ダークロード

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ダークロード(Dark Lord)とは、究極の悪の権化を意味する。 宗教的には、(主=Lord)の対極位置に来るもので、悪魔魔王サタンや他のデーモン、邪神等を意味する。そのフレーズDark Lordは、聖書には出現しない。文学作品やファンタジーの世界では巨大な悪の帝王として描かれるようになり、さらに漫画アニメ等ではラストボスをそう呼ぶこともある。

最初に使われたのは『指輪物語』で「冥王サウロン」として使用された。以来、この言葉は西欧のファンタジー作品でポピュラーになり、『スター・ウォーズ』以降、さまざまな物語に登場した。

日本語訳[編集]

前述の『指輪物語』では「冥王」と訳されているが、一般的な「冥王(例:ローマ神話のプルートーの名を関した天体の「冥王星」など)」の「冥界の王」や「死者の王」の意味はサウロン達には本来はない[1]が、「冥」の本来の意味は「ほのぐらい」で、形容詞としての第一の意味は「くらい」、名詞も第一の意味は「夜」のため[2]、「冥暗の王」の略称としてなら誤訳ではない[3]

『スター・ウォーズ』などでは「lord」を「卿」と訳して「暗黒卿」とされたが、ダークロードのロード(Lord)は前述のように貴族の称号の方ではなく、キリスト教などの神(主=しゅ)に近い意味になる。

ハリー・ポッターシリーズ」に登場するヴォルデモートは「闇の帝王」と訳されている。

ダークロードが登場する作品[編集]

ほか多数

脚注[編集]

  1. ^ 『シルマリルの物語』での説明によると「死」はモルゴスやサウロンより上位の創造主的な存在であるイルーヴァタールが「人間たちに与えた贈り物」とされ、この世に長くは居られないが逆に言えばこの世に閉じ込められない自由のようなものとされている。ただし、初代ダークロードのモルゴスによって暗闇が支配された時、彼の力で死も暗闇と混同されるように仕向けられたことで死ぬものたちは死を恐れるようになったという説明もあり、劇中でも混同が見られる。
  2. ^ 監修 戸川芳朗、編者 佐藤進・濱口富士雄『全訳 漢字海』株式会社三省堂、2001年、P154。
  3. ^ なお、一般的に神の対極とされる悪の意味で使われやすい「魔王」は、『指輪物語』内では「Witch-king(直訳すると「法使いの」)」の訳語に使われている。