「キンシャサノキセキ」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
探偵クン (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
探偵クン (会話 | 投稿記録)
m編集の要約なし
36行目: 36行目:
[[2010年]]も前年同様[[オーシャンステークス]]から始動。道中は中団内を追走し、直線では内で馬群をさばくのに手間取るものの、前が開いてからは一完歩ごとに差を詰め、残り100mで先頭に立ち勝利、重賞3連勝を果たした。そして3月28日の第40回高松宮記念、3枠6番という好枠から先行集団をマークしながらレースを進め、直線で先行した[[ヘッドライナー (競走馬)|ヘッドライナー]]を捉えて先頭に立つと、外から急襲した[[ビービーガルダン]]をハナ差抑えて1着となり初のGI制覇を果たした。南半球産の日本調教馬が日本のGI級競走に優勝するのは[[グレード制]]導入後は初めて。それ以前に遡っても[[1956年]][[天皇賞(秋)]]のミツドフアーム以来44年振りである。秋は[[セントウルステークス]]からの予定だったが、疝痛のため出走を取り消した。本番のスプリンターズステークスでは中団から追い込んで3位入線するも、[[ダッシャーゴーゴー]]の降着により2着に繰り上がった。[[マイルチャンピオンシップ]]では3番人気に支持され、道中中団を追走も直線でまったく伸びず13着と大敗した。[[12月18日]]の阪神カップでは好位4番手から抜け出すと、直線では逃げた[[レッドスパーダ]]との叩き合いとなり最後はクビ差で制し連覇を達成した。なお、この年のG1競走1勝、2着1回を含む短距離重賞3勝の成績が認められ、[[JRA賞最優秀短距離馬]]に選出されている。
[[2010年]]も前年同様[[オーシャンステークス]]から始動。道中は中団内を追走し、直線では内で馬群をさばくのに手間取るものの、前が開いてからは一完歩ごとに差を詰め、残り100mで先頭に立ち勝利、重賞3連勝を果たした。そして3月28日の第40回高松宮記念、3枠6番という好枠から先行集団をマークしながらレースを進め、直線で先行した[[ヘッドライナー (競走馬)|ヘッドライナー]]を捉えて先頭に立つと、外から急襲した[[ビービーガルダン]]をハナ差抑えて1着となり初のGI制覇を果たした。南半球産の日本調教馬が日本のGI級競走に優勝するのは[[グレード制]]導入後は初めて。それ以前に遡っても[[1956年]][[天皇賞(秋)]]のミツドフアーム以来44年振りである。秋は[[セントウルステークス]]からの予定だったが、疝痛のため出走を取り消した。本番のスプリンターズステークスでは中団から追い込んで3位入線するも、[[ダッシャーゴーゴー]]の降着により2着に繰り上がった。[[マイルチャンピオンシップ]]では3番人気に支持され、道中中団を追走も直線でまったく伸びず13着と大敗した。[[12月18日]]の阪神カップでは好位4番手から抜け出すと、直線では逃げた[[レッドスパーダ]]との叩き合いとなり最後はクビ差で制し連覇を達成した。なお、この年のG1競走1勝、2着1回を含む短距離重賞3勝の成績が認められ、[[JRA賞最優秀短距離馬]]に選出されている。


[[2011年]]も前年同様[[オーシャンステークス]]から始動。掛かり気味に後方2番手で追走し、直線で外から猛然と追い込んだが2着。次の[[高松宮記念 (競馬)|高松宮記念]]では3番人気に推された。レースでは積極果敢に先団を形成、直線で軽々と抜け出し追い込んできた[[サンカルロ]]に1馬身1/4の差をつけ完勝。同レース史上初の連覇、騎乗した[[ウンベルト・リスポリ]]は来日初G1勝利を飾った。レース後は海外挑戦など次戦以降の模索もされていたが、翌日の[[3月28日]]に引退が発表された。引退後は[[社台スタリオンステーション]]で種牡馬となる<ref>[http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2011/03/28/kiji/K20110328000517170.html ]高松宮記念連覇から一夜 キンシャサノキセキ電撃引退</ref>。
[[2011年]]も前年同様[[オーシャンステークス]]から始動。掛かり気味に後方2番手で追走し、直線で外から猛然と追い込んだが2着。次の[[高松宮記念 (競馬)|高松宮記念]]では3番人気に推された。レースでは積極果敢に先団を形成、直線で軽々と抜け出し追い込んできた[[サンカルロ]]に1馬身1/4の差をつけ完勝。同レース史上初の連覇、騎乗した[[ウンベルト・リスポリ]]は来日初G1勝利を飾った。レース後は海外挑戦など次戦以降の模索もされていたが、翌日の[[3月28日]]に引退が発表された。引退後は[[社台スタリオンステーション]]で種牡馬となる<ref>[http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2011/03/28/kiji/K20110328000517170.html 高松宮記念連覇から一夜 キンシャサノキセキ電撃引退]</ref>。


