「イースI・II」の版間の差分

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Win版の正式販売タイトルは『'''イースI・II完全版'''』 (Ys I・II COMPLETE) 、PS2版は『'''イースI・IIエターナルストーリー''' 』(Ys I・II ETERNAL STORY)、PSP版は『'''イースI&IIクロニクルズ'''』(Ys I&II Chronicles) 。
Win版の正式販売タイトルは『'''イースI・II完全版'''』 (Ys I・II COMPLETE) 、PS2版は『'''イースI・IIエターナルストーリー''' 』(Ys I・II ETERNAL STORY)、PSP版は『'''イースI&IIクロニクルズ'''』(Ys I&II Chronicles) 。


PCE版は[[Wii]]・[[バーチャルコンソール]]での配信も行なわ
PCエンジン版は[[Wii]]・[[バーチャルコンソール]]での配信もている


== 概要 ==
== 概要 ==
『I』、『II』の副題はそれぞれ『'''失われし古代王国 序章''' (Ancient Ys Vanished Omen) 』、『'''失われし古代王国 最終章''' (Ancient Ys Vanished The Final Chapter) 』であり、この2作は1つの物語の前後編となっている。従ってストーリーは密接に繋がっており、片方だけのプレイではストーリーを理解する事は出来ない。この2作品をPCEへの[[移植 (ソフトウェア)|移植]]の際に、一つにまとめたのが『イースI・II』の最初である。PS2版とPSP版はどちらもWin版の移植作品であり、大別するとPCE版とWin版系列作品に分けられる。
『I』、『II』の副題はそれぞれ『'''失われし古代王国 序章''' (Ancient Ys Vanished Omen) 』、『'''失われし古代王国 最終章''' (Ancient Ys Vanished The Final Chapter) 』であり、この2作は1つの物語の前後編となっている。従ってストーリーは密接に繋がっており、片方だけのプレイではストーリーを理解する事は出来ない。この2作品をPCEへの[[移植 (ソフトウェア)|移植]]の際に、一つにまとめたのが『イースI・II』の最初である。PS2版とPSP版はどちらもWin版の移植作品であり、大別するとPCE版とWin版系列作品に分けられる。


== イースI・II(PCE ==
== PCエンジン版 ==
PCE への移植作品。これまではそれぞれ別個に移植されていた2作品を、[[CD-ROM]] の容量を活かし初めて1本にまとめたもの。他の『I・II』が1本の販売タイトルにそれぞれ独立した『I』と『II』という2作品を収録した、言わば「セット販売」であるのに対し、PCE版は2作品を繋ぎ合わせ『I・II』という1つの作品として仕上げている点が大きく異なる。
PCエンジンへの移植作品。これまではそれぞれ別個に移植されていた2作品を、[[CD-ROM]]の容量を活かし初めて1本にまとめたもの。他の『I・II』が1本の販売タイトルにそれぞれ独立した『I』と『II』という2作品を収録した、言わば「セット販売」であるのに対し、PCE版は2作品を繋ぎ合わせ『I・II』という1つの作品として仕上げている点が大きく異なる。


