秋葉原ラジオ会館

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株式会社秋葉原ラジオ会館
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
110-0015
東京都台東区東上野1-14-4
野村不動産上野ビル10階
設立 1953年12月
業種 不動産業
事業内容 不動産賃貸、書籍出版・販売
代表者 長野きよみ(代表取締役社長
資本金 1億円
売上高 7億3,000万円(2010年4月期)
従業員数 16名
決算期 毎年4月
主要株主 5名
(有)七條興産 196,000株
関係する人物 七條兼三(設立者)
特記事項:『帝国データバンク会社年鑑. 2012 東日本』記載のデータをもとに作成。
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ラジオ会館1号館

秋葉原ラジオ会館(あきはばらラジオかいかん)は、株式会社秋葉原ラジオ会館所有の東京都千代田区外神田一丁目にあった商業ビル、及びその建て替えに伴う代替ビル群。通称「ラジカン」。

概要[編集]

秋葉原ラジオ会館旧本館
2007年6月撮影)

東日本旅客鉄道(JR東日本)秋葉原駅電気街口を南側に出た目の前の正面に設置された「世界の ラジオ会館 秋葉原」と書かれた大きなネオン看板が目立つ、秋葉原の顔ともいうべき建物であった。主に家電オーディオパソコンコンピュータゲーム模型プラモデル玩具書籍VHSDVDソフトなどを販売する店舗がいくつも入居、8階では貸ホール(貸会議室)の営業も行われていた。

「ラジオ」という名称は開業当時は無線機のみならず、電子機器全般の代名詞としても広く用いられていたものであり、秋葉原にある他の「ラジオ」等の名の付く小規模店舗が集まるビルと同じく、当初は戦後占領期GHQが露店の排除命令を出したことで、行き場を失った電器店の営業拠点の提供を目的に建設された。こうした経緯により開業当初より電気製品・部品を扱う店が多く入居していたが、時代とともに一般家電、オーディオ、パソコンなど入居する店の扱う商品も変化していった。特にパソコンに関しては、日本電気富士通日立製作所東芝三菱電機といった大手メーカーのショールームが一時期集中していた。Bit-INN LOUNGE(旧・Bit-INN東京)が2001年8月まで入居していたラジオ会館7階には、「パーソナルコンピュータ発祥の地」というプレートが設置されていた[1]

その後、パソコンメーカーのショールームが次々と撤退、家電やオーディオを扱う店も経営悪化で縮小・撤退し、その空きスペースに漫画トレーディングカードガレージキットなどを扱う店舗が入居していった。

秋葉原のランドマークの一つとして親しまれたラジオ会館であったが、旧本館が築50年近く経過して老朽化が進み、東京都から建物の耐震性の問題が指摘されていた。2010年9月には一部のマスコミで2011年夏に閉館し取り壊すこととなったと報じられ[2]、2011年4月には、同年7月末に閉館し8月に取り壊し工事に着手、2014年春頃に地上10階地下2階の新ビルが完成する計画が発表された[3]

改築の間、ラジオ会館は周辺の建物に1号館から3号館に分散して営業しており、1号館は石丸電気パソコン館跡[4]に2011年6月10日開業。2号館はishimaru soft Jazz & Classic[5]に開業、3号館は7月16日にボークスの「ホビー天国」として新築開業した。

ただし、移転後は移転前よりも規模が狭くなるため、一部の入居店舗は周辺の別のビルに移転して営業を継続している。

旧本館は2011年4月より入居店舗が順次移転・閉店し、8月4日に丸山無線が閉店したのを最後に全ての店舗の撤退が完了した。

入居店舗は多数がラジオ会館新本館ビルが完成後に再入居する予定である[3]とされたが、戻るのは半数程度とする報道もあり、低層階を中心に新たなテナントを誘致するという[6]

このほか、出版部門として西東書房があるほか、江東区白河にて書店BOOKSりんご屋を運営している。 なおECモール・フリーペーパー・イベントなどを行っていた「株式会社ラジオ会館」は2011年に設立された会社であり、「株式会社秋葉原ラジオ会館」とは資本関係のない別会社である。

沿革[編集]

