大刀 (ゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Resubew (会話 | 投稿記録) による 2011年11月13日 (日) 06:24個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎外部リンク)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

Daikatana(大刀)
ジャンル ファーストパーソン・シューティングゲーム
対応機種 Windows 98以降(XPは対象外)、ニンテンドウ64ゲームボーイカラー
開発元 Ion Storm
発売元 アイドス・インタラクティブ
人数 1人、マルチプレイヤー
発売日 2000年5月23日
対象年齢 ESRB: M (Mature)
その他 ゲームエンジンにQuake IIエンジンを使用
テンプレートを表示

大刀(Daikatana)はIon Stormによって開発されて、2000年5月23日にアイドス・インタラクティブによって発売されたファーストパーソン・シューティングゲーム。リリースに先行した高い商業的期待とは裏腹に、コストや度重なる延期、発売当時としては出来が悪いゲームとして有名になってしまった[要出典]

プラットフォームWindowsゲームボーイカラー、およびニンテンドウ64に対応。プレイステーション版の開発は中止になった。

ストーリー

時代設定は西暦2455年。舞台は日本で、ヒロ・ミヤモトと呼ばれる宮本茂をモチーフにした男が、剣術道場を開いて日々練習をしているところから始まる。世の中は荒廃し、致死率の高いMMPウイルスが貧困層に蔓延している(富裕層はワクチンによって助かっている)暗黒時代。ヒロは銃器の扱いや物理学哲学に長けていたが、何故かこの遠未来に剣術道場を開いている。そこへ一人の老人、トシロウ・エビハラと名乗る男が現れる。

彼は、今世界で流行っているMMPウイルスのワクチンを完成させたのは自分の一族だと言うのだが、実際この世界でウイルスに対抗するワクチンを作ったのはカゲ・ミシマということになっており、それが理由で政権を握っている。トシロウが言うには、一時は自分がその功が認められ、富と名声を得、その資金を伝説の宝刀“大刀”の発掘に費やし発見することに成功したという。その大刀には時空を超えて旅をすることが出来るという秘めた能力を持っており、エビハラ一族にとっては魅力的なものであった。しかし、ある日のこと。その大刀がカゲ・ミシマによって盗まれ、その刀に秘められた能力を悪用し、昔に戻ってワクチンを開発したように見せかけ、それによってエビハラ一族は富と名声を失い、現在に至っているという。そして現在、トシロウはそのウイルスに感染し、死を待つ身となってしまった。そしてその一切を聞かされた娘、ミキコ・エビハラは怒りを露にし、単身カゲ・ミシマの基地に行き、復讐をしようとしたがあえなく拘束され、今も監禁されているという。そこでトシロウは、あらゆる能力に長けているヒロに、ミキコを救出し大刀を奪い返して欲しいと懇願する。しかしその後、トシロウはやってきた謀反者に暗殺されてしまう。ヒロはその遺志を継ぎ、単身カゲ・ミシマの要塞に赴くことにした。

大刀のことについては日本の戦国時代にまで遡る。戦国時代、ミシマ・オオサカという戦国武将が強大な勢力を誇っていた。他の勢力は対抗するのを避け、唯一楯突くのはエビハラ・インシロウと呼ばれる武将だけであった。それに憤慨したオオサカは名鍛冶師、ミヤモト・ウサギと呼ばれるヒロ・ミヤモトの先祖に刀を作ることを要請する。ウサギはそれを承諾し、伝説の宝刀である大刀を作り上げる。しかし、最初からあまりオオサカに肯定的でなかったウサギは、遂にオオサカを裏切り、オオサカと対立するインシロウに大刀を託し、オオサカの打倒を懇願する。インシロウは二つ返事で承諾し、ウサギから託された刀を駆使し、見事オオサカの打倒に成功する。しかしインシロウは、その刀の持つ強大な力に魅了され、本来ならばウサギに返すと約束した筈なのだがそれを破り返却しなかった。これに怒りを覚えたウサギは、インシロウから強引に大刀を取り返し、それを火山の中に投げ入れた。その後、ウサギはインシロウに殺された。

ゲームプレイ

大刀は4つのエピソードに分かれ、合計24のマップがある。4つのエピソードは、遠未来の日本の京都紀元前神話が形成されたギリシャ疫病が流行した暗黒時代のノルウェー、近未来のサンフランシスコと時代も場所も異なるエピソードである。

後に修正パッチのバージョン1.2がインターネット上でダウンロードできるようになった。これは上記の不具合を極力修正し、セーブジェムの概念を無くし(無限にセーブが出来るようになった)、サイドキックが本来ならば使えない無限回復装置“Hosportal”を使えるようになった。パッチはアメリカイギリスドイツスペインイタリアフランスの圏内で発売されたもののみ適用可能で、その他の国で発売されたものに関してはパッチが無く不安定の状態でプレイしなくてはならなかった(ロシア語版や中文版など)。日本語版に関しては、一応バージョン1.1相当の修正はされている。しかし正式な1.1相当の修正ではないので、数々の問題を抱えている。例えば、セーブジェムの概念が残されていて無限セーブが出来なかったり(通常の1.1であれば無限セーブ可能)、マルチプレイをやろうにもバージョン違いで他国のサーバへの接続が不可能であったり等。

大刀では、経験値の概念がある。これは敵を倒した際に得られ、一定の経験値を得た場合に用意されているステータスに任意に割り振ることが出来る。最大レベルはそれぞれ5で、各エピソードによって上げられるレベルは決まっている。京都2、ギリシャ3、ノルウェー4、サンフランシスコ5。

ステータス一覧

Power

武器の攻撃力を上げる。1レベルにつき1+上昇。

Attack

武器の攻撃速度、リロード速度を上昇。

Speed

移動速度を速くする。また遠距離ジャンプの距離も伸びる。

Acro

ジャンプ力を高くする。

Vitality

最大ライフを上昇させる。1レベルにつき50+上昇。初期が100なので、これを5レベルまで上げれば最大350にもなる。

このステータス上昇システムなのだが、様々なメディア[要出典]で色々見解がなされている。特に目立つ意見としては“Speed”と“Acro”は正直いらないということ。Speedは比較的狭いマップで、しかも素早く動く敵というのが少ないので取る必要性が皆無という意見が多い。また落ちたら死ぬなどの罠を飛び越すのは有利だが、飛び越せないわけでもないので それも取らない方がいいという理由に集約された。Acroに関しては、ノルウェーにおいては使用頻度が高いが、その他のマップではまるで利用されないというのがある。これはノルウェーでは高いところにシークレットがあったりするためだと思われる。しかしマップを進める上ではあまり必要性は無く、また戦闘面で有利になるわけでもないので必要性が無いというところか。逆にこれは取るべきというのはVitalityという意見が多い。これは最大ライフを上げられるということで、これを取ると極めて有利になるからというものだ。その後に続くものとしては、順に大刀、Attack、Powerという意見が多い。

