ユニバーサル・モンスターズ

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ダーク・ユニバースから転送)
ユニバーサル・モンスターズ
Universal Monsters
製作会社 ユニバーサル・ピクチャーズ
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
公開 1923年–
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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ボリス・カーロフ演じるフランケンシュタインの怪物。フランケンシュタインの怪物はユニバーサル・モンスターズのロゴマークに採用されている[1]

ユニバーサル・モンスターズ(Universal Monsters)またはユニバーサル・ホラー(Universal Horror)は、主に1920年代から50年代にかけてユニバーサル・スタジオが製作していたホラー映画スリラー映画SF映画の通称。1923年に公開された『ノートルダムのせむし男』に始まり、『オペラの怪人』『魔人ドラキュラ』『フランケンシュタイン』『ミイラ再生』『透明人間』『狼男』『大アマゾンの半魚人』などの名作を生んだ。また、ベラ・ルゴシボリス・カーロフロン・チェイニー・ジュニアなどが怪奇スターとして知られている。1970年以降は、同社によるリメイクやスピンオフが数多く製作され、それらを含めた場合、作品数は100作を越える[2]

作品一覧[編集]

1920年代[編集]

ロン・チェイニー演じるファントム

1923年、ユニバーサル映画ロン・チェイニー主演の『ノートルダムのせむし男』を製作した。製作の際には、ノートルダム大聖堂を含む15世紀のフランスを再現した撮影セットが用意された。チェイニーは1925年の『オペラの怪人』でも主演のファントム英語版役を務め、オペラ座のセットは1943年のリメイク版に流用された。

チェイニーは『ノートルダムのせむし男』のカジモド英語版、『オペラの怪人』のファントムという映画史上に残る最も奇形なキャラクターを演じたと評されている[3][4]。一方で、演技については観客からの同情を誘うキャラクターになるように努めていた。チェイニーは1925年のインタビューで、「私は最も低い人間の中に、最高の自己犠牲の精神が宿っている可能性があることを人々に思い出して欲しい。小人症の乞食が高貴な理想を抱いているかも知れません。『オペラの怪人』『殴られる彼奴』『三人英語版』などで演じた役の大半は、自己犠牲や放棄のテーマを秘めていました。これは、私が演じたい物語です」と語っている。

チェイニーは怪奇映画ブームが本格化する直前の1930年に死去した。彼の死後、息子クレイトンは父の名を受け継ぎ「ロン・チェイニー・ジュニア」と名乗り俳優となり[5]、1940年代の怪奇映画ブームを牽引することになる。

作品 米国公開日 監督 キャスト RT[6]
ノートルダムのせむし男 1923年9月2日 ウォーレンス・ワースリー英語版 ロン・チェイニーパッツィ・ルース・ミラー
ノーマン・ケリー英語版ナイジェル・デ・ブルーラー英語版
95%
オペラの怪人 1925年11月25日 ルパート・ジュリアン ロン・チェイニー、メアリー・フィルビン
ノーマン・ケリー
90%
猫とカナリヤ 1927年9月9日 ポール・レニ ローラ・ラ・プランテクレイトン・ヘイル 93%
笑ふ男 1928年4月27日 メアリー・フィルビン、コンラート・ファイト 100%
最後の警告 1929年1月6日 ローラ・ラ・プランテ、モンタギュー・ラブ英語版
ロイ・ダルシー英語版マーガレット・リビングストン
N/A
最後の演技英語版 1929年11月 パウル・フェヨス英語版 コンラート・ファイト、メアリー・フィルビン N/A

1930年代[編集]

ベラ・ルゴシ演じるドラキュラ
ボリス・カーロフ演じるイムホテップ

1931年、『魔人ドラキュラ』『フランケンシュタイン』が公開された。ドワイト・フライ英語版エドワード・ヴァン・スローンの二人は高い評価を受け、以後の10年間で多くの映画に出演した。また、1930年代のユニバーサル・モンスターズに登場する怪物のメイクアップの多くは、メイクアップアーティストジャック・ピアース英語版が手掛けている。

1932年には『ミイラ再生』が公開され、ボリス・カーロフが怪物イムホテップを演じ、その後はエドガー・アラン・ポー原作の『モルグ街の殺人』『黒猫英語版』『大鴉』が製作された。『モルグ街の殺人』ではルゴシが主演を務め、『黒猫』『大鴉』ではルゴシとカーロフが共演している。

ユニバーサルは1933年に『透明人間』を製作し、1935年と1936年にはシリーズの続編『フランケンシュタインの花嫁』『女ドラキュラ』を相次いで製作した。1935年にはヘンリー・ハル主演の『倫敦の人狼』を公開した。この映画は映像が現存する作品としては最も古い狼男映画であり、ハルの狼男の演技も好評で現在では高く評価されているが、公開当時は興行的には振るわなかった。

