丸井ヤング館

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丸井ヤング館(まるい ヤングかん)は秋本治原作の漫画およびアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に登場する架空の警察官。テレビアニメ版での声優は茶風林(1 - 98話)および林家こぶ平(現:林家正蔵、104話 - )。元々の名前は寺井 洋一(てらい よういち)。54巻「わがまま大王の巻」では天国警察の北西に位置する館として名前だけ登場。

人物[編集]

亀有公園前派出所勤務。北海道根室市納沙布出身[1]。かつては茨城県内のかなりの過疎地に家を購入し、電車で通勤していたが通勤時間が3時間半と非常に長かった(そのうち、最寄り駅までは自転車で1時間もかかるという)。

血液型はA型。推定年齢は37歳。誕生日は5月5日[2]3月2日[3]との表記も)。身長162cm、体重65kg(一時期、81kgから22kgへと変化したことも)。家紋は「三階笠」。一人称は原作初期は「おれ」だったが、後に「僕」になっている(アニメ版では最初から「僕」)。愛車はスバル・R-2丸眼鏡をかけている。

作中の中では、特別な長所もないが、特別目立つ癖もない最も平凡な警察官。作中では自分でサラリーマン警官という事を自覚しており、ローンや子供の事など家族を養う事で苦労する場面が度々ある。

警察官に似つかわしくない気弱な風貌で、警察官になってから13年間犯人を捕まえたことがなかったという記録を持つ(初めて捕まえたのが、コソ泥の「鶴の007号」)。やや太り気味の体形でコレステロール値が高く、成人病予備軍で、大原や両津勘吉に脅かされたことがある。

その生き様を両津に「人生送りバント」と称されたこともある。普段は気弱な男性のように描写されているが、家を手に入れた際には両津らを見下す態度を取ることもあった。また、両津の同級生・村瀬賢治の会社に向かった際、村瀬の「世の中金だ」という言葉を「両さんと同じだ!」と解釈。中川圭一から即座に「違いますよ!」と反論されるシーンもあった。クルーザーの名前は1隻目は「人生送りバント」、2隻目は「人生犠牲フライ」、3隻目は「人生9回裏逆転負け」と両津に名前を付けられている。

前述の通り、本来の名前は寺井洋一であるが、170-2「『改名くん』の巻」で両津に無理やり改名させられ、丸井 ヤング館(まるい やんぐかん)という名前になった。しかし、改名した結果運気が上昇し、宝くじで3000万円当たり、家の土地が大企業に高額で買収され港区の一戸建てを買った。2009年には同じく改名させられた凄苦残念と共に『週刊少年ジャンプ』の表紙を飾っていた。コミックス168巻の巻頭では、改名を機に運勢が良くなったことを理由に今後は“丸井ヤング館”の名前で通すことが正式に語られている。改名後に出番が増えた法条とは対照的に、丸井ヤング館に改名後は出番が激減し、連載末期では滅多に登場しないキャラクターとなり、最終回にも登場しなかった。

かけている眼鏡は初期は透き通っておらず、ほとんどの場合瞳が見えないデザインだったが、70巻代からは透き通って瞳が見えるデザインに変更されている。

生年は4-1(原行版では4-3)(1977年)で勤続13年とあるため、当初は1941年あるいは1945年設定だったと見られる(彼が高卒か大卒かは不明)。後に他キャラクター同様スライドし、免許証に1960年との表記がある(96-5)。なお、作中では両津を「両さん」、戸塚は呼び捨てでタメ口で会話しており、二人と同年輩のように描かれている。

生活ぶりは非常に質素で、秋本・カトリーヌ・麗子から高級マンションを格安で提供された時は広すぎて使い切れないと家族4人で1つの部屋で暮らしたり(その後ローンよりも維持費の方が高いことが理由で退去)、決められた予算内で1カ月生活する大会では他のグループが限界まで節約しても無理だったのに対し、寺井(丸井)一家は普通に生活していただけでクリアし優勝した。

登場履歴[編集]