グラフィックQuake IIエンジンを採用している。これは2000年においてはかなり古いとの評価を受けた。また、エピソードによりデザインの出来・不出来がはっきりとしているとも言われている(京都は出来が悪く、ギリシャやノルウェーは普通、サンフランシスコはあまりよくないといったところ)。京都は全体的に暗く、下水道の深緑色や茶色の色合いが非常に汚らしく、それがゲームの出だしなので一気に評価を下げたとも言われている。ギリシャはエピソードの中では一番まともだと言われている。全体的に明るい、オブジェクトに使われている色彩が、敵や背景と重ならないので見やすい等。ノルウェーは雪の降るアニメーションが取り入れられ、全体的に単調な色合いではあるが見やすく、雰囲気が出ているのでまずまずといったところ。サンフランシスコは全体的に平凡かそれ以下の背景で、それが最終エピソードだっただけに評価を下げた。[要出典]

難易度もエピソードにより異なるとの評価が多い。京都に関しては難易度がとても高く、ギリシャ、ノルウェー、サンフランシスコは普通だと言われている。京都に関しては、周りの背景の悪さで敵が見えにくいというのもあるが、初期で武器がさほど持っていない時分に攻撃力が高い敵が大量に攻めてくるので厳しいという評価が下された。その他は背景がまともで、敵もそれほど強くないので戦うには支障は出ないと。[要出典]

マルチプレイ

ゲーム内容一覧

Deathmatch

マップ内でお互いを殺しあう。

Team Deathmatch

二つのチームに分かれ、敵チームのプレイヤーを殺していく。

Capture the Flag

敵陣の旗を奪い時分の陣地に持っていったり、自陣の旗を奪われないようにする。

Death Tag

二人で協力して、敵の陣地にあるオブジェクトを奪ったり、操作したりする。また敵からオブジェクトを二人で守ったりする。

Co-Operate

3人で協力してエピソードを進んでいく。

発売時はMplayerと呼ばれる、ゲームにおけるネットプレイをサポートするサーバを提供する会社が存在していたが、やがて有料化しその後会社が無くなったので現状ではプレイ不可能である(Gamespyサーバも現状では働いてはいないようだ)。

一部無料化

2008年現在、マルチプレイのみプレイ可能なパッケージが無料で配布されている。製品版でも最新パッチを適用し、トラッカー接続ソフトやサーバ検索ソフトを導入すれば一応プレイ可能。ただしマルチプレイはデスマッチのみで、協力プレイなどは出来ない。サーバは現在も稼働中で、メンテナンスも行われている。

ジョン・ロメロの創設した大刀関連のサイトで、マルチプレイにおける話題が盛り上がり、次々にマルチプレイ動画がアップロードされ、その結果マルチプレイのみ無料化したという経緯がある。

論争

この最初で最後とも言えるゲーム業界上の商業的失敗をした大刀は、発売元の国アメリカのゲーム雑誌や各ゲーム関連のウェブサイトにマイナスなイメージとしてレビューされ、返品騒ぎや、大作にもかかわらずバーゲンビン(格安で店先にゴミのように放置されて売られているゲームのこと)行きなどの、ある意味凄い反響の引き金となった。多額の資金を投資して作られたが、商業的には大コケして多額の赤字を計上した『E.T.』というゲームや、発売日が正式発表から遅れに遅れている『Duke Nukem Forever』というゲームが存在するが(ちなみにこちらの方は会社が消滅してしまったため、今後発売される可能性は限りなく低い)、その両方の汚点を達成してしまった大刀は、今ではアメリカのコンピュータゲーム界における代表的な失敗としての一例としてゲーマーの間では広く認知されている。

このゲームのデザイナーであるジョン・ロメロ(John Romero)は、かつてid SoftwareDOOMQuakeなどの開発に携わっていた人物である。彼は自身の野心の実現化のためと、ジョン・D・カーマックとの軋轢からid Softwareを辞め、すぐにIon Stormという会社を創り、そしてその会社の最初の作品として大刀の宣伝を大規模かつ積極的に行った。当時のタイム誌は、「元id Softwareのゲームデザイナー、ジョン・ロメロが心血注いで作る期待の大作」等と、ロメロに期待を寄せ大々的にその記事を取り上げた。また、同じid Software出身で、主にビジネス上の仕事をしていたマイク・ウイルソン(Mike Willson)がIon Stormの社長を務め、この大刀に期待を寄せてかなり印象付ける広告を作った。それは赤の背景に黒文字で“John Romero's about to make you his bitch(ジョン・ロメロがお前を雌犬にするぞ)”や“Suck It Down(しゃぶれ)”などと書かれている、あまりにも公序良俗に反するものであった。

この広告は、大刀に期待をしていた人達の大きな衝撃をもたらした。「クールだ」と評価する者もいたが、大半はロメロに対して反感を持つようになってしまった。そして当時ゲームが発売されていないにもかかわらず、期待していた人達は次々と大刀に興味を示さなくなっていった。しかしロメロはそのようなことは露知らず、かつてid Software時代に稼いだ多額の資金をIon Stormのオフィスの資金(オフィスは当時ダラスの超高層ビルの最上階に存在し、数百万ドルという家賃)や開発費、食べ物や趣味(フェラーリを乗り回すこと)などに充て、世間では考えられないような“豪華”な制作活動を行っていた。また、当時としては珍しい女性ゲーマーでアメリカのPLAYBOY誌でグラビアモデルとして活躍していたスティービー・ケース(Stevie "Killcreek" Case)がロメロによって雇われ、レベルデザイナーとして大刀の開発に携わせた。そのことは雑誌やメディアなどで“ジョン・ロメロの恋人”として大きく報じられた。そのようなロメロの態度に社長を務めていたマイク・ウィルソンは激怒し、Ion Stormの社長を辞め、社内で同じ考えを持つ者をと共に新しいゲーム製作会社を設立する(後にバンドであるキッスを題材にしたファーストパーソン・シューティングゲーム、Kiss:Psycho Circus The Nightmare Childrenを発表。)

