しゃばけ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
しゃばけ
ジャンル ファンタジー
小説
著者 畠中恵
イラスト 柴田ゆう
出版社 新潮社
掲載誌 小説新潮yom yom
刊行期間 2001年12月21日 - 継続中
ラジオドラマ:しゃばけ / しゃばけ2
放送局 NHK-FM放送
番組 青春アドベンチャー
発表期間 (しゃばけ)2002年4月15日 - 19日
(しゃばけ2)2004年3月29日 - 4月9日
話数 (しゃばけ)5話 / (しゃばけ2)10話
テレビドラマ:しゃばけ
制作 フジテレビ
放送局 フジテレビ
放送期間 2007年11月24日 - 2007年11月24日
話数 1話
テレビドラマ:うそうそ
制作 フジテレビ
放送局 フジテレビ
放送期間 2008年11月29日 - 2008年11月29日
話数 1話
漫画:しゃばけ漫画(仁吉の巻・佐助の巻)
作者 萩尾望都高橋留美子雲田はるこ
みもりつばなえすとえむ
村上たかし紗久楽さわ上野顕太郎
鈴木志保安田弘之吉川景都
岩岡ヒサエ柴田ゆう
出版社 新潮社
掲載誌 小説新潮
レーベル BUNCH COMICS
発売日 2014年12月2日
発表号 2013年9月号 - 2014年9月号
巻数 既刊2巻(2014年12月現在)
舞台
テンプレート - ノート
ポータル 文学

しゃばけ[1]は、畠中恵のファンタジー時代小説およびその続編を含んだシリーズ。

単行本の売り上げは、シリーズ累計670万部を超える。2002、2004年にNHK-FM放送にてラジオドラマ化。2007、2008年にフジテレビにてテレビドラマ化され、2013年にアトリエ・ダンカンプロデュースにより舞台化されている。

著者の畠中恵は2001年(平成13年)にシリーズ第1弾となる『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞を受賞し、デビュー。2003年には第2弾『ぬしさまへ』を刊行。現在までに、13作品(文庫版の外伝『えどさがし』は含まず)刊行している。

2014年12月には萩尾望都、高橋留美子など総勢13名の漫画家がトリビュートした「しゃばけ漫画」が刊行されている。

イラストは、愛知県生まれの挿絵画家・柴田ゆう

概要[編集]

シリーズ紹介[編集]

時は江戸時代。体の弱い若だんなと、若だんなに仕える佐助と仁吉を始めとする(あやかし)たちが協力して事件を解決する、キャラクターを立てた時代物ファンタジーであるが、おおむね謎解きの興趣にも力が注がれており、拡張ルールを設定したミステリーとしても読める。若い女性を中心に人気があり、シリーズ累計670万部を突破した。2014年7月時点でシリーズ第13弾まで刊行されている(『えどさがし』は外伝となり、『みぃつけた』は絵本の部類に入る)。

メディア展開[編集]

登場人物[編集]