ホラー映画の製作は、1937年に一度終わることになった。ユニバーサルは製作スケジュールからホラー映画を取り下げ、その後1939年まで製作されなかった。その間、劇場のオーナーは『魔人ドラキュラ』と『フランケンシュタイン』の再上映を行い人気を復活させ、新シリーズを製作するようにユニバーサルに求めた。劇場側の要求に押されたユニバーサルは、1939年にベイジル・ラスボーン、ルゴシ、カーロフ主演の『フランケンシュタインの復活』を製作している。

作品 米国公開日 監督 キャスト RT[6]
猫は這い寄る英語版
(フィルム消失)
1930年11月10日 ルパート・ジュリアン
ジョン・ウィラード英語版
ヘレン・トウェルヴァトレーズ英語版レイモンド・ハケット英語版 N/A
La Voluntad del muerto英語版
(フィルム消失)
1930年 ジョージ・メルフォード英語版
エンリケ・トヴァール・イヴァロス英語版
アントニオ・モレノ英語版ルピタ・トヴァール英語版アンドレ・デ・セグローラ英語版 N/A
魔人ドラキュラ
(英語版)
1931年2月12日 トッド・ブラウニング ベラ・ルゴシヘレン・チャンドラー
デヴィッド・マナーズドワイト・フライ英語版エドワード・ヴァン・スローン
91%
魔人ドラキュラ英語版
(スペイン語版)
1931年4月24日 ジョージ・メルフォード カルロス・ヴィラリャス英語版、ルピタ・トヴァール、バリー・ノートン英語版 N/A
フランケンシュタイン 1931年11月21日 ジェイムズ・ホエール コリン・クライヴ英語版ボリス・カーロフ
メイ・クラーク、ドワイト・フライ、エドワード・ヴァン・スローン、マリリン・ハリス
100%
モルグ街の殺人 1932年2月21日 ロバート・フローリー ベラ・ルゴシ、シドニー・フォックスレオン・エイムズ 83%
魔の家 1932年10月20日 ジェイムズ・ホエール ボリス・カーロフ、メルヴィン・ダグラス
レイモンド・マッセイグロリア・スチュアート
100%
ミイラ再生 1932年12月22日 カール・フロイント ボリス・カーロフ、ジタ・ヨハン
エドワード・ヴァン・スローン、アーサー・バイロン英語版
93%
Secret of the Blue Room英語版 1933年7月20日 カート・ニューマン ライオネル・アトウェル英語版、グロリア・スチュアート、ポール・ルーカス N/A
透明人間 1933年11月13日 ジェイムズ・ホエール クロード・レインズ、グロリア・スチュアート、
ウィリアム・ハリガン英語版ヘンリー・トラヴァース
100%
黒猫英語版 1934年5月18日 エドガー・G・ウルマー ボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ 87%
エドウィン・トルードの謎英語版 1935年2月4日 スチュアート・ウォーカー英語版 クロード・レインズ、デヴィッド・マナーズ
ダグラス・モントゴメリー英語版ヘザー・エンジェル
N/A
フランケンシュタインの花嫁 1935年4月22日 ジェイムズ・ホエール ボリス・カーロフ、エルザ・ランチェスター、コリン・クライヴ 100%
倫敦の人狼 1935年5月13日 スチュアート・ウォーカー ヘンリー・ハルワーナー・オランド英語版
ヴァレリー・ホブソン英語版レスター・マシューズ英語版
77%
大鴉 1935年7月8日 ルー・ランダーズ英語版 ボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ
アイリーン・ウェア英語版、レスター・マシューズ
100%
透明光線英語版 1936年1月20日 ランバート・ヒリヤー英語版 ボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ
フランシス・ドレイク英語版フランク・ロートン英語版
80%
女ドラキュラ 1936年5月11日 オットー・クルーガーグロリア・ホールデン英語版
マルゲリーテ・チャーチル英語版、エドワード・ヴァン・スローン
46%
夜の鍵英語版 1937年4月18日 ロイド・コリガン ボリス・カーロフ、ウォーレン・ハル英語版ジェーン・ロジャース英語版 N/A
ファントム・クリープス ゾルカ博士の野望英語版
(連続活劇)
1939年1月7日 フォード・ビーブ英語版
サウル・グッドキント
ベラ・ルゴシ、ドロシー・アーノルド英語版ロバート・ケント英語版 N/A
フランケンシュタインの復活 1939年1月13日 ローランド・リー英語版 ベイジル・ラスボーン、ボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ 89%
恐怖のロンドン塔英語版 1939年11月17日 ベイジル・ラスボーン、ボリス・カーロフ
バーバラ・オニール英語版イアン・ハンター英語版
N/A

1940年代[編集]