これらの問題もあってか、ロメロが1997年以内に発売すると公言した大刀は、最終的に2000年にまで発売日がずれ込んでしまった。その4年間の間、ハーフライフUnreal及びUnreal TournamentQuake III Arena等の高度なグラフィックや人工知能、ゲーム内容の面白さを持ったゲームが次々と発表され、Quake IIエンジンを使って作られた大刀はもはや時代遅れであった。発売された後も、上記に述べたようなサイドキックの不出来さ、セーブする際にセーブジェムというアイテムが必要だということ、バグの多さなどからゲーム評論家からは多めに見ても“平凡かそれ以下”という評価を受けた。

その失敗を埋め合わせするためか、大刀は世界中に20万本以上を出荷し、とりあえず掛かった制作費などの埋め合わせは済んだ。しかしそれは強引な商法であり、酷評を受けたことを知った上で強引に輸出し販売したのでIon Stormやアイドス・インタラクティブの名前に傷が付き、今日ではロメロはもうコンピュータゲーム業界に復帰することは難しいと考えられている。ロメロはというと、Pocket PCPalmなどのゲームの配信を行うMonkeystoneという会社を設立して活動を行っている。

ゲーム開発における歴史

ロメロが大刀の構想を発表したのが1997年の3月である。その内容とは、

1.全部で25種類の武器が存在し、それぞれ印象の濃いものになっている。
2.64体ものモンスター及び兵士が登場し、それらはみなユニークで多彩。
3.全24マップで、4つのエピソードに分かれている。時代も場所も違うので、背景は全て異なる。
4.以上の内容を含んだゲームを、97年の12月までには完成させて発売する。

というものであった。ゲームのエンジンは使い慣れているQuakeエンジンを起用するとのこと。 スタッフは少なかったものの、かつてQuakeを製作した際、僅か9人のチームでしかも6ヶ月で完成させたので、この大刀も8人でクリスマスまでには完成出来ると思っていた。この考えに、当時ジョン・カーマックは「性質の悪い冗談だろう」とインタビューに答えている。これはジョン・ロメロが自分のスタッフの力量を知らずに、安易な発想で公言したからだと思われる(スタッフの7割は潰れた元7th Levelという平面RTS(リアルタイムストラテジー)制作会社の社員であり、QuakeのようなFPS系のゲームを作った経験がなかった)。

Ion Stormは97年の6月のE3(Electronic Entertainment Expo)で、大刀のゲームプレイデモを発表した。しかし、そのグラフィックはソフトウェアレンダリングで時代遅れの感が否めず、あまり印象的なものではなかった。一方、id SoftwareはQuake IIを携えてE3に発表しに来ていた。Quake IIは当時は高度なグラフィックを持つゲームとして話題を呼んだ。これを受けてロメロはスタッフの技量が劣っていることを悟る。そして当初の発売予定日だったクリスマスを過ぎると、ロメロは思い切って大刀のグラフィックエンジンをQuakeエンジンからQuake IIエンジンに切り替えることを発表。発売は1998年に変更することにした。

Quake IIが発売された後、ロメロはid SoftwareからQuake IIのエンジンを受け取り、大刀の作り直しに取り掛かった。最初はQuakeの発展系だから新しいエンジンに慣れるのもそう難しくはないだろうと思っていたようだが実際はQuake IIと従来のQuakeはソースコードが全く違い、エンジンを切り替える事はそう容易ではないと分かった。そのため、ジョン・ロメロと彼のチームはQuake IIエンジンのソースコードに慣れるまで約11ヶ月もの歳月を要することになった。

98年頃から、Ion Storm内部の士気が低下し始めた。上記に述べたロメロの件もあるが、7th Level出身のトッド・ポーター(Todd Porter)が元7th Levelの社員を強引にIon Stormに引き入れ、そのため開発費も日増しに増えていくようになったのが原因である。更に、その膨大な資金にあやかって、ポーターは7th Levelで開発を断念していたRTSゲームであるDominionの製作を強引に推し進めた。こんなことが出来たのは、言うまでも無くポーターが会社の上役になっていたからである。そしてDominionが発売にいたるが、RTS系のゲームとしては今では伝説的とも言えるスタークラフトがDominionの発売日と同じ日にデモをリリースしたせいもあり(その結果ドミニオンはあらゆる側面でスタークラフトのデモと比較された)多くのメディアから出来の悪いグラフィック及びゲームシステム及びストーリーに関して(要するに全て悪かった)酷評の嵐を受け取った。このゲームソフトは最終的に6000本以下しか売れず、これが当初期待を集めていたIon Stormの看板に傷を付けたのは言うまでもない。

Ion Stormは1999年1月までには、なんとかQuake IIエンジンの扱いにも慣れてきていた。そのためか、「2月15日に製品版を発売する」という発表をした。この日程はずれたものの、3月にゲームのデモがリリースされた。しかしそれはモンスターや敵兵士は一切出て来ず、マルチプレイのみのデモであった。しかもその内容はDeathmatchだけという、まるでエンジンが動くかどうかのサンプルでゲーム性は皆無というようなものであった。そのためか、デモを待ち望んでいたファンは大いに落胆した。

デモが失敗だったと認識したIon Stormは、次なるE3に向けて新たなデモ版の開発に取り掛かった。それは今まで平坦なマップだったのを、地面に高低などのリアルさを付け、フレームレートを12まで上げることに成功した(ちなみに、ファーストパーソン・シューティングゲームにおいてフレームレートは最低30は必要)。しかし開発が長引いたのか、スポンサーのアイドスはIon Stormに2500万ドルもの大金を融資し、Ion Stormと揉めていた。アイドスはDominionの失敗も兼ねてIon Stormの株を強引に取得し、Ion Stormを傘下においた。そしてDominionの失敗や、数々のスキャンダル(電子メールによる内部告発。ポーターが放漫な態度で開発者を見下していたり、自分の地位を自慢したり、Dominionや大刀の売り上げ本数の安易な予想をしたりしたこと)を踏まえてポーターともう一人“Jerry O'Flaherty”という人物(社内の軋轢を生んだ元凶と思われる人物)を解雇した。

