別府タワー
別府タワー | |
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情報 | |
旧名称 | 観光センターテレビ塔 |
用途 | 観光 |
施工 | 梅林建設[1] |
管理運営 |
管理:カイセイ・プロパティーズ株式会社 運営:開世通商株式会社 |
構造形式 | 鉄骨鉄筋コンクリート構造 |
階数 | 17階 |
高さ |
100m(展望台は55m) 建設当初は100mその後は90m、2022年11月23日100mに復元 |
駐車台数 | 100台(第1、第2併せて) |
竣工 | 1957年(昭和32年) |
所在地 |
〒874-0920 大分県別府市北浜三丁目10-2 |
座標 | 北緯33度16分54秒 東経131度30分20.8秒 / 北緯33.28167度 東経131.505778度座標: 北緯33度16分54秒 東経131度30分20.8秒 / 北緯33.28167度 東経131.505778度 |
文化財 | 登録有形文化財 |
指定・登録等日 | 2007年10月2日 |
別府タワー(べっぷタワー)は、大分県別府市にある観光塔である。旧名、観光センターテレビ塔(かんこうセンターテレビとう)。高さは100m。名古屋テレビ塔、通天閣に次ぎ、日本で3番目に建てられた高層タワーで、別府観光のシンボルとして親しまれる。登録有形文化財(2007年10月2日登録)。
概要
名古屋テレビ塔、通天閣、さっぽろテレビ塔、東京タワー、博多ポートタワーを設計し、「塔博士」とも呼ばれる建築構造家・内藤多仲のタワー六兄弟のひとつで、日本で3番目に建造されたタワーである。
東京タワー完成の1年前にあたる1957年3月20日から開催された別府温泉観光産業大博覧会の目玉施設として建設が構想され、当時の別府市長脇鉄一らが立ち上げた別府観光開発株式会社が建造した。しかし、資金繰りの関係から開幕には間に合わず、閉幕直前の5月10日に完成した。建造費用は2億8000万円。完成時の従業員募集では、希望者が数千人集まったという。
このタワーは当初電波塔としての利用が予定されていたが、大分県下の各放送局は別府市の十文字原高原に十文字原テレビ・FM放送所(1959年開局、標高469m)を建設したため、その役割を果たすことはできなかった。しかし、1960年代に入ると年間100万人に及ぶ観光客と修学旅行生で賑わい、観光スポットとなった。
1970年代に入ると、隣接する国道10号の拡幅工事により敷地の一部が削られるなどして入場者数が減少。1987年、大きな収入源だった広告ネオンサインの契約が打ち切られたため、経営危機に陥り解体撤去も検討されたが、翌1988年、タイホーレジャーグループが会社を買収し、解体を免れた[2]。その後、広告ネオンサインは朝日ソーラーを経て、2002年〜2022年5月はアサヒビールと契約していた[3][4]。
2007年5月10日から6月10日までの期間、50周年の記念写真展「別府タワー懐かしのパネル展」が行われ、建設中のタワーや移り行く別府の風景の白黒写真が展示された。
2021年3月、県内で稲積水中鍾乳洞や別府アートミュージアム等を運営する不動産・観光事業会社・開世通商株式会社が別府タワーを買収した[5]。
2022年5月10日から大規模改修を行っている[6][7]。その一環で、展望台は8月22日から営業を休止し、12月下旬から2023年(令和5年)1月頃に営業を再開する予定[8][9]。
大分県の省電力キャンペーン「121万人夏の夜の大作戦~キャンドルナイト~」の協力企業であり、一年に一度だけ、広告ネオンサインを含む全照明が消される。
施設
鉄骨鉄筋コンクリート構造の建物の上に塔を組んだ構造である。タワー完成時の高さは100mであったが、後にアンテナなどを取り外したため、90mとなっていた[10]。2022年11月23日に避雷針を付け替え、現在の高さは100mへと復元している。秒速160mの台風にも耐えうる構造となっている。
展望階
建物階
空きスペースにはテナントを誘致する計画である[6]。
- 5階 - キタハマデッキ〜空と光のテラス〜、中間展望デッキ[6]
- 4階 - クイーンズエコー(カラオケ)[11]
- 3階 - 空室
- 2階 - 別府アートミュージアム(美術館)[12]
- 2階 -カイセイグループ本社[13]
- 1階 - CREOLE CAFE(レストラン・バー)[11]
- 1階 - 空室
沿革
- 1956年8月13日 - 別府観光開発株式会社設立。
- 1957年5月10日 - 観光センターテレビ塔として完成。広告ネオンサインはサッポロビール。
- 1958年4月 - 広告ネオンサインが松下電器産業(現 パナソニック)に。表示は「ナショナル」。
- 1961年1月1日 - 別府タワーに呼称変更。
