さとり世代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

さとり世代とは世代の一つ。一般的に「欲がない」と言われている世代を指す。2013年新語・流行語大賞ノミネートされた言葉である。

定義[編集]

これは現代若者気質から作られた言葉であり、最近の若者が現実をっているように見えたところから生まれた言葉。

世代の範囲は概ね1990年代に生まれた世代とされる。 このさとり世代という言葉は2013年の「新語・流行語大賞」にノミネートされていた。これは博報堂若者研究所リーダーである原田曜平角川書店から「さとり世代」(2013年10月)というタイトルの本を発売し、メディアで広めたことも後押しされたことが1つの理由と言える。

特徴[編集]

「さとり世代」の特徴としては「が無い」や「恋愛に興味が無い」や「旅行に行かない」などといった事柄が存在する[1]休日自宅で過ごしていることが多く、「無駄遣いをしない」し「気の合わない人とは付き合わない」傾向が高い。さとり世代は物心ついたころには既にバブル崩壊し経験が不況のみであり、インターネットを利用して育ってきていることから現実への知識が豊富で、無駄な努力や衝突は避け、大きなや高望みが無く、合理性を重視する傾向があるという。安くてそれなりに質のいいものを好み、コストパフォーマンスを重視する傾向がある[2][3]。この世代の若者の特徴として、ボランティアへの意識が高い、消費に執着をしない、などが挙げられるが、こうした事から、これまでの消費に重きを置く社会から、精神的な豊かさ、幸福感への移行期にあり、新しい価値を創り出しているとの指摘がある。原田曜平は、こうした若者の特徴について経済が成熟した国で見られる気質であり、国内に限った事ではないと述べている。

しかし、さとり世代の対象者である2013年度現在の大学生に調査を行ったところ、さとり世代という言葉の認知度は25.3%のみであり、さとり世代の意味をよく理解している者に関しては5%にも満たないという結果となっている。また彼らの自意識としては、海外旅行に興味があると答えた者や浪費しがちと自覚している者も多く、彼らが格別に消費をしない、物欲がない世代というわけではない[4]

この世代は前述の記載にあるように、成長時でのインターネットの経験があり、携帯電話フィーチャー・フォンスマートフォンパソコンタブレット、その他ウェブサービス等といったテクノロジーに関するものへの興味が高い。また、おもちゃやゲーム機など多くの新製品が登場した時代でもあったため、多種多様なものに触れてきた世代でもある。

なお、さとり世代の有名人には、俳優(佐藤健柳楽優弥北乃きい等)、歌手(清水翔太西野カナmiwa等)、スポーツ選手(中田翔則本昂大井岡一翔浅田真央等)、アイドルグループの各メンバー(AKB48ももいろクローバーZハロー!プロジェクト等)などがおり多方面で活躍している。

統計[編集]

若者の消費量の推移[編集]

若者の年収の推移[編集]

20代の平均年収の推移(万円)
1997年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
20代前半男性 307 299 293 288 280 275 275 265 267 270 271 264 256 269 262 260
20代前半女性 258 254 254 250 251 244 236 234 233 231 231 232 230 237 231 224
20代後半男性 413 402 396 394 388 380 378 378 377 379 381 378 355 366 367 367
20代後半女性 311 306 301 301 300 297 294 295 291 294 295 294 289 293 295 292

ソース:20代・20歳代の平均年収

新人類ジュニア[編集]

かつてさとり世代に相当する世代は、新人類ジュニア[5]と呼ばれていた。

この世代名は2000年代中頃に使われていた名称であり、JMR生活総合研究所では、1986年から1995年生まれを指す[5]。挙げられる特徴はさとり世代と類似しており、自己主張を持たずに、着実な消費をすると考えられていた。2006年当時、「日経消費マイニング」によると[6]、「新人類ジュニア」の特徴は「クールな調整型」だという。バブル景気を経験した親に育てられ、消費者としては児童期からすでに成熟している。一方で受験戦争や就職氷河期に遭遇した団塊ジュニアポスト団塊ジュニアも知っているため、強烈な自己主張は持たない。彼らの最大の特徴とは『仲間や大人の評価を適度に頭に入れ、こざっぱりした服を着こなし、現実的な目標に向けそれなりに努力』することである。社会規範への適応力を発揮しながら、この世代はほとんどは社会ルールに順応し、消費行動は着実であるとされていた。

年表[編集]

最初に「さとり世代」という言葉が使われたのはインターネットの掲示板2ちゃんねるのスレッドだとされる。

脚注[編集]

  1. ^ 視点・論点 「"さとり世代"の本音」
  2. ^ 「さとり世代」ってどんな世代? 4つの特徴
  3. ^ 【取扱い注意】毎朝ギリギリ出社で消えるように帰る、すぐに心が折れる…厄介な“さとり世代”のトリセツ
  4. ^ 大学生が「ゆとり世代」に大規模調査!「“ゆとり”の現実、“さとり”の真実」”. 公益社団法人 東京広告協会 (2013年12月9日). 2014年11月28日閲覧。「トピックス②「さとり世代」の認知は、たった3割」より
  5. ^ a b JMR生活総合研究所 1986年~1995年生まれを「新人類ジュニア」と呼んでいる。
  6. ^ 山岡 拓・白井 徹 「特集1 新消費者像 『新人類ジュニア』クールに登場 -社会ルールに順応し、消費行動は着実」『日経消費マイニング』No.13 2006,pp.4-17.

関連文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]