オリバー・ターベイ

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オリバー・ターベイ
オリバー・ターベイ (2012年)
基本情報
国籍 イギリスの旗 イギリス
(イングランドの旗 イングランド)
生年月日 (1987-04-01) 1987年4月1日(37歳)
出身地 イングランドカンブリア州ペンリス
フォーミュラEでの経歴
デビュー 2014–15
車番 88
出走回数 7
優勝回数 0
ポールポジション 0
ファステストラップ 0
シリーズ最高順位 22位 (2014–15)
過去参加シリーズ
2004–06
2007
2007

2008
2009
2009–10–11
2011
2013
フォーミュラ・BMW UK
イタリア・フォーミュラ・ルノー
ユーロカップ・フォーミュラ・ルノー 2.0
イギリス・フォーミュラ3
フォーミュラ・ルノー 3.5 シリーズ
GP2 アジア・シリーズ
ブランパン耐久シリーズ
ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ

オリバー・ジョナサン・ターベイOliver Jonathan Turvey, 1987年4月1日 - )は、イギリス出身のレーシングドライバー

経歴

カート

1987年に、イギリスイングランド)・カンブリア州ペンリスPenrith)で生まれる。8歳の頃からカートに乗り始め、そのキャリアをスタートさせた。1999年には、「イギリス・カデット・チャンピオンシップ」で総合5位となる。その成績が評価されイギリス・ナショナルチームのメンバーに加わり、同年の「インターナショナル・チャンピオンシップ」で勝利を収めた。翌年の2000年は、「ジュニア・ヤマハ・ナショナル・チャンピオンシップ」でタイトルを獲得する。その後、「ジュニア・KTM・チャンピオンシップ」を経て、2002年には「ジュニア・ロータックス・クラス」の選手権で年間チャンピオンに輝いた。

カー・レーシング

ターベイは、2003年の「イギリス・フォーミュラ・ルノー・ウィンター・シリーズ」でシングルシーターデビューを果たした。この年は、「ジップ・フォーミュラ」にも出場してルーキードライバーの中では最高順位となる総合4位の好成績で終える。2004年は、「フォーミュラ・BMW UK」に参戦する。初参戦ながらも1勝を挙げ、総合7位となる。シーズン終了後は、「アジアン・F3チャンピオンシップ」にエントリーし2度ほどレースに出走している。

翌年も、チーム・SWRから「フォーミュラ・BMW UK」に参戦。シーズンを通じて優勝こそ無かったものの6回の表彰台を獲得する。総合順位は前年より1つ下がって8位となった。3年目の2006年も引き続き同シリーズに参戦し、チーム・ロックタイトに移籍する。第7戦から出走を開始した。出場したすべてのレースでポイントを獲得し、第17戦から3戦連続の優勝を果たすなど随所に速さを見せた。最終的に優勝5回、表彰台圏内10回、ポールポジション7回という昨年を大きく上回る成績を残し、総合2位でシーズンを終えた。大会終了後にバレンシアで行われた、「フォーミュラ・BMW・ワールドファイナル」ではイギリス勢の最高順位となる6位でフィニッシュする活躍を見せる。この年の「マクラーレン・オートスポーツ・BRDC・ヤングドライバー・オブ・ザ・イヤー・アワード」(McLaren Autosport BRDC Young Driver of the Year Award)においてターベイは、年間アワードを受賞している。

2007年は当初イギリス・F3選手権に参戦予定だったが、新たにヨーロッパ大陸でのレースを中心にして活動する事になった。ジェンザー・モータースポーツから「ユーロカップ・フォーミュラ・ルノー 2.0」と「イタリア・フォーミュラ・ルノー 2.0」の両シリーズに1年間参戦し腕を磨いた。2008年はイギリスに戻り、「イギリス・F3選手権」へ正式に参戦を開始する。カーリン・モータースポーツから出走し、4度の優勝を果たす走りを見せチームメイトのハイメ・アルグエルスアリに次ぐ総合2位に食い込んだ。

