稲川会

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稲川会
Inagawa-kai.svg
稲川会の代紋
組織の概要
設立年: 1949年[1]
設立場所: 静岡県熱海市咲見町[1]
設立者: 稲川角二
本部: 〒106-0032
東京都港区六本木7-8-4[2]
首領: 辛炳圭[3](通称:清田次郎)[4]
活動期間: 1949年~現在
活動範囲: 1都1道22県[2]
構成員数: 約9,400人(2009年末時点)[5]
*構成員 約4,700人
*準構成員 約4,700人
友好組織: 山口組
敵対組織: 山梨侠友会

稲川会(いながわかい)は、東京都港区六本木に総本部を置く日本指定暴力団。構成員は約4700人。準構成員を含めると約9100人[5]

鶴岡政次郎という博徒の配下にあった稲川角二静岡県熱海市を本拠地として『稲川組』を結成。これが1949年頃のことで、それから各地に勢力を拡大しつつ、「鶴政会」、「錦政会」、「稲川一家」と順次改称。そして1972年をもって「稲川会」へ名を変えた[6]

来歴[編集]

1949年4月[1]稲川角二(のちの稲川聖城)が静岡県熱海市咲見町[7]で「稲川組」を結成。事務所の看板を「稲川興業」とした[8]。その後、「鶴政会」、「錦政会」、「稲川一家」と名称変更を経て、現在の「稲川会」となった。

1985年に石井隆匡を会長に据える二代目体制が発足。

1990年に稲川聖城の実子にあたる稲川裕紘が三代目会長に就任。
1996年には稲川裕紘三代目会長が渡辺芳則五代目山口組組長と五分の兄弟盃を交わす。[9]

2005年に稲川裕紘三代目会長が死去した。
2006年に角田吉男が四代目体制を発足させた。
同年10月には稲川会二代目山川一家若頭・内堀和也内堀組組長が、六代目山口組二代目弘道会若頭・竹内照明二代目高山組組長と五分の兄弟盃を交わした。その際の後見人は六代目山口組若頭・髙山清司二代目弘道会会長と稲川会理事長・清田次郎二代目山川一家総長。取持人は双愛会・塩島正則本部長(のち双愛会六代目会長)で、媒酌人は水野四郎であった。

2010年には会長の角田吉男が東京都内の病院で死去。死因は膵臓癌とされた。77歳であった。[10] そして同年に清田次郎を首領に据える五代目体制が発足し現在に至っている。

2013年1月23日、アメリカ合衆国財務省は稲川会と清田次郎会長と内堀和雄理事長を金融制裁の対象に指定した[11]

歴代会長[編集]

稲川会[編集]

