おひさま号
おひさま号(-ごう)は、京都市を起点に大阪市・神戸市を経て宮崎市までの間で運行される高速バスである。
現在の路線は2008年より運行開始したものであるが、1989年から1999年の間、「あおしま号」の名称で大阪市と宮崎市を結んでいた路線を、事実上復活させたものといえる。
当項目では、旧路線である「あおしま号」に加えて、「あおしま号」と運行会社が同じで、大阪府大阪市と宮崎県延岡市を結んだ「ひえつき号」についても述べる。
目次 |
[編集] 沿革
- 1989年12月8日 - 宮崎線「あおしま号」運行開始(毎日運行)。運行開始当時は大阪側の停留所はあべの橋・上本町バスセンターの2箇所。
- 1990年12月21日 - 延岡線「ひえつき号」運行開始(毎日運行)。大阪側の停留所は同じ。
- 1993年2月1日 - 「ひえつき号」運行休止。後に正式廃止。
- 1996年3月 - 「あおしま号」なんばOCATビル乗り入れ開始。
- 1996年秋 - 「あおしま号」季節運行に変更。春休み、夏休み、年末年始、ゴールデンウィークなどの期間が中心。
- 1997年 - 山陽自動車道全通に伴い、同道経由に変更。
- 1999年3月28日 - 「あおしま号」事実上の運行終了。後に正式廃止。
- 2008年12月1日 - 京都・大阪・神戸~宮崎間で「おひさま号」として運行再開(毎日運行)。
[編集] おひさま号
2008年12月1日に近鉄バスの単独運行で「おひさま号」の愛称で運行開始した。かつての「あおしま号」は大阪市内のみからであったが、京都・神戸からも利用可能になった。
[編集] 運行会社
同社の単独運行で、夜行により1日1往復する。なお、宮崎での予約・発券・折返整備等は宮崎交通が支援する。
[編集] 運行経路
- 京都市内 - 名神高速道路 - 阪神高速道路 - 大阪市内 - 阪神高速道路 - 神戸市内 - 阪神高速道路 - 中国自動車道 - 山陽自動車道 - 関門橋 - 九州自動車道 - 宮崎自動車道 - 宮崎市内
[編集] 停留所
- 近鉄バスの夜行高速路線は、大阪市内ではあべの橋と近鉄なんば西口(OCAT)、大阪駅前(地下鉄東梅田駅)の3箇所に停車するのが基本であるが、おひさま号は所要時間の関係からか、あべの橋・OCATへの停車はしていない。この両停留所から利用する場合は、大阪市営地下鉄等で大阪駅前へ移動する必要がある。なお、OCATに近い大阪難波駅からの場合は、2009年に開業した阪神なんば線で三宮駅へ出て、三宮バスターミナルから乗車する方法もある。
[編集] 車両
日野・セレガハイデッカー車を使用。
- 27人乗り3列独立シート、毛布・スリッパ・おしぼり・飲み物・トイレの設備。
[編集] あおしま号(廃止)
あおしま号(あおしまごう)は、かつて大阪市と宮崎県宮崎市を結んで運行していた高速バスである。現在のおひさま号の前身ともいえる路線である。あおしまの名は宮崎県の観光地・青島から取ったもの。沿革にもある通り、当初は毎日運行であったが、末期は季節運行に変更されていた。
[編集] 運行会社
共同運行であった。夜行により各社1日0.5往復していた。
[編集] 運行経路
大阪市内 - 阪神高速道路 - 中国自動車道 - 山陽自動車道 - 関門橋 - 九州自動車道 - 宮崎自動車道 - 宮崎市内
[編集] 停留所
あべの橋バスステーション・上本町バスセンター・OCAT~えびのIC・小林IC・都城北・宮崎(宮交シティ)
[編集] 所要時間(廃止時)
- 大阪あべの橋~宮交シティ:11時間41分
[編集] 運賃(廃止時)
- 片道11,500円(現在のおひさま号より500円安い)
[編集] 車両
両社とも日野RUグランデッカ(スーパーハイデッカー)で、乗客定員28名の3列独立シート車であった。塗装は、あおしま号は当初2社で共通塗装としていたが(上記宮交車の塗装)、愛称表記は近鉄はローマ字で「AOSHIMA」、宮交はひらがなで「あおしま」となっていた(過去における熊本~宮崎線<なんぷう号>でも同様に共通塗装でありつつも両社別々の愛称表記がみられた)。のちに、塗装変更で各社別の塗装になった。
[編集] ひえつき号(廃止)
ひえつき号は、かつて大阪府大阪市と宮崎県延岡市を結んだ路線。大阪と宮崎県内を結ぶ路線としては2路線目となった。旭化成の企業城下町である延岡と同社の本社がある大阪の間の利用を見込んだものと考えられるが[1]、利用の不振もあり運行期間は短かった。「ひえつき」は宮崎県の民謡である「稗搗節(ひえつきぶし)」に由来。
[編集] 運行会社
共同運行であった。夜行により各社1日0.5往復していた。
[編集] 運行経路
大阪市内 - 阪神高速道路 - 中国自動車道 - 関門橋 - 九州自動車道 - 国道57号 - 国道325号 - 高千穂町 - 国道218号 - 延岡市内
[編集] 停留所
あべの橋バスステーション・上本町バスセンター~高千穂バスセンター・延岡
[編集] 所要時間(休止時)
[編集] 運賃(廃止時)
- 大阪~延岡:片道11,000円、往復19,800円
[編集] 車両
近鉄が日野・セレガ、宮交が三菱ふそう・エアロクイーンMであった。宮交はあおしま号と同じデザインで愛称表記のみ「ひえつき」としたのに対し、近鉄は別デザインの車両であった。運行終了後は、宮交は高速・観光色に変更して他路線へ転出、近鉄はしばらく塗装変更せず(愛称表記は削除)熊本線サンライズ号などに使用、のちに2度の塗装変更を経て甲府線クリスタルライナーにも運用された。
[編集] 特記事項
- 近畿地方~宮崎間の系統は宮崎空港が宮崎市の中心街から比較的近い場所にあり且つJR線が宮崎空港へ延伸する等、空港との連携が強いという概念があり、また関西~宮崎間にはフェリーも盛んに運航されているためユーザの選択肢がかなり多様となり、両系統とも九州内は西側(熊本県経由)を大回りする等距離的にも鹿児島方面系統に比べ長くなる(運賃は鹿児島線よりも安くなっていた)という運行コスト上のハンデもあった。同じ東九州の関西~大分県の路線も、宮崎同様フェリーとの競合があり、近鉄はエメラルド号を運行(競合して阪急バスなどのゆのくに号もあった)していたが、こちらも1997年に運行を終了している。
- 当系統の廃止後、寝台特急「彗星」も2005年に廃止となり、関西 - 宮崎間を含む本州 - 東九州地区を結ぶ夜行陸上交通は共倒れの状態となった。しかし、宮崎側はおひさま号として、大分側は2011年12月21日より近鉄と大分側3事業者との共同運行において「SORIN号」が運行開始した事で、宮崎・大分共に事実上の路線復活により、再び関西 - 東九州間の夜行での陸上移動が可能になった。
- あおしま号・ひえつき号は共同運行会社が同じであるが、熊本以南の運行経路が大きく異なることから、2006年に統合された「ツィンクル号」(大阪~新宿)と「トレンディ号」(大阪~八王子)の様な統合(ともに大阪~八王子の経路がほぼ同じのため、統合して大阪~八王子・新宿とした)が困難であったことも両系統が共倒れとなった遠因であった。