グロブダー

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グロブダー
ジャンル 多方向型シューティングゲーム
対応機種 アーケードゲーム
PC-6001mkII[PC-60]
PC-8001mkIISR[PC-80]
PC-8801mkIISR[PC-88]
X1
MZ-1500[MZ-15]
Wiiバーチャルコンソール
開発元 ナムコ(現・バンダイナムコゲームス
[PC][X1][MZ]電波新聞社
発売元 ナムコ(現・バンダイナムコゲームス
[PC][X1][MZ]電波新聞社
人数 1-2人(交互)
発売日 [AC]1984年12月
[PC-60]1985年9月
[MZ-15]1986年1月
[PC-88]1986年6月
[X1]1986年6月
[Wii]2009年11月10日
システム基板 スーパーパックマン基板
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グロブダー』(GROBDA)は、ナムコ(現・バンダイナムコゲームス)が1984年12月に発表したアーケードゲームである。

概要[編集]

遠藤雅伸をはじめとする『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』のチームによって制作された。遠藤ら開発チームが「低予算短時間で制作する」ことを目標にし3か月で制作した[要出典]。「グロブダーに何かさせることはできないか」というのが発想であるとのことである[1]。本作稼動前に配布されたチラシには「グロブダーは戦闘本能を呼び覚ましてしまった。」と書かれている。

フィールド内にいる敵戦車・砲台をレーザー砲(エナジー・キャノン)とエネルギーシールドを持つ自機戦車「グロブダー」で撃破する戦闘競技「バトリング」を題材としている。各ステージは「BATTLING」と呼ばれるもので区分され、BATTLING1~99までが存在する(以下、『』・『○面』と表記)[2]

各面ではどの種類の敵戦車・砲台が最初どの位置に何台出るか、障害物の数と設置位置がどのようになっているかが全て決められている。それぞれで難易度が異なり、中でも99面のクリアは最も難しいと言われる。プレイヤーはゲーム開始時、特に何もしなければ1面からのスタートとなるが、操作により自分の好きな面からスタートすることも可能で、例えば、最初から99面を選択することもできる。面セレクトをした場合、最初の面をクリアすると、そこまでの(面数-1)×5130点のボーナスポイントが加算される。

基本的には、フィールド内の敵を全て一掃すればクリアである。ただし、敵の大型砲台であるフォートレスは破壊しなくてもクリアとなる。このようにして次々と各面をクリアしていく。最後、99面をクリアすればメッセージが表示されて強制終了となり、自機のストック1機につき100万点のボーナスポイントが加算される。

テクニックとしてはさまざまなものがあるが、高得点をマークするためのものとして「誘爆」で敵を破壊することがある。敵をある程度一か所に集まるよううまく誘導し、1機を破壊したときにできる爆発に他の敵も次々と巻き込まれるようにすれば、普通に攻撃して破壊するよりも高いスコアが出せるようになる。

ゲーム画面の残機表示部に敵破壊(誘爆)時の得点が表示されるニューバージョンが後日リリースされた。PlayStationのナムコミュージアムVol.2版は旧バージョンのみが収録されている。

ストーリー[編集]

西暦20XX年。高速・小型・多機能化したコンピューターは、人間をマシーンのコントロールから解放した。しかし操作する楽しみは、やがて趣味から競技へと変化していった。中でも、アステロイドベルトで行われるロケットレース、7つの海を転戦するサブマリンジムカーナ、 コロシアムの戦闘競技バトリングは人気の的であった。 バトリングで最大の競技団体であるNBA(National-Battling-Association)は、 4種のロボット・マシーンと競技用マシーンを公認し、障害物・マシーンの配置を規定、競技を取り仕切っている。NBAのトップランカーはスーパースターとしての富と名声を一挙に手にすることができ、 若者たちのあこがれの的になっている。 競技者は「グロブダー」を操り、「バトリング」を行なうのだ。(ナムコミュージアム VOL.2より)

登場キャラクター[編集]

グロブダー
プレイヤーが操作する戦車。元はゼビウス軍の水陸両用移動車で、地球人用に改造され武器を装備された物である。
レーザー砲(エナジー・キャノン)と攻撃防御用のシールド発生機能を持つ。ゲーム画面にはグロブダーのエネルギー・ゲージが表示されており、レーザー砲・シールドを使用することにより減少する。特にシールドを使用した場合のエネルギー消費は大きい。減少したエネルギーは、レーザー砲・シールドを使用しなければ自然に回復し、動いている時より止まっているときの方がより回復する。エネルギー・ゲージは青・黄・赤の3つのゾーンがあり、青はビーム砲・誘爆を防げる、黄はビーム砲のみを防げる、赤はシールドが発生しないをそれぞれ示している。特に赤のゾーンに入ってほとんどエネルギーがなくなるとアラート音が発生し、シールドの使用はおろかビーム砲もろくに発射できなくなる。
エネミータンク
シールドを張る機能を有しない敵戦車。ビーム砲(ザッパー)で攻撃してくる。
オレンジハイパータンク
ある程度シールドを張る機能を有する敵戦車。虹色のビーム砲(ハイスピード・ザッパー)で攻撃してくる。
イエローハイパータンク
オレンジハイパータンクよりさらに長い間シールドを張る機能を有する敵戦車。虹色のビーム砲で攻撃してくる。
グリーンフロッサー
機動性を有する砲台。緩やかな弧を描く誘導弾(パーシュート・ザッパー)を発射してくる。グロブダーの放つビーム砲に反応し、俊敏に攻撃をかわそうとする。シールドを張る機能は無い。
ブラウンフロッサー
グリーンフロッサーよりもさらに多くの誘導弾を発射し、動きも俊敏になったもの。シールドを張る機能はない。
フォートレス
敵の大型砲台。四方八方に多量のビーム弾(ハイパー・ザッパー)を発射する。ときどき、大型の誘導ビーム弾(ハイパー・ザッパー・デストロイヤー)を放つこともある。動きは敵キャラの中では一番遅い。誘導ビームを発射する砲台に弾を数発撃ち込むと動きが止まり、さらに打ち込むと壊れる。