1999年の12月17日には大体完成はしていたので、あとは数々のバグや、サイドキックの人工知能の修正、バランス調整などの補修のみとなった。しかし、それらの補修は当時のスタッフのレベルでは容易に修復することが困難であった。しかもそこにアイドスからの圧力が掛かり、すぐに発表せざるを得ない状況まで追い込まれていた。そして2000年4月21日に、大刀は正式なデモ版を発表、5月23日に製品版を発表した。

Deus Ex

1997年当時、ロメロは多額な資金を蓄えていたため大刀の製作の他に、新たにデザイナーやプログラマーを雇うことにも専念していた。そしてその中に、かつてSystem Shock 2を開発し大ヒットを飛ばした、Looking Glass Studiosのウォーレン・スペクター(Warren Spector)がいた。彼はLooking Glassの解散後、新たに小さな会社を立ち上げてスポンサーを探していたが、ロメロの出した好条件をのみ、Ion Stormの一社員となった。しかし彼は華やかなダラスの高層ビルとは距離を置き、オースチンの支社で活動することを決めた。その後、彼は93年頃から構想を抱いていたDeus Exの開発に取り掛かる。

やがて大刀が発表され、その約一ヵ月後にDeus Exも発表された。発売日がほぼ同じ時期で、しかも同じ制作会社ということもあってか、数々のメディアでどちらのゲームが良いゲームかといった比較がなされた。

初期は宣伝効果もあってか、大刀が話題沸騰していたが、その酷評と共に話題性は一気に無くなり、逆に優れたゲームシステムを導入したDeus Exが持ち上げられ、数々の賞を受賞した。そのせいか、当時は「2000年における史上最高の作品と史上最低の作品が同じ会社からリリースされた」と話題を呼んだ。

ビデオカード

大刀はQuake IIエンジンを使用しているため、OpenGL対応ドライバ若しくは3dfx対応ドライバが動かすのに必須。しかしQuake IIの場合、たとえどちらのドライバに対応していなくてもソフトウェアモードで動かせるのだが、大刀はソフトウェアモードでは動かせない。また大刀が発売された当初は、3dfxは基本的に非対応になっており、対応させるには設定ファイルなどを書き換えるなどして手動で対応させなくてはならなかった(1.1パッチを適用すれば、メニューから選択可能)。現在では3dfxドライバは殆ど使われておらず、このゲームを動かす際はパソコンがOpenGLドライバ対応になっていることが望ましい。しかし既にOpenGLドライバの普及率も低下しつつあるので、OpenGL非対応のパソコンが少なからずあるゆえに動かせないという可能性がある。

ニンテンドウ64及びゲームボーイカラー

ニンテンドウ64版に関しては、Windows版同様ファーストパーソン・シューティングであるが、Windows版でかなりの問題を抱えていたサイドキックのシステムを排除し、バグを全て除去し、メモリ制限でマップを短くしたものである。グラフィックの解像度は酷く、後に発売された拡張パックを導入しなければ人の顔などの見分けがつかないほどである。それゆえメディアの評価も良くなく、数々のゲーム進行における問題を抱えていたWindows版よりも低いところが多い。

ゲームボーイカラー版は、見下ろし型ロールプレイングゲームの形がとられている。ゲームボーイカラー版に関しては評価は普通で、あまり批判などは受けなかった。後にロメロのサイトでエミュレータ及びゲームデータのロムが配布されている(外部リンクの“ジョン・ロメロの大刀のサイト”参照)。

いずれもコトブキシステムが移植・製作を担当している。

登場人物

ヒロ・ミヤモト

このゲームの主人公。2455年の京都で剣術道場を開き、日々剣の修行をしている。剣だけではなく、銃火器の扱いにも長けている。トシロウ・エビハラに頼まれ、大刀とミキコ・エビハラを救出するためカゲ・ミシマの要塞へと向かう。

ミキコ・エビハラ

トシロウ・エビハラの娘。トシロウから真実を聞かされ、大刀を取り返しに基地へと潜入するがあえなく拘束される。やがてヒロに助け出され共に行動するようになる。サイドキックの一人。

スーパーフライ・ジョンソン

かつてはカゲ・ミシマの要塞で警備員として働いていたが、カゲ・ミシマの放漫な態度に嫌気が差し蜂起する。しかしそれは失敗し、やむなく拷問にかけられる。後にヒロに助けられ、共に行動するようになる。サイドキックの一人。

カゲ・ミシマ

かつてトシロウ・エビハラが得た名声を、大刀を奪ってその時空を超える能力を駆使して歴史をすり替え、現在は彼が富と名誉を我が物にしている。これはかつて戦国時代の復讐も兼ねている。

トシロウ・エビハラ

カゲ・ミシマに名声を奪われ、更に疫病にかかりワクチンも手に入らず、もはや死を待つだけとなってしまった哀れな老人。ヒロに希望を託すが、それがカゲに知られあえなく暗殺される。

ミヤモト・ウサギ

かつて戦国時代に将軍ミシマ・オオサカに命令され大刀を鍛え上げた人物。後に大刀をエビハラ一族に託しオオサカを撃破するものの、エビハラ一族の裏切りに遭い大刀を奪い返すがあえなく殺されてしまう。それから何百年の時を隔てて、要塞に乗り込むヒロの前に亡霊として現れ、何かとアドバイスをする。

ミシマ・オオサカ

戦国時代に巨大な勢力を誇った将軍。エビハラ一族が勢力拡大の癌になるためウサギに大刀を作らせるが、ウサギの裏切りに遭いエビハラ一族に破れ死亡。

エビハラ・インシロウ

戦国時代、巨大な勢力を誇る武将、ミシマ・オオサカに唯一楯突いた武将。ウサギの作った大刀を借り、少数の部隊でオオサカの軍を破り天下を統一する。大刀は最初ウサギに返すつもりが、その秘められた力に魅了されウサギに大刀を返さなくなり、それに怒りを覚えたウサギによって大刀を取り返され、火口に投げ捨てられてしまう。

