デジタルネイティブ

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デジタルネイティブ(世代) (digital native) とは、学生時代からインターネットパソコンのある生活環境の中で育ってきた世代であり、日本では1980年生まれ以降が該当するとされる[1]

名称の由来[編集]

これはMarc Prenskyが2001年に出版された著書"Digital Natives, Digital Immigrants"内で定義した呼称であり、生まれながらにITに親しんでいる世代をデジタルネイティブ(Digital Natives)、IT普及以前に生まれてITを身につけようとしている世代をデジタルイミグラント(Digital Immigrants)と呼んだ[2]

2008年8月にはNHKスペシャルで特集が放送され[3]、これをきっかけとして日本においてもデジタルネイティブに関する議論が展開されている[4]

範囲[編集]

日本では、商用のインターネットが1990年代半ばより普及したため、1990年代半ば生まれ以降がデジタルネイティブとなる[5]

心理学者の橋本良明は、インターネット黎明期より積極的に関わった1976年前後生まれの世代と、携帯電話での利用が目立つ1986年前後生まれの世代、更に1996年前後生まれの「ネオ・デジタルネイティブ」世代と区分している[6]

物心ついた頃から携帯電話やホームページ、インターネットによる検索サービスに触れてきた世代を「デジタル・ネイティブ第1世代」、ブログSNS動画共有サイトのようなソーシャル・メディアやクラウドコンピューティングを使いこなし青年期を過ごした世代を「デジタル・ネイティブ第2世代」と分類する意見[7]もある。

特徴[編集]

この世代には「現実の出会いとネットでの出会いを区別しない」「相手の年齢や所属・肩書にこだわらない」「情報は無料と考える」[8]「オリジナルとコピーの区分の消滅」「チェーンメールに代表されるインターネットミーム拡散力」[9]などの特徴があると指摘され、インターネットオークションなどでは購入にも売却にも積極的な層である[10]

また、スマートフォンの長時間の使用や依存度が高いが、ソーシャルメディア上での初対面の人とのコミュニケーションにデメリットを感じる傾向にある[11][12]

批判[編集]

デジタルネイティブという概念に対して、いくつかの批判的考察が発表されている。教育学者であるウーロンゴン大学のべネットらは、「The ‘digital natives’ debate: A critical review of the evidence(デジタルネイティブの議論:論拠の批判的検討)」と題した論文において、デジタルネイティブ世代が持つとされる特徴は十分に論証されていないか、脆弱な論拠のみが示されており、世代間の差異を強調しすぎる傾向があると指摘している[13][14]

ソーシャルメディア研究者のダナ・ボイド英語版は、デジタルネイティブという概念は若者達が直面する問題を理解する妨げとなっている、と指摘している[15][16]

脚注[編集]

  1. ^ 木村忠政 2012, p. 18.
  2. ^ 木村忠政 2012, p. 41.
  3. ^ NHKスペシャル「デジタルネイティブ」[リンク切れ]
  4. ^ 木村忠政 2012, p. 42.
  5. ^ デジタルネイティブ(コトバンク)
  6. ^ 木村忠政 2012, pp. 42-44.
  7. ^ 2009年12月9日付け読売新聞 佐藤尚之による
  8. ^ デジタルネイティブは日本でも生まれるのか?[リンク切れ]
  9. ^ 木村忠政 2012, pp. 54-57.
  10. ^ デジタル・ネイティブ層は「どんどん買ってどんどん売る」
  11. ^ デジタルネイティブの増加と子どものスマホ依存問題”. ascii×アスキークラウド (2014年5月8日). 2015年7月19日閲覧。
  12. ^ デジタルネイティブ世代、スマホに熱中するもSNS利用は意外と慎重?”. Internet Watch (2015年1月9日). 2015年7月19日閲覧。
  13. ^ 木村忠政 2012, pp. 45-48.
  14. ^ The ‘digital natives’ debate: A critical review of the evidence doi:10.1111/j.1467-8535.2007.00793.x
  15. ^ 「デジタルネイティブ」は幻想だとダナ・ボイドはいう”. ハフィントンポスト. 2015年7月19日閲覧。
  16. ^ It's Complicated - danah boyd

関連資料[編集]

関連項目[編集]