提案したのは、二代目社長・江夏順吉(えなつ じゅんきち 1915-1996)で、1957年(昭和32年)に熊本県で開かれた「九州旧式焼酎協議会」での会議で「本格焼酎」の名称使用を提唱した。そして、1962年(昭和37年)の大蔵省令により法的にも「本格焼酎」の呼称が正式に認められた。

江夏順吉は地方酒造会社の跡継ぎながら、東京帝国大学(現・東京大学)工学部で応用化学を学んだ学者肌の人物でもあり、自ら焼酎のブレンディングや蒸留機の改良などに取り組んだ。順吉の死去で跡を継いだ3代目社長の江夏順行の経営体制下では、順吉時代の高品質路線を継承しつつ、芋焼酎の臭みを押さえた新商品「黒霧島」の開発と営業拡販に努め、2000年代の焼酎ブーム期にも着実な事業拡大を継続した。その結果、2012年には売上高が初めて500億円超を達成し、長らく本格焼酎業界で首位にあった麦焼酎「いいちこ」で知られる三和酒類を抜いて、本格焼酎メーカーで売上高日本一となっている。

2009年(平成21年)にはユニクロ夏のメンズ限定製品である「伝統企業コラボTシャツ」に「黒霧島(デザインは商用のぼりに準じたもの)」が選出され、それ以降、絵柄を変えてほぼ毎年Tシャツが販売されていた。

2014年9月1日より、焼酎かすを醗酵させ、バイオガス発電事業を行っている[1][2]

2015年(平成27年)4月1日、「霧島ホールディングス株式会社」(きりしまホールディングス)を設立して持株会社制に移行、霧島酒造の管理業務は霧島HDが行うようになった[3]

沿革[編集]

  • (以前) - 創業者の江夏吉助が、明治の末に味噌・醤油を製造する本家より分家し、食品の販売を始めた。鹿児島から仕入れた焼酎販売が好評だったことから酒造参入を決断[4][5]
  • 1916年大正5年)5月 - 創業。前身の「川東江夏商店」で本格焼酎の製造を始める。
  • 1933年昭和8年)8月 - 「霧島」を商標として登録。
  • 1949年(昭和24年)4月 - 「霧島酒造株式会社」に改組し、江夏順吉が社長に就任。
  • 1971年(昭和46年)9月 - 販売量の増加に伴い、工場を生産能力4万石に増設。
  • 1983年(昭和58年)5月 - 東京支店を開設。
  • 1985年(昭和60年)3月 - 大阪支店を開設。
  • 1986年(昭和61年)10月 - 志比田増設工場が落成。
  • 1988年(昭和63年)4月 - 福岡支店を開設。
  • 1996年平成8年)12月 - 宮崎支店を開設。
  • 1998年(平成10年)7月 - 霧島ファクトリーガーデン内に「霧の蔵ブルワリー」をオープン。
  • 2006年(平成18年)9月 - 志比田増設工場が落成。
  • 2011年(平成23年)11月 - 本社増設工場が落成。
  • 2014年(平成26年)
  • 2015年(平成27年)
    • 4月1日 - 「霧島ホールディングス株式会社」を設立し、持株会社制に移行。
    • 8月10日 - 本社工場の貯酒タンク(1基)が爆発[11]
  • 2016年(平成28年)5月 - 創業100周年。その記念として、創業当時の霧島の風味を再現した宮崎県内限定販売の「霧島」を発売。

経営推移[編集]

売上高等推移 帝国データバンク調査 数値には推定含む)
 売上高  業界内順位※1  当期利益 
2004年[12] 176億円 第6位 13億円
2005年[13] 207億円 第5位 15億円
2006年[14] 235億円 第4位 17億円
2007年[15] 299億円 第3位 16億円
2008年[16] 368億円 第2位 29億円
2009年[17] 428億円 第2位 34億円
2010年[18] 472億円 第2位 -
2011年[19] 486億円 第2位 -
2012年[20] 515億円 第1位 -
2013年[21] 518億円 第1位 43億円
2014年[22] 565億円 第1位 46億円
2015年[23] 589億円 第1位 42億円
2016年[24] 650億円 第1位 44億円

※1 焼酎部門の売上高の構成比率が50%未満の企業を除く。従って、業界大手の宝ホールディングスはランキングから除かれている。また、同様の理由により2008年度からはオエノンホールディングスも除かれている。

