ダチョウ
ダチョウ | |||||||||||||||||||||||||||
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ダチョウ Struthio camelus
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Struthio camelus Linnaeus, 1758 | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ダチョウ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Ostrich |
ダチョウ(駝鳥、Struthio camelus)は、動物界脊索動物門鳥綱ダチョウ目ダチョウ科ダチョウ属に分類される鳥。本種のみでダチョウ科ダチョウ属を形成する。
属名 Struthio はギリシア語でダチョウの意。 往時、ダチョウはサハラ以北にも棲息し、地中海世界にもある程度馴染みのある鳥であった。 この語はまた、英語: ostrich など、ヨーロッパ各国でダチョウを意味する語の語源でもある。 種小名 camelus は「ラクダ」の意。
分布
アンゴラ、ウガンダ、エジプト、エチオピア、エリトリア、カメルーン、ケニア、ザンビア、ジブチ、ジンバブエ、スーダン、セネガル、ソマリア、タンザニア、チャド、中央アフリカ共和国、ナイジェリア、ナミビア、ニジェール、ブルキナファソ、ボツワナ、マリ共和国、南アフリカ共和国、モザンビーク、モーリタニア、リビア、西サハラ。
以前は西アジアにも分布していたが、既に絶滅したと考えられている。またオーストラリアに移入されている。
形態
全長230cm、体重135kgと現生する鳥類では最大種。
頭部は小型で、頚部は長く羽毛はない。飛行することは出来ない。翼がごく小さく退化しており、また翼を動かす胸筋が貧弱で、さらに羽毛に軸がないなど、飛行に関する構造と機能の退化が著しい。後肢は頑丈で発達し、趾は2本。
オスは胴体の羽毛が黒く、メスの羽毛は褐色。
生態
サバンナや砂漠、低木林等に生息する。1羽のオスと複数羽のメスからなる小規模な群れを形成し生活する。飛行はできないが、走行速度は速い。
食性は植物食傾向の強い雑食で、植物の葉、果実、昆虫類を食べる。
繁殖形態は卵生で、オスが地面を掘ってできた窪みに卵を産む。1羽が卵を産んだ巣に他のメスも産卵し、最初に卵を産んだメスが他のメスの卵を保護したり抱卵を行う。
特性
キック力が強力で、一説には100平方センチ当たり4.8tの圧力があるといわれる。[2]
人間との関係
食用
ダチョウの肉は赤みが強く、脂がほとんどないことから健康食品として注目されており、日本国内でも食用として観光農場などでの飼育羽数が増加している。近頃は人気が出すぎて生産が追いつかないほどである。見た目や味も近いものがあることからステーキ・焼肉・ハンバーグなど、牛肉と同じ調理方法で食べることが多い。ただし加熱しすぎると硬くなり、脂が少ないことからジューシーさに欠けるという意見もあり、好みが分かれるらしい。
卵は非常に大きいが、味は決して良くない。水っぽく、白身は火を入れても半透明でジェル状にしかならない。アフリカの狩猟民族にとっては貴重な蛋白源であるが、もっぱら子供や老人の食べ物とされ、成人が食べるのは恥とされていると言われる。卵は鶏の卵の20個分の量となる。卵殻はアートなどに利用される。
旧約聖書に、食べてはならない食品の一つとして載っているため、ユダヤ教徒は食べない。
服飾・装飾用
「オストリッチ」と呼ばれる皮革製品はダチョウの背中の部分の皮膚を利用したもので、軽くて丈夫なことを特色とし、バッグ、財布、靴などに幅広く利用されている。 外見にも特徴があり、「クィル(英語: quill)」「シボ」などと呼ばれる羽毛痕が多数ちらばり、全体として水玉のような模様を見せる。
羽は特に欧米で装飾品として利用されている。帽子の飾りに良く使われるほか、大量の羽を使用した装飾は舞台衣装に使われることも多い。なお、宝塚歌劇団のトップスターが着用する羽飾りもダチョウの羽である。
乗用
馬などと比べると乗用に適しているとは言い難いが、人間を乗せて走ることが出来る。 アメリカでは騎手を乗せたダチョウレースが開催されており、 1907年にオハイオ州のグリーンヴィルで開催されたダチョウレースで騎手を乗せたダチョウが半マイル(約800m)を1分3秒で走ったという記録がある。 日本でもオーストリッチファーム湯原でダチョウに乗ることが出来る。 一般車道をダチョウが走る場合、法律上は馬、牛、ロバなどと同様に軽車両の扱いになるはずであるが、実例が確認できないためはっきりしていない。
抗体
塚本康浩がダチョウを利用して抗体を低コストでつくることを発案した。[3]
その他
ダチョウの羽はほとんど静電気を帯びないため、OA機器のダスターや自動車のダスターにも使用される。
画像
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メス
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分布
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頭部
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卵
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サーモグラフィでの冬季のダチョウ。
脚注
- ^ アルジェリア、カメルーン、スーダン、セネガル、中央アフリカ共和国、チャド、ナイジェリア、ニジェール、ブルキナファソ、モーリタニア、モロッコの個体群のみ
- ^ 必見!目がテン!ライブラリー
- ^ http://www.jst.go.jp/pr/jst-news/2008/2008-09/page07.html
関連項目
参考文献
- 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、144頁。
- 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年、126頁。
外部リンク
- 2007 IUCN Red List of Threatened Species
- BirdLife International 2004. Struthio camelus. In: IUCN 2007. 2007 IUCN Red List of Threatened Species.
- CITES homepage
- ダチョウの飼い方と病気
- ダチョウ王国