ガルシアの首

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ガルシアの首
Bring Me the Head of Alfredo Garcia
監督 サム・ペキンパー
脚本 サム・ペキンパー
ゴードン・ドーソン
原案 フランク・コワルスキー
サム・ペキンパー
製作 マーティン・バウム
製作総指揮 ヘルムート・ダンティン
出演者 ウォーレン・オーツ
音楽 ジェリー・フィールディング
撮影 アレックス・フィリップ・Jr.
編集 デニス・ドーラン
セルジオ・オルティガ
ロッブ・ロバーツ
配給 ユナイテッド・アーティスツ
公開 アメリカ合衆国の旗 1974年8月14日
日本の旗 1975年7月5日
上映時間 112分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
メキシコの旗 メキシコ
言語 英語
スペイン語
製作費 $1,500,000
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ガルシアの首』(ガルシアのくび、原題: Bring Me the Head of Alfredo Garcia)は、1974年製作のアメリカ合衆国の映画サム・ペキンパー監督によるアクション映画。大地主の愛娘を誑かした男の首を巡って、賞金稼ぎたちによる激しい銃撃戦が勃発する。

概要[編集]

映画の原題は「アルフレド・ガルシアの首を持ってこい」というものである。女誑しの首を巡って血みどろの争いが繰り広げられるという、見るからに一般受けしない題材のため、本国アメリカでは興行的に惨敗した。だがその一方で、監督であるサム・ペキンパー自ら「俺が作りあげた映画」と豪語するほど監督の嗜好が色濃く現れた作品でもあり、ペキンパーの代表作に推す声も少なくない[1]

ペキンパーの十八番ともいえるハイスピードカメラで撮影されたスローモーションや、激しい銃撃戦などの暴力描写が作中でふんだんに用いられている。この映画は、『戦争のはらわた』と並んでペキンパー自身が最後まで編集権を握ることができた数少ない作品の一つである。ペキンパーは巧みな編集によってキレのよい銃撃戦を演出している。ペキンパーが自分のやりたいように作ったこの映画は、もっともペキンパーらしい作品であるとも評される[1]

ストーリー[編集]

メキシコの大地主の愛娘テレサが妊娠した。大地主は一向に父親の名前を言おうとしないテレサを部下に痛めつけさせ、その口から『アルフレド・ガルシア』という名前を聞き出す。彼は自分の娘を孕ませたガルシアを捕らえた者に、その生死に関わらず100万ドルの賞金を与えると宣言する。しがないピアノ弾きのベニーはどん底の暮らしから抜け出すため、情婦のエリータと共に、既に事故で死んでしまったというガルシアの遺体を求めて彼の故郷へ向かう。途中で凶悪な暴漢に遭遇するなど紆余曲折の末にようやく辿りついた故郷の街。ベニーは墓地でガルシアの遺体を掘り起こし、その首を切り取ろうとする。しかしベニーは背後から殴られて気絶させられ、気が付けばエリータは無残にも殺され、首は何者かに奪われてしまっていた。愛する者を失った悲しみと怒りに打ち震え、ベニーはガルシアの首を奪い返そうと決意する。

キャスト[編集]

※括弧内は日本語吹替[2]

評価[編集]

アメリカにおけるこの作品の評価はかなり低く、公開後すぐに上映打ち切りになった。また、海外でも墓荒らしの描写などが問題となり、上映禁止となった国もある。しかし日本での評価は高く、興行的にもヒットを記録した。ダメ男、負け犬をテーマに扱ったこの作品は、今でも日本でごく一部で熱狂的なファンが存在している。

ペキンパー死後、アメリカでも徐々に作品の評価が高まってきた。例えば、著名な映画評論家であるロジャー・イーバートは、自身の「偉大な映画」のリストに『ガルシアの首』を含めている[1]

ガキ帝国』や『黄金を抱いて跳べ』などの監督作品や、テレビや著書での毒舌で知られる井筒和幸はペキンパーを敬愛している監督の一人にあげており、本作『ガルシアの首』も絶賛している[3]

著書『破顔』で敬愛するジョン・フォードハワード・ホークスビリー・ワイルダーアルフレッド・ヒッチコックなどの巨匠監督にヘンリー・フォンダバート・ランカスタージョン・ウェインリー・マーヴィングレン・フォードポール・ニューマンウォルター・ブレナンジャック・レモンハンフリー・ボガートクリント・イーストウッドといったスターや名優と共に、ペキンパーやアーネスト・ボーグナインウォーレン・オーツといったペキンパー組の役者にリスペクトを捧げた俳優長塚京三は同著に『ブロンコ・ビリー』のクリント・イーストウッド共に『ガルシアの首』のウォーレン・オーツの写真を掲載している[4]

映画秘宝』で長く映画コラムを連載するなどシネフィルで知られる斎藤工は近年『TSUTAYA発掘良品』関連でペキンパー『ガルシアの首』を鑑賞して絶賛し、好きな映画の一本に挙げている[5]

マクロスプラス』や『カウボーイビバップ』等で知られる渡辺信一郎 (アニメ監督)は『映画秘宝』と『オトナアニメ』の合同インタビュー本で、ドン・シーゲルダーティハリー』とロバート・クローズ燃えよドラゴン』を別格の2本とした上で「自身のベスト10(「禍々しい映画」10本)」としてジャン=リュック・ゴダール気狂いピエロルネ・クレマン狼は天使の匂い村川透野獣死すべしジャン=ピエール・メルヴィル仁義鈴木清順殺しの烙印勝新太郎顔役 (1971年の映画)ロバート・アルトマンロング・グッドバイ長谷川和彦太陽を盗んだ男アレックス・コックスレポマン』と共に本作『ガルシアの首』を入れている[6]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c Roger Ebert、“Great Movies – Bring Me the Head of Alfred Garcia”、2001年10月28日。(参照:2009年5月20日)
  2. ^ 初放送1979年10月29日 TBS月曜ロードショー』 ※DVD収録。
  3. ^ https://www.facebook.com/peckinpah9/posts/931544540224742
  4. ^ 『破顔』2007年、3月8日、清流出版。136-137p
  5. ^ 『CINEMAHandbook2016』24-29pの中の28p-29p
  6. ^ 映画秘宝exオトナアニメex アニメクリエイターの選んだ至高の映画』62p-71p

参考文献[編集]

  • ガーナー・シモンズ著、遠藤壽美子・鈴木玲子訳『サム・ペキンパー』、河出書房新社、1998年6月、ISBN 4-309-26340-2
    • 原著:Garner Simmons (1982). Peckinpah: A Portrait in Montage. University of Texas Press. ISBN 087910273X.
  • 遠山純生編『e/m ブックス vol.10 サム・ペキンパー』、エスクァイア・マガジン・ジャパン、2001年9月、ISBN 4-87295-078-X
  • DVD『ガルシアの首 コレクターズ・エディション』付属ブックレット及び復刻パンフレット

外部リンク[編集]