2009年、ターベイは「フォーミュラ・ルノー 3.5 シリーズ」への参戦を開始する。昨年に引き続きカーリン・モータースポーツから出走し、チームメイトも前年の僚友ハイメ・アルグエルスアリとなった。第3戦モナコラウンドでは初のポールポジションを獲得し、決勝レースでも首位を譲らず堂々の初優勝を飾った。ルーキードライバーの中でも最高順位となる総合4位でシーズンを締めくくった。年末からは、2009年-2010年GP2アジアシリーズに参戦している。2010年5月からはGP2の本戦へエントリーする。GP2アジアシリーズから引き続いてiスポーツ・インターナショナルから出走しシーズンを戦った。

11月16日には、マクラーレンからアブダビで行われたF1の若手ドライバーテストに参加する[1]レッドブルから出走していたダニエル・リチャルドに次いで、1.1秒差の2番手となるタイムを残した。

2011年2月、オーシャン・レーシング・テクノロジー英語版から再びGP2アジアシリーズに参戦する。全戦で完走するもののポイント獲得は出来なかった。2010年を以てレーシング・ステップ財団英語版の支援が終了したため、資金面において厳しい状態となる。その影響もあり、アジアシリーズ終了後の本戦では僅か2レース(第3ラウンド)のみの出走となってしまった。

その後、GP2シリーズを離れターベイはブランパン耐久シリーズ英語版へ新たに活動の場を移した。マクラーレン・GTMcLaren GT)から出走し、マクラーレン・MP4-12C GT3ステアリングを握った。チームメイトは、アンドリュー・カーカルディAndrew Kirkaldy)、アルヴァロ・パレンテダニー・ワッツ英語版の布陣となった。「GT3プロ」部門のカテゴリーで参戦した。

2012年は、シーズンの大半をF1チームであるマクラーレンからテストドライバーとして活動した。

2013年は、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズル・マン24時間レースに参戦した。両レース共にJotaスポーツからの出走となった。搭乗車は、ザイテック・Z11SN。チームメイトは、サイモン・ドゥーランルーカス・ルーア(ル・マン24時間レースのみ)。ヨーロピアン・ル・マン・シリーズでは、悪天候となった開幕戦の予選でポールポジションを獲得すると、続く決勝レースでも首位を死守したままポールトゥーウィンを決める走りを見せる。シーズンで71ポイントを稼ぎ出し、LMP2クラスの総合3位という好成績を挙げた。ル・マン24時間レースではLMP2クラスの3番手スタートから始まったが、その後順位を落としクラス7位で終えた。

翌年も再び、Jotaスポーツからル・マン24時間レースに挑んだ。チームメイトは、昨年に同じサイモン・ドゥーランと新たに加わったハリー・ティンクネル。予選は、ティリエ by TDR レーシングに次ぐクラス2番手となった。迎えた決勝レースでは、見事な走りでトップを抜き去りそのままLMP2クラスのトップチェッカーを受けた、自身、そしてチームにとってもル・マン24時間レース初制覇となった。5月末に開催されたフォーミュラEの第10戦・最終戦ロンドン大会にて、ネクストEV・TCRNEXTEV TCR)から出走する事となった。両レース共に9位でフィニッシュしデビュー戦初入賞を果たした。

2015年は、連覇を目指し3年連続でJotaスポーツからル・マン24時間レースへ出場した[2]。三度タッグを組むサイモン・ドゥーランとニュージーランド出身のミッチ・エバンスがチームメイトとなる。搭乗車を昨年までドライブしたザイテック・Z11SNから新たにオレカ・05へチェンジした。予選では、LMP2クラスの4番手タイム(14番グリッド)をマークした。迎えた決勝では、周回数を重ねながら徐々に順位を上げ2位まで上り詰めた。しかし、首位を捕らえるまでには至らずそのままチェッカーを受けた。LMP2クラス連覇はならなかったが内容のあるレースだった。ル・マンでの活動以外では、日本SUPER GTへ参戦しドラゴ・モデューロ・ホンダ・レーシングから出走した。第5戦以外すべてのレースでポイントを獲得したが、総合順位ではGT500クラスの13位だった。10月からは昨年に引き続きフォーミュラEへの参戦を開始した[3]。チームは、昨シーズンと同じネクストEV・TCR・フォーミュラEチーム。チームメイトは、前年度(初代)チャンピオンのネルソン・ピケJr.

