丼物
丼物(どんぶりもの)とは、丼に盛った飯の上に具を載せた料理である。
歴史
日本食の中ではそれほど古い歴史をもつ食事形式ではなく、室町時代の「芳飯」が似た料理であるが、鰻丼は19世紀初めに登場し、深川丼は江戸時代末期に作られたといわれている。忙しい時に素早く食べるためにも便利な食事なので、そのような階層に広まった食事方法だった、とされる。明治初期には牛丼や開化丼、1891年に鶏肉を卵でとじた親子丼が登場した。大正時代の1913年に(ソース)カツ丼が発表された(卵とじカツ丼は1921年とされるが定かではない。詳しくは「カツ丼」の項目参照)。 このように、丼物の様式は日本で受容され、具を変えることにより次々と新種が生まれている。
食べ方
古来、日本の上流階級の食事は、主食であるご飯とおかずが別々に配膳され、それを一口ずつ口に運ぶという様式を基本としていた。今でも主食におかずを乗せることを忌避する人もいるが、イタリアのピザや、のせると挟むの違いはあってもイギリスのサンドイッチに共通した行儀作法として、これは広く認められるものである。おかずと御飯を一緒にまとめた丼物は、今では時間のかからない簡便な食事として好まれている。
丼物は蓋をして出される例が多く[要出典]、これによって短時間蒸すとおいしく食べられるとする向きもある。しかし天ぷらなど、蒸さずにカリカリとした衣の歯応えを残すほうが喜ばれる例もあり、様々である。料理屋によっては蓋をしないで出すこともある。
有名な丼物
これらの丼物の名前は、「●丼」とあるとき、「●どんぶり」という読み方と「●どん」という読み方の両方が一般的にある。ただし「カツ丼」のように片方の読み方だけがほとんどの場合もある。
- あなご丼
- あんかけ丼
- いくら丼
- 鰻丼
- ウニ丼
- 親子丼
- 海鮮丼
- かき揚げ丼
- 角煮丼
- カツ丼
- 勝手丼
- カレー丼
- 牛トロ丼
- 牛丼
- コタン丼
- 木の葉丼
- 品川丼
- しらす丼
- すき焼き丼
- ソースカツ丼
- そぼろ丼
- たたき丼
- 他人丼
- 玉子丼
- 中華丼
- チャーシュー丼
- つくね丼
- 鉄火丼
- 天津飯
- 天津マーボー丼
- 天丼
- 天玉丼
- ドミグラスソースカツ丼
- 排骨飯
- はらこ飯
- ばくだん丼
- パンカツ丼
- ハンバーグ丼
- 深川丼
- 豚丼
- 麻婆丼
- 柳川鍋
- 目玉焼き丼
- 焼肉丼
- 焼豚卵飯
- 山かけ
日本国外に由来する丼物風料理
- ガンファン(中央アジアの麺料理ラグマンの具とスープを載せた丼物風料理)
- ビビンバ(韓国の丼物風料理) 盛りつけられた具材を、食べる人間が崩してよくかき混ぜて食べる。なお、石鍋を使用する石焼ビビンバは近年の創作料理である。)
- 魯肉飯(台湾風豚丼)
- ロコモコ(ハワイの丼物風料理)