漫湖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Ihimutefu (会話 | 投稿記録) による 2016年3月17日 (木) 03:49個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎外部リンク)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

漫湖
漫湖水鳥湿地センター
クロツラヘラサギ(幼鳥、漫湖にて)

漫湖(まんこ)は、沖縄県那覇市豊見城市にまたがる干潟である。近くには漫湖公園等がある。

概要

漫湖は、那覇港に近い、国場川下流部、饒波川との合流部に位置し、那覇市街の南に位置する。県外の旅行者が那覇空港から那覇市街に向かう途中(国道58号明治橋沖縄都市モノレール線奥武山公園駅 - 壺川駅間)で、この河口を横断する。その際、右側に漫湖を望むことができる。なお、漫“湖”と書くがではない。

名称が関東地方などにおける女性器俗称発音が同一であるため、たびたび話題となることがある[1][2][3]

自然

漫湖周辺の空中写真。1977年撮影の2枚を合成作成。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

漫湖は、海面とほぼ同じ高さの汽水域である。1960年代からメヒルギマングローブ植物)の植樹などを通し、陸地化が進んでいる。シギチドリ等の渡り鳥の中継地となっており、101種の鳥類が生息している[4]1977年(昭和52年)11月1日に国指定漫湖鳥獣保護区(集団渡来地)に指定されている(面積174ha、うち特別保護地区58ha)。また、1999年5月にはラムサール条約の登録湿地に登録された。冬には世界的にも希少な渡り鳥であるクロツラヘラサギが10個体程度休息する[4][5]他、モモイロサギガイオキシジミなどの貴重な貝類も生息している[4]。生活排水の流入などによる水質の悪化、土砂の堆積などが問題となっている。南西湖岸に漫湖水鳥湿地センターがあり、湿地の生物を間近に観察するための回廊が伸びている。

1990年代、ボランティア市民団体により湿地帯に大量のマングローブが植樹された[要出典]。その後、そのマングローブの固い根が湿地を覆い尽くして陸地化となり、湿地帯域が大幅に減少した。そのため元の自然に戻すために各機関がマングローブの除去を行なうが、除去しただけでは元の湿地帯、干潟に戻らないことが試験結果などから判明した[6]

漫湖の位置(日本内)
漫湖
漫湖

脚注

  1. ^ 2004年12月15日『沖縄タイムス』夕刊の投書欄で「気になる漫湖の読み方 名前の変更は可能?」という主婦の投書が掲載された。
  2. ^ 菊地馨 (2004年12月15日). “38歳主婦、「漫湖」が苦痛”. 風見鶏の目. 2014年12月22日閲覧。
  3. ^ “テレ東“禁断”の3文字連呼でネット騒然”. ZAKZAK (夕刊フジ). (2010年8月20日). http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20100820/enn1008201200000-n2.htm 2014年12月22日閲覧。 
  4. ^ a b c 環境省 『国指定漫湖鳥獣保護区更新計画書』 2007年11月1日。
  5. ^ 嵩原建二 「クロツラヘラサギ」 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(動物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2005年、45-46頁。
  6. ^ 漫湖鳥獣保護区保全事業「マングローブの除去範囲について」

関連項目

外部リンク

座標: 北緯26度11分49.8秒 東経127度41分0秒 / 北緯26.197167度 東経127.68333度 / 26.197167; 127.68333