レースでの受賞歴

  • 2006年12月 - マクラーレン・オートスポーツ・BRDC・アワード
  • 2008年 - スポーツ・パーソナリティ・オブ・ザ・イヤー・アワード・アット・ザ・2008・カンブリア・スポーツ・アワード
  • 2008年 - デイリー・ミラー・ベスト・ブリティッシュ・ドライバー・F3・アワード
  • 2008年 - アワーデッド・ザ・ダンヒル・フューチャー・チャンピオン・アワード・アット・グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード
  • 2008年 - ユニバーシティ・オブ・ケンブリッジ・エクストローディナリー・フル・ブルー・フォア・モータースポーツ
  • 2008年 - ブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ・ナショナル・レーシング・ドライバー・オブ・ザ・イヤー

レース戦績

GP2

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 総合順位 ポイント
2010年 iスポーツ・インターナショナル ESP
FEA

5
ESP
SPR

5
MON
FEA

15
MON
SPR

15
TUR
FEA

14
TUR
SPR

18
EUR
FEA

Ret
EUR
SPR

12
GBR
FEA

8
GBR
SPR

2
GER
FEA

8
GER
SPR

2
HUN
FEA

4
HUN
SPR

5
BEL
FEA

6
BEL
SPR

5
ITA
FEA

3
ITA
SPR

6
ABU
FEA

2
ABU
SPR

6
6位 48
2011年 カーリン・モータースポーツ TUR
FEA

TUR
SPR

ESP
FEA

ESP
SPR

MON
FEA

14
MON
SPR

8
EUR
FEA

EUR
SPR

GBR
FEA

GBR
SPR

GER
FEA

GER
SPR

HUN
FEA

HUN
SPR

BEL
FEA

BEL
SPR

ITA
FEA

ITA
SPR

25位 0

ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ

チーム 使用車両 クラス 1 2 3 4 5 順位 ポイント
2013年 JOTAスポーツ ザイテック・Z11SN LMP2 SIL
1
IMO
Ret
SPL
4
HUN
3
CAS
3
3位 71

SUPER GT

チーム 使用車両 クラス 1 2 3 4 5 6 7 8 順位 ポイント
2015年 ドラゴ・モデューロ・ホンダ・レーシング ホンダ・NSX CONCEPT-GT GT500 OKA
6
FSW
8
AUT
10
SUG
6
FSW
12
SUZ
7
BUR
7
TRM
7
13位 26

フォーミュラE

チーム 車両 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 順位 ポイント
2014年-2015年 ネクストEV・TCR・フォーミュラEチーム スパーク-ルノー・SRT_01E BEI PUT PDE BNA MIA LBH MON BER MOS LON
9+
LON
9+
22位 4
2015年-2016年 ネクストEV・TCR スパーク-ネクストEV・TCR・フォーミュラE・001 BEI
6+
PUT
Ret+
PDE
12
BNA
9
MEX
11
LBH
MON
BER
MOS
LON
LON
13位* 10*
  • + : ファンブースト。
  • * : 今シーズンの現時点での順位。

出典

  1. ^ マクラーレン、オリバー・ターベイを若手テストに起用”. F1-Gate.com (2010年11月11日). 2016-03-16)閲覧。
  2. ^ ターベイ、今年もJOTAからル・マン24時間に参戦”. as-web.jp (2015年5月7日). 2016年3月16日閲覧。
  3. ^ ターベイがフォーミュラEにフル参戦。ピケJr.と組む”. as-web.jp (2015年9月16日). 2016年3月16日閲覧。