清宮虎多朗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
清宮 虎多朗
東北楽天ゴールデンイーグルス #79
2023年4月
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 千葉県八千代市
生年月日 (2000-05-26) 2000年5月26日(23歳)
身長
体重
190 cm
84 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 2018年 育成選手ドラフト1位
初出場 2024年4月14日
年俸 500万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

清宮 虎多朗(せいみや こたろう、2000年5月26日 - )は、千葉県八千代市出身[2]プロ野球選手投手)。右投左打。東北楽天ゴールデンイーグルス所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

幼稚園の年長(6歳)時に野球を始める。中学校2年の時に全国大会に出場。

八千代松陰高等学校では1年秋からベンチ入りし、2年秋からは背番号1を付けてエースを務めた[2][3]。中学時代は軟式で最速125km/hだったが、食事や初動負荷トレーニングに打ち込むと、2年の春先までには最速143km/hまでに急成長し、注目を集めるようになった[4]。3年時(2018年)の第100回全国高等学校野球選手権記念大会では、大会の1か月前に指のマメがつぶれ登板機会がほとんどなく、西千葉大会2回戦で敗退。甲子園出場は果たせなかった[5]。高校の1学年下には長岡秀樹がいた[6]

2018年10月25日に行われたNPBドラフト会議では、東北楽天ゴールデンイーグルスから育成選手ドラフト1位指名を受けた[2]。11月22日の楽天の新入団選手発表会見では、名前が似ている北海道日本ハムファイターズ所属の清宮幸太郎(姓の読みは「せいみや」「きよみや」と異なる)と対戦したいと述べた[7]

楽天時代[編集]

2019年は極度の制球難に陥り、二軍への出場も果たせぬままシーズンを終えた[8]。オフのみやざきフェニックス・リーグには参加し、2試合に登板している[9]

2020年は前年の制球難が改善し、3月に行われたロッテとの二軍練習試合では鳥谷敬らから三振を奪い、2イニング4奪三振無失点の好投を見せた[8]。レギュラーシーズンはイースタン・リーグ4試合(8.2回)に登板し、0勝0敗、防御率0.00、12奪三振という成績を残した[10]

2021年は2月にトミー・ジョン手術を受けたため、イースタン・リーグでの登板はなかった[11]。育成選手の規約に基づき、11月1日付で自由契約選手として公示されたが[12]、12月9日に育成再契約を結んだ[13]

2022年は6月に実戦復帰[14]。イースタン・リーグでの登板は5試合、防御率は11.57に終わったが[15]、シーズン終了後に行われたみやざきフェニックス・リーグでは直球が155km/hを記録した[15]。育成選手の規約に基づき、10月31日付で自由契約選手として公示されたが[16]、11月9日に育成再契約を結んだ[17]

2023年の夏には自身最速の161km/hを記録[18]。イースタン・リーグ39試合に登板し、2勝2敗22セーブ、防御率4.00でリーグの最多セーブ投手のタイトルを獲得した[19]。11月15日、250万円増となる推定年俸500万円で育成再契約した[20]

2024年は自身初の一軍キャンプに抜擢されると、練習試合やオープン戦では、実戦8試合で1失点(オープン戦には5試合で1失点の防御率2.25[21])と好投を見せた[18]。開幕時点では支配下登録はされなかった[22]が、4月5日に支配下登録された[21]。背番号は79[21]。14日、感染症特例で出場選手登録を抹消された則本昂大の代替選手として、初めて出場選手登録された[23]。ビハインドの最終回での3試合の登板を経て、23日、則本の復帰に伴い登録抹消となった[24]

選手としての特徴[編集]

球種は、ストレートスライダーカットボールフォークボールカーブ。最速161km/hのストレート[25]、縦に大きく割れるカーブ、鋭い切れ味のスライダーが特長[3]

制球を課題とし、牽制バント処理も苦手とする[8]

理想像はライデル・マルティネス[18]

入団当初は先発で起用されていたが、トミー・ジョン手術からの復帰後は抑えに配置転換された[26]

人物[編集]

特技はボイスパーカッションで、楽天の入団会見でも披露した[7]

詳細情報[編集]

記録[編集]

初記録

背番号[編集]

  • 135(2019年 - 2024年4月4日)
  • 79(2024年4月5日 - )

脚注[編集]

