華の嵐

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華の嵐』(はなのあらし)は、1988年に放送された東海テレビ泉放送制作が制作している昼ドラである。放映回数は全70話。

1986年の『愛の嵐』、本作、1989年の『夏の嵐』の3作を『嵐三部作』と呼ぶ。また、「グランドロマン」と言われることもある。

その後、この作品を元として『華の別れ』、『華の誓い』と『華三部作』を形成したが、内容に関しては全くの別物である。

概要[編集]

1988年1月期に放映され、平均視聴率16%を越える、全ての東海テレビドラマの昼ドラの中でも特に人気の高い作品。主婦や若年層の女性を中心に社会現象にもなった(朝倉柳子が、劇中しばしば挨拶として口にする「ごきげんよう。」は、女子学生たちの間でちょっとした流行語になった)。このドラマの大ヒットを受け、翌年の「夏の嵐」もほぼ同様のキャスト、内容となっている。このドラマで共演した高木美保渡辺裕之ゴールデンコンビと呼ばれた。

マーガレット・ミッチェルの小説「風と共に去りぬ」をモチーフにしており、昭和初期から戦後まもなくの時代を舞台に、華族平民の愛と激動を描いた作品。

原作は長坂秀佳クレジットされているが、これは長坂が第11話までの脚本(10話までは決定稿、11話は準備稿)を書いた段階で制作局との間で意見が対立し、長坂が降板したための措置であった。後に長坂は、第11話までは「わたしの脚本の数行を直しただけで放送されたが、それ以降のストーリーは、本来のわたしのテーマや構想から大きく外れ、全体としてはわたしの意図したものとは似ても似つかぬものとなってしまった」と語っている。

あらすじ[編集]

大正9年。母親を亡くした一人の少年がいた。彼の名は天堂一也。母親の葬式で、近所の老人たちから、母親は朝倉男爵にもてあそばれ、捨てられたと聞かされた一也は、朝倉景清と朝倉家に対して、激しい復讐心を抱く。

一方、朝倉景清は、妻の貴久子と生まれたばかりの娘・柳子を連れてフランスから帰国したばかりであった。

そして20年の時が過ぎた。昭和15年、朝倉男爵への復讐に燃える一也と、美しく、気高く成長した柳子が出会い、お互いに反発しながらも激しく惹かれ合っていく…。

キャスト[編集]

