チェンタウロ戦闘偵察車

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チェンタウロ戦闘偵察車
Spanish centauro.jpg
基礎データ
全長 8.555m(車体長:7.40m)
全幅 3.05m
全高 2.735m
重量 26.0t
乗員数 4名
装甲・武装
主武装 52口径105mmライフル砲
副武装 7.62mm機関銃MG42/59×2
機動力
速度 108km/h
エンジン IVECO 8260
4ストロークV型6気筒液冷ターボチャージドディーゼル
512hp/2,300rpm
行動距離 800km
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チェンタウロ戦闘偵察車(B1 Centauro)は、イタリア陸軍の制式戦闘偵察車装輪装甲車装輪戦車)である。名称はギリシア神話ケンタウロスに因んでおり、戦車装甲車との相の子的な性格を持つ車両である事を示している。

概要[編集]

イタリアは国土が南北に伸びた半島イタリア半島)であり、全ての海岸に敵兵力の上陸に備えて兵力を配しておくのは不可能に近い。そこで、北部に主力戦車などの重装備部隊を配置し、南部には機動性の高い軽装備部隊で対応する防衛方針をとっている。チェンタウロは有事の際に高速道路などを利用して戦力を迅速に必要な場所に展開するために、防御力を犠牲にして火力と機動力を高めた火力支援車である。

イタリア陸軍の他、スペイン陸軍オマーン陸軍が本車を採用し配備している。

開発[編集]

1984年から開発が開始され3年後の1987年に最初の試作車が完成。1991年より部隊配備が開始された。

車体[編集]

サイズは戦車に匹敵し、前方にエンジン、後方に砲塔が配置されている。車体前部左側が操縦手席で、右側が機関室で、後方は戦闘室となっている。

火力[編集]

装輪式装甲車でありながら52口径105mmライフル砲を装備した砲塔を搭載しており火力は高く装輪戦車とも呼ばれている。ただし後述の様に装甲防御力が低いため敵戦車との撃ち合いは無謀であり、あくまで装甲車輌や防御陣地などへの砲撃を行う対戦車自走砲と考えた方が適切であろう。

また、ユーロサトリ2002で発表されたHITFACT45口径120mm砲搭載型は、FCSも新型に換装している。

防御力[編集]

正面装甲が対20mm弾、その他の部分が対12.7mm弾の機関砲弾の直撃に耐えられる程度。PKOソマリアに派遣された際には、取り外しが可能な装甲キットが開発された。

機動力[編集]

25トンの重量に達するチェンタウロだが、8輪すべてが駆動し高級な油圧式サスペンションが採用されている。路上最大速度は108km/hに達する。

通常の装輪装甲車が左右一組の車輪毎にデファレンシャルギアを装備しているのに対し、チェンタウロでは変速機に直結した1個のデフで左右のドライブシャフトを駆動する独特の方式を採用している。

転舵は前2輪・後1輪と小回りがきくが、後輪の転舵は20km/h以下の時だけである。

バリエーション[編集]

フレッチャ歩兵戦闘車

チェンタウロ戦闘偵察車は400両ほどが生産されたが、後期型の150両は弾薬を下ろしたスペースに4名の兵員を収容可能な準歩兵戦闘車型となっている。

さらに本車に随伴する機械化歩兵のための本格的な装輪装甲歩兵戦闘車が求められ、2006年より本車をベースに車体を大型化して乗員プラス7名の歩兵を収容可能とし、エリコンKBA 25mm機関砲砲塔を備えた「フレッチャ歩兵戦闘車(VBM Freccia)」が配備されている。

通常の軍用装輪装甲車では歩兵戦闘車型をベースに機動砲などの武装バリエーション型が開発される事が多いのに対し、本車は逆の過程を経た事になる。

採用国[編集]

登場作品[編集]

漫画
原子力発電所警備の為に配備されていたフレッチャ歩兵戦闘車がテロリストに奪われて登場する。
不破死蘇党の車両として登場。
TVアニメ
自衛隊の車両として登場。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]