三國志シリーズ
三國志シリーズ(さんごくしシリーズ)は、コーエー(現コーエーテクモゲームス)が発売している歴史シミュレーションゲームのシリーズ。
タイトルの後ろに副題が付く同社作品の「信長の野望シリーズ」とは異なり、作品ごとにタイトルの後に番号が付く形式となっている(第10作目まではローマ数字だったが、11作目からはアラビア数字になった)。
目次 |
[編集] 概要
後漢末期から三国時代に掛けて、中国大陸に割拠した君主(群雄)の一人となり、中国統一を目指す。基本は戦争により敵君主の支配地を攻め取って行くが、計略や外交などを駆使し、敵を弱体化させることもできる。また、農地開発や商業投資などを行い、税収を増やして行くのも基本。『信長の野望』とは異なり、シリーズ第1作から配下武将の概念が存在し、優秀な人材を在野から登用し、あるいは他勢力から引き抜き、活用することが作品の大きな柱となっている。第2作までは、一部の君主はプレイヤーが選択できなかった(ノンプレイヤーキャラクター)が、第3作からは全君主を選べるようになった。
また、作品によっては、君主以外の人物を主人公に選ぶこともできる。また、『三國志II』以降は「新君主」としてプレイヤーの作成したオリジナル人物を君主として登場させることができるようになり、作品を経るごとに、オリジナル人物を初めからゲームに登場する人物の血縁関係にするなど、細かく設定できるようになっている。
パソコン版『三國志III』の改造データの販売に対して訴訟(三國志III事件)を起こしたが、裁判所は改造データを配ること自体が著作権侵害ではないと請求を棄却した。『三國志IV』以降はゲーム内容を拡張する「パワーアップキット」(PK)を必ず発売するようになり、その中にデータ編集機能も付属している。
[編集] ゲーム内容
ゲームの基本的な流れは作品を通じてほぼ共通している。通常は内政で国力を高め、優秀な人材を登用し、隣国を攻め、戦後処理(治安の回復など)を行い、再び隣国を攻めることになる。主な内政コマンドは、開墾、商業、巡察、兵糧施し、改修等である。主な軍事コマンドは訓練、徴兵、募兵(質の高い兵士が集まる)、戦争などがある。主な計略コマンドには駆虎呑狼の計(敵の城主に謀反を促す)、二虎競食の計(君主同士の友好度を低下させ戦争を促す)、埋伏の計(敵に武将を忍び込ませる)、離間の計(武将と君主を仲たがいさせる)、流言(敵の住民治安度を低下させる)などがある。主な人材コマンドには探索、登用、褒美、解雇などがある。主な外交コマンドには同盟、破棄、贈り物、共同作戦、勧告などがある。以上のコマンドを駆使して時には他国を利用し時には敵対しながら、最終目的である中華統一を目指していくこととなる。なお、タイムリミットが設定されており、350年になると強制的にバッドエンドとなる作品が多い(とはいえ年数が経つにつれ武将が次々と死んで攻め込みやすくなるため、普通にプレイすればタイムリミットでゲームオーバーとなることはまずない)。
第4作までは、1国(1都市)に最低1人は武将を配置しないと、どの君主も支配していない空白地になった。そのため、後半の年代では頭数不足によってクリア不能に陥る事態もあり得た。初期の作品では特に後半の年代は人材不足で、第4作で初期の人物を削り、代わりに後期の人物を追加する調整を行っている。第5作以降は、一度いずれかの君主の支配下に入った都市は、武将不在となっても空白地にならなくなり、1勢力に最低1人(つまり君主のみ)残っていればクリア可能になった。もちろん、武将不在都市に攻め込まれた場合、自動的にその都市は奪われてしまう(作品によっては、在野武将や放浪軍が都市を乗っ取ることもある)。
[編集] 時代考証と登場人物の設定
当初、本シリーズの時代背景や登場する人物の能力や設定は、小説『三国志演義』や、吉川英治の小説『三国志』(以後「吉川三国志」と記述)など『演義』をベースにした作品に準拠していた。登場する人物は『演義』や『吉川三国志』に登場する人物に限られ、しかも後漢末期の人物がほとんどであった。このため、『三國志』というタイトルでありながら、実際に三国鼎立となった220年以降は人物が少なく、ゲームを進めることが困難になることもあった。また、時代背景として、『三國志II』以降、ある一定の条件下で「歴史イベント」が起こるようになった(例:「三顧の礼」=諸葛亮が劉備の配下となる)が、これも『演義』のストーリーを敷衍したものであった。
『三國志III』あたりから、次第に歴史書で正史の一つである『三国志 (歴史書)』(以下「正史」と表記)に基づく能力の再評価がされるようになった。この結果、初期の作品と近年の作品で能力が大きく違う人物もいる。また、パソコンやゲーム機の性能向上やゲームの複雑化もあり、正史には記述があるが『演義』には登場しない人物の登場、正史に基づく歴史イベントの追加など、正史も含めた設定や考証がされるようになった。年代的にも、280年の呉の滅亡の関係者まで網羅するようになっている。