生産拠点[編集]

  • 本社工場(宮崎県都城市下川東)
    • 本社増設工場
  • 志比田工場(宮崎県都城市志比田町)
    • 志比田増設工場
    • 志比田第二増設工場(2018年8月稼動予定[25]
    • 霧島ファクトリーガーデン(霧の蔵ブルワリー)

営業拠点[編集]

主要商品[編集]

  • 本格芋焼酎「白霧島」
    同社の創業時から今日にかけて作られている芋焼酎。白麹。南九州産のサツマイモ(主に黄金千貫)と霧島連山から湧き出る地下水「霧島裂罅水」を使用した、なめらかで伸びのある味わいが特徴。旧名称は「霧島」だが、米焼酎の白霧島が販売終了、黒霧島が発売されてからはラベルが白色をベースにしていた事もあり名称変更前から「白霧島」「シロキリ」という愛称で呼ばれていた。黒霧島発売に合わせてブレンドが若干変更され、更に2015年宮崎県食品開発センターが独自に研究・開発した酵母「平成宮崎酵母」を使用したものにリニューアルしたのに伴い商品名の銘柄も正式に「白霧島」とした。キャッチコピーは「どしっと ほわんと」。
  • 「黒霧島」
    同社の焼酎で高いシェアを誇る芋焼酎。宮崎県産の黄金千貫と黒麹で仕込んだ、マイルドでキレのある味わいが特徴。黒麹仕込み焼酎が一般的になる先駆けとなった。また、テレビ番組『ナイナイサイズ』(日本テレビ)の企画「やべっち自分好みの焼酎を探す!」(2002年10月19日放送)でナインティナイン矢部浩之が絶賛したことなどが、全国的な知名度を上げ売上の向上に貢献したとされる[26]。キャッチコピーは「トロッと キリッと」。
  • 「赤霧島」 
    ムラサキマサリ(紫優)と言う品種の紫芋で仕込まれる。ムラサキマサリは生産量が少ないため、限定販売で、毎年春と秋のみに出荷される。販売開始の頃はかなり出荷量が少なく、入手困難で高額のプレミアムが付くことも珍しくなかったが、近年はムラサキマサリの増産により、出荷量が増え、出荷直後であれば比較的容易に入手出来るようになり、プレミアムも落ち着いてきた。白麹。キャッチコピーは「みやびにするっと」。
  • 「金霧島」
    黒麹、冬虫夏草を使用している。スピリッツ類。
  • 「黒宝霧島」
    「黒霧島」をベースに、チャーガ(白樺のキノコ)を配合したスピリッツ類。
  • 「Ax霧島」
    「黒霧島」をベースに、アスタキサンチン、紅茶香料、ローズヒップエキスを配合したスピリッツ類。
  • 芋麹焼酎「吉助」
    芋麹のみを使用した芋焼酎。「吉助」は創業者の江夏吉助の名前からつけられた。
  • 本格芋焼酎「うまいものはうまい」
    宮崎県産の素材にこだわった芋焼酎。
  • 本格麦焼酎「ほ」
    発売当初は、広告キャラクターに『釣りバカ日誌』(都城市出身のやまさき十三原作)の主人公である浜崎伝助を起用していた。
  • 本格麦焼酎「博多うまいものはうまい」
    福岡県限定発売。
  • 本格米焼酎「花懐石」
  • 本格そば焼酎「そば作」
  • 地ビール「霧島ビール」

過去に存在した商品[編集]

  • 本格米焼酎「白(シロ)霧島」(平成12年製造終了)
  • 本格ライ麦焼酎「キリマンジャロ」

CMキャラクター[編集]

協賛する競技等[編集]

提供番組[編集]

三者共に単独提供番組。
  • 霧島リラックスタイム 焼酎ダイニング J-Fairy YASU - エフエム東京をキーステーションに、全国放送しているラジオ番組。安めぐみが女将を務める焼酎ダイニング「J-Fairy YASU」にお店に予約を入れた客(ゲスト)ともう1組の客(リスナー)の2組限定という体でゲストにインタビューを行う。
  • ルーツを歩こう - KBC(九州朝日放送)をキーステーションに、ANN九州沖縄系列で放送しているミニ番組。上述のCMキャラクター数人(安めぐみ・三浦貴大等)がナレーションを担当している。
  • 匠の蔵 - 創る人、聞く人、発する人 - - TNC(テレビ西日本)及びFM FUKUOKAをキーステーションに、FNS九州沖縄ブロック及びFMQリーグ各局で放送しているテレビ及びラジオ番組。