武器

武器は全部で25種類用意されているが、それらは各エピソードにそれぞれ6~7個振り分けられ、他のエピソードでは使えない。またマルチプレイに関しても、その時代の武器が適用されるのでプレイ中は6~7個の武器しか使用出来ない。また武器には自爆するものが多数あり(25種のうち15種)、それによって自分やサイドキックにダメージが入り死にやすいというのがある。数々のレビューでもそのことが指摘され、武器のユニークさを狙ったはいいものの、それが裏目に出てしまった感がある。またロケットジャンプの出来る武器が多いので、トリッキーな動きで対戦する試合がよく見られる。

(サ)印はサイドキックも装備出来る武器。
(ロ)印はロケットジャンプ可能な武器。
大刀

京都の終盤で手に入る、このゲームの主役とも言える宝刀。この武器はレベルが設定されていて、使えば使うほどその大刀に経験値が振り込まれ、より強力になり振りも速くなる。ただし、その場合は自分に経験値が入らないので注意。

  • レベル2:剣の周りが弱い青色に光る。
  • レベル3:剣の周りが強い青色に光る。
  • レベル4:剣の刃が白色の光を帯びる。
  • レベル5:剣が青色っぽくなり、全ての光が強調される。

京都

Disruptor Glove N/A

素手で殴る攻撃。弾無し。電磁パルス効果が付き、ロボット系に若干ながら高いダメージを与える。また、あるアイテムにより一時的に攻撃力を増大させることも出来る。弱点は普通の敵に弱いことと、攻撃範囲が狭いこと。

Ion Blaster (サ) (ロ) 100

名前からしてプラズマを発射する武器。発射された緑色の弾は壁で跳ね返り、それを利用して敵を物陰から攻撃するという方法も可。ただし、壁の正面で撃ったり水中で撃つと自爆する。尚、水中での爆発で敵にダメージを与えられるが、攻撃力は低い。連射が効き、弾数も豊富。

C4 Vizatergo (ロ) 25

設置型グレネードランチャー。撃つとプラスチック爆弾が目標点に張り付き、動くものが近づくと爆発する。動くものとは敵のみならず主人公やサイドキックも含まれ、当然ダメージも受ける。また、貼り付けた後でC4 Vizatergoの割り当てられている武器のキーを押して爆破することも出来る。

Shotcycler-6 (サ) (ロ) 75

6連射式ベルトアクションショットガン。撃つ時少々間が空き、それから一気に6回弾を撃ち出す。この武器は撃つと反動が来るので、自爆無しに大きくジャンプする際に利用することも一応可能である。

Sidewinder (ロ) 50

2連装小型ロケットランチャー。撃つと2本のロケットが螺旋を描くようにして飛んでいく。攻撃力は高く装填速度が速いが、サイドキックが爆風に巻き込まれる可能性があるので注意して使う必要がある。尚、2本同時に発射するので当然弾は一回の発射につき2発消費する。

Shockwave 10

巨大な弾を放つ大砲。撃つと青い弾が放物線を描いて飛び、一定の時間になると青い衝撃波を出して範囲内の動くものを全て一撃で消滅させる。この衝撃波は範囲がかなり広いので、サイドキックがいる場合はおそらく使うことが出来ないであろう武器。

ギリシャ

Discus of Daedalus (サ) 10

円盤型ブーメラン。投げると敵に当たるか、一定の距離に達すると自分の手元に戻ってくる。また、接近戦では斬り攻撃になる。攻撃力はさほど高くないが、連射がそこそこ早い。サイドキックに持たせれば、弾の心配をしなくて済むようになる。オブジェクト等に挟まったりして戻ってこられなくなった場合、消滅することもある。

Venomous (サ) 75

先端にの頭が二つくっついた武器で、緑色のの弾を弧を描くようにしてを発射する。これは相手を毒状態にし、暫くの間ダメージを与え続けられるが攻撃力は低い。また自爆の概念もあるので、当然自爆した場合は自分が毒状態になる。ちなみに近距離戦では蛇が敵に噛み付いて攻撃をする。弾も比較的豊富。サイドキックがこの武器を手に入れた場合、優先的にこちらを使用する。弾は弧を描くが、非常に上手く当てる。

Sunflare 20

火炎瓶。投げると周囲にが散り、範囲内の敵に攻撃をする。ただし炎は燃え移らず、炎が存在する場所しか攻撃判定が無いのでそこを抜けられたらダメージを与えられない。直撃させれば結構なダメージを与えられる。ちなみに、自分が炎のある場所に入ると当然ダメージを受ける。

Hades Hummer (ロ) N/A

巨大な金槌。地面に叩きつけ、その地響きによる衝撃波で敵を攻撃する。攻撃力は高く、無限に使えるのだが自分にもダメージが入るので実質無限には使えない。また、この武器でしか倒せない敵が存在する。一応直接叩いて攻撃することも出来るが、振り上げに時間が掛かるので至難の技。

Poseidon's Trident (ロ) 50

ポセイドンの三又をモチーフにした武器で、撃つと青いエネルギー散弾を発射する。これは爆発の判定があり、敵をまとめて攻撃できるという利点があるが、近距離で攻撃すると自爆するという欠点を兼ねている。連射もそこそこ効き、攻撃力も高いのでメイン武器になりやすい。

Eye of Zeus 5

敵を自動で感知し、稲妻を直撃させて一発で葬り去る武器。敵が大量にいる場合、一回の攻撃でその全てにダメージを与えることも可。ただし、周りに敵がいなければ自分に落雷し、場合によっては死亡する。後半からまとめて弾が置いてあることが多いが、ストック数が少ないのであまり意味が無い。

ノルウェー

Silver Claw (サ) N/A

近距離専用の鋭い爪を持った手袋。攻撃力は高いが近距離攻撃専用なので、これで戦う場合は敵に近づくというリスクが発生する。また、ある敵に止めを刺す際に使う。サイドキックではスーパーフライ・ジョンソンのみ装備可。

Bolter (サ) 50

小型ボウガン。攻撃力は比較的低いものの、連射が利き弾速が速いのでかなり使いがてがいい武器。弾も豊富だが、低攻撃力の武器では少ない方。

Ballista (ロ) 25

大型の爆発性ボウガン。連射は利かないものの、攻撃力が高く爆発する。当然近距離で攻撃すれば自爆するが、反動もあるためロケットジャンプとして使うことも可。

Stavro's Steve (ロ) 25

赤い宝石が埋め込まれている杖で、撃つと爆発性の火炎弾を発射する。火炎弾は壁などにぶつかると、いくつかの破片になって四方八方に散る。弾速は遅いが、攻撃力と弾の大きさに優れている。弾速が遅いゆえに自爆する傾向が若干強い。

