聖心女子学院初等科・中等科・高等科
聖心女子学院初等科・中等科・高等科 | |
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北緯35度38分32.9秒 東経139度43分34.8秒 / 北緯35.642472度 東経139.726333度座標: 北緯35度38分32.9秒 東経139度43分34.8秒 / 北緯35.642472度 東経139.726333度 | |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人聖心女子学院 |
設立年月日 | 1908年(明治41年) |
共学・別学 | 女子校 |
中高一貫教育 | 完全一貫制 |
小中高一貫教育 | 完全一貫制 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
学期 | 2学期制 |
学校コード |
C113310300062 中学校) |
高校コード | 13528D |
所在地 | 〒108-0072 |
外部リンク | 聖心女子学院 |
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聖心女子学院初等科・中等科・高等科(せいしんじょしがくいんしょとうか・ちゅうとうか・こうとうか)とは、東京都港区白金四丁目に所在するカトリック系の私立女子小学校(初等科)・中学校(中等科)・高等学校(高等科)。
概要
[編集]カトリック女子修道会である「聖心会」を母体として設立。世界約40ヶ国、200校の姉妹校がある。
一学年3クラス、収容定員1344人(初等科第1学年から第4学年までは1クラス32人、初等科第5学年から高等科第3学年までは1クラス42人)の小規模な学級編成。
沿革
[編集]- 1910年(明治43年) - 高等女学校・小学校・幼稚園設置認可
- 1947年(昭和22年) - 中等科設置認可
- 1948年(昭和23年) - 高等科設置認可
- 1966年(昭和41年) - 高等科定時制課程開設
- 1971年(昭和46年) - 幼稚園を閉園
- 1972年(昭和47年) - 二学期制実施
- 1974年(昭和49年) - 週5日制実施
- 1976年(昭和51年) - 高等科定時制課程廃止
- 2008年(平成20年) - この年の初等部入学者より4-4-4制を導入
- 2012年(平成24年) - 初等科第5学年転入編入試験を開始
- 2014年(平成26年) - 中等科募集を停止(小中高一貫教育制に移行)
聖心の4-4-4制
[編集]概要
[編集]聖心女子学院初等科・中等科・高等科では、「4-4-4制」に基づく小中高一貫教育[1]を、2008年度に初等科から入学した児童生徒に対して提供している。聖心女子学院初等科・中等科・高等科では、以下のような小中高一貫教育区分を設定している。このような教育区分を設定した理由は、初等科の第4学年から第5学年にかけて思春期に入り、体格・知的発達・意識の面で成長の段階が異なるためである[2]。これを受けて、初等科第5学年および第6学年の児童は中等科の生徒と同じ校舎で学習している。その一方、従来の6-6制の枠組みを併用する関係上、施設一体型の公立小中一貫校とは異なり、小学校第6学年修了時には小学校卒業式を行う[2]。
- ファーストステージ(初等科第1学年から初等科第4学年までの初等教育)-「基礎・基本の習得を大切に」[3]
- セカンドステージ(初等科第5学年から中等科第2学年までの前期中等教育)-「定着・習熟で伸張させる」、教科担任制の導入・拡大[4]
- サードステージ(中等科第3学年から高等科第3学年までの後期中等教育)-「応用・発展で深化させる」[5]
初等科第5年生転入・編入
[編集]聖心女子学院初等科では、第4学年で初等教育が修了し、第5学年から中等教育が開始されるので、2012年度以降、第5学年から児童約24名を募集している[6]。
- 転入・編入試験受験資格者は、原則として国立または公立の小学校の第4学年の全課程を修了している者。
- 私立小学校に在籍中の第4学年の課程を修了している者は、第5学年の転入・編入試験を受験できない。ただし、親権者の転勤などで通学時間1時間30分以内に転居することが確定し、児童の転校を余儀なくされている場合は私立の小学校の第4学年の全課程を修了している者も受験できる。
- 聖心女子学院中等科入学試験は2013年度をもって終了し、聖心女子学院中等科においては2014年度以降は、帰国生対象生徒入学試験を除いて、生徒の募集は行わない。私立中学校で生徒募集を行わないのは、田園調布雙葉中学校に続いて2校目になる(休校を前提にした生徒募集を停止する事例を除く)。
- 聖心女子学院高等科においては、生徒の募集は行わない。
- 聖心女子学院初等科に入学し、または第5学年に転入もしくは編入しなければ、聖心女子学院中等科・高等科に進学することはできない。
- 第5学年から編入した生徒には、入学後1年から在学しているクラスメートが1人に1人ずつ付きサポートするシステムがある。
宗教行事
[編集]- 4月 始業ミサ
- 5月 聖マグダレナソフィアの祝日、聖母戴冠式
- 6月 みこころのミサ
- 7月 高等科3年黙想会 - グループに分かれて黙想の家に宿泊し、黙想を行う
- 10月 感ずべき御母の祝日、みこころ祭
- 11月 練成会、聖フィリピン・デュ・シェーンの祝日
- 12月 ゆりの行列、クリスマス・ウィッシング
- 2月 高等科3年卒業のミサ
- 3月 感謝のミサ
クラブ活動
[編集]中高等科には、文化部、運動部、公演系合わせて18の部活動がある。活動は週2回までと決められている。部活動の他にも、サークルと呼ばれるお昼休みなどに主な活動を行う有志の団体もある。
文化部
[編集]- 美術部
- 理化学部
- 生物部
- 地学部
- 家庭部(高等科生のみ)
運動部
[編集]- テニス部
- バスケットボール部
- バレーボール部
- 卓球部
- バドミントン部
- 剣道部
- 水泳部
公演系
[編集]- オーケストラ部
- 日本語演劇部
- 英語演劇部
- ダンス部
- 軽音楽部
サークル
[編集]- 茶道サークル
- 華道サークル
- 合唱サークル
- E.S.S.