役職 氏名 二次団体 三次団体 本部
会長 清田次郎
理事長 内堀和也 三代目山川一家総長 神奈川県川崎市
副会長 金澤伸幸 横須賀一家八代目総長 神奈川県横須賀市
名誉顧問 和田嘉雄
最高顧問 杉浦昌宏
最高顧問 西山輝 碑文谷一家十代目総長 東京都品川区
最高顧問 中島唯雄 中島一家総長 岐阜県岐阜市
顧問 富山正一
顧問 小林山水 四代目山梨一家総長
顧問 金森豊二 三代目山川一家特別顧問 金森組組長 神奈川県川崎市
総本部幹事長 小原忠悦 三代目三日月一家総長 千葉県木更津市
総本部本部長 遠藤通夫 相模一家総長 神奈川県平塚市
組織委員長兼千葉地区統括長 吉原勝彦 六代目七熊一家総長 千葉県船橋市
渉外委員長 山崎功二 七代目大場一家総長 静岡県沼津市
懲罰委員長兼北関東地区統括長 小林年男 三代目巽一家総長 新潟県長岡市
慶弔委員長兼東北地区統括長 遠藤貴嗣 紘龍一家総長 福島県郡山市
統括委員長兼北海道地区統括長 井積宏之 三代目越路家一家総長 北海道札幌市
運営委員長兼東海地区統括長 戸上光雄 紘城一家総長 神奈川県小田原市
会長室々長 木川孝始 習志野一家総長 千葉県習志野市
理事長付兼東京地区統括長 馬場知己 七代目佃政一家総長 東京都中央区
理事長付 小松昭 七代目一ノ瀬一家総長 神奈川県横浜市
執行部 谷中芳雄 九代目堀井一家総長 神奈川県藤沢市
執行部 鈴木政行 二代目杉浦一家総長 神奈川県横浜市
執行部 井の上孝彦 八代目横須賀一家若頭 井の上組組長 東京都新宿区
執行部本部付 池田龍治 三代目山川一家若頭 池田組組長 神奈川県横浜市
執行部 中島順成 中島一家若頭 岐阜一家組長 岐阜県岐阜市
執行部 沖勝彦 二代目山瀬一家総長 神奈川県横浜市
執行部 國近哲也 七代目三本杉一家総長 東京都渋谷区
常任相談役 小谷野一郎 八代目八木田一家総長 埼玉県深谷市
常任相談役 水野四郎 五代目木暮一家総長 北海道札幌市
直参 熊谷正敏 十代目碑文谷一家執行部・武蔵小山貸元・熊谷組組長 東京都品川区
直参 中村豪 六代目箱屋一家総長 千葉県松戸市
直参 加藤全久 十四代目大草一家総長 千葉県千葉市
直参 荒木功年 荒木一家総長 北海道旭川市
直参 小林勝彦 裕統一家総長 青森県青森市
直参(2013年3月引退) 泉孔二 三代目山川一家総長補佐(2013年3月引退) 泉組組長(2013年3月引退) 神奈川県川崎市
直参 滝口武志 五代目実籾一家総長 千葉県習志野市
直参 豊川敏雄 五反田一家総長 東京都品川区
直参 小沼武夫 小沼組組長 茨城県水戸市
直参 中島末継 中島一家総長代行 中島蓮合組長 岐阜県各務原市
直参 松本隆 松本一家総長 神奈川県相模原市
直参 沖田勝吾 二代目富澤一家総長 北海道苫小牧市
直参 松田晃昇 七代目千住一家総長 東京都足立区
直参 加藤勝朗 奥州加藤一家総長 宮城県仙台市
直参 今井誠勝 五代目八王子一家総長 東京都八王子市
直参 東鉄夫 東一家総長 静岡県富士市
直参 石田謙次 七代目仲新田一家総長 埼玉県三郷市
直参 根塚邦明 四代目加藤一家総長 北海道根室市
直参 山形平四郎 五代目柴田一家総長 新潟県新発田市
直参 坂井繁生 四代目森田一家総長 静岡県静岡市
直参 山田剛士 倉澤一家総長 神奈川県
直参 鈴木郁夫 七代目田中一家総長 群馬県伊勢崎市
直参 石井堅三郎 十代目江戸屋一家総長 群馬県館林市
直参 鈴木隆一 二代目小金井一家総長 神奈川県川崎市
直参 髙橋勝利 髙橋組組長 北海道札幌市
直参 砥川隆司 二代目杉浦一家総長代行 砥川組組長 神奈川県横浜市
直参 平憲雄 八代目横須賀一家幹事長 平組組長 北海道札幌市
直参 貞方留義 三代目埋地一家総長 神奈川県横浜市
直参 西山昇二 十代目碑文谷一家組織委員長 三代目西山組組長 東京都品川区
直参 近藤新一 六代目七熊一家総長代行 近藤組組長 千葉県船橋市
直参 秋田昇 六代目七熊一家若頭 秋田組組長 千葉県船橋市
直参 河本一夫 八代目横須賀一家本部長 河本組組長 神奈川県横須賀市
直参 岩崎一哉 二代目早川組組長 神奈川県横浜市
直参 出川健二 出川組組長 栃木県宇都宮市
直参 西原平治 杉浦一家総長補佐 西原組組長 神奈川県横浜市
直参 小林喜八郎 小林組組長 北海道苫小牧市
直参 東重欽 東一家 三代目東組組長 静岡県
直参 日永孝三 七代目相ノ川一家総長 埼玉県熊谷市
直参 宮一基之 五代目上州共和一家総長 群馬県高崎市
直参 坂井昭彦 二代目前橋一家総長 群馬県前橋市
直参 勇菊龍 九代目堀井一家総長代行 勇組組長 神奈川県
直参 高田燿山 高田一家総長 埼玉県熊谷市
直参 渡邊英毅 二代目稲秋一家総長 秋田県大館市
直参 車田学嗣 二代目文屋組組長 宮城県仙台市