Wyndrax's Wisp 25

撃つと電撃弾を発射する杖で、当たった敵はダメージを一定時間受けると共に身動きが取れなくなる。敵の身動きが取れない間に他の武器で攻撃するという手もある。

Nharre's Nightmare 50

これは一定の量の敵を倒すと使えるようになる武器で、使用すると円陣を描き魔物が召喚され周囲の敵味方を関係無く攻撃する。その攻撃力は凄まじく、サイドキックがその攻撃を受ければ致命的なのであまり使えない武器。また経験値も入らない上、魔物召喚時にほかの武器に変えてしまうと魔物は消えてしまう。魔物召喚時も相当隙がある。

サンフランシスコ

Colt2020 (サ) 50

ハンドガン。攻撃力は低いものの、飛距離、正確さ、連射性、弾速に優れ弾も豊富に手に入る。

Slugger (サ) (ロ) 50/15

グレネードランチャー付ショットガン。サイドキックはショットガンの機能のみ使用可。切り替えは割り当てられている武器のキーで行う。ショットガンは近距離において攻撃が強く、グレネードランチャーは目標点に素早くグレネード弾を発射する。当然グレネードで自爆する場合もある。グレネードは直接当てなければ、バウンドして爆発する。グレネードランチャーの状態で他の武器に変えた場合、この武器に戻すとショットガンの状態に戻る。

Kineticore (ロ) 100

分子の振動を停止させた冷凍弾を3発ずつ発射。これはIon Blaster同様壁に跳ね返るので、同様にして攻撃することも可。当たった敵は“凍え”状態になり、一定時間ダメージを受けるが、自分に当たると同じように凍え状態になりダメージを受けることになる。

*Ripgun (サ) 100

ドラムロール式多銃身マシンガンで、チェインガンとも呼ばれる。トリガーを引くと銃身が高速回転をし、大量の弾を乱射する。そのため弾の消費が激しいが、攻撃力が高くすぐ着弾するのでかなり使える。発射時や連射時の隙が無いので、ある意味真の最強兵器。

Novabeam 200

巨大なビーム発射装置で、肩に背負って装備する。撃つと強力なオレンジ色のビームを発射し、どんな距離の敵でも攻撃することが出来る。強力ではあるがエネルギーの消費が激しいため、乱射することはあまり出来ない。また照射し続けることは出来ず、一定の間隔で攻撃が空くので隙が多い。

Metameser 3

小型固定砲台で、仕掛けて敵が近づくと攻撃力の低いビームを発射する。一定時間が過ぎると、ビームを乱射し始め、最終的に自爆する。

ブーストアイテム

ブーストアイテムとは、取得すると一時的に該当するステータスを最大値に上げてくれる。取った時点で発動するので、マップを考慮して取得する必要があるが、シークレットエリアなど入り組んだ場所に多く置いてある。ちなみに、該当するステータスにポイントが最高値まで振り込まれていた場合は何も効果が無い。

Power

緑色のの様なオブジェクトで、一時的に攻撃力上昇。

Attack

赤色の注射器の様なオブジェクトで、一時的に攻撃速度上昇。

Vitality

紫色の十字架の様なオブジェクトで、一時的に体力を350にする。効果が切れると、元のステータスが350ではない場合体力が減少していく。

Speed

黄色のの様なオブジェクトで、一時的に移動速度上昇。敵から逃げたりする際に有用。

Acro

青色の稲妻の様なオブジェクトで、一時的に跳躍力上昇。シークレットの取得や上の階へのショートカットなどに使える。

アイテム・オブジェクト

ステージによってアイテムのデザインや効果が大きく変わる。それ以外は一般的なFPSと同じ。

京都

SMALL HEALTH

Quakeのものとデザインが似ている回復薬。25ポイント体力回復。

BIG HEALTH

上記と同様、Quakeものとデザインが似ている回復薬。50ポイント体力回復。

HOSPORTAL

各エリアに配置されている体力回復装置で、一定時間内の範囲で使用するプレイヤーの体力を回復していく。おおよそ75ポイントが平均回復量。Getのコマンドでサイドキックも使用出来る。

