亀有公園前派出所

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こちら葛飾区亀有公園前派出所 > 亀有公園前派出所

亀有公園前派出所(かめありこうえんまえはしゅつじょ)は、秋本治の漫画作品『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に登場する架空派出所交番)である。

概要[編集]

亀有公園
亀有駅北口交番

「派出所」は連載第1回から登場している本作品の最重要舞台であり、両津ら主要メンバーの勤務先である。しかし、擬宝珠家が経営する「超神田寿司」本店が登場したころより、両津が行動する主な舞台は「派出所」と「超神田寿司」の2箇所となった(118巻)。このストーリーの多重化により「派出所」でのシーンが減っている。

亀有公園は、東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐線亀有駅北口付近に実在するが、派出所は存在せず、作品中の設定である。作品の設定では、亀有公園前派出所は環七通り沿いに位置している[1]

亀有駅北口にある亀有警察署亀有駅北口交番が作中の派出所のモデルとされる事もあるが、作者は「当時は駅北口に交番があるのを知らなかった」「当時のスタンダードな交番の形を描いた」と語っており、モデルの存在を否定している[2][3]

また、郵便局の計らいで、宛名に「東京都葛飾区亀有公園前派出所 両津勘吉様」と書かれたファンレターが作者の住所に届いたこともあるという[4]

また1994年から、実際の「派出所」は「交番」と呼称変更[5]されたが「いまさらタイトルの変更はできない」という理由により、タイトルも作品中の表現も派出所のままである。なお、作品中で一度だけ「亀有公園前交番」と表記されたことがあり、これを見て怒った両津が「この漫画のタイトルはどうなるんだ!」「コミックスの表紙をすべて直すと一体いくらかかると思っているんだ!」と部下の中川圭一にあたり、しまいには「わしは認めん!」と「交番」の文字をマジックで二重線を引いて消し、その上に「派出所」と書いたことがある[6][7]

もしこの派出所が実際に存在したと仮定した場合の、正式名称は「警視庁亀有警察署 亀有公園前交番」である[8]

2011年1月ごろ、亀有公園前に「映画 こちら葛飾区亀有公園前派出所」撮影用のロケセットとして派出所風の建物が設置された(現在は、映画の公開も終了しているため、解体されている)。

派出所の作内設定[編集]

亀有公園前派出所は、警視庁「新葛飾警察署」の管轄であり、亀有公園の外縁沿いの公園敷地内に建っている。班長[9]は、連載開始から現在に至るまで、一貫して大原大次郎巡査部長(通称:部長)が務めている[10]。配属の警察官の総人数は不明で、1回の勤務につく警察官の人数は、1話(本作では1話を「〜の巻」と表現する)ごとに都度変化する。
建物自体はそれほど大きくない平屋建で、派出所の事務室、休憩部屋、台所などに分かれており、24時間交代勤務ができるように建築されている。事務室には事務机が二つ置かれているが、入口から見て左は両津、右は秋本・カトリーヌ・麗子が事実上占有している。ただしロッカーは所員の人数分設置されている。また、休憩部屋にはテレビやパソコン(連載開始当時はなかった)、麻雀やトランプ、花札などができるこたつ台などが置かれ、食事や仮眠、そして所員同士で遊ぶことができるようになっている。また両津のテレビゲーム等、私物もたくさん置かれている。なお、派出所の右には柵で囲まれた屋外スペースがある。
また、派出所の建物はよく破壊されるが、破壊された派出所は連載の次巻では直っている[11]。また、手抜き工事のため、土台ごと建物すべてが盗まれたこともある(7巻・23巻)。また破壊された派出所がその巻中にいつの間に直っていることもある(147巻)。なお、両津が派出所の周囲の土地を地主から中川に譲らせ、人工海浜プールとしたこともあり、さらに「派出所が景観に合わない」として大原不在時は派出所を海の中に沈める追加改造を施したこともある(86巻)。
電話
派出所にある固定電話は2回交換されている。(両津らが破壊した場合の交換は除く)

メンバー[編集]

亀有駅付近に設置された「敬礼両さん像」(2010年建立)
亀有公園にある看板
主要メンバー
準メンバー

下記3名は非常勤所員である。

作品中で明確に派出所勤務とされているのは主要メンバーの7名および準メンバーの3名であるが、作品の中ではこれ以外にも、1話限り完結の単発所員も多数存在し、中には複数回再登場する所員もいる。

元メンバー

脚注[編集]

  1. ^ 実際の「亀有公園」は環七通り沿いにはなく、公園の位置・園内施設等も作品中の設定である。
  2. ^ 2006年2月18日「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」出演時の談話。
  3. ^ 亀有警察署ホームページでは亀有駅北口交番が「アニメに登場する交番に似ている」と記載しているが、当作品とは記載していない([1])。また、当作品公式サイト「こち亀.com」でも同交番が紹介されているが、観光名所としての扱いであり、モデルとは記載していない([2])。
  4. ^ ジャンプコミックス34巻 作者コメント
  5. ^ 1994年(平成6年)6月24日 警察法第53条の5 改正 「派出所」を「交番その他の派出所」に改める。
  6. ^ 89巻「中川の交番日記!の巻」
  7. ^ タイトルでは「葛飾区亀有公園前派出所」となっているが、実際の派出所は東京都の管理下にはないため、東京都の行政区域の名称である特別区の「葛飾区」という表記が、派出所名称にはいることはない(東京都に所在する「派出所」(交番)は警視庁の各警察署に管轄される。ただし、他の道府県等、地方の駐在所などは、「村」という行政区域を表す文字を抜いて、駐在所の名称となることはある。○○村→○○駐在所)。また亀有公園は区立公園のため、葛飾区の管理下にあり、正式名称は「葛飾区立亀有公園」である。
  8. ^ 亀有公園の所在する区域を管轄する警察署は「亀有警察署」であり、「新葛飾警察署」は作中の架空の警察署である。
  9. ^ 実際の派出所の長は、連載中の1993年1月に「所長」と呼称することになった(警察庁 平成5年警察白書 1の(3)のイ参照)。
  10. ^ 1回だけ、三丁目派出所の応援班長として、亀有公園前派出所を離れたことがある。三丁目派出所では両津がいなくて楽ができると思っていたが、常識知らずの若い所員に辟易し、かえってストレスになった。一方、大原の代わりに亀有公園前派出所に来た手持鹿(でもしか)巡査部長は、謹厳実直な大原と違い、マイペースでいい加減、物忘れも激しい人物で、いつもサボっていた両津は大原の代わりに、普段の数倍の量の仕事をこなす羽目になった(49巻)。
  11. ^ 直るまでに数週間もかかったのは火事(3巻)と爆発(23巻)およびミサイルの誤作動トラブル(119巻)の3回だけである(どれも修復されるまでプレハブ等の仮建物を使用した)。
  12. ^ 実際の派出所の長は、連載中の1993年1月に「所長」と呼称することになった(警察庁 平成5年警察白書 1の(3)のイ参照
  13. ^ 元々は寺井の補欠で登場(11巻)。本来は新葛飾署交通課所属だが、派出所を管轄する地域課に出向し、亀有公園前派出所での勤務となっている
  14. ^ アニメでは交通課に勤務している
  15. ^ 実際の警察組織では、交通機動隊は警視庁・道府県警察本部の交通部の下部組織であり、本来は警察署に交通機動隊は配置されない([3])。