グレン・ストレンジ英語版演じるフランケンシュタインの怪物

1941年、チェイニーの息子ロン・チェイニー・ジュニア主演の『狼男』が公開された。チェイニー・ジュニアは四大モンスターの狼男ドラキュラ伯爵ミイラ男フランケンシュタインの怪物全てを演じ、カーロフ、ルゴシに代わりモンスター映画の花形スターとなった。しかし、チェイニー・ジュニアは身体的には父親に似ていたが、演技力では劣っていたとされている。ユニバーサルはクレジットから「ジュニア」の表記を意図的に外したため、観客の中にはチェイニー・ジュニアを父親と混同する者が出た。

1943年には『オペラの怪人』のリメイク作品を製作し、クロード・レインズがファントム役を演じ、スザンナ・フォスター英語版ネルソン・エディが共演した。

フランケンシュタインと狼男のシリーズが続き、『フランケンシュタインの幽霊』ではチェイニー・ジュニアが怪物役、ルゴシがイゴール役で共演し、『フランケンシュタインと狼男』ではチェイニー・ジュニアが狼男役、ルゴシが怪物役を務めた。また、『夜の悪魔』では、かつてルゴシが演じたドラキュラ役としてチェイニー・ジュニアが出演している。ザ マミーシリーズは『ミイラの復活』『ミイラの墓場』『執念のミイラ』『ミイラの呪い』が相次いで公開され、『ミイラの復活』以外の作品でチェイニー・ジュニアがミイラ男を演じている。『フランケンシュタインの館』『ドラキュラとせむし女』ではドラキュラ、フランケンシュタイン、狼男の三大モンスターが共演し、コメディー・ホラー英語版の『凸凹フランケンシュタインの巻』では、ルゴシが再びドラキュラを演じている。