一太郎
主人公。江戸の大店である廻船問屋薬種問屋の長崎屋の跡取り息子で、周囲からは「若だんな」と呼ばれる。『しゃばけ』時点では数え年17歳(満年齢15-16歳)。
生まれながらの虚弱体質ですぐ寝込んでしまうため、両親や兄や(にいや)たちは一太郎にかなり甘い。本人は周囲に心配をかけることを心苦しく思っている。過保護な佐助・仁吉に閉口する事も多いが、2人を兄の様に思っている。他人には優しいが、芯が強い一面も持ち、そのため無茶をすることもある。
祖母おぎんが妖(あやかし)であるため、妖怪を見ることができるが、それ以外に特別な力は受け継いでいない。
薬種問屋を任されていることになっているが、店で仕事をしようとすると、仁吉に仕事を取り上げられてしまう。
佐助(犬神
一太郎の兄や・廻船問屋手代。正体は弘法大師が猪よけに描いた犬の絵の化身・犬神[2]。ごつい顔で身長が六尺[3]もあり、力が強く片手で人を持ち上げてしまう。普段は水夫たちを仕切って、廻船問屋での仕事をこなしている。
一太郎が1番で2番がなく、まず何においても一太郎の安全を優先する。妖特有の大雑把さ、無頓着さが垣間見える。
仁吉(白沢
一太郎の兄や・薬種問屋手代。正体は白沢。切れ長の目で男前。江戸の娘に人気。佐助と同じく一太郎が1番で2番がない。普段は豊富な薬の知識で番頭とともに薬種問屋で働いている。
一太郎の祖母・皮衣に千年以上前から恋心を抱いており、以前はずっと付き添っていた[4]
鳴家(やなり)
古い家に住み、ぎしぎしと家を鳴らす妖。身の丈数寸の小鬼で恐ろしい顔をしているが気は小さい。嬉しくても驚いても悲しくても「きゅわきゅわ」と鳴く。
一つの家に何匹も住み着き、長崎屋以外にも住んでいる。一太郎は長崎屋の鳴家の見分けが付く[5]
家づたいに自由に動けるので、若だんなの依頼により事件の調査などを手がけることもあり、そのときは一番乗りで報告したがるが、あまり有益な情報はもたらさない。一太郎へ先に情報を伝えることが多い日限の親分には悪意を持っている。
屏風のぞき
古い屏風が化した付喪神(つくもがみ)。屏風に描かれた絵そのままに市松模様の派手な石畳紋の着物を着ている。元が紙張りの屏風なので、水・火が大の苦手であり、屏風が壊れることを恐れる。
長崎屋に住む妖の中では、唯一、若だんなに憎まれ口をきく皮肉屋だが何だかんだで一太郎の事は気に入っている。佐助、仁吉の二人とはそりが合わない。
若だんなのよき遊び相手で、碁仲間でもある。
藤兵衛
一太郎の父。身長は5尺5寸ほど。元は長崎屋の手代であったが若だんなのお母上である家娘のおたえに惚れられて婿養子となる。
おたえ
一太郎の母。おっとりした性格。四十路に近いとは思えない、儚(はかな)げな美人。若い時分には江戸一番の弁天様とか雪でできた花のようと褒め称えられ、身分の高いお武家様や江戸でも名の知れた大店の若主人などから、結婚を申し込まれるほど。若だんなのお兄様にあたられる男の子を生後数日で亡くされたことから、誰より若だんなの病弱ぶりを心配している。
松之助
一太郎の腹違いの兄。事情により本郷の桶屋へ奉公に出される[6]。その後長崎屋(廻船問屋)の手代となる。いつもニコニコと笑顔をたやさず、人当たりがよく温厚な青年。
伊三郎
若だんなのおじい様。西国の武士だったが、おぎんと出会い、すべてを捨てて江戸へ駆け落ちし、長崎屋を構えた。
おぎん
一太郎の祖母・おたえの母親。正体は狐の妖である皮衣(かわごろも)。人間としては死んだことになっているが、実は天界で荼枳尼天に仕えている。
栄吉
長崎屋の北隣の菓子屋・三春屋の跡取り息子。一太郎とは幼馴染。春という妹が居る。
菓子作りが飛びぬけて下手で、特に作りが下手。栄吉が作ったまんじゅうを食べた客が死んだために殺人のぬれぎぬを着せられる事もあったが、最近は餡を使わない菓子であれば少しまともに作れるようになった。
要領がよく、世間のことをよく心得ている。才もあるのだが、本職の菓子作りとはとんと相性が悪い。
日限の親分
長崎屋のある日本橋界隈をなわばりとする岡っ引き。日限地蔵の近くに住んでいることから、「日限の親分」と呼ばれている。本名は清七。
岡っ引きとしての実力は確かであり、腕っ節も強いが、難解な事件が起きると一太郎達に助けを求めることもしばしば。
長崎屋をちょくちょく訪問しては、今起きている事件をみやげ話として一太郎に報告している。その帰り際に菓子などをみやげにもらっていくなど、ちゃっかりした性格でもある。
縫い物で家計を助けている妻、おさきがいる。
正吾
清七親分の下っぴき。
於りん
深川にある大きな材木問屋、中屋の娘。なぜか鳴家が見える。
お雛
於りんの叔父である正三郎の許嫁。両親を早くに亡くして、祖父母が営む紅白粉問屋、一色屋に引き取られる。素顔が想像できないほどの厚化粧を施しており奇異な印象だが、とても真っ当な心根の優しい。
源信
若だんなの掛かり付けの医師。腕は確かですが、謝礼が高くて有名。
寛朝
妖封じで有名な、広徳寺の
秋英
寛朝様のたった一人の弟子。ご本人は気付いないが、妖を見る力がある。
野寺坊
一太郎に協力する妖。背が低く、すり切れた僧衣をまとった貧乏くさい坊主のかっこうをした妖。獺と二人で行動を共にする。
錦のあでやかな振り袖を着た小姓姿の美童に化けた妖。野寺坊と一緒に行動していることが多い。
鈴彦姫
湯島聖堂近くのお稲荷様に仕えている、鈴の付喪神。しっかり者ですが、遠出する若だんなに行こうと、荷物の中にこっそり自分の本体である鈴を隠したりするお茶目な一面も持っている。
見越の入道
仁吉や佐助より上位に位置する妖。物貰いのような貧乏くさい僧の格好をしているが、おぎんこと皮衣とは旧知の仲の大妖。一太郎のことを心配する祖母の代理として姿を見せる。
蛇骨婆
白髪頭の老婆のような姿の妖。
荼枳尼天
神なる存在。おぎん様がお仕えしている方。
お獅子
付喪神と成った古い印籠の蒔絵の獅子。
金次
海苔問屋の大むら屋さんから長崎屋に移ってきた下男。がりがりに痩せ、あばらが浮き、顔も骸骨に皮を張り付けた姿。
禰々子(ねねこ)
長身でめっぽう強いおなご。佐助さんとも対等に渡り合える。記憶を失っているが、その正体はある妖。