  • 朝倉柳子:高木美保
    朝倉景清・貴久子の長女。フランス生まれ。朝倉家の跡取りとして育てられ、男爵令嬢らしく、勝ち気で誇り高い性格。趣味は乗馬でよく遠乗りに出かける。またピアノもたしなみ、心乱れたときはよくショパンの「革命」を弾く。
    鳥彦と婚約していたが、紆余曲折の末、出征前夜。一也と一夜を共にした。それからしばらくして、一也の戦死を伝える手紙が届き、嘆き悲しみ自殺を図る。終戦後、圭吾と結婚。すっかり人が変わってしまい、「夜叉夫人」と呼ばれるように。
    亡くなったはずの一也が生存していた事を知り、驚愕。最終回で、ついに一也と結ばれた。
  • 天堂一也:渡辺裕之(少年時代:中田貴裕)
    朝倉家への野心に燃える青年。9歳の時、目の前で母親・富士乃を亡くす。富士乃の葬式で近所の老人たちから、「富士乃は朝倉男爵に捨てられた」と聞かされ、それ以来朝倉家への復讐に生きることを誓う。若い頃は満州に渡り、馬賊として暮らしていた。帰国後、友人の山下と会社を興し、朝倉男爵が経営する会社を乗っ取りにかかる。
  • 津川圭吾(第31話より朝倉圭吾):長塚京三
    貴久子の甥で、柳子・琴子姉妹の従兄。柳子たちとは小さい頃から兄弟のように育ってきた。趣味は雲の写真を撮ることだったが、天堂が朝倉家をつぶそうとしているのを知り、カメラを捨てて景清の右腕となって働く。朝倉男爵の死後、爵位を継ぐ。戦後、柳子と結婚し、朝倉家の婿となる。しかし、米軍大佐ケンプトンに対しての贈賄容疑で逮捕、警視庁に連行されて、絶望的に陥る。
  • 大森タカ:岩井友見
    居酒屋「なすび」の女主人。空いた部屋を一也に貸している。組合活動にのめり込んで妻子を顧みなくなった夫と別れ、息子の正一を女手一つで育てている。戦後、戦地から無事に帰国した一也と再会、結婚するが、「なすび」立ち退きの件だろうか暴漢をはたらく男たち2人(片岡元の手先と思われるが)に刃物で刺されて倒れた後、柳子と一也に見守られながら、死去する。
  • 朝倉景清:高松英郎
    朝倉男爵。葡萄園を経営。「世界一のワインを作る」という夢を持っている。貴久子と結婚する前に、小間使いの富士乃と愛し合い、愛のために爵位を捨てようと思い詰めたことがある。世界に目を向けるスケールの広さと、平和を愛する心を持つ。太平洋戦争開始後、スパイ容疑をかけられ、拘留される。その後体調が悪化し、死亡する。
  • 朝倉貴久子:稲垣美穂子
    朝倉男爵夫人。華族としての誇りを持ち、気位が高く、女性のことを「華族とそうでない女」の2種類に分けて考えている。男爵の良き妻であり、姉妹の良き母親である。琴子が柳子に反発し、家を出ていった事で心を痛めている。
  • 朝倉琴子:早瀬優香子
    朝倉家の次女で、柳子の妹。無邪気で夢見がちな性格だが、柳子も意識していない本心をずばりと言い当てるなど、鋭い一面もある。家族から子供扱いされるのを少々不満に思っている。柳子とは仲のいい姉妹だったが、戦後、柳子と圭吾がなりふり構わぬ金儲けに走るようになってからは柳子に反発し、朝倉家を出てタカの家に下宿する。
    やがて、飛田に好意を寄せるようになる。
  • 伊能鳥彦:並木史朗(現・並樹史朗
    圭吾の友人で、日日新聞の記者。柳子と婚約するが、柳子の愛が自分にないことを知って思い悩む。従軍記者としてシンガポールに出征し、流れ弾に当たって戦死する。
  • 山下順造:小宮健吾
    一也とは満州にいた頃に命を助けられ、それ以来の親友。帰国後、一也と共同で会社を経営する。昭和17年2月に入営するが、その後の消息は不明。
  • 飛田雄介:黒沢年男(現・黒沢年雄
    土木工事会社「飛田組」の社長。空襲で妻子を亡くしている。戦後、天堂と知り合い、一緒に仕事をすることになる。その後、片岡元のアジトに乗り込み、彼との格闘に勝つが、警察に連行される。しかし数日後、正当防衛が認められて保釈される。
  • 片岡元:佐藤仁哉
    片岡男爵家の次男。柳子に求婚するが、はねつけられる。後に柳子に対して、景清にかけられたスパイ容疑を晴らすために、陸軍の上層部と会わせてやると嘘をつき、柳子を自分のものにしようとする。戦後の話で、彼のアジトに乗り込んだ飛田雄介と格闘するが、そのはずみで片岡は手にしていた拳銃を誤射して、あえなく死亡する。
  • きぬ:町田博子
    朝倉家の女中頭。
  • 平沼:中島元
    朝倉家の執事。
  • 杉山:遠藤憲一
    圭吾のボディガード。彼も最終回間際の話で詐欺などの容疑で逮捕、警視庁に連行される。
  • 富士乃:岐邑美沙子
    一也の母親。18歳の時、朝倉家に小間使いとして奉公に出される。朝倉家では「萩」という名前で呼ばれていた。景清と密かに愛し合うようになるが、男爵家の跡取りと小間使いの自分が結ばれることはできないと身を退く決心をし、景清のもとから姿を消す。その後、天堂(一也の父親)と結婚するが、一也が生まれてすぐ夫は死に、残された彼女は呉服の行商をして夫の作った借金を返しながら、一也を育てる。一也が9歳の時、行商中に倒れ、景清の名前を呼びながら息を引き取る。
  • 正一:大熊敏志
    タカの息子。一也を「おじさん」と呼び、なついている。
  • 大谷一夫
  • 宮内順子
  • 伊東達広
  • 水城蘭子
  • 伊藤克信
  • ナレーション:中西妙子

スタッフ[編集]

  • 原作:長坂秀佳
  • 脚本:田口耕三、下飯坂菊馬、大久保昌一良
  • プロデューサー:松村明(泉放送制作)、福田真治(泉放送制作)、井村次雄(東海テレビ)
  • 企画:出原弘之
  • 音楽:奥慶一(元スペクトラム
  • 演出:松生秀二花堂純次、福田真治、井村次雄
  • 技術:桜井茂
  • カメラ:山崎秋夫
  • 制作:東海テレビ、泉放送制作

関連商品[編集]

  • 1989年、ワニブックスよりコミックス版(全5巻)が発売された。(原作:長坂秀佳、作画:岸田恋)
  • 2005年12月、6枚組DVD-BOXがジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントより発売される予定だったが、発売中止になっている。
  • 2012年5月30日、デジタルリマスター版DVDボックスセット「華の嵐 DVD-BOX第1章」がTCエンタテインメント・ベストフィールドから発売されたが、6月15日に廃盤となり、6月29日と7月27日にそれぞれ発売予定であった第2章及び第3章も発売中止となった。

関連項目[編集]

東海テレビ制作 昼ドラ
前番組 番組名 次番組
いまどきの姑
(1987.10.5 - 1987.12.30)
華の嵐
(1988.1.4 - 1988.4.8)
ふれ愛II
(1988.4.11 - 1988.7.1)