アメリカ版のタイトルは『Ys Book I&II』。
アメリカ版のタイトルは『Ys Book I&II』。


[[2007年]][[10月16日]]より[[Wii]]・[[バーチャルコンソール]]において配信され
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=== オリジナルからの主な変更点 ===
=== オリジナルからの主な変更点 ===
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: 『I』と『II』を繋げ一本のゲームとした。従って『I』をプレイせずに『II』から始める事は出来ず、『I』部分クリア時のステータスは『II』部分の開始時に所持金を除きそのまま引き継がれる。この為、『II』のレベル1で戦う敵とは、『I』のクリアレベルで戦う事になりゲームバランスには大きな変更がなされている。2作品を繋げ、1作目の最初から2作目の終盤までレベルが上がり続けるようにとのバランス調整は、たとえクリアまで等間隔でレベルが上がり、クリア直前に最高レベルに達するゲームを2本繋げるだけでも大きな変更を伴うが、イースの場合はさらに『I』がゲーム中盤で最高レベルに達する仕様であったためにより複雑であり、武器によるステータス補正、敵の強さ等を考えると、ゲームバランスにおいてはほとんど原形をとどめていない。
: 『I』と『II』を繋げ一本のゲームとした。従って『I』をプレイせずに『II』から始める事は出来ず、『I』部分クリア時のステータスは『II』部分の開始時に所持金を除きそのまま引き継がれる。この為、『II』のレベル1で戦う敵とは、『I』のクリアレベルで戦う事になりゲームバランスには大きな変更がなされている。2作品を繋げ、1作目の最初から2作目の終盤までレベルが上がり続けるようにとのバランス調整は、たとえクリアまで等間隔でレベルが上がり、クリア直前に最高レベルに達するゲームを2本繋げるだけでも大きな変更を伴うが、イースの場合はさらに『I』がゲーム中盤で最高レベルに達する仕様であったためにより複雑であり、武器によるステータス補正、敵の強さ等を考えると、ゲームバランスにおいてはほとんど原形をとどめていない。


:イースシリーズの移植は数多く行われているが、PCE版はイースシリーズのみならずRPGゲーム全体において、とりわけ異色なリメイク・移植であった。しかしイースは完全にストーリーが繋がっているだけでなく、[[ドラゴンクエスト]]ⅢとⅠとⅡⅠとⅡなどとは異なり、『ストーリーは繋がっているが各作品の間に時間の隔たりがある』わけでもないため、イースではをプレイしていないと全く意味がわからないイベント、で出てくるキャラクターがクライマックスで多く出てくるなどがあるため、ストーリー的に「のみをプレイするデメリット」が非常に大きい。本作はの間のイベントも工夫し、ストーリーが非常にわかりやすくなっている。
:イースシリーズの移植は数多く行われているが、PCE版はイースシリーズのみならずRPGゲーム全体において、とりわけ異色なリメイク・移植であった。しかしイースIIIは完全にストーリーが繋がっているだけでなく、[[ドラゴンクエストシリーズ]]のIからIIIなどとは異なり、『ストーリーは繋がっているが各作品の間に時間の隔たりがある』わけでもないため、イースIIではIをプレイしていないと全く意味がわからないイベント、Iで出てくるキャラクターがクライマックスで多く出てくるなどがあるため、ストーリー的に「IIのみをプレイするデメリット」が非常に大きい。本作はIIIの間のイベントも工夫し、ストーリーが非常にわかりやすくなっている。
:ゲーム性も昔のパソコンやファミコンなどに比べ、大幅に容量に余裕ができたため、敵と味方の強さの段階が細かく設定され1本のゲームとしてのゲームバランスも綺麗にまとまっている。特別にレベルアップの時間を割いてプレイしていれば、最終ボスと戦う際でもキャラレベル最高レベルよりかなり低くなり、また最高レベルでなくとも十分にクリアできる様になっている。最高レベルまでレベルアップするのは非常に手間がかかるが、レベルの上限が高いため、アクションRPGにありがちな「アクションが苦手でクリアできない」ということを回避することもできる。尚、「イース」の時点で最高レベルまで上げることも可能である。(余談であるが、PCE CD-ROMはセーブデータ容量が足りなくなったときのために、セーブデータをパスワード化することができ、再び容量に余裕ができたとき、パスワードを入力することによりセーブデータを復帰させることができた。このため当時ゲームの裏技を掲載した本で、の部との部両方の最高レベルのパスワードが公開されていた。)
:ゲーム性も昔のパソコンやファミコンなどに比べ、大幅に容量に余裕ができたため、敵と味方の強さの段階が細かく設定され1本のゲームとしてのゲームバランスも綺麗にまとまっている。特別にレベルアップの時間を割いてプレイしていれば、最終ボスと戦う際でもキャラレベル最高レベルよりかなり低くなり、また最高レベルでなくとも十分にクリアできる様になっている。最高レベルまでレベルアップするのは非常に手間がかかるが、レベルの上限が高いため、アクションRPGにありがちな「アクションが苦手でクリアできない」ということを回避することもできる。尚、「イースI」の時点で最高レベルまで上げることも可能である。(余談であるが、PCE CD-ROMはセーブデータ容量が足りなくなったときのために、セーブデータをパスワード化することができ、再び容量に余裕ができたとき、パスワードを入力することによりセーブデータを復帰させることができた。このため当時ゲームの裏技を掲載した本で、Iの部とIIの部両方の最高レベルのパスワードが公開されていた。)