- 1987年 - 松下電器産業が広告ネオンサインから撤退、経営危機に陥る。
- 1988年 - タイホーレジャーグループによる買収で経営危機を脱出。広告ネオンサインが朝日ソーラーに。
- 2002年 - 広告ネオンサインがアサヒビールに。
- 2006年 - 翌年に50周年を迎えることを記念し、登録有形文化財への登録を申請。
- 2007年
- 2010年2月16日 - 別府タワー新キャラクター「別府三太郎」発表。
- 2021年
- 2022年
所在地
- 大分県別府市北浜三丁目10番2号
交通
関連項目
- 塔の一覧
- 大分交通別大線 - 完成時、隣接する国道10号に走っていた九州初の路面電車。
- 別府温泉 - 別府タワーをシンボルとする温泉街。
- ビーコンプラザ - 1995年に完成した別府市の市民ホール。高さ125mの「グローバルタワー」がある。
- トキハ別府店 - タワー斜め向かいに立地する百貨店。
- ゴジラvsスペースゴジラ - 1994年の映画作品。別府タワーが登場している。
- 大怪獣ブゴン - 田口清隆監督の怪獣短編映画。ロケ地として登場し、ミニチュア撮影が行われた[14]。ただし、映画に使われたミニチュアは、2022年現在のアサヒビールや『ゴジラVSスペースゴジラ』当時の朝日ソーラーではなくBeppu(ベップ)という看板になっている[14]。
- Ustream - Ustreamスタジオ大分として拠点を置く。
- CHIMO - タワー3階で定期公演を行うローカルアイドルグループ。
脚注
- ^ 梅林建設110年のあゆみ 梅林建設
- ^ “観光都市の象徴 別府タワー”. 大分合同新聞 (2009年3月16日). 2022年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月20日閲覧。
- ^ “別府タワーのネオン「アサヒビール」終了 来年6月末、後継未定”. 大分合同新聞. (2021-21-21). オリジナルの2022年8月28日時点におけるアーカイブ。
- ^ “別府タワー「Asahi」消える ネオン広告の撤去作業進む”. 大分合同新聞. (2022年5月21日). オリジナルの2022年5月21日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “別府タワー開世通商に売却へ 新装オープン目指す”. 読売新聞. (2021年3月11日). オリジナルの2021年3月10日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c d “展望台のガラスにヒビ、400枚張り替え…「64歳」別府タワー大改修へ : オンライン”. 読売新聞. (2021年12月5日). オリジナルの2021年12月5日時点におけるアーカイブ。
- ^ "国登録有形文化財〔別府タワー〕保存復元・改修工事について" (PDF) (Press release). 開世通商株式会社. 9 May 2022. 2022年8月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
- ^ “別府タワー展望台改修へ 22日から営業休止”. 大分合同新聞. (2022年8月21日). オリジナルの2022年8月28日時点におけるアーカイブ。
- ^ “「別府タワー」 改修工事で展望台の営業休止へ 22日から”. NHK 大分県のニュース. (2022年8月18日). オリジナルの2022年8月18日時点におけるアーカイブ。
- ^ “第2部<8>湯の街タワー 変化見守る(別府市)”. 読売新聞(YOMIURI ONLINE) (2014年8月1日). 2014年8月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月20日閲覧。
- ^ a b “フロアガイド”. 別府タワー. 2022年8月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月28日閲覧。
- ^ a b “「別府アートミュージアム」、19日に別府タワー2階へ移転”. 大分合同新聞. (2022年3月19日). オリジナルの2022年4月8日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b "本社移転のお知らせ|" (PDF) (Press release). 開世通商株式会社. 12 January 2022. 2022年8月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
- ^ a b “ウルトラマンタッグが別府で怪獣映画 杉の井ホテルで大規模な爆破シーンも”. 2022年5月24日閲覧。
外部リンク
- 別府タワー - 公式ウェブサイト