- サッカーサークル
- 模擬国連サークル
- 社会科サークル
- 映画研究サークル
- 競技かるたサークル
- 手話サークル
- 写真サークル
- カリグラフィーサークル
- 文芸サークル
- クイズ研究会
- アニメーションサークル
一方、初等科は月曜の6限にクラブ活動をする。初等科では、〜部という言い方はあまりせず、〜クラブという。
運動系
[編集]- バドミントンクラブ
- バスケットボールクラブ
- ダンスクラブ
- サッカークラブ
- ソフトボールクラブ
- 卓球クラブ
文化系
[編集]- 手話クラブ
- 演劇クラブ
- 読書創作クラブ
- コンピュータークラブ
- 手作りクラブ
- 昔遊びクラブ
- 化学クラブ
- 美術クラブ
校外施設
[編集]初等科4年生は校外学習で丹沢を訪れる。また、中等科1年生の4月末に行われるオリエンテーションの際も使われる。
夏休みには各部活動の合宿に使われ、合宿には中3以上が参加できる。
姉妹校を含め、「疲れた者重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい」というイエスの聖心を表した御像である「イエスの聖心像」が置かれている[7]。
しかし、建物自体が断層の上に建設されており、地震などの災害にあった時に生徒に危険があるため、2021年に閉舎された。
交通
[編集]制服
[編集]- 概要
- 冬服 緑の千鳥格子のジャケットを着用する。初等科1〜3年生はボレロ、4年生〜高等科3年生まではベストを着用し、吊りスカートである。ブラウスは、初等科は丸襟、中高等科は角襟である。靴下は緑色。左胸に校章を付ける。特に中高等科では、各委員会のバッジを付けているものもいる。初等科では、学級委員、各もゆるの長にバッジが与えられ、クラブの部長にはメダイが与えられる。
- 夏服 聖心では夏服は、上記の冬服の際半袖ブラウスを着用する時を指す。水色のワンピースがあるが、“盛夏服”と呼ばれる。
- 制服ルール
初中高等科全て共通のルールに、セーターの着用に関するものがある。セーターを着ての通学は禁止で、校内でのみ着ることが許されている。
中高等科には真夏服着用の際に合わせて着るカーディガンがある。これを着ての登校は許可されている。但しカーディガンを冬服の上に着ることは、基本禁止されているが、カーディガン2色(白・紺)のうち、紺のものは、校内に限り冬服と共に着用することが認められている。 初等科では冬場にグレーのタイツを担任の許可なく着用できる。中高等科生は着用の際担任に異装届けを提出する必要がある。中高等科生は 2021年(令和3年)よりスラックスの着用も可能。
また、中高等科生は指定かばんの代わりに指定リュックを使用できる。
著名な出身者
[編集]- 上皇后美智子(上皇后、皇族)※中等科・高等科卒業
- 寬仁親王(皇族)※旧幼稚園卒
- 寬仁親王妃信子(皇族)※初等科・中等科卒業
- 憲仁親王妃久子(皇族)※初等科・中等科卒業
- 近衛甯子(旧皇族)※旧幼稚園卒
- 岡村ふく(カトリック教会修道女、福音史家聖ヨハネ布教修道会創立者)
- 神谷美恵子(精神科医)※ジャン=ジャック・ルソー教育研究所付属小学校へ転入
- 井上喜久子(元馬場馬術選手)
- 辰巳芳子(随筆家・料理研究家)※初等科・中等科・高等科卒業
- 石黒ひで(哲学者)
- 緒方貞子(国際政治学者、元国連難民高等弁務官、国際協力機構理事長)※初等科・中等科・高等科卒業
- 曽野綾子(作家、日本郵政社外取締役)※初等科・中等科・高等科卒業
- 廣部千恵子(薬学者)
- 島多代(絵本・児童書研究家)
- 橋本久美子(内閣総理大臣夫人、橋本龍太郎の妻)※初等科・中等科・高等科卒業
- 上村香子(女優)※初等科・中等科・高等科卒業
- 川口晶(元女優)※初等科・中等科卒業、高等科中退
- 石原真理子(女優)※初等科・中等科卒業、高等科中退後に堀越高校へ転入