:上記の理由などから発売当時はもちろん、WINDOWS版のイース・エターナル、イース・エターナルが発売された後も「大容量の本家作品」が世間に出回っているにも関わらず評価は高かった。
:上記の理由などから発売当時はもちろん、Windows版のイース・エターナル、イースII・エターナルが発売された後も「大容量の本家作品」が世間に出回っているにも関わらず評価は高かった。
:また、移植開発元の[[トレジャー]]のアーケードゲーム参入の最初の作品である[[レイディアントシルバーガン]]がアーケード稼動の際、アーケードゲーム雑誌である「[[アルカディア]]」は、レイディエントシルバーガンのクオリティの高さを伝える際、開発元のトレジャーを「アーケードゲーマーには馴染みの薄いメーカーだが、家庭用では数多くの名作を出しており、PCE版のイースⅠ・Ⅱの移植を行ったメーカーでもある」と、既に2世代前のハードの作品であった本作を例に出し、トレジャーを紹介したほどである。
:また、移植開発元の[[トレジャー]]のアーケードゲーム参入の最初の作品である[[レイディアントシルバーガン]]がアーケード稼動の際、アーケードゲーム雑誌である「[[アルカディア]]」は、レイディエントシルバーガンのクオリティの高さを伝える際、開発元のトレジャーを「アーケードゲーマーには馴染みの薄いメーカーだが、家庭用では数多くの名作を出しており、PCE版のイースI・IIの移植を行ったメーカーでもある」と、既に2世代前のハードの作品であった本作を例に出し、トレジャーを紹介したほどである。


; ストーリーアレンジ
; ストーリーアレンジ

2010年9月25日 (土) 03:00時点における版

イースI・II
ジャンル アクションRPG
ゲーム
ゲームジャンル アクションRPG
対応機種 PCエンジン CD-ROM2 (PCE)
Wiiバーチャルコンソール (VC)
開発元 トレジャー
発売元 PCE:ハドソン
VC:日本ファルコム
メディア PCE: CD-ROM1枚
VC:ダウンロード
プレイ人数 1人
発売日 PCE:1989年12月21日
VC:2007年10月16日
ゲーム:イースI・II完全版
ゲームジャンル アクションRPG
対応機種 Windows (Win) 95/98/2000/Me/XP/Vista
必要環境 CD版
CPU:Pentium 200MHz
メモリ:32MB以上
HDD空き容量:460MB
ディスプレイ:640x480、HighColor
DirectX5以降
DVD版
CPU:Pentium II 266MHz
メモリ:32MB以上
HDD空き容量:460MB
ディスプレイ:640x480、HighColor
DirectX5以降
推奨環境 CD版
CPU:PentiumII 233MHz以上
メモリ:64MB以上
HDD空き容量:1GB以上
DVD版
CPU:PentiumII 300MHz以上
メモリ:64MB以上
HDD空き容量:1.6GB以上
開発元 日本ファルコム
発売元 日本ファルコム
メディア CD-ROM,DVD-ROM
プレイ人数 1人
発売日 初回版:2001年6月28日
普及版:2005年
音楽フォーマット WAVE 44.1kHz(BGM)/22kHz(SE)
MIDI(SC-88以降)音源(BGM)
その他 ※XP、Vista は後に対応。
ゲーム:イースI・IIエターナルストーリー
ゲームジャンル アクションRPG
対応機種 プレイステーション2
開発元 マイケルソフト
発売元 デジキューブ
メディア DVD-ROM1枚
プレイ人数 1人
発売日 2003年8月7日
ゲーム:イースI&IIクロニクルズ
ゲームジャンル アクションRPG
対応機種 プレイステーション・ポータブル
開発元 日本ファルコム
発売元 日本ファルコム
メディア UMD
プレイ人数 1人
発売日 2009年7月16日
レイティング CERO B(12歳以上)
漫画:イース
作者 羽衣翔
出版社 角川書店メディアワークス
掲載誌 コンプティーク
月刊コミックコンプ
月刊電撃コミックガオ!
巻数 全7巻
テンプレート - ノート