<gallery>
<gallery>

2011年3月28日 (月) 05:10時点における版

キンシャサノキセキ
2010年高松宮記念
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2003年9月24日(21歳)
登録日 2005年11月24日
フジキセキ
ケルトシャーン
母の父 Pleasant Colony
生国 オーストラリアの旗 オーストラリア
生産者 Arrowleave Joint Venture
馬主 吉田和美
調教師 堀宣行美浦
競走成績
生涯成績 31戦12勝
獲得賞金 7億8530万6000円
テンプレートを表示

キンシャサノキセキKinshasa no Kiseki)は、オーストラリア生産され、日本で調教された競走馬である。主な勝ち鞍は2010年2011年高松宮記念。馬名は、モハメド・アリがザイール共和国(現コンゴ民主共和国)の首都キンシャサジョージ・フォアマンに勝ち、プロボクシング世界ヘビー級王座を奪還した際に謳われたキンシャサの奇跡から取られている。

経歴

2003年9月24日オーストラリアにて誕生。美浦トレーニングセンター所属の堀宣行厩舎に入厩。

2005年12月3日新馬戦にて、五十嵐冬樹騎乗でデビューし、デビュー戦で初勝利を挙げた。年が明けた2006年1月5日、ジュニアカップも勝ち、デビュー2連勝を飾った。

3歳時は第15回アーリントンカップで1番人気に支持されたものの6着と敗れた。続くNHKマイルカップでは3着に入った。

それ以後は出走する度に1番人気に推されることが多いが、気性難からくる掛かり癖のために、勝ち星になかなか恵まれずという状況が続いた。

2008年、5歳になってから漸く本格化したのか、3月30日高松宮記念に於いて、岩田康誠と初コンビを組んで2着に入り、再び岩田とのコンビで臨んだ7月6日の第15回函館スプリントステークスで、第4コーナーを回って先頭に立つとそのままゴールを駆け抜け、デビュー17戦目にして初の重賞ウイナーとなった。続くキーンランドカップでは、1番人気に支持されたものの、3着だった。そして迎えた大一番、スプリンターズステークスでは2着だった。

2009年オーシャンステークスから始動。1番人気に推されたが、最後の直線で伸び切れず10着と大敗した。その後、3月29日の高松宮記念では10着に敗れた。休養を挟み、10月4日のスプリンターズステークスでは好位でレースを進めたが直線で失速して12着と惨敗した。続く10月31日スワンステークスでは4・5番手でレースを進め、直線で先行して粘るアーリーロブストとの競り合いを制し、重賞2勝目を挙げた。その後、12月20日の第4回阪神カップミルコ・デムーロ騎乗で出走、スタートで出遅れたものの、直線で真ん中から一気に抜け出し、2着のプレミアムボックスサンカルロ(同着)に1馬身差をつけて重賞3勝目を挙げた。