脚注[編集]

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  1. ^ a b “霧島酒造、焼酎かすでバイオ発電”. 日本経済新聞. (2014年8月29日). オリジナル2016年11月25日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20161125134839/http://www.nikkei.com/article/DGXLZO76306190Y4A820C1LX0000/ 2016年11月25日閲覧。 
  2. ^ a b 焼酎づくりのついでに、電気もつくっちゃいました!一般家庭1000世帯の年間消費電力分を発電する、霧島酒造の「サツマイモ発電」”. わたしたちエネルギー. NPO法人グリーンズ (2014年11月1日). 2016年11月25日閲覧。
  3. ^ 霧島酒造グループの持株会社制移行についてのお知らせ”. 新着情報. 霧島酒造 (2015年2月13日). 2016年11月25日閲覧。
  4. ^ 「本格焼酎 霧島」 霧島酒造株式会社”. 酒蔵探訪54【2009年10月】. 福島県南酒販株式会社 (2009年10月). 2016年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月25日閲覧。
  5. ^ 日経ビジネス 2014.11.10
  6. ^ 弊社志比田工場における貯酒タンク爆発の調査結果および今後の対策について”. 新着情報. 霧島酒造 (2014年9月25日). 2016年11月25日閲覧。
  7. ^ 宮崎県総合運動公園ネーミングライツ・スポンサー企業に決定”. 新着情報. 霧島酒造 (2014年7月18日). 2016年11月25日閲覧。
  8. ^ 宮崎県総合運動公園におけるネーミングライツ・スポンサー企業の決定及び決定通知書の授与式について (PDF)”. 宮崎県県土整備部都市計画課. p. 1 (2014年7月17日). 2016年11月25日閲覧。
  9. ^ 県総合運動公園におけるネーミングライツ・スポンサー企業決定通知書の授与式”. 知事室へようこそ. 宮崎県庁 (2014年7月17日). 2016年11月25日閲覧。
  10. ^ 「宮崎県総合運動公園」の新しい愛称が決定しました”. 霧島酒造 (2014年9月29日). 2016年11月25日閲覧。
  11. ^ 弊社本社工場における貯酒タンク爆発について(お詫びと今後の対策について)”. 新着情報. 霧島酒造 (2015年8月11日). 2016年11月25日閲覧。
  12. ^ 帝国データバンク. “2004年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p050601.pdf 2013年4月17日閲覧。 
  13. ^ 帝国データバンク. “2005年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p060703.pdf 2013年4月17日閲覧。 
  14. ^ 帝国データバンク. “2006年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p070904.pdf 2013年4月17日閲覧。 
  15. ^ 帝国データバンク. “2007年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p081001.pdf 2013年4月17日閲覧。 
  16. ^ 帝国データバンク. “2008年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p090906.pdf 2013年4月17日閲覧。 
  17. ^ 帝国データバンク. “2009年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s100802_80.pdf 2013年4月17日閲覧。 
  18. ^ 帝国データバンク. “2010年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s110802_80.pdf 2013年4月17日閲覧。 
  19. ^ 帝国データバンク. “2011年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s120802_80.pdf 2013年4月17日閲覧。 
  20. ^ 帝国データバンク. “2012年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s130801_80.pdf 2013年8月17日閲覧。 
  21. ^ 帝国データバンク. “2013年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s140801_80.pdf 2014年8月13日閲覧。 
  22. ^ 帝国データバンク. “2014年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s150801_80.pdf 2015年10月28日閲覧。 
  23. ^ 帝国データバンク. “2015年 焼酎メーカー売上高ランキング”. http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s160803_80.pdf 2016年10月11日閲覧。 
  24. ^ 帝国データバンク. “2016年 焼酎メーカー売上高ランキング”. https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s170803_80.pdf 2017年8月30日閲覧。 
  25. ^ 志比田第二増設工場の建設について”. 新着情報. 霧島酒造 (2016年5月24日). 2016年11月25日閲覧。
  26. ^ “ナイナイ矢部のひと言で「黒霧島」歴史的快挙”. 東京スポーツ(東スポWeb). (2013年8月19日). http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/174010/ 2016年11月25日閲覧。 

外部リンク[編集]