HEALTH TREE

木の実が生っている。1個につき10ポイント体力回復出来、全部で5個生っている。下水道内にも生えている。

CHROMATIC

金属製の未来型。アーマー値 +100。

PLASTEEL

赤い鎧で、DOOMの主人公のものとデザインが似ている。アーマー値 +200。

ギリシャ

LIFE FLASK

聖水が入っているで、25ポイント体力を回復する。

LIFEWATER FOUNTAIN

聖水が湧き出す井戸で、Hosportalと仕様は同じ。

SILVER

古代兵士の銀製の鎧。アーマー値 +150。

GOLD

古代兵士の金製の鎧。アーマー値 +200。

HORN

角笛。イベントアイテム。

DRACHMA

金貨。イベントアイテム。

RUNE

ルーン文字が刻まれたイベントアイテム。それぞれA、E、G、I、Sの5種類ある。

ノルウェー

HEALTH FLASK

魔法の液体が入っている銀色のフラスコで、25ポイント体力を回復する。

HEALTH CRATE

十字架のデザインが施されている黒色の箱で、50ポイント体力を回復する。

CHAINMAIL

中央に髑髏のデザインが施してある鎧であるが、見た目は鎖帷子とは程遠い。アーマー値 +100。

BLACK ADAMANT

上記のものとデザインは似ているが、黒色で中央に魔物のデザインが施してある。アーマー値 +250。

HEXAGON KEYSTONE

六角形の赤色の縁で彩られたイベントアイテム。

TRIGON KEYSTONE

三角形の緑色の縁で彩られたイベントアイテム。

QUAD KEYSTONE

正方形の青色の縁で彩られたイベントアイテム。

LIGHTNING KEY

稲妻のデザインが施されている鍵。イベントアイテム。

SKULL KEY

髑髏のデザインが施された鍵。イベントアイテム。

WYNDRAX's SPELLBOOK

ワインドラックスを召喚する際に使用する本。イベントアイテム。

PURIFIER TIP

聖剣・Purifierの剣先の部分。イベントアイテム。

PURIFIER BLADE

聖剣・Purifierの中央部分。イベントアイテム。

PURIFIER HILT

聖剣・Purifierの柄の部分。イベントアイテム。

サンフランシスコ

SMALL HEALTH

赤十字が施してある救急箱で、25ポイント体力を回復する。

Big Health

緑十字が施してある救急箱で、上記よりも若干サイズが大きい。体力を50ポイント回復する。

DRUG BOX

大型の箱の中に治療キットが3個セットされており、それぞれ30ポイントの回復量を持つ。

KEVLAR

ケブラー製の防弾チョッキ。アーマー値 +100。

EBONITE

エボナイト製の重装甲の鎧。アーマー値 +200。

BOTTLE

ウイスキーボトル。イベントアイテム。

CHARCOAL

木炭。イベントアイテム。

SALTPETER

化学薬品の入った試験管。イベントアイテム。

SULPHER

茶色の袋。イベントアイテム。

BOMB

手製の爆弾。イベントアイテム。

敵キャラクター

これらもステージによってデザインや攻撃手段が変わってくる。しかしこれらはマップのデザインの出来に大きく依存し、良し悪しがステージによって大きく変わる。

京都

BATTLEBOAR

黄色い戦車型のロボット兵器で、ロケットを発射してくる。上記の記述のように、この面での敵の攻撃力は脅威なのでサイドキックが直撃若しくは爆風に巻き込まれると致命的になるので気をつける必要がある。また相当耐久力があり、威力が高い武器を駆使する必要がる。

BRAIN

これはモンスターというよりもオブジェクトに近いもの。ステージ最後のボスので、培養カプセルに守られているため攻撃することも、攻撃を加えることも出来ない。

CAMBOT

これもオブジェクトのようなもの。普段は下方にライトを照らしながら空中を浮遊しており、Hiroやサイドキックを見つけ次第ライトを赤く点滅させアラームを鳴らす。攻撃はしてこなく、耐久力も低いので簡単に破壊できる。勿論経験値も入る。

CRYOTECH

気温の低い研究室にいる、対放射能用のようなスーツを着た兵士。液体窒素を詰めたタンクを背負い、プレイヤーに冷凍の霧を発射してくる。当たると通常のダメージの他に凍え状態にしてくる。

FROGINATOR

序盤から襲い掛かってくる、型のロボット。体型が小さく、すばしっこいので攻撃を当て辛い。また毒液を口から発射し、当たった場合プレイヤーは毒状態になる。耐久力は低いが、かなり厄介な敵。

INMATER

セキュリティロボット。耐久力が高く、片方の腕からレーザーを発射し、もう片方の腕で近づいたプレイヤーを殴りつける。双方の威力は凄まじく、近・遠距離での攻撃に優れているので非常に手強い。

LASERGAT

固定砲台。プレイヤーが近づくとセンサーが反応してレーザーを連射してくる。あまり耐久力は無いので、被弾しなければ楽に倒せるが、他に敵がいた場合は脅威となる。

MISHIMA GUARD

警備兵。ピストルを所持し、単発発射で攻撃してくる。単体若しくは集団でおり、集団の場合は見え辛い場所に配置されている場合もある。体力は低い。

PRISONER

研究所に閉じ込められている囚人。檻を開けるとプレイヤーに襲い掛かってくる。しかし体力は低く、素手で殴ることしかしないので弱い。一応経験値は入る。

PROTOPOD

下記のROBOSKEETが入っている。孵化させる前に破壊することも出来る。

ROBOSKEET

序盤から襲い掛かってくる、巨大な。体力・攻撃力共に低いが、集団で襲ってくる上すばしっこい。蛙と共に評判の悪いモンスターとして非難を浴びた。

RAGEMASTER

耐久力の高いロボットで、近づいたプレイヤーに殴りかかってくる。足が速く攻撃力が高いので、たとえプレイヤーが逃げてもサイドキックがやられてしまう可能性がある。

ROBOCROX

水中に潜むロボット型の。足が遅いもの、攻撃力と体力があり、また水中にいるので見つけにくい。うっかり気づかずに水中に入り、体力を大幅に削られることもある。微妙ではあるが、一応確認は出来る。

ROCKGAT

固定砲台。センサーが反応してプレイヤーにマシンガンを連射してくる。レーザー砲台よりも威力は低い。

SLUDGE MINION

下水道のヘドロに配置されているセキュリティロボットで、プレイヤーを見つけ次第ロケットを連射してくる。一発の威力が高く、最初の面にもかかわらず大量に連射してくるのでかなり難易度を上げる要因になってしまった。

SURGEON

研究員。攻撃はしてこないが、一応モンスターとして扱われている。それゆえ殺すと経験値が入る。プレイヤーが銃を撃った場合、怯えて逃げたり頭を抱えたりする。

TRACKATTACK

固定砲台。威力の高いレーザーを発射してくる。耐久力もある。

DEATHSPHERE

空中を浮遊しているセキュリティロボットで、プレイヤーを発見次第レーザーを発射してくる。

THUNDERSKEET

超大型の蚊で、中ボスに当たる。大量のRoboskeetを引き連れて空中から出現し、毒の鱗粉を降らせて攻撃をしてくる。攻撃力は低いものの、戦うマップの構造や大量のRoboskeetにより戦闘を難しく設定されている。

ギリシャ

SPIDER (SMALL)

京都での蛙に相当する、少し大きめな蜘蛛。集団で現れ、近距離で噛み付いてくる。攻撃力は低く、体力も無いので経験値を稼ぎやすい。

SPIDER (LARGE)