作品 米国公開日 監督 キャスト RT[6]
透明人間の逆襲英語版 1940年1月12日 ジョー・メイ英語版 セドリック・ハードウィックヴィンセント・プライスナン・グレイ英語版 80%
Black Friday英語版 1940年4月12日 アーサー・ルビン英語版 ボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ
スタンリー・リッジス英語版アン・ナーゲル英語版アン・グイン英語版
N/A
ミイラの復活 1940年9月20日 クリスティー・キャバン英語版 ディック・フォーラン英語版ペギー・モラン英語版トム・タイラー英語版 67%
透明女英語版 1940年12月27日 A・エドワード・サザーランド英語版 ヴァージニア・ブルースジョン・バリモア N/A
電気人間英語版 1941年3月28日 ジョージ・ワグナー英語版 ライオネル・アトウィル、ロン・チェイニー・ジュニア、アン・ナーゲル N/A
Horror Island英語版 ディック・フォーラン、ペギー・モラン、レオ・カリーリョ英語版 N/A
黒猫 1941年5月2日 アルバート・S・ロジェル英語版 ベイジル・ラスボーン、ヒュー・ハーバート英語版
ブロデリック・クロフォード、ベラ・ルゴシ
N/A
狼男 1941年12月12日 ジョージ・ワグナー ロン・チェイニー・ジュニア、クロード・レインズ
イヴリン・アンカース、ベラ・ルゴシ
94%
The Mad Doctor of Market Street英語版 1942年2月27日 ジョセフ・H・ルイス ライオネル・アトウィル、ウーナ・メルケル英語版 N/A
フランケンシュタインの幽霊 1942年3月13日 アール・C・ケントン英語版 ロン・チェイニー・ジュニア、セドリック・ハードウィック
ライオネル・アトウィル、ベラ・ルゴシ
75%
The Strange Case of Doctor Rx英語版 1942年4月17日 ウィリアム・ナイ英語版 パトリック・ノウルズ英語版、ライオネル・アトウィル
アン・グイン、レイ・コリガン英語版サミュエル・ハインズ英語版
N/A
マリー・ロジェの謎英語版 1942年4月23日 フィル・ローゼン英語版 マリア・モンテス英語版、パトリック・ノウルズ、マリア・オースペンスカヤ N/A
透明スパイ 1942年7月31日 エドウィン・L・マリン英語版 イロナ・マッセイ英語版ジョン・ホール N/A
Night Monster英語版 1942年10月20日 フォード・ビーブ ベラ・ルゴシ、ライオネル・アトウィル N/A
ミイラの墓場 1942年10月23日 ハロルド・ヤング英語版 ロン・チェイニー・ジュニア、ディック・フォーラン、ジョン・ハバード英語版 29%
フランケンシュタインと狼男 1943年3月5日 ロイ・ニール英語版 ロン・チェイニー・ジュニア、イロナ・マッセイ、パトリック・ノウルズ
ライオネル・アトウィル、ベラ・ルゴシ、マリア・オースペンスカヤ
25%
Captive Wild Woman英語版 1943年6月4日 エドワード・ドミトリク イヴリン・アンカース、ジョン・キャラダイン
ミルバーン・ストーンアクアネッタ英語版
40%
オペラの怪人 1943年8月27日 アーサー・ルビン クロード・レインズ、スザンナ・フォスター英語版ネルソン・エディ 74%
夜の悪魔 1943年11月5日 ロバート・シオドマク ロン・チェイニー・ジュニア、ロバート・ペイジ英語版、イヴリン・アンカース 60%
The Mad Ghoul英語版 1943年11月12日 ジェームズ・ホーガン英語版 ターハン・バイ英語版、イヴリン・アンカース、デイヴィッド・ブルース英語版 N/A
Calling Dr. Death英語版 1943年12月17日 レジナルド・ル・ボーグ ロン・チェイニー・ジュニア、パトリシア・モリソン英語版キャロル・ナッシュ英語版 N/A
Weird Woman英語版 1944年3月1日 ロン・チェイニー・ジュニア、アン・グイン、イヴリン・アンカース N/A
Jungle Woman英語版 1944年6月1日 イヴリン・アンカース、キャロル・ナッシュ、サミュエル・ハインズ N/A
The Invisible Man's Revenge英語版 1944年6月9日 フォード・ビーブ ジョン・ハル、ジョン・キャラダイン、イヴリン・アンカース N/A
執念のミイラ 1944年7月7日 レジナルド・ル・ボーグ ロン・チェイニー・ジュニア、ジョン・キャラダイン
ロバート・ローリー英語版ラムゼイ・エイムス英語版
33%
The Climax英語版 1944年10月20日 ジョージ・ワグナー ボリス・カーロフ、スザンナ・フォスター、ターハン・バイ N/A
死人の眼英語版 1944年11月10日 レジナルド・ル・ボーグ ロン・チェイニー・ジュニア、アクアネッタ、ジーン・パーカー N/A
フランケンシュタインの館 1944年12月1日 アール・C・ケントン ボリス・カーロフ、ロン・チェイニー・ジュニア
ジョン・キャラダイン、キャロル・ナッシュ
N/A
ミイラの呪い 1944年12月22日 レスリー・グッドウィンズ英語版 ロン・チェイニー・ジュニア、バージニア・クリスティーン英語版 44%
The Frozen Ghost英語版 1945年6月1日 ハロルド・ヤング ロン・チェイニー・ジュニア、イヴリン・アンカース N/A
The Jungle Captive英語版 1945年6月29日 オットー・クルーガー、アメリタ・ワード英語版ロンド・ハットン英語版 N/A
Strange Confession英語版 1945年10月5日 ジョン・ホフマン英語版 ロン・チェイニー・ジュニア、キャロル・ナッシュ、ブレンダ・ジョイス英語版 N/A
ドラキュラとせむし女 1945年12月7日 アール・C・ケントン ロン・チェイニー・ジュニア、マーサ・オドリスコール英語版
ライオネル・アトウィル、ジョン・キャラダイン
50%
Pillow of Death英語版 1945年12月14日 ウォーレンス・フォックス英語版 ロン・チェイニー・ジュニア、ブレンダ・ジョイス N/A
The Spider Woman Strikes Back英語版 1946年3月22日 アーサー・ルビン ゲイル・ソンダガード、ブレンダ・ジョイス、ロンド・ハットン N/A
House of Horrors英語版 1946年3月29日 ジーン・ヤーブロウ英語版 ロンド・ハットン、ロバート・ローリー N/A
謎の狼女 1946年5月17日 ジューン・ロックハートドン・ポーター英語版 17%
The Cat Creeps英語版 アール・C・ケントン ノア・ビアリー・Jrロイス・コリアー英語版 N/A
The Brute Man英語版 1946年10月1日 ジーン・ヤーブロウ ロンド・ハットン、ポニ・アダムス英語版 N/A
凸凹フランケンシュタインの巻 1948年6月15日 チャールズ・バートン英語版 バッド・アボットルウ・コステロ
ロン・チェイニー・ジュニア、ベラ・ルゴシ、グレン・ストレンジ英語版
88%
凸凹殺人ホテル英語版 1949年8月22日 バッド・アボット、ルウ・コステロ、ボリス・カーロフ N/A

1950年代[編集]

アーサー・フランツ英語版演じる透明人間とアボット、コステロ
リコウ・ブラウニング演じるギルマンとジンジャー・スタンリー英語版

1954年、ジャック・アーノルドが監督を務めた3D映画大アマゾンの半魚人』が公開された。3D映画は1953年にピークを迎え、1954年には衰退し始めていたため、地方の劇場では2Dで上映されていた。同作は1975年にアナグリフ3D英語版で再上映され、1980年代に発売されたVHSでも同バージョンが収録された[7]。映画は、プロデューサーのウィリアム・アランドメキシコの撮影監督ガブリエル・フィグエロア英語版から聞いた、アマゾン川に伝わる半魚人の怪物の伝説を基に、アーノルドが『美女と野獣』からインスピレーションを得て製作した[8]

