サンキャッチャー

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扇風機が作り出す1/fゆらぎの風を受けて回転運動するように構成された、ヤジロベエの形のアームを持ったモビール型二種。ワイヤー部にクリップで風を受ける透かしモチーフが取り付けられた型一種。

サンキャッチャー (Suncatcher) とは、太陽プリズムのように透過・屈折させるガラスなどで作られたインテリアの一種。朝日や夕日がよく射し込む日当たりのよい窓際などに設置して、陽光を複雑に屈折させることで、部屋の中に小さな色の光の乱舞を作り出して楽しむ装飾品である[1]

風水の縁起ものとしても使われている[2]

種類[編集]

一般に「サンキャッチャー」と呼ばれるものにはいくつか種類があるが、主なものは以下の2種。

  • 数cm程度の透明多面体(ガラス・クリスタルをカットしたもの)を紐・ワイヤーなどで窓際に吊り下げ、それによって太陽光をプリズムのように分光し、小さい虹色の光を多数投影するもの。このタイプはレインボーメーカー (Rainbow maker) とも呼ばれる[3][出典無効]
  • ステンドグラスのように、色付きガラスに太陽の光を通すことで色付きの光を投影するもの[4]

さらに、追加機能として、太陽電池で動くモーターを用いたり、エアコンなどの1/fゆらぎのランダムな風を左右非対称の透かしモチーフに当てて回転させることで、走馬灯のように虹の乱舞を楽しむことが出来る、といった工夫が施されたモビール・タイプも存在する[5][出典無効]

歴史[編集]

サンキャッチャーの起源は定かではないが、北米大陸の南西部に住んでいたネイティブ・アメリカンが初めて作ったという説や、冬季の日照時間が少ない北欧で、少しでも太陽の光を部屋の中に取り込もうとして作られたという説などがある[6]

安全対策[編集]

鋭いカットを施された、硬くて脆いクリスタルガラスが多く使われているインテリアである。そのため、地震で揺れたり、高層マンションの窓から吹き込む突風に煽られた場合に、窓ガラスなどを強打して割ったり、自身が衝撃で砕けて飛び散る危険性がある。実際に、窓辺を移動させる際に、不用意にお互いにぶつけられて傷付いたサンキャッチャーをよく見かける。予防措置として、強い風を受けた際に、大きく振り子になって揺れないように、複数の振幅が生まれてお互いに打ち消し合う空力設計にしたり、3方向からワイヤーを張って吊るすといった形の制震機能を持つ吊り具を用意したり、針金入りの窓ガラスにしたり、窓に飛散防止フィルムを貼る、などの対策を取ることが望ましいとされる[7][出典無効]

製造物責任に関する法律との兼ね合いで、サンキャッチャーの販売店の多くは、収れん火災が起こる危険性について明示している。しかし実際には、収れん火災は太陽光を集光することによって、光が当たった物体の温度が上昇して起こるものである。サンキャッチャーは光を7色に分光し、さらにそれを分散させるようにカットされたガラスで構成されている。したがって、市販のサンキャッチャーに使われているクリスタルガラスによって、収れん火災が起こる可能性を心配する必要はほとんどない[8]。ただし、手造りのサンキャッチャーに、通常はサンキャッチャーに使われないような、集光する曲面を持った球形や凸レンズ状の大きめのパーツを使用していると、窓辺のカーテンの上などに太陽光を集めて、火災が発生する温度を作ってしまう可能性が出てくるので、要注意である。

照明器具と組み合わせる試み[編集]

アロマランプの15Wのナツメ型電球の光を凸レンズ状のクリスタルガラスで集光して擬似平行光を作り、約2.5メートル離れた場所に置いたサンキャッチャーに照射した結果。手で影をした部分に淡い虹の光が生まれていることが観察できる。
高輝度・高演色性を備えた3WのLEDピンスポットライトの光を、スワロフスキーのクリスタルガラスを使用した、モビールタイプのロケット型のサンキャッチャーに照射した様子。背景の灰色の壁面に無数のナイトレインボーが発生している。サンキャッチャーが風を受けて回転すると、まるでホタルが飛び交うように、ランダムな動きをする虹の乱舞が楽しめる。

2013年2月現在の一般認識として、サンキャッチャーは太陽の強い日差しを受ける状況下で使われるインテリアであり、陽光が射さない場所では虹を楽しむことができないと思っている人が多い。一般的な照明器具の光を照射しても虹は生じない、という情報が広まっている。サンキャッチャーに使用されるクリスタルガラスの多くは、本来シャンデリアのパーツとして作られてきたものであり、照明器具と組み合わせた使い方はシャンデリアになるという認識が定着している。ところが近年になって、太陽光に近い照度と高演色性が得られる高性能のLEDが登場した結果、状況が変わってきつつある。凸レンズ(プロジェクターレンズ)などを用いて光源の光を収束し、太陽光に近似したビーム状の擬似平行光を作り出して照射できるピンスポットライトを用いれば、日が射さない時間帯や夜間でも、サンキャッチャーから虹を作り出して楽しむことが可能になることが、幾つかのサイトで紹介されはじめている[9][10][出典無効][11][出典無効]

脚注[編集]

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