人物の追加や削除の傾向としては、第1作から第3作までは、呂覇(呂蒙の子)などの例外はあるが『演義』に登場する人物から武将が選定され、作品ごとに数が増やされた。第4作ではいったん整理され、正史に登場しない武将を中心に前半の武将が削られた代わり、後半の年代の武将が追加された。第6作からは『演義』に全く登場しない、正史のみの武将も本格的に登場するようになった。以降も、作品によって初期武将重視や後期武将に目を配るなど比重の違いはあるが、登場武将数は少しずつ増え続けている。
一方で、『演義』のイメージも重視しており、正史での評価が低くても『演義』などで活躍した人物は、あまり評価を落としていない。また、『演義』にしか出てこないなど実在を疑われる人物も引き続き登場している。また、『吉川三国志』の影響を受けた作品もあり、『三國志II』では、魏の武将夏侯惇の読みが「かこうじゅん」だったり、芙蓉姫など小説の人物も登場したが、現在では変更されている。
こうして、『三国志演義』や『吉川三国志』、横山光輝の『三国志』(シブサワ・コウも同漫画のファンであり文庫版にコメントが掲載されている)など、三国時代を題材にした創作物と、『三国志』『後漢書』『晋書』などの史書と、両方の記述を元にした設定に取り入れられることとなった。さらに同じコーエーの『真・三國無双』シリーズの発売によって、コーエー自身が作ったイメージの流入も起きている。
なお、『三國志11』では一部の人物のみ、一定の年齢を重ねることで顔グラフィックが変化する様になっている。主に加齢による壮年期以降の姿を描いたものが多いが、中には『演義』にて老将として描かれた黄忠の若い頃の姿や、隻眼になる前の夏侯惇の姿も存在する。
[編集] 作品一覧
関連書籍は全てコーエーからB5判ソフトカバーの書籍判で発売されている。
[編集] パソコン、据え置き型ゲーム機
- 三國志・抄本三國志(1985年)
- 『抄本』は、FDドライブ2台装備のPCでなければプレイできなかった『三國志』から、一部シナリオと、「略奪」など使用頻度の低いコマンドなどを省き、ドライブ1台のPCでも動作可能としたもの。売価も安く設定された。後に発売されたファミリーコンピュータ版は、こちらがベース。
- 三國志II(1989年)
- 計略、新君主などの要素を追加
- 三國志III(1992年)
- 都市単位戦闘、新武将、統率能力、水軍能力の追加
- 三國志IV(1994年)
- 投石器・連弩などの兵器、捕虜武将が登場、都市単位から君主単位のターン制へ変更。パワーアップキット版の導入
- 三國志V(1995年)
- 陣形(陣形により有利不利がある)、名声(名声により君主の行動数が制限される)などの導入
- 三國志VI(1998年)
- 武将の年齢に比例する能力値、主義や派閥など
- 三國志VII(2000年)
- 全ての武将でのプレイが可能
- 三國志VIII(2001年)
- 『VII』の発展型。結婚や子育て
- 三國志IX(2003年)
- 再び君主制。3D一枚マップによる半リアルタイム制、城以外の拠点の登場
- 三國志X(2004年)
- 全武将プレイ。戦役の追加
- 三國志11(2006年)
- 君主制。3D一枚マップ、施設をマップ上に配置する箱庭内政
- 三國志12(2012年)
- 君主制。
[編集] 携帯型ゲーム機
- ゲームボーイ(GB)
- ゲームボーイカラー(GBC)
- 三國志 ゲームボーイ版2(1999年7月30日発売) - ベースは『三國志II』
- ワンダースワン(WS)
- 三國志 for WonderSwan(1999年4月1日発売)
- 三國志II for WonderSwan(2000年4月6日発売) - ベースは『三國志II』
- ゲームボーイアドバンス(GBA)
- ニンテンドーDS(DS)
- プレイステーション・ポータブル(PSP)
- iPhone / iPod touch
- Android
[編集] RPG
[編集] SRPG(英傑伝シリーズ)
[編集] ソーシャルゲーム(100万人シリーズ)
[編集] 関連項目
- 信長の野望シリーズ
- 蒼き狼と白き牝鹿シリーズも含め、3シリーズを合わせて「歴史三部作」の呼称が一時期用いられていた。
- パワーアップキット
- 歴代パッケージイラスト担当者
- 歴代音楽作曲者
- 三國志III事件
[編集] 外部リンク
- 三國志 シリーズポータル
|
||||||||||||||||||||