半魚人ギルマンウォルト・ディズニー・カンパニーのミリセント・パトリックがデザインしたが、彼女の功績はメイクアップアーティストとしてクレジットされたバド・ウェストモア英語版の陰に隠れてしまい、半世紀の間正当な評価を得られなかった[9]。ギルマンのスーツは通気性が悪く、演者のベン・チャップマン英語版は暑さを凌ぐために、湖のシーンでの撮影では常に湖に入ったまま一日を過ごしていた。また、視界も悪いため、洞窟のシーンではヒロインのジュリー・アダムスを何度も壁にぶつけている[8]。水中シーンでは、リコウ・ブラウニング英語版がチャップマンに代わりギルマンを演じている[8]

また、アボットとコステロが主演を務めた『凸凹フランケンシュタインの巻』のヒットを受けて凸凹シリーズが製作された。同シリーズではドラキュラや透明人間が登場する作品も製作され、シリーズ最終作となった『凸凹ミイラ男英語版』ではミイラ男が登場している。

1957年には『魔人ドラキュラ』『フランケンシュタイン』がショック・シアター英語版の一環としてテレビ放送された[10]。1958年に創刊されたホラー映画雑誌「Famous Monsters of Filmland英語版」には、ユニバーサル・モンスターズの怪物が度々表紙を飾った。1950年代は1940年代とは異なり、モンスター単体の映画が多く製作された。また、科学の浸透の影響を受け、放射能で巨大化した生物や宇宙人などのSF要素の強いモンスターが主流となった[11]

作品 米国公開日 監督 キャスト RT[6]
凸凹透明人間英語版 1951年3月19日 チャールズ・ラモント英語版 バッド・アボット、ルウ・コステロ
アーサー・フランツ英語版ナンシー・ギルド
78%
The Strange Door英語版 1951年12月8日 ジョゼフ・ペヴニー英語版 チャールズ・ロートン、ボリス・カーロフ
サリー・フォレスト英語版リチャード・ステープリー英語版
N/A
The Black Castle英語版 1952年12月25日 ネイサン・ジュラン リチャード・グリーンスティーヴン・マクナリー英語版
リタ・コーディー英語版、ボリス・カーロフ、ロン・チェイニー・ジュニア
N/A
それは外宇宙からやって来た英語版 1953年5月25日 ジャック・アーノルド リチャード・カールソンバーバラ・ラッシュ英語版 81%
凸凹ジキルとハイド英語版 1953年8月10日 チャールズ・ラモント バッド・アボット、ルウ・コステロ、ボリス・カーロフ 71%
大アマゾンの半魚人 1954年2月12日 ジャック・アーノルド リチャード・カールソン、ジュリー・アダムス 84%
半魚人の逆襲 1955年5月13日 ジョン・エイガーロリ・ネルソン英語版ジョン・ブロムフィールド英語版 25%
Cult of the Cobra英語版 1955年5月30日 フランシス・D・リヨン英語版 フェイス・ドマーグキャスリーン・ヒューズ英語版リチャード・ロング N/A
宇宙水爆戦 1955年6月1日 ジョゼフ・M・ニューマン英語版
ジャック・アーノルド
レックス・リーズン、フェイス・ドマーグ、ジェフ・モロー 71%
凸凹ミイラ男英語版 1955年6月23日 チャールズ・ラモント バッド・アボット、ルウ・コステロ
マリー・ウィンザー英語版マイケル・アンサラ
27%
世紀の怪物 タランチュラの襲撃 1955年12月14日 ジャック・アーノルド ジョン・エイガー、マラ・コーディー英語版レオ・G・キャロル 92%
半魚人我らの中を往く英語版 1956年4月26日 ジョン・シャーウッド ジェフ・モロー、レックス・リーズン、レイ・スノーデン英語版 43%
Curucu, Beast of the Amazon英語版 1956年12月 カート・シオドマク ジョン・ブロムフィールド、ビバリー・ガーランド英語版 N/A
モグラ人間の叛乱 モール・ピープル英語版 バージル・ヴォーゲル英語版 ジョン・エイガー、ヒュー・ボーモント英語版、シンシア・パトリック N/A
縮みゆく人間英語版 1957年2月22日 ジャック・アーノルド グラント・ウィリアムスランディ・スチュアート
エイプリル・ケント、ポール・ラングトン英語版
89%
極地からの怪物 大カマキリの脅威 1957年5月26日 ネイサン・ジュラン クレイグ・スティーヴンス英語版ウィリアム・ホッパー
アリックス・タルトン、パット・コンウェイ英語版
38%
The Land Unknown英語版 1957年10月30日 バージル・ヴォーゲル ジョック・マホニーシャーリー・パターソン英語版ヘンリー・ブランドン英語版 N/A
モノリスの怪物 宇宙からの脅威 1957年12月18日 ジョン・シャーウッド グラント・ウィリアムス、ローラ・オルブライト英語版
レス・トレメイン英語版ウィリアム・シャラート
N/A
The Thing That Couldn't Die英語版 1958年6月27日 ウィル・コーワン ウィリアム・レイノルズ英語版アンドラ・マーティン英語版ジェフリー・ストーン英語版 N/A
Monster on the Campus英語版 1958年12月17日 ジャック・アーノルド アーサー・フランツ、ジョアンナ・ムーア
ナンシー・ウォルタース英語版トロイ・ドナヒュー
N/A
Curse of the Undead英語版 1959年5月 エドワード・デイン エリック・フレミングマイケル・ペイト英語版キャスリーン・クローリー英語版 N/A
吸髓女人英語版 1960年5月 グラント・ウィリアムス、コリーン・グレイ英語版
フィリップ・テリーグロリア・タルボット英語版
N/A