- 森マリア(元女優)
- 岡庭加奈(西洋占星術研究家)※初等科・中等科・高等科卒業
- エリス俊子(比較文学者、東京大学名誉教授)
- 佐伯康子(国際政治学者、清和大学法学部教授)※初等科・中等科・高等科卒業
- 安岡治子(ロシア文学者、東京大学名誉教授)※初等科・中等科・高等科卒業
- 黒川由紀子(臨床心理学者、上智大学名誉教授、黒川由紀子老年学研究所所長)
- 日比谷潤子(言語学者、学校法人聖心女子学院常務理事、学校法人トヨタ学園評議員、国際基督教大学元学長、日本学術会議副会長)
- 澁谷智子(社会学者、成蹊大学文学部教授)
- 安達まみ(イギリス文学者、聖心女子大学教授)
- 井上絵美(料理研究家)※初等科・中等科・高等科卒業
- 澤光代(政治家、元神奈川県逗子市長)
- 安倍昭恵(安倍晋三の妻)※初等科・中等科・高等科卒業
- 中川郁子(衆議院議員、NPO法人ラ・テール代表、中川昭一の妻)※初等科・中等科・高等科卒業
- 渡嘉敷奈緒美(政治家、元衆議院議員)※初等科・中等科・高等科卒業
- 石川香織(政治家、衆議院議員)※中等科・高等科卒業
- 小笠原敬承斎(小笠原流礼法宗家)※初等科・中等科・高等科卒業
- 田中ウルヴェ京(元アーティスティックスイミング選手)※初等科・中等科・高等科卒業
- 細川珠生(政治評論家)※初等科・中等科・高等科卒業
- 長尾香里(NHK国際部記者・NHK海外ネットワークキャスター)※初等科・中等科・高等科卒業
- 塩谷さやか(経営学者、元客室乗務員)※初等科・中等科・高等科卒業
- 木村優子(元日本テレビアナウンサー)※初等科・中等科・高等科卒業
- 天明麻衣子(フリーアナウンサー)※初等科・中等科卒業
- 本間絹子(コピーライター)※初等科・中等科・高等科卒業
- 星田良子(テレビドラマプロデューサー、演出家)
- 枝見洋子(映画プロデューサー、テレビプロデューサー)
- 鵜飼久美子(フリーアナウンサー)※初等科・中等科・高等科卒業
- 波多野里奈(フリーアナウンサー、元青森朝日放送アナウンサー)
- 小川絵梨子(演出家、翻訳家)※初等科・中等科・高等科卒業
- 福田美蘭(現代美術家)※初等科・中等科・高等科卒業
- 金子仁美(現代音楽作曲家)
- 長谷川智恵子(画商、株式会社日動画廊代表取締役副社長)
- 三辺律子(翻訳家)
- 齋藤恵美子(詩人)
- 大井真理子(ジャーナリスト)※中等科・高等科卒業
- 門寛子(元経済産業官僚)※初等科・中等科・高等科卒業
- 山田早輝子(株式会社FOOD LOSS BANK代表取締役社長)※初等科・中等科・高等科卒業
- 齋藤由佳子(実業家、社会起業家)
- 小林啓子(フォーク歌手)※初等科・中等科・高等科卒業
- 田中理佐(元女優・タレント)※初等科中退(イギリスに転居のため)
- 伊原凛(元タレント、松本人志の妻)※初等科・中等科・高等科卒業
- 緒川凛(グラビアモデル・舞台女優・女優・脚本家・AV女優・ストリッパー)※中等科・高等科卒業
- 伊東愛(歌手)※初等科・中等科卒業
- 阿部桃子(ファッションモデル、タレント)※中等科・高等科卒業
- 小林千花(エッセイスト、モデル)※初等科・中等科卒業
- 北川里奈(声優)※初等科・中等科・高等科卒業
- 郡司恭子(日本テレビアナウンサー)※初等科・中等科・高等科卒業
- 忽滑谷こころ(日本テレビアナウンサー)※初等科・中等科・高等科卒業
脚注および参照
[編集]- ^ 聖心女子学院の4-4-4制 | 聖心女子学院
- ^ a b 私立小学校校長先生インタビュー 聖心女子学院1-お受験インデックス
- ^ ファーストステージで培いたい力
- ^ セカンドステージでつけたい力
- ^ サードステージ教科教育の特色
- ^ 初等科5年転入・編入について | 聖心女子学院
- ^ “学校案内施設・環境”. 聖心女子学院. 2020年1月25日閲覧。