  1. ^ 楽天 - 契約更改 - プロ野球」日刊スポーツ。2023年11月15日閲覧
  2. ^ a b c 八千代松陰・清宮虎多朗は楽天育成1位指名」『日刊スポーツ』2018年10月25日。2021年12月30日閲覧
  3. ^ a b 隠れ逸材ビッグ3は彼らだ!春季関東大会逃したスター候補選手を紹介」『スポーツ報知』2018年5月8日。2021年12月30日閲覧
  4. ^ 遅れてきた未完の大器。支配下を目指す2年目の育成・清宮虎多朗(八千代松陰出身)」『高校野球ドットコム』2020年3月22日。2020年8月20日閲覧
  5. ^ 八千代松陰サヨナラ負け 清宮虎多朗、涙…1カ月前に指のマメつぶれ万全で臨めず/西千葉」『サンケイスポーツ』2018年7月16日。2021年12月30日閲覧
  6. ^ 燕の新星・長岡秀樹、高校入学時は目立たなかった プロの道開いた「地味な練習」」Full-Count、2022年11月1日。2024年1月10日閲覧
  7. ^ a b 楽天の育成1位・清宮 強心臓!?ボイスパーカッション披露 対戦したい選手は日本ハムの清宮」『スポーツニッポン』2018年11月22日。2019年1月5日閲覧
  8. ^ a b c 楽天清宮が制球難克服、鳥谷からも三振「自信に」」『日刊スポーツ』2020年3月21日。2020年8月20日閲覧
  9. ^ 【独立リーグ】個人投手成績-みやざきフェニックス・リーグ2019」『一球速報.com』OmyuTech。2020年8月20日閲覧
  10. ^ 新成人となった「楽天の清宮」。飛躍を予感させる数値と豪速球」高校野球ドットコム、2021年1月16日。2021年4月10日閲覧
  11. ^ 楽天・オコエ瑠偉、左手首手術で春季キャンプ不参加 清宮はTJ手術で22年復帰目指す」Full-Count、2021年2月2日。2022年7月27日閲覧
  12. ^ 自由契約選手(育成選手) | 2021年度公示」NPB.jp 日本野球機構。2022年7月27日閲覧
  13. ^ 育成選手契約に関して」東北楽天ゴールデンイーグルス、2021年12月9日。2022年7月27日閲覧
  14. ^ eagles_farmの2023年6月9日 のツイート2023年4月12日閲覧。
  15. ^ a b 投げる清宮が「エグすぎる」 打者も天を仰ぐ155キロにブレークの予感「則本っぽい」」『Full-Count』2022年10月27日。2023年3月1日閲覧
  16. ^ 自由契約選手(育成選手) | 2022年度公示」NPB.jp 日本野球機構。2023年4月12日閲覧
  17. ^ 育成選手契約に関して」東北楽天ゴールデンイーグルス、2022年11月9日。2023年4月12日閲覧
  18. ^ a b c 山田愛斗「【楽天】最速161キロ誇る育成6年目の清宮虎多朗が支配下へ虎視眈々 今季実戦8試合で1失点」『日刊スポーツ』2024年3月25日。2024年3月25日閲覧
  19. ^ イースタン・リーグ表彰 | 2023年 表彰選手」『日本野球機構』。2024年4月6日閲覧
  20. ^ 【楽天】2軍セーブ王の育成・清宮虎多朗「1軍の勝利貢献が目標」倍増の500万円で育成再契約」『日刊スポーツ』2023年11月15日。2024年4月6日閲覧
  21. ^ a b c 【楽天】育成161キロ右腕の清宮虎多朗が支配下契約「うれしい気持ちと、ほっとした気持ち」」『日刊スポーツ』2024年4月5日。2024年4月5日閲覧
  22. ^ 【楽天】昨季開幕投手の田中将大、開幕2軍スタートが決定…永井コーチ明かす」『スポーツ報知』2024年3月24日。2024年3月25日閲覧
  23. ^ 【楽天】新守護神・則本昂大が体調不良により登録抹消 代替指名選手で清宮虎多朗が1軍初昇格」『日刊スポーツ』2024年4月14日。2024年4月14日閲覧
  24. ^ 楽天則本昂大が登録、オリックス東晃平、楽天清宮虎多朗が抹消/23日公示」『日刊スポーツ』2024年4月23日。2024年4月23日閲覧
  25. ^ 楽天の161キロ右腕・清宮が年俸2倍増で再契約 来季が育成6年目で「1軍の戦力を目標に」」『スポニチ Sponichi Annex』2023年11月15日。2023年11月15日閲覧
  26. ^ 清宮虎多朗(東北楽天ゴールデンイーグルス)」『週刊ベースボールONLINE』。2024年3月25日閲覧
  27. ^ 楽天の最速161キロ右腕・清宮虎多朗、ホロ苦プロ初登板…155キロマークも3連続四球から3失点」『スポニチアネックス』2024年4月14日。2024年4月14日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]