イースI・II 』( - ワン・ツー、Ys I・II)とは、日本ファルコムアクションロールプレイングゲーム (ARPG) 、〈イースシリーズ〉の第1作『イース』 (Ys I) と第2作『イースII』 (Ys II) を一本にまとめて発売された物。PCエンジン (PCE) CD-ROM2Microsoft Windows (Win) 、プレイステーション2 (PS2)、プレイステーション・ポータブル (PSP) で発売された。

Win版の正式販売タイトルは『イースI・II完全版』 (Ys I・II COMPLETE) 、PS2版は『イースI・IIエターナルストーリー 』(Ys I・II ETERNAL STORY)、PSP版は『イースI&IIクロニクルズ』(Ys I&II Chronicles) 。

PCエンジン版はWiiバーチャルコンソールでの配信もされている。

概要

『I』、『II』の副題はそれぞれ『失われし古代王国 序章 (Ancient Ys Vanished Omen) 』、『失われし古代王国 最終章 (Ancient Ys Vanished The Final Chapter) 』であり、この2作は1つの物語の前後編となっている。従ってストーリーは密接に繋がっており、片方だけのプレイではストーリーを理解する事は出来ない。この2作品をPCEへの移植の際に、一つにまとめたのが『イースI・II』の最初である。PS2版とPSP版はどちらもWin版の移植作品であり、大別するとPCE版とWin版系列作品に分けられる。

PCエンジン版

PCエンジンへの移植作品。これまではそれぞれ別個に移植されていた2作品を、CD-ROMの容量を活かし初めて1本にまとめたもの。他の『I・II』が1本の販売タイトルにそれぞれ独立した『I』と『II』という2作品を収録した、言わば「セット販売」であるのに対し、PCE版は2作品を繋ぎ合わせ『I・II』という1つの作品として仕上げている点が大きく異なる。

