しゃばけ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

しゃばけ』は、畠中恵著のファンタジー時代小説およびその続編を含んだシリーズ名。また、本シリーズを原作としたラジオドラマ・テレビドラマ・舞台などの名称。

第1作『しゃばけ』[1]2001年(平成13年)第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞した。

概要[編集]

シリーズ紹介[編集]

体の弱い若だんなと、若だんなに仕える佐助と仁吉を始めとする(あやかし)たちが協力して事件を解決する、キャラクターを立てた時代物ファンタジーであるが、おおむね謎解きの興趣にも力が注がれており、拡張ルールを設定したミステリーとしても読める。若い女性を中心に人気があり、シリーズ累計600万部を突破した。挿絵は柴田ゆう。2013年7月時点でシリーズ第12弾まで刊行されている(『みぃつけた』は絵本の部類に入る)。

既刊・関連図書[編集]

既刊

番外編

関連図書

  • しゃばけ読本 - ファンブック。バーチャル長崎屋奉公人編、畠中恵・柴田ゆう著 / 新潮社(2007年) ISBN 978-4104507085

メディア展開[編集]


登場人物[編集]

一太郎
主人公。江戸の大店である廻船問屋薬種問屋の長崎屋の跡取り息子で、周囲からは「若だんな」と呼ばれる。『しゃばけ』時点では数え年17歳(満年齢15-16歳)。
生まれながらの虚弱体質ですぐ寝込んでしまうため、両親や兄や(にいや)たちは一太郎にかなり甘い。本人は周囲に心配をかけることを心苦しく思っている。過保護な佐助・仁吉に閉口する事も多いが、2人を兄の様に思っている。他人には優しいが、芯が強い一面も持ち、そのため無茶をすることもある。
祖母おぎんが妖(あやかし)であるため、妖怪を見ることができるが、それ以外に特別な力は受け継いでいない。
薬種問屋を任されていることになっているが、店で仕事をしようとすると、仁吉に仕事を取り上げられてしまう。
佐助
一太郎の兄や・廻船問屋手代。正体は弘法大師が猪よけに描いた犬の絵の化身・犬神[3]。ごつい顔で身長が六尺[4]もあり、力が強く片手で人を持ち上げてしまう。
一太郎が1番で2番がなく、まず何においても一太郎の安全を優先する。妖特有の大雑把さ、無頓着さが垣間見える。
仁吉
一太郎の兄や・薬種問屋手代。正体は白沢。切れ長の目で男前。江戸の娘に人気。佐助と同じく一太郎が1番で2番がない。
一太郎の祖母・皮衣に千年以上前から恋心を抱いており、以前はずっと付き添っていた[5]
藤兵衛
一太郎の父。元は長崎屋の手代であったがおたえに惚れられて婿養子となる。
おたえ
一太郎の母。おっとりした性格。
おぎん
一太郎の祖母・おたえの母親。正体は狐の妖である皮衣(かわごろも)。人間としては死んだことになっているが、実は天界で荼枳尼天に仕えている。
松之助
一太郎の腹違いの兄。事情により本郷の桶屋へ奉公に出される[6]。その後長崎屋(廻船問屋)の手代となる。いつもニコニコと笑顔をたやさず、人当たりがよく温厚な青年。
栄吉
長崎屋の北隣の菓子屋・三春屋の跡取り息子。一太郎とは幼馴染。春という妹が居る。
菓子作りが飛びぬけて下手で、特に作りが下手。栄吉が作ったまんじゅうを食べた客が死んだために殺人のぬれぎぬを着せられる事もあったが、最近は餡を使わない菓子であれば少しまともに作れるようになった。
要領がよく、世間のことをよく心得ている。才もあるのだが、本職の菓子作りとはとんと相性が悪い。
日限の親分
長崎屋のある日本橋界隈をなわばりとする岡っ引き。本名は清七。
岡っ引きとしての実力は確かであり、腕っ節も強いが、難解な事件が起きると一太郎達に助けを求めることもしばしば。
長崎屋をちょくちょく訪問しては、今起きている事件をみやげ話として一太郎に報告している。その帰り際に菓子などをみやげにもらっていくなど、ちゃっかりした性格でもある。
屏風のぞき
古い屏風付喪神。派手な石畳紋の着物を着ている。身なりなどもぴしりとしていて、派手好き。元が紙張りの屏風なので、水・火が大の苦手であり、屏風が壊れることを恐れる。
ひねた性格だが何だかんだで一太郎の事は気に入っている。佐助、仁吉の二人とはそりが合わない。
鳴家(やなり)
古い家に住み、ぎしぎしと家を鳴らす妖。身の丈数寸の小鬼で恐ろしい顔をしているが気は小さい。「きゅわきゅわ」と鳴く。
一つの家に何匹も住み着き、長崎屋以外にも住んでいる。一太郎は長崎屋の鳴家の見分けが付く[7]
一太郎の頼みで探索に行った時には、一番乗りで報告したがる。一太郎へ先に情報を伝えることが多い日限の親分には悪意を持っている。
見越の入道
物貰いのような貧乏くさいの格好をしているが、おぎんこと皮衣とは旧知の仲の大妖。一太郎のことを心配する祖母の代理として、姿を見せる。
野寺坊
一太郎に協力する妖。野寺坊はみすぼらしい僧の姿、獺は派手な少女の姿。二人で行動を共にする。

ラジオドラマ[編集]

青春アドベンチャー」(NHK-FM放送)でラジオドラマ化。

キャスト

テレビドラマ[編集]

しゃばけ[編集]

2007年11月24日の21:00~23:10(JST土曜プレミアム枠)、フジテレビ全国ネットで放送された。同年8月22日に京都でクランクイン。原作は『しゃばけ』と、第2作の『ぬしさまへ』。視聴率14.4%。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

うそうそ[編集]

2008年11月29日、前作と同じく土曜プレミアム枠で放送。原作は小説第5作『うそうそ』。視聴率12.5%。

キャスト[編集]

『うそうそ』で初めて出てきた人物に限定。その他は第1作『しゃばけ』と同じ。

スタッフ[編集]

  • 原作:畠中恵『うそうそ』(「しゃばけ」シリーズ/新潮社刊)
  • プロデュース:喜多麗子
  • 演出:光野道夫
  • 脚本:樫田正剛、高橋ナツコ
  • 音楽:高梨康治、水谷広実
  • 主題歌:Dragon Ash「thought and action」(前作と同じ)
  • 制作:フジテレビドラマ制作センター

舞台[編集]

アトリエ・ダンカンプロデュースで舞台化

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

  • 原作:畠中恵『しゃばけ』(新潮文庫刊)
  • 脚本・演出:鄭義信
  • 音楽:久米大作
  • 企画協力:新潮社
  • 主催:WOWOWイープラスTBS(東京公演)、新歌舞伎座(大阪公演)、北國新聞社(金沢公演)
  • 企画製作:アトリエ・ダンカン

脚注[編集]

  1. ^ しゃばけ(娑婆気) 俗世間における、名誉や利得などの様々な欲望にとらわれる心。(『しゃばけ』より)
  2. ^ うそうそ たずねまわるさま。きょろきょろ。うろうろ。(「江戸語辞典」(東京堂出版)より - 『うそうそ』)
  3. ^ 産土」エピソード
  4. ^ 約180cm。当時の成人男性の平均身長は約150cm。
  5. ^ 「仁吉の思い人」エピソード
  6. ^ 「空のビードロ」エピソード
  7. ^ 「おまけのこ」エピソード

関連項目[編集]

外部リンク[編集]