政界との関係[編集]

  • 浜田幸一の所属暴力団は、稲川会の傘下だった。
  • 系列右翼団体大行社を持ち、大行社は平成12年(2000年)の第42回衆議院議員総選挙で、東京1区で丸川仁を単騎擁立し、対立候補の与謝野馨を激しく口撃。与謝野は落選したが、自らも最下位落選し、供託金を没収されている。
  • 小泉純一郎首相の選挙対策本部長である竹内清(前神奈川県議会議長)は稲川会横須賀一家の系列組員であり、石井隆匡と非常に親しく、上下関係の厳しいヤクザの世界にあって葬儀で最初に焼香するなど、肩書きこそ堅気という事になってはいたが非常に密接な関係であった。また息子の小泉進次郎と共に写っている写真が掲載されるなど、小泉父子の選挙区であり、横須賀一家の本拠地でもある神奈川県横須賀市では、両者の結びつきはきわめて強い。[12]

法規命令[編集]

  • 2013年1月23日、米財務省は、Inagawa-kai,を国外の著しい犯罪組織とその支持者であるとして、国際緊急経済権限法大統領令13581号に基づき、米国司法権の及ぶ範囲の資産凍結、米国民との取引禁止させる制裁対象とした[13]

出典[編集]

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  1. ^ a b c 大下英治『首領 昭和闇の支配者 三巻』大和書房<だいわ書房>、2006年、ISBN 978-4-479-30027-4のP.108
  2. ^ a b 第二章一節一項 指定暴力団の指定の状況(平成21年5月1日現在)(PDFファイル) 平成21年 警察白書 警察庁 2010年5月16日閲覧
  3. ^ 平成21年の暴力団情勢 図表3-1 指定暴力団の指定の状況 - 警察庁 組織犯罪対策 2010年4月
  4. ^ 『稲川会の代表に清田会長 都公安委が指定』 2010年7月20日 産経新聞
  5. ^ a b 平成21年の暴力団情勢 図表1-2 主要3団体の暴力団構成員等の比較 - 警察庁 組織犯罪対策 2010年4月
  6. ^ 『平成5年度警察白書 第1節 暴力団の実態』 1993年 警察庁
  7. ^ 大下英治『首領 昭和闇の支配者 三巻』大和書房<だいわ書房>、2006年、ISBN 978-4-479-30027-4のP.110
  8. ^ 大下英治『首領 昭和闇の支配者 三巻』大和書房<だいわ書房>、2006年、ISBN 978-4-479-30027-4のP.111
  9. ^ 実話時代編集部『山口組血風録』(洋泉社)2005 P222
  10. ^ 『指定暴力団:稲川会の角田会長が病死』 2010年2月24日 毎日新聞
  11. ^ “米、稲川会に経済制裁 指定暴力団主要3団体すべて対象に”. (2013年1月24日). http://sankei.jp.msn.com/world/news/130124/amr13012409110002-n1.htm 2013年1月25日閲覧。 
  12. ^ フライデー2004年7月9日号
  13. ^ Treasury Targets Leading Figures of Transnational Criminal Organizations アメリカ合衆国財務省