1-1時点では「(寺井は)パトカーにはねられて入院中」という両津の独り言でのみ登場(また、セリフなどが訂正される以前では、背景の張り紙にある指名手配犯の名前も「寺井洋一」となっていた)。その後、連載1話(1-2)からも登場。この回のみ昼間っから勤務中に飲酒して控え室で爆睡するというキャラだったが、すぐに真面目な性格に変更されている。ただし、当時は彼も両津や中川、戸塚に混じって仕事をサボる描写もあり、今ほど真面目ではなかった。大原と同じく流行商品に疎かったりビデオ予約操作が出来ないなどメカ音痴であったが、こちらも近年ではあまり見られなくなった。

初期には登場回数が多かったが、おたふく風邪のため病欠した彼の補欠員として配属された麗子の登場でしばらく出番が減った。そのことにより「地味なキャラ」(特にアニメ版)という位置が定着し、逆にそのことがきっかけで出番が増えはじめるが、アニメのレギュラー放送が終了した後は再び登場数が減っている。またドラマ版にも登場していない。

家族[編集]

自分に似た妻と息子が2人おり、上の息子は丸井にそっくりの顔であり、丸井と同様に眼鏡をかけている。息子2人は大原の孫の大介が生まれる前から登場しており、その頃から小学生であるが、現在の設定では大介よりも下の学年になっているようである。アニメ版では原作とは家族の容姿が異なっている(妻は原作より太っており、子供は2人とも丸井そっくりの容姿となった。なお、二人の子供の名前は160話「はるかなる寺井家」ではA太郎とB作、357話「パパはキャンプの若大将」では「けんじ」と「こうじ」になっている)。

マイホームネタ[編集]

マイホームを購入するたびに悲惨な目に遭うことが多い。しょっちゅうインチキな物件に引っ掛かりそうになったり、県境を跨いだ物件を買わされて両方の県から県民税を要求されたりなどしている。96-5では茨城県在住だったが、127-9にてクイズ番組「ハウスカッターショー」で手に入れた東京都内の超高級マンションに引っ越す。しかし違法建築でしかも欠陥住宅だったためそれ以降は木造4階建ての細長い家に住んでいた。その後162-9にてクイズ番組「漢字プレッシャークイズ」に挑戦し、1度は1億円を獲得するものの、両津ら周りの人の強引な押しにより3倍チャンスタイムに挑戦して失敗したため、プレス機に家を押し潰されてしまった。

また子どもに思い出を作ってやるため(自分の見栄の為でもあるが)、アウトドアに憧れてクルーザーを40年ローンで購入したりキャンプに行ったりしている。しかし、クルーザーは両津のせいで2回沈没し、キャンプでは自分の運動神経の悪さや手先の不器用さによって大失敗を犯すなど、行動が裏目に出ている。

上記の出来事などから「寺井さん(丸井)は家に関しては波乱万丈」と127-9で中川に言われている(ただし台詞自体は両津に向けてのもので、両津は寮や擬宝珠家に寄生するような形で暮らしており、寺井よりも冒険していないことを指摘)。

アニメ版[編集]

原作より登場率が多くレギュラーとして登場するようになり、本田速人麻里愛など原作レギュラー陣よりも登場数が多かった(林家こぶ平が配役となって以降は両津、麗子、中川、大原のメインキャラ4人と同等の扱いを受けるようになった)。アニメでは一貫してレンズが透き通っている眼鏡である。なお、原作における彼の改名はアニメ終了後のことであり、アニメ版での名前は一貫して「寺井洋一」である。アニメのレギュラー放送終了後に放送された特別放送版においては、原作の出番減少に伴って出番が減っており、『THE FINAL 両津勘吉 最後の日』では改名後の話であるがOPのみの登場だった。また、アニメ版では中川とコンビを組んでいる事が多く、が歌うエンディング曲のワンシーンでも、中川とセットで登場した。

こぶ平とそっくりな声で、七色の声を持つ男になった両津に寺井の声を真似された時、寺井は「僕ってそんなに林家こぶ平みたいな声だっけ?」とコメント。笑い薬を飲んでずっと笑いっぱなしになった寺井は、犯人逮捕に喜んでいるかつしか署長に対して「(警察から出される金一封が)安くてどうもすみません」と初代林家三平(こぶ平の父)のものまねをしたりと、こぶ平関係のネタもいくつかある。

脚注[編集]

  1. ^ 作中では「北海道のノサップ」と言っている。
  2. ^ 8-9「ひな祭りロック!の巻」
  3. ^ Kamedas2』(集英社、2001年)92頁