リメイク・スピンオフ作品[編集]

作品 米国公開日 監督 キャスト RT[6]
真説フランケンシュタイン(テレビ映画) 1973年11月30日 ジャック・スマイト レナード・ホワイティングマイケル・サラザン 96%
ドラキュラ 1979年7月13日 ジョン・バダム フランク・ランジェラローレンス・オリヴィエ 58%
ハムナプトラ/失われた砂漠の都 1999年5月7日 スティーヴン・ソマーズ ブレンダン・フレイザーレイチェル・ワイズ
アーノルド・ヴォスルー
55%
ハムナプトラ2/黄金のピラミッド 2001年5月4日 ブレンダン・フレイザー、レイチェル・ワイズ
アーノルド・ヴォスルー、ドウェイン・ジョンソン
47%
スコーピオン・キング 2002年4月19日 チャック・ラッセル ドウェイン・ジョンソン、ケリー・フー 41%
ヴァン・ヘルシング 2004年5月7日 スティーヴン・ソマーズ ヒュー・ジャックマンケイト・ベッキンセイル
リチャード・ロクスバーグシュラー・ヘンズリー英語版
23%
スコーピオン・キング2(ビデオ映画) 2008年4月19日 ラッセル・マルケイ マイケル・コポンランディ・クートゥア 18%
ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝 2008年8月1日 ロブ・コーエン ブレンダン・フレイザー、ジェット・リー 12%
ウルフマン 2010年2月12日 ジョー・ジョンストン ベニチオ・デル・トロアンソニー・ホプキンス
エミリー・ブラントヒューゴ・ウィーヴィング
34%
スコーピオン・キング3英語版(ビデオ映画) 2012年1月10日 ロエル・レイネ ヴィクター・ウェブスターボスティン・クリストファー 22%
ドラキュラZERO 2014年10月10日 ゲイリー・ショア英語版 ルーク・エヴァンズサラ・ガドン
ドミニク・クーパーアート・パーキンソン英語版
チャールズ・ダンス
22%
スコーピオン・キング4英語版(ビデオ映画) 2015年10月10日 マイク・エリオット ヴィクター・ウェブスターエレン・ホルマン 22%
スコーピオン・キング5英語版(ビデオ映画) 2018年10月23日 ドン・マイケル・ポール ザック・マッゴーワン英語版パール・ツシ英語版

リブート作品[編集]

企画[編集]

ダーク・ユニバースのロゴ
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』の監督と主要キャスト(左からアレックス・カーツマン、ソフィア・ブテラ、トム・クルーズ、アナベル・ウォーリス、ラッセル・クロウ)

2014年7月、ユニバーサルは過去に製作したホラー映画リブートしたダーク・ユニバースというシェアード・ユニバース作品を制作することを発表し、シリーズ第1作として『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』が2016年6月24日に公開されることも発表された。ユニバーサルはシリーズ製作の中心メンバーとしてアレックス・カーツマンクリス・モーガンと契約を結んだ[12][13]。シリーズ製作が発表された時期、ユニバーサルが製作する『ドラキュラZERO』は撮影の大半が終了しており、カーツマンとモーガンは『ドラキュラZERO』をシリーズ第1作として公開することを検討したが、ユニバーサルの意向を受け『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』を第1作とする方針を再確認した[12][14]。主演を務めたルーク・エヴァンズは、『ドラキュラZERO』の新作をダーク・ユニバースに組み込んだうえで製作することを希望しているが、カーツマンは『ドラキュラZERO』がダーク・ユニバースに組み込まれる可能性は低いと述べている[15]