アメリカ版のタイトルは『Ys Book I&II』。

2007年10月16日よりWiiバーチャルコンソールにおいて配信されている。

オリジナルからの主な変更点

豪華な演出
イベント時などにキャラクターのアップグラフィックが表示され、声優によってあてがわれた声によって喋るようになった。BGM は米光亮によって、シンセサイザーやサンプラーを用いた打ち込みによる豪華なデジタルサウンドへとアレンジされCD音源で収録されている。
『I』と『II』の一本化
『I』と『II』を繋げ一本のゲームとした。従って『I』をプレイせずに『II』から始める事は出来ず、『I』部分クリア時のステータスは『II』部分の開始時に所持金を除きそのまま引き継がれる。この為、『II』のレベル1で戦う敵とは、『I』のクリアレベルで戦う事になりゲームバランスには大きな変更がなされている。2作品を繋げ、1作目の最初から2作目の終盤までレベルが上がり続けるようにとのバランス調整は、たとえクリアまで等間隔でレベルが上がり、クリア直前に最高レベルに達するゲームを2本繋げるだけでも大きな変更を伴うが、イースの場合はさらに『I』がゲーム中盤で最高レベルに達する仕様であったためにより複雑であり、武器によるステータス補正、敵の強さ等を考えると、ゲームバランスにおいてはほとんど原形をとどめていない。
イースシリーズの移植は数多く行われているが、PCE版はイースシリーズのみならずRPGゲーム全体において、とりわけ異色なリメイク・移植であった。しかしイースIとIIは完全にストーリーが繋がっているだけでなく、ドラゴンクエストシリーズのIからIIIなどとは異なり、『ストーリーは繋がっているが各作品の間に時間の隔たりがある』わけでもないため、イースIIではIをプレイしていないと全く意味がわからないイベント、Iで出てくるキャラクターがクライマックスで多く出てくるなどがあるため、ストーリー的に「IIのみをプレイするデメリット」が非常に大きい。本作はIとIIの間のイベントも工夫し、ストーリーが非常にわかりやすくなっている。
ゲーム性も昔のパソコンやファミコンなどに比べ、大幅に容量に余裕ができたため、敵と味方の強さの段階が細かく設定され1本のゲームとしてのゲームバランスも綺麗にまとまっている。特別にレベルアップの時間を割いてプレイしていれば、最終ボスと戦う際でもキャラレベル最高レベルよりかなり低くなり、また最高レベルでなくとも十分にクリアできる様になっている。最高レベルまでレベルアップするのは非常に手間がかかるが、レベルの上限が高いため、アクションRPGにありがちな「アクションが苦手でクリアできない」ということを回避することもできる。尚、「イースI」の時点で最高レベルまで上げることも可能である。(余談であるが、PCE CD-ROMはセーブデータ容量が足りなくなったときのために、セーブデータをパスワード化することができ、再び容量に余裕ができたとき、パスワードを入力することによりセーブデータを復帰させることができた。このため当時ゲームの裏技を掲載した本で、Iの部とIIの部両方の最高レベルのパスワードが公開されていた。)
上記の理由などから発売当時はもちろん、Windows版のイース・エターナル、イースII・エターナルが発売された後も「大容量の本家作品」が世間に出回っているにも関わらず評価は高かった。
また、移植開発元のトレジャーのアーケードゲーム参入の最初の作品であるレイディアントシルバーガンがアーケード稼動の際、アーケードゲーム雑誌である「アルカディア」は、レイディエントシルバーガンのクオリティの高さを伝える際、開発元のトレジャーを「アーケードゲーマーには馴染みの薄いメーカーだが、家庭用では数多くの名作を出しており、PCE版のイースI・IIの移植を行ったメーカーでもある」と、既に2世代前のハードの作品であった本作を例に出し、トレジャーを紹介したほどである。
ストーリーアレンジ
基本的にはオリジナルのままであるが、多少アレンジが加わっている。アレンジの中には、
  • 嵐に囲まれ誰も近づけないはずのエステリアに定期便で到着する
  • 死んだはずの人間が生きている
などと言ったオリジナルの世界設定と決定的に矛盾する物もある。

主な開発スタッフ

声の出演

イースI・II完全版

イースI・II完全版 (I・IIC) 』は『イースエターナル (IE) 』と『イースIIエターナル (IIE) 』の二つのゲームをバージョンアップし、カップリングして販売したものである。後に『イースI完全版 』(Ys I COMPLETE) 、『イースII完全版』 (Ys II COMPLETE) としてバラで販売された事からも分かる様に、『I』と『II』とは互いに独立した別個のゲームとなっている。当然、『II』から始める事も可能であり、また『I』のクリアステータスを『II』に持ち越す事は出来ない。

※『IE』『IIE』からの変更点など、詳細については『イースI#イースエターナル・イースI完全版』、『イースII#イースIIエターナル・イースII完全版』の各項を参照。

初回特典

  • 交響曲イース21stセンチュリー(完全新録版)- 『II』の楽曲をオーケストラアレンジしたCD。
  • 復刻版OVAイース全7巻(DVD-ROM) -OVA『イース』を全話収録したDVD。
  • 永久保存版『イースの書』パッケージ(ゴールドケース入り)- 作中の重要アイテム「イースの書」をモチーフとした豪華パッケージ。

イースI・IIエターナルストーリー

『イースI・IIエターナルストーリー (I・IIES) 』はWin版『イースI・II完全版 (I・IIC) 』を元としてPS2に移植された作品である。「Ys I・II ETERNAL STORY」、「Ys I ETERNAL」、「Ys II ETERNAL」の3種類のモードが用意されている。それぞれのモードは独立しているため、当然「IEモード」をクリアしなくても「IIEモード」をはじめる事が可能である。