ゲームの特徴[編集]

アーケードゲーム用ハードウェアがある程度高度化し、画面がスクロールするのが当たり前の時代に、あえて固定画面でプレイするスタイルを取っている。

  • 自機・敵の破壊の際に円形に爆風が起こり、爆発圏内にいる自機や敵がダメージを受ける。
  • シールドの無い状態の敵や自機はビーム直撃や爆発によって一瞬で破壊されるが、シールドを使えば、エネルギーの続く間は持ち堪えられる。
  • 破壊した敵は瓦礫となって残り、その上では自機・敵の移動速度が低下する。ただしフォートレスの残骸の上は走行できない。
  • 移動速度とシールドとビームは、画面下のエネルギーゲージで効果が変わる。自動的に回復するものの、時間と共に回復が遅くなり、あまり長時間粘ると、シールドは張れず、レーザーもすぐ出力が落ちる。
  • 各面毎に巧みに配置された障害物がある。これを盾に戦うこともできるが、逆に遠回りを強いられることもある。
  • 1つの面に時間をかけ過ぎると敵の攻撃が激しくなる。

など、さまざまな戦略性が要求され、中には自爆することで敵を巻き込んでクリアを目指すプレイヤーまでいた。このことは、当初99面が敵の配置・敵攻撃を遮る障害物がないこと・フィールド中央に陣取ったフォートレスにより攻略不可能とみられていたところを、後に『マイコンBASICマガジン』'85年2月号で紹介された3つのクリア方法に「あるポイントで静止してエネルギーを温存しつつシールドを限界まで張り続け爆死する際ハイパータンクを道連れにしてクリア」というものが含まれていたことにも表れている。

本作は大ヒットこそしなかったが、一方でマニアックな戦略性がリピーターを呼び、後述のようにさまざまな機種への移植につながった。

その他、エピソードなど[編集]

  • 1コイン3クレジットが初期設定という珍しい仕様だった。
  • ロケテスト時は初期残機数10という設定になっていた[3]
  • 各面開始時に発せられる音声“Get Ready!”の声の主は、本ゲームを開発した遠藤雅伸である。
  • 34面で、ブラウン・フロッサーを残して一定時間経過すると、隠しメッセージが出現する。
  • サウンドはゼビウスと同じく慶野由利子が担当しており、ネームエントリー曲に一瞬、ゼビウスのフレーズが隠されている。[4]
  • 本作では戦車の移動量に合わせてエンジン音のテンポと音質が変化するが、このサウンドを実現するため慶野由利子が直接この箇所のプログラムを書いた。彼女がプログラムを書いたのは本作が唯一である。

移植版[編集]

アーケード版発表当時のパソコンであるNECPC-6001mkIIPC-8001mkIISRPC-8801mkIISRシャープX1MZ-1500などに移植された。移植・販売はいずれも電波新聞社による。

PC-6001mkII版は、横長、荒いドット、少ない色数とアーケード版とはかなり異なるグラフィックでの移植ながら、グロブダーとオレンジハイパータンクによる2P対戦モード、敵や障害物を自由に配置できるエディット・モードが追加されるなどしていた。

X1版やMZ-15版では、グロブダーと同じく『ゼビウス』に登場したドモグラムが敵として出現する、100~109面が追加された。また、隠れキャラでスペシャルフラッグや「マッピー」のニャームコが登場した。

当時のメジャー機種のひとつであるFM-7版が出なかったことについては、FM-7のキーボードの仕様の関係で、シールドを張りながら射撃を行うという操作が実現できなかったためだと言われている。

このように当時の主要パソコン各機種への移植版が出た一方で、ファミコンをはじめとする当時の家庭用ゲーム機への移植は長らく行われず、1996年2月にナムコから発売されたPlayStation版『ナムコミュージアム VOL.2』においてようやく実現した。 以降、PlayStation Portable版やXbox 360版の『ナムコミュージアム バーチャルアーケード』にも収録されているほか、Wiiバーチャルコンソールアーケードでも配信されている。

脚注・出典[編集]

  1. ^ 電波新聞社『マイコンBASICマガジン』別冊「ALL ABOUT NAMCO」P.99
  2. ^ 99面クリア後のランキングでは100面と表示される。
  3. ^ CD『ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』(サイトロン・デジタルコンテンツ社より発売の復刻版)ブックレットに記載。
  4. ^ シューティングゲームサイドvol.5 慶野由利子インタビュー,マイクロマガジン社,2012年6月7日発行

関連項目[編集]

外部リンク[編集]