稲積水中鍾乳洞
稲積水中鍾乳洞(いなづみすいちゅうしょうにゅうどう)とは、大分県豊後大野市三重町にある日本最大の水中鍾乳洞。元々、稲積山の山麓に奥行きのない小さな吐出洞として開口し、自然状態で下半分が地下水面下にあった鍾乳洞である。観光開発のために排水路を掘削し、地下水位を約2m下げ、元の地下水面直下のレベルに設置した通路に沿って観光できるようにした洞窟である。今も水面下に平均深度10〜20mの空洞(鍾乳洞)が広がっている。白山川(日本名水百選;中津無礼川とも)の源流の一つをつくる日本一長い水中洞窟である。
水面下には決して形成されることのない鍾乳石類が、水面下にも生じている光景を観光路から見ることができる。また開発前には水中にあった鍾乳石類を観光路沿いで間近に見ることができ、開発前にはそれらが水中で激しく溶かされつつあった様子が観察できる。
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[編集] 沿革
- 1976年春、赤嶺時雄の依頼により佐伯ダイビングクラブが潜水調査。主洞部(水中洞)だけで500m以上、洞奥は水深60m以上に達することが判明。また赤嶺時雄により支洞(新生洞)への新洞口が発見された。
- 1976年夏、稲積総合観光(株)による開発工事の着工。
- 1976年夏〜1977年秋、稲積鍾乳洞学術調査団による学術調査[1] [2]。
[編集] 地質的概要
開発後にも行われた洞窟潜水探検によれば水中洞窟は全長1,000m以上ある。元々の鍾乳洞は氷河時代とも呼ばれる第四紀の中頃(およそ20万年前くらいか、正確には不明)に形成されたと推測される。地下水は上流約4km(直線距離)の白谷の河床から浸透する中津無礼川(白山川)の水が稲積水中鍾乳洞に湧くことが分かっている。トレーサー調査では流出までに5日を要している。
約8万5千年前の阿蘇カルデラの大噴火(巨大噴火の結果、阿蘇カルデラが形成されたのではあるが))によって洞窟前を流れる中津無礼川の峡谷が火砕流堆積物で70m以上の厚さに埋積されたために、山麓に形成されていた本洞窟の全体が水没し、水中洞窟となった。その後、現在にかけて火砕流堆積物の上部3/4が中津無礼川によって侵食されたために、水中洞窟の上半分は排水されて再び空気中に露出し、下半分はなお水中洞窟の状態を留めていたのが、観光開発前の姿である。
[編集] 見所
- 水中洞
- 仙人の淵
- 竜の牙(新・幻の淵)
- 底なしの淵
- 観光開発前は水深30mあったが、掘削時の砕石で埋められ、現在は水深7m。
- 水中の黄金石
- 幽玄の滝
- 秀麗閣(新・竜宮城)
- 鬼の岩屋
- 石筍の下部が水没時にえぐられるように溶食をうけ、無くなっているのが分かる。
- 古城
- 竜神の門(新・子宝観音)
- 新・夢のカーテン
- ヘリクタイト(新・新生ヘリクタイト)
- 雲上界
- 久遠の淵
- 示現の淵
- 地下水が湧き上がってくる奥側の縦穴と、下流側の縦穴の二つが並んでいる。佐伯ダイビングクラブによる太いロープが中央に張られている。下流側の縦穴から上方を見上げた画像。
- 新生洞
- 黄金柱
- やすらぎの池
- 仏の里
- 乱雲洞
- 名残りの池
- 大サンゴ洞
- 雲上の滝
[編集] 脚注
[編集] 参考文献
- 大分地質学会誌特別号, no.5, 1999
[編集] アクセス
[編集] 関連事項
[編集] 外部リンク
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座標: 北緯32度54分0.33秒 東経131度32分34.02秒 / 北緯32.9000917度 東経131.5427833度