2017年、ユニバーサルは公開が延期されていた『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』が公開される直前に、シリーズの名称が「ダーク・ユニバース」であることを正式に発表し、同時に『透明人間』『魔人ドラキュラ』『フランケンシュタインの花嫁』『大アマゾンの半魚人』をリブートすることを発表した。また、ダーク・ユニバースのモーション・ロゴも公開され、WETAデジタルが映像を製作し、ダニー・エルフマンがテーマ曲を作曲している[16]。公開後には『オペラの怪人』『ノートルダムのせむし男』をリブートすることが発表された[17]。さらに、ユニバーサル・モンスターズのように複数のモンスターを共演させた作品や、サブキャラクターを主人公にしたスピンオフ作品の製作も視野に入れている[18]

しかし、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』は興行成績が振るわず批評家からも酷評され、カーツマンとモーガンも企画を降板したため、ダーク・ユニバースの専用オフィスは活動停止状態となっている[19]。今後の方針として、シリーズとしての繋がりのない独立したリブート作品を製作していくことが有力視されている[20]。また、ジョニー・デップ主演でリブートが企画されていた『The Invisible Man』の脚本家エド・ソロモンも「ユニバーサル社と映画のアイデアに相違があったから」という理由で降板している[21]

2019年1月、ユニバーサルは『透明人間』を単発作品としてリブートすると発表し、ジェイソン・ブラムをプロデューサーに、リー・ワネルを監督に、エリザベス・モスの主演で製作されることが発表された[22][23]。2020年2月にこの作品は封切られ、興行成績、批評ともに絶賛された。同作の大ヒットを受け、ユニバーサルとファーストルック契約を結ぶブラムハウスは、リメイク版『ドラキュラ』の準備をスタート。カリン・クサマが監督し、フィル・ヘイとニック・スパイサーが脚本を執筆しているという。

作品一覧[編集]

作品 米国公開日 監督 キャスト RT
ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 2017年6月7日 アレックス・カーツマン トム・クルーズソフィア・ブテラ
アナベル・ウォーリスラッセル・クロウ
16%[24]
透明人間 2020年2月28日 リー・ワネル エリザベス・モスオリヴァー・ジャクソン=コーエン
オルディス・ホッジストーム・リード
ハリエット・ダイアー
91%[25]
レンフィールド 2023年4月14日 クリス・マッケイ ニコラス・ホルトニコラス・ケイジ
オークワフィナベン・シュワルツ
ショーレ・アグダシュルー
58%[26]
ドラキュラ/デメテル号最期の航海 2023年9月8日 アンドレ・ウーヴレダル コーリー・ホーキンズリアム・カニンガム 49%[27]
Abigail 2024年4月19日 マット・ベティネッリ=オルピン メリッサ・バレラダン・スティーヴンス
The Wolfman 2024年10月25日 リー・ワネル クリストファー・アボットジュリア・ガーナー
Dracula - A Love Tale TBA リュック・ベッソン ケイレブ・ランドリー・ジョーンズクリストフ・ヴァルツ
The Invisible Woman TBA エリザベス・バンクス エリザベス・バンクス
Bride of Frankenstein TBA ビル・コンドン ハビエル・バルデム
Dark Army TBA ポール・フェイグ TBA
Monster Mash TBA マット・ストースキー TBA
Dracula TBA カリン・クサマ TBA
Little Monsters TBA ジョシュ・クーリー TBA
Van Helsing reboot TBA ジュリアス・エイヴリー TBA
Frankenstein TBA TBA TBA
Invisible Man Sequel TBA TBA TBA