原作[編集]

書籍[編集]

文庫[編集]

コミック[編集]

絵本[編集]

エッセイ[編集]

ファンブック[編集]

ラジオドラマ[編集]

青春アドベンチャー」(NHK-FM放送)でラジオドラマ化。

キャスト

テレビドラマ[編集]

しゃばけ[編集]

2007年11月24日の21:00~23:10(JST土曜プレミアム枠)、フジテレビ全国ネットで放送された。同年8月22日に京都でクランクイン。原作は『しゃばけ』と、第2作の『ぬしさまへ』。視聴率14.4%。

キャスト
スタッフ

うそうそ[編集]

2008年11月29日、前作と同じく土曜プレミアム枠で放送。原作は小説第5作『うそうそ』。視聴率12.5%。

キャスト
『うそうそ』で初めて出てきた人物に限定。その他は第1作『しゃばけ』と同じ。
スタッフ
  • 原作:畠中恵『うそうそ』(「しゃばけ」シリーズ/新潮社刊)
  • プロデュース:喜多麗子
  • 演出:光野道夫
  • 脚本:樫田正剛、高橋ナツコ
  • 音楽:高梨康治、水谷広実
  • 制作:フジテレビドラマ制作センター
  • 主題歌:Dragon Ash「thought and action」(前作と同じ)

舞台[編集]

アトリエ・ダンカンプロデュースで舞台化。

キャスト
スタッフ
  • 原作:畠中恵『しゃばけ』(新潮文庫刊)
  • 脚本・演出:鄭義信
  • 音楽:久米大作
  • 企画協力:新潮社
  • 主催:WOWOWイープラスTBS(東京公演)、新歌舞伎座(大阪公演)、北國新聞社(金沢公演)
  • 企画製作:アトリエ・ダンカン

脚注[編集]

  1. ^ しゃばけ(娑婆気) 俗世間における、名誉や利得などの様々な欲望にとらわれる心。(『しゃばけ』より)
  2. ^ 産土」エピソード
  3. ^ 約180cm。当時の成人男性の平均身長は約150cm。
  4. ^ 「仁吉の思い人」エピソード
  5. ^ 「おまけのこ」エピソード
  6. ^ 「空のビードロ」エピソード
  7. ^ うそうそ たずねまわるさま。きょろきょろ。うろうろ。(「江戸語辞典」(東京堂出版)より - 『うそうそ』)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]