かなり大きめな蜘蛛で、基本的に上記の蜘蛛と大差無い。体力と攻撃力は若干高くなっている。

CENTURION

を持った古代兵士で、遠くから槍を投げ近くでは槍で突いて攻撃をしてくる。集団でいることは少ない。

FISH

水中にいる魚。攻撃もしてこない上、倒しても経験値に加算されず、モンスターの数には入らない。オブジェクトのようなもの。

GRYPHON

その名の通りグリフォン。空中から現れ、爪で切り裂いて攻撃をしてくる。大きいため、かなりインパクトがある。

HARPY

翼の生えた全裸の女性Serious Samに出てくるものと似ており、空中から現れ矢を放って攻撃をしてくる。

SATYR

近づいて爪で引っ掻いてくる魔人。足が速く、自爆しやすいという武器の欠点を生かして突撃してくる。

SEAGULL

。魚と同じく空中を飛んでいるのみで攻撃はしてこない。また倒しても経験値は入らない。

SKELETON

剣と盾を装備した、骸骨兵士。基本的に剣で斬りかかってくる。足は速いものの、攻撃力や体力が低い。

THIEF

顔を黒頭巾で隠した、足がの盗賊。足が速く、持っている短剣を投げて攻撃をしてくる。

CARYATID COLUMN

巨大な銅像。足は遅いが攻撃力は凄まじく、また通常の攻撃は一切効かない。

CERBERUS

このステージでの中ボスに相当するケルベロス。体力が異常なほどあり、また致命傷な程の近距離攻撃を仕掛けてくる。足も相当速い。

ノルウェー

BUBOID

序盤に出てくるゾンビ。足が遅く、攻撃力も低く、体力も無いが、攻撃を受けると毒状態になってしまう。たまに地面から突然這い出てくることもある。

DOOMBAT

空中から襲ってきて噛み付いてくる蝙蝠。体力も攻撃力も無いが、すばしっこいので攻撃を当て辛い。

DARDIC DWARF

ドワーフ。集団で現れ、を投げて攻撃をしてくる。

FLETCHER

弓兵で、遠くから長弓で攻撃をしてくる。射程距離が長く、見え辛い所から狙撃してくる場合がある。

HELLKNIGHT

炎を纏った剣を持つ兵士。剣先から地を這う炎を出して攻撃をしてくる。攻撃力が高いが素早くは無い。

LYCANTHIR

狼人間で、走ってきて引っ掻いて攻撃をしてくる。また倒してもすぐに蘇ってしまう。

PLAGUE RAT

京都の蛙、ギリシャの蜘蛛に相当する。近づいて噛み付いてくるのだが、これを受けると毒状態になってしまう。体力は無いものの素早い。

ROTWORM

短いのような敵で、上記の鼠と性質は殆ど同じ。ただしこちらの方が全体的にステータスが高い。また中距離から毒攻撃を仕掛けてくるので、鼠よりもやりくりしにくい。

VOLTAIC VALKYRIE

ワルキューレ。巨大な斧を装備し、電撃を放って攻撃を仕掛けてくる。後半辺りからよく出てくる。

DRAGON

このステージでの中ボスに相当する。巨大で強力な火の玉を口から放出して攻撃をしてくる。ただし動きは遅い。

サンフランシスコ

PRISONER

囚人。京都と同じく檻に閉じ込められており、プレイヤーが檻に入るか、檻を開けた際に攻撃してくる。攻撃方法は若干変わっており、近距離では素手で、中距離では石を投げて攻撃をしてくる。

FLYING CHAINGUNNER

ジェットパックを背中に背負った雇われギャングで、腕に装着されたガトリングで攻撃してくる。攻撃をしているとき以外は飛び回っているので、攻撃を当てるのが難しい。

GANG ROCKETEER

ロケットランチャーを肩に背負ったギャングで、強力なロケットを発射して攻撃してくる。体力を大幅に削ってくるので、当たると致命傷になりかねない。

UZI DUDE

ウージーを装備したギャング。プレイヤーを見つけ次第連射してくる。

GANG KNIFER

両手にナイフを装備したギャング。素早く近づいて切り刻んでくる。

LABMONKEY

頭から脳が見えているゴリラのモンスター。俊足でプレイヤーに近づき、殴りかかって攻撃してくる。体力もそこそこある。

NAVY SEAL ROCKETEER

両肩にロケットランチャーを装備したネイビーシールズ。ただでさえ威力の高いロケットを高い発射レートで発射してくる。普段はコンピュータルームで操作しており、プレイヤーに気付くまで攻撃をしてこない。

NAVY SEAL CAPTAIN

ショットガンを装備したネイビーシールズで、集団か若しくはNAVY SEAL ROCKETEERと一緒にいることが多い。近距離で攻撃を受けると体力を大幅に削られる。

NAVY SEAL COMMANDO

両手首にマシンガンを装備したネイビーシールズ。動きが素早く、また連続で攻撃を受けると致命傷になりかねない。

NAVY SEAL SHOTGUNNER

ショットガンを装備した女性のネイビーシールズ。Captainよりも体力が高い他は殆ど性能は同じ。コンピュータルームで操作していることが多い。

GREAT WHITE SHARK

その名の通り。水中に大量におり、プレイヤーに近づいて噛み付いてくる。泳ぎは素早く、体力もあるので、近づかれると危険。

サイドキック

サイドキックは、プレイヤーが命令するためのボタンを押すと、そのボタンの命令に沿って動く。

命令コマンド一覧

Come

文字通りついて来させる。敵に遭遇した場合は戦ってくれる。

Get

アイテムなどを取らせる。弾薬やライフはプレイヤーが面倒を見なければならないので、サイドキックの弾が切れたり死にそうだと感じたら、弾薬や回復アイテムを取らせなければならない。

Attack

カーソルで指定した敵を攻撃させる。

Stay

その場に留まらせる。サイドキックはやたら死に易いので、敵から見えないところに留まらせて、その間に自分で敵を片付けるということが出来る。

Backoff

サイドキックを自分の後ろに下がらせる。サイドキックはプレイヤーの向きを基準にしているので、命令した後プレイヤーが敵に背を向けると、サイドキックが敵に攻撃しに向かってしまうので注意。

基本的に使うコマンドは“Come”“Get”“Stay”の3つだけという意見が多い。他のコマンドを用いた場合、かなりのリスクが伴うということで。また、用意された難所は軽々と潜り抜けてくれるものの、少しの段差で通れない等の事象が発生した場合、命令が度々効かなくなる。更に敵に遭遇した場合、弾薬の数を考えず乱射するので弾切れを起こしやすい。

ベータ版

ジョン・ロメロのサイトでは、Pre-Alphaという名目で大刀のベータ版が配布されている。これはQuake 2エンジンに転向する前の、初期のQuakeエンジンで作った試作品である。起動するにはOpen GLドライバが必須。またプレイする際には、マップ名を添付されている説明書の通りに入力してマップを読み込ませる必要がある。 全体的にグラフィックは劣るが、最終版の雰囲気は残してある。またベータ版でしか見られないようなシチュエーションや武器、敵キャラクターなどもある。 ゲーム内容はYoutubeなどで見ることが出来る。

外部リンク