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ Johnston, Keith M. (2013-05-09). Science Fiction Film: A Critical Introduction. Bloomsbury Publishing. pp. 24–. ISBN 9781847884787. https://books.google.com/books?id=scE4AAAAQBAJ&pg=PA24 2015年8月14日閲覧。 
  2. ^ ただし、シリーズ開始時期や、作品数に関しては統計により異なる。
  3. ^ Lussier, Tim. "The Phantom of the Opera (1925)." Silents are Golden, 2000. Retrieved: May 10, 2016.
  4. ^ Dick 1997, pp. 52-55.
  5. ^ Smith 2004, pp. 9, 12.
  6. ^ a b c d e Rotten Tomatoes”. Rotten Tomatoes. 2016年9月5日閲覧。
  7. ^ Furmanek, Bob and Greg Kintz. "An in-depth look at 'Creature from the Black Lagoon'." 3dfilmarchive.com, 2012. Retrieved: November 19, 2013.
  8. ^ a b c Vieira 2003, pp. 141–143.
  9. ^ Ferrari 2003, p. 287.
  10. ^ Okuda, Ted; Yurkiw, Mark (2007). Chicago TV Horror Movie Shows: From Shock Theatre to Svengoolie. Lake Claremont Press. p. 14. ISBN 978-1893121133. "The 'Shock!' package was sold in 142 markets. As a result, stations across the country aired a late-night Shock Theatre series to showcase these pictures." 
  11. ^ 『ハムナプトラ/失われた砂漠の都 劇場パンフレット』東宝、1999年、15頁。 
  12. ^ a b Ford, Rebecca; Kit, Borys (2014年10月15日). “How 'Dracula Untold's' New Ending Could Tie Into Universal's Monster Universe” (英語). The Hollywood Reporter. http://www.hollywoodreporter.com/news/how-dracula-untolds-new-ending-740757 2017年8月14日閲覧。 
  13. ^ McClintock, Pamela (2016年5月3日). “Universal Stakes Out Release Date for Third Monster Movie”. The Hollywood Reporter. http://www.hollywoodreporter.com/news/universal-stakes-release-date-third-890292 2016年8月7日閲覧。 
  14. ^ Mendelson, Scott (2016年7月13日). “What Universal Must Do To Sell Its Classic Monsters Universe” (英語). Forbes. http://www.forbes.com/sites/scottmendelson/2016/07/13/what-universal-must-do-to-sell-its-classic-monsters-universe/#7772cec46b38 2017年8月7日閲覧. "...Dracula Untold (which at this juncture isn’t part of the universe)." 
  15. ^ 『美女と野獣』ルーク・エヴァンス、「ダーク・ユニバース」に入りたい!”. 海外ドラマNAVI (2017年10月19日). 2017年11月3日閲覧。
  16. ^ ユニバーサル・ピクチャーズ、豪華キャストと『ダーク・ユニバース』始動!第1弾作品『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』で新たな世界の幕が開く”. ORIVERcinema (2017年5月23日). 2017年8月25日閲覧。
  17. ^ Stolworthy, Jacob (2017年6月8日). “Universal's 'Dark Universe' has added two more characters”. The Independent. http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/films/news/universal-dark-universe-the-mummy-tomc-ruise-phantom-of-the-opera-hunchback-of-notre-dame-johnny-a7778716.html 2017年8月14日閲覧。 
  18. ^ モンスター映画シリーズ「ダーク・ユニバース」に「オペラの怪人」などが追加”. 映画.com (2017年6月9日). 2017年8月19日閲覧。
  19. ^ 『ザ・マミー』ダーク・ユニバースに存続の危機、主要スタッフが離脱 ― 事実上の凍結状態か”. THE RIVER (2017年11月9日). 2017年11月11日閲覧。
  20. ^ ユニバーサルのダーク・ユニバースに暗雲――プロデューサーのアレックス・カーツマンとクリス・モーガンが降板”. IGN JAPAN (2017年11月10日). 2017年11月11日閲覧。
  21. ^ ジョニー・デップ主演のリブート版『透明人間』脚本家が降板していた ─ 「ダーク・ユニバースは何をやっているのか再考すべき」”. THE RIVER (2018年1月26日). 2018年1月28日閲覧。
  22. ^ ‘Invisible Man’ Finds Director, Sets New Course for Universal’s Monster Legacy (EXCLUSIVE)”. Variety (2019年1月24日). 2020年2月19日閲覧。
  23. ^ Elisabeth Moss Officially Boards Universal-Blumhouse’s ‘The Invisible Man’”. Deadline.com (2019年4月12日). 2020年2月19日閲覧。
  24. ^ The Mummy (2017)”. Rotten Tomatoes. 2017年8月7日閲覧。
  25. ^ The Invisible Man (2020)”. Rotten Tomatoes. 2021年5月7日閲覧。
  26. ^ Renfield - Rotten Tomatoes” (英語). www.rottentomatoes.com (2023年4月14日). 2023年12月14日閲覧。
  27. ^ The Last Voyage of the Demeter - Rotten Tomatoes” (英語). www.rottentomatoes.com (2023年8月11日). 2023年12月14日閲覧。

参考文献[編集]

  • Dick, Bernard F. City of Dreams: The Making and Remaking of Universal Pictures. Lexington, Kentucky: The University Press of Kentucky, 1997. ISBN 978-0-8131-2016-4.
  • Smith, Don G. Lon Chaney, Jr.: Horror Film Star, 1906-1973. Jefferson, North Carolina: McFarland & Company, 2004. ISBN 978-0-7864-1813-8.
  • Ferrari, Andrea. Il Cinema Dei Mostri. Milan, Italy: Mondadori, 2003. ISBN 88-435-9915-1.
  • Vieira, Mark A. Hollywood Horror: From Gothic to Cosmic. New York: Harry N. Abrams, 2003. ISBN 0-8109-4535-5.

外部リンク[編集]