なお、「Ys I ETERNAL」・「Ys II ETERNAL」の両モードはWinの『I・IIC』からのほぼ忠実な移植のため、詳細についてはそれぞれ『イースI#イースエターナル・イースI完全版』、『イースII#イースIIエターナル・イースII完全版』の項を参照。

Ys I・II ETERNAL STORY

PS2 オリジナルのモード。完全版を元としながら、PS2独自のアレンジが加えられている。PCE版と同じく『I』と『II』を一つのゲームにまとめている様に見えるが、ステータス等はいっさい持ち越される事はない。なおアイテムは「イースの本」6冊と「夢見る宝石」が引き継がれるが、「イースの本」は元々『II』における最初からの所持品であり、「夢見る宝石」はゲームには直接関係ないおまけ要素に関わるアイテムである。『I』と『II』を繋げているのは「『I』をクリアしないと『II』を始められない」と言う点だけであり、事実上2作は独立した別個のゲームである。

イースI・II完全版からの変更

声優による演出
主要キャラクターに声優によって声があてがわれた(グラフィックはそのまま)。
レベル
『I』のレベルの最高値が50に変更され、中盤で最高レベルに到達する事がなくなった。『II』部分は完全版からの変更なく55が上限。
武器・リング・アクセサリの特殊効果
武器・リング・アクセサリにそれぞれ特殊効果が追加された。
  • 武器
    • 素手 - 攻撃後の間合いが最小になる。
    • SHORT SWORD - 半キャラずらしで敵の動きが鈍くなっていく。また背後からの攻撃で一撃で停止させる事が出来る。
    • LONG SWORD - 一定の確率でクリティカルヒットが発動する。
    • TALWARL / HYPER CUTTER - 敵を即死させる事がある。
    • FLAME SWORD / BATTLE SWORD - ダメージ受けた際にカウンター攻撃。
    • SILVER SWORD - 回避率が上がる。
    • CLELIA SWORD - 特殊効果なし。
  • リング / アクセサリ - 敵からのダメージを受けずに、敵に攻撃を与え続ける事によって新たなステータスCOMBOの値が上昇し、このCOMBO値に応じ、以下に示したリング・アクセサリの特殊効果が発揮される。COMBO値は敵からの攻撃を受けると0に戻る。
    • 非装備 - 取得できる経験値・お金が増加。
    • パワーリング / 鷹の彫像 - 攻撃力が増加。
    • リングメイル / 精霊の衣 - 防御力が増加。
    • タイマーリング / クレリアの指輪 - 回避率が増加。
    • ヒールリング / やすらぎの指輪 - HPとMPが回復。
    • イビルリング / 隼の彫像 - 攻撃力が増加。
夢の世界
新アイテム『夢見る宝石』を装備する事により、夢の世界に入る事が出来る。この夢の世界はイラスト・ミュージックギャラリーとなっており条件を満たす事によって見られるイラスト、聞ける曲が増えていく。なお夢の世界に住む天才芸術家姉妹が絵を描き、曲を作曲するという設定になっており、彼女らの創作意欲を湧かせる必要がある。姉で天才画家のミシャに専用アイテムを見せることによってミシャが絵を描きイラストが増え、妹で天才音楽家のジャンヌにアドルの冒険譚を聞かせることによって、ジャンヌが作曲をし、曲が増える。
  • 夢の世界に関わる Ys I・II ETERNAL STORY専用追加アイテム
    • 夢見る宝石 - 開始直後に自動的に手に入る。回復可能なフィールドにおいて装備し、しばらく立ち止まっていると夢の世界に入る事が出来る。「イースの本」以外で唯一『I』から『II』に引き継がれるアイテム。
    • 貝殻・イヤリング・花嫁のブーケ・ぬいぐるみ etc. - ミシャに見せる事によって見られるイラストが増える。