  • 1950年昭和25年) - 秋葉原ラジオ会館が開業[注 1][注 2]
  • 1953年昭和28年) - 隣接地に秋葉原ラジオ会館別館が開業[注 3][注 4]
  • 1953年昭和28年)12月 - 株式会社秋葉原ラジオ会館を設立。
  • 1962年(昭和37年)11月 - 既存の秋葉原ラジオ会館の南側に、8階建ての秋葉原ラジオ会館電化ビルを建設[8]。同ビルは秋葉原電気街初の高層ビルであった[9][注 5]
  • 1972年(昭和47年)5月 - 北側の2棟を取り壊し、新たに8階建ての秋葉原ラジオ会館新館を建設[10]。南側のビルと合体し、秋葉原ラジオ会館本館が完成。[8][9]
  • 1976年(昭和51年) - 若松通商が出店[11]
  • 1976年(昭和51年)9月 - 日本電気が日本最初のマイコン販売拠点、Bit-INN東京を開設[12]
  • 1998年(平成10年) - K-BOOKS海洋堂ボークスが出店[13]
  • 2000年(平成12年)12月 - 漫画、ガレージキットなどの専門店が店舗フロアの半分を占める[14]
  • 2001年(平成13年)8月31日 - Bit-INN LOUNGE(旧・Bit-INN東京)が閉鎖[1]
  • 2001年(平成13年)11月 - ビル正面に「世界の ラジオ会館 秋葉原」のネオン看板設置[15]
  • 2006年(平成18年)8月18日 - サトームセンラジオ会館1F1号店が閉店。同社の店舗がラジオ会館から撤退[16]
  • 2011年(平成23年)3月 - 東北地方太平洋沖地震の影響により一時休館(3月11日 - 3月18日)。
  • 2011年(平成23年)4月15日 - 「ラジオ会館さよならセール」が始まる。以後、入居店舗が順次ラジオ会館本館から移転開始。
  • 2011年(平成23年)6月10日 - ラジオ会館1号館が開館。
  • 2011年(平成23年)7月9日 - ラジオ会館2号館にトモカ電気プロショップが移転開業。
  • 2011年(平成23年)7月16日 - ラジオ会館3号館(ホビー天国)が開館。
「秋フェス@ラジオ会館」開催中の旧本館。
  • 2011年(平成23年)8月4日 - 丸山無線閉店をもって本館が閉鎖[17]
  • 2011年(平成23年)8月12日 - 旧本館で「大納涼祭」を14日まで開催[注 6]。終了後、旧本館内部の解体作業が開始された。
  • 2011年(平成23年)10月28日 - 「秋フェス@ラジオ会館」を30日まで開催[注 7]
  • 2012年(平成24年)3月7日 - 旧本館正面のネオン看板が解体。
  • 2014年(平成26年)春頃 - 新ビルが完成予定。

旧本館の入居店舗[編集]

  • 1階
    • アストップ
    • トモカ電気
    • カードキングダム RIGHT・LEFT
    • ホビーショップ コトブキヤ
    • コトブキ無線
    • マックスガレージ
    • AKKY One(佐伯無線)
    • 丸山無線
    • テレオン
    • 山本無線
  • 2階
    • アークライト
    • ハビコロ玩具
    • イエローサブマリン
    • ホビーショップ コトブキヤ
    • 永保堂
    • マックスガレージ
    • トモカ電気
  • 3階
  • 4階
  • 5階
    • 株式会社ケイ・ブックス(倉庫)
    • 株式会社テレオン(事務所)
    • 佐伯無線株式会社(事務所)
    • 丸山無線株式会社(事務所)
    • 清進商会
  • 6階
  • 7階
    • 株式会社アイ・ティー・エス(倉庫・事務所)
    • インパルス
    • イエローサブマリン
    • ボ-クス
  • 8階 ※一般の立入り不可
    • 貸ホール
    • 株式会社秋葉原ラジオ会館・有限会社七條興産(事務所)
    • 秋葉原ラジオ会館共栄会(事務所)
  • 地下1階は駐車場(契約車専用)。
  • 屋上は閉鎖されていた。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 当時の建物は秋葉原ラジオ会館本館ビルの北西側の一画にあった。棟割り長屋式[7]の木造2階建てで、1階部分に店舗、2階部分は住居・事務所となっており、電気店以外の店舗も多かった[8]
  2. ^ 開業当初の入居店舗は三和無線、電波堂、清進商会、シャンソン(コーヒー店)、山本長蔵(床屋)、カブト電気、三咲電気、斎藤機工、松見商会、兵藤商店(繊維関係)、佐藤無線、光陽電気、協立無線、十字屋、テレビイ商会、高槻無線電機の計16店舗。[8]
  3. ^ 後の秋葉原ラジオ会館本館ビルの北東側の一画にあった。木造2階建てで、こちらは1、2階とも店舗スペースであった。[8]
  4. ^ 別館開業当初の入居店舗は共立無線、真光無線、東陽堂、オリオン電機、日興商事、ライオンライジ、アジア無線、小沢無線、小沢電気商会、岩田エレクトリック、丸山無線、国際テレビジョン、ヤマト無線、文化無線の計14店舗。[8]
  5. ^ ラジオ会館に展示してあった当時の写真を見ると、屋上には「秋葉原ラジオ会館電化ビル」の看板がある。
  6. ^ これまで一般人は立ち入ることが出来なかった8階の事務所スペースなどが公開された。
  7. ^ ゲーム『STEINS;GATE』とのコラボも兼ねており、作品の設定に基づき旧本館の北側壁面にオブジェが設置されたほか、限定グッズ等が販売された。

出典[編集]

  1. ^ a b 秋葉原ラジオ会館に「パーソナルコンピュータ発祥の地」のプレートを設置”. PC Watch. Impress Watch (2001年9月27日). 2011年4月14日閲覧。
  2. ^ “ラジオ会館 建て替えへ 来夏めど閉館 アキバの顔、半世紀”. 東京新聞 (東京: 中日新聞東京本社): p. 9. (2010年9月22日夕刊) 
  3. ^ a b “建て替え7月末閉館「秋葉原ラジオ会館」 あすから、さよならセール”. 東京新聞 (東京: 中日新聞東京本社): p. 22. (2011年4月14日朝刊) 
  4. ^ ラジオ会館の一時移転先が明らかに「1号館」と「2号館」が6月オープン”. AKIBA PC Hotline!. Impress Watch (2011年4月27日). 2011年4月28日閲覧。
  5. ^ 秋葉原のラジオ会館、移転先(新館?)の看板ができました”. workshop PCエンジンおしゃれ計画 (2011年5月7日). 2011年5月8日閲覧。
  6. ^ 【開発】秋葉原ラジオ会館の建て替えが着工、既存テナントの約55%が再入居”. 日経不動産マーケット情報 (2012年6月6日). 2014年2月24日閲覧。
  7. ^ 『Laox : passage 1930-1980 history of Laox』 ラオックス株式会社50年史編纂委員会編、ラオックス、1981年11月、71頁。全国書誌番号:21544813OCLC 675658574
  8. ^ a b c d e f 「電気街と共に歩んだ秋葉原ラジオ会館の歴史を振り返る Vol.1」、『ラジ館』2012 Feburary、株式会社ラジオ会館、 17頁。
  9. ^ a b 日本経済新聞社 (1982)、9頁。
  10. ^ 「電気街と共に歩んだ秋葉原ラジオ会館の歴史を振り返る Vol.3」、『ラジ館』2012 June、株式会社ラジオ会館、 22頁。
  11. ^ 「電気街と共に歩んだ秋葉原ラジオ会館の歴史を振り返る Vol.5」、『ラジ館』2012 October、株式会社ラジオ会館、 36頁。
  12. ^ 遠藤諭 (2010)、30頁。
  13. ^ 森川嘉一郎 (2008)、40頁。
  14. ^ 森川嘉一郎 (2008)、38-39頁。
  15. ^ ラジオ会館が改装、ド派手な「世界の秋葉原」文字入り看板は時代錯誤?”. AKIBA PC Hotline!. Impress Watch (2001年11月3日). 2011年4月20日閲覧。
  16. ^ “ラジオ会館1階のサトームセンが閉店へ”. (2006年8月7日). http://akiba.keizai.biz/headline/103/ 2011年4月19日閲覧。 
  17. ^ ラジオ会館「納涼祭」詳細発表! 丸山無線はしぶとく営業続けるも4日に閉店”. アキバ総研. 価格.com (2011年8月5日). 2011年8月12日閲覧。

参考文献[編集]