主な開発スタッフ

声の出演


イースI&IIクロニクルズ

イースI&IIクロニクルズ』(Ys I&II Chronicles) はWin版『イースI・II完全版 (I・IIC) 』を元としてPSPに移植された作品である。〈イース〉のゲーム機への移植作品としては、開発・販売共に日本ファルコムが手掛けた初の作品[注 1]

ほぼ忠実に『I・IIC』を移植しているため、詳細については『イースI#イースエターナル・イースI完全版』、『イースII#イースIIエターナル・イースII完全版』の項をそれぞれ参照。

イースI・II完全版からの変更

ゲームモード(グラフィック)
ゲーム中のキャラクターグラフィックが2種類用意されており、ゲーム新規開始時に「クロニクルズモード」と「オリジナルモード」のどちらかを選択。「クロニクルズモード」では新たに書き下ろされた画像、「オリジナルモード」では『I・IIC』と同じ画像となる。グラフィックのモードは途中で変更する事は出来ず、別モードにするためには新規ゲームとして開始しなければならない。
BGM
「PC-88」(オリジナルであるPC-8801版のFM音源を再現)・「オリジナル」(『I・IIC』アレンジ版)・「クロニクルズ」(新アレンジ)の三種類から選択可能。BGMはゲーム中であっても自由に変更する事が可能。
意匠枠の廃止
意匠枠が廃止され、プレイ画面がディスプレイの全面を使って表示されるようになった。意匠枠外の下部に表示されていたHP・MPバーはプレイ画面中下部に被せて表示されるようになった(プレイヤーのものは左下、敵のものは右下)。また『VI』等と同様にレベルアップまでの経験値もHPバーの上部に棒グラフで表示されるようになった(経験値取得と共にバーが伸び、右端に到達するとレベルアップ。レベルが上がるとバーはリセットされる。)。

発売までの経緯

  • 2009年3月7日 - 秋葉原で行なわれた「イース・ファルコムフェア」にて、同年夏の発売が発表される(同時に『Ys SEVEN』の同年秋発売も発表)[1]
  • 2009年3月19日 - 発売が7月であること、そして9月発売の『Ys SEVEN』と共にPSP専用であることが発表される[2][3][4]
  • 2009年4月10日 - 公式サイト設置[5]
  • 2009年6月5日 - 本作の発売を記念してiTunes Storeで販売されている『I』・『II』関連21タイトルのアルバムを値下げ[6]
  • 2009年7月16日 - 発売[5]

メディアミックス

物語の連続性から『I』・『II』をまとめた形で行なわれたメディアミックス作品も多い。なお、本稿では『I』・『II』両方を元とした書籍を主に扱い、音楽メディアや『I』・『II』どちらかを扱った物については「イースI#メディアミックス作品」、「イースII#メディアミックス」の各項を参照。(2009年末発売のドラマCDのみ例外としてこの項で扱う)

下記したテーブルトークRPG漫画については共に原作となるゲームからは大きく離れたオリジナリティーあふれる物となっている。

テーブルトークRPG

漫画

ドラマCD

2009年12月26日、キャラアニから「失われし古代王国」「天空の失楽園」の二枚が発売。 草尾毅ほか、最近のイースシリーズのキャストが連投してることや、ファルコムが監修していることから、現時点ではこれが『I』・『II』の最新のキャスティング作品といえる。 キャラアニ通販特典では声優コメントCDが付いてきた。 ストーリーは「I」については過去発売のOVAから引用されてる部分があり、「II」はアドルとリリアをメインに話が進んでいる。 脚本はフェルガナの誓い、イース7ドラマCDと同じ國澤真理子が担当。


出典

Web

脚注

注釈

  1. ^ 開発に限れば、1997年にビクターからセガサターン向けに販売された『ファルコムクラシックス』収録版がある。

出典

  1. ^ 『4Gamer.net』2009年3月7日。
  2. ^ 日本ファルコム『IR情報』2009年3月19日。
  3. ^ 『4Gamer.net』3月19日。
  4. ^ 『GAME Watch』3月19日。
  5. ^ a b 公式サイト。
  6. ^ 日本ファルコム『IR情報』2009年6月5日

外部リンク

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