2010年も前年同様オーシャンステークスから始動。道中は中団内を追走し、直線では内で馬群をさばくのに手間取るものの、前が開いてからは一完歩ごとに差を詰め、残り100mで先頭に立ち勝利、重賞3連勝を果たした。そして3月28日の第40回高松宮記念、3枠6番という好枠から先行集団をマークしながらレースを進め、直線で先行したヘッドライナーを捉えて先頭に立つと、外から急襲したビービーガルダンをハナ差抑えて1着となり初のGI制覇を果たした。南半球産の日本調教馬が日本のGI級競走に優勝するのはグレード制導入後は初めて。それ以前に遡っても1956年天皇賞(秋)のミツドフアーム以来44年振りである。秋はセントウルステークスからの予定だったが、疝痛のため出走を取り消した。本番のスプリンターズステークスでは中団から追い込んで3位入線するも、ダッシャーゴーゴーの降着により2着に繰り上がった。マイルチャンピオンシップでは3番人気に支持され、道中中団を追走も直線でまったく伸びず13着と大敗した。12月18日の阪神カップでは好位4番手から抜け出すと、直線では逃げたレッドスパーダとの叩き合いとなり最後はクビ差で制し連覇を達成した。なお、この年のG1競走1勝、2着1回を含む短距離重賞3勝の成績が認められ、JRA賞最優秀短距離馬に選出されている。

2011年も前年同様オーシャンステークスから始動。掛かり気味に後方2番手で追走し、直線で外から猛然と追い込んだが2着。次の高松宮記念では3番人気に推された。レースでは積極果敢に先団を形成、直線で軽々と抜け出し追い込んできたサンカルロに1馬身1/4の差をつけ完勝。同レース史上初の連覇、騎乗したウンベルト・リスポリは来日初G1勝利を飾った。レース後は海外挑戦など次戦以降の模索もされていたが、翌日の3月28日に引退が発表された。引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬となる[1]

競走成績

年月日 競馬場 競走名


オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
上り3F
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2005 12. 3 中山 2歳新馬 12 5 5 1.8 (1人) 1着 五十嵐冬樹 52 芝1200m(良) 1:11.7(34.7) -0.4 (ヤクモキャット)
2006 1. 5 中山 ジュニアC OP 12 8 12 6.1 (5人) 1着 柴山雄一 54 芝1600m(良) 1:33.6(34.3) 0.0 (アドマイヤカリブ)
2. 25 阪神 アーリントンC GIII 15 8 14 2.5 (1人) 6着 柴山雄一 54 芝1600m(良) 1:35.8(35.9) 1.1 ステキシンスケクン
4. 2 阪神 マーガレットS OP 11 4 4 1.5 (1人) 4着 武豊 55 芝1400m(重) 1:26.6(39.1) 0.5 エムエスワールド
5. 7 東京 NHKマイルC GI 18 7 15 14.8 (6人) 3着 安藤勝己 55 芝1600m(良) 1:33.4(35.3) 0.2 ロジック
10. 7 東京 アイルランドT 16 2 4 2.5 (1人) 4着 安藤勝己 54 芝1600m(稍) 1:33.6(34.8) 0.3 ニシノナースコール
11. 5 京都 桂川S 15 2 3 3.4 (1人) 1着 安藤勝己 55 芝1400m(良) 1:19.4(32.9) -0.5 (スピニングノアール)
11. 19 京都 マイルCS GI 18 7 14 13.2 (5人) 5着 秋山真一郎 55 芝1600m(良) 1:33.2(35.3) 0.5 ダイワメジャー
2007 1. 6 京都 京都金杯 GIII 16 7 14 4.0 (1人) 6着 安藤勝己 55 芝1600m(良) 1:34.3(35.0) 0.4 マイネルスケルツィ
2. 25 阪神 阪急杯 GIII 16 4 7 3.0 (1人) 4着 O.ペリエ 55 芝1400m(良) 1:20.7(34.3) 0.2 プリサイスマシーン
エイシンドーバー
4. 29 新潟 谷川岳S OP 16 2 3 1.8 (1人) 1着 藤田伸二 55 芝1400m(良) 1:20.1(35.1) -0.1 (ペールギュント)
9. 9 阪神 セントウルS GII 16 6 11 2.6 (1人) 3着 藤田伸二 57 芝1200m(良) 1:07.9(34.0) 0.8 サンアディユ
11. 23 東京 キャピタルS OP 18 8 18 5.5 (2人) 1着 藤田伸二 56 芝1600m(良) 1:32.8(34.1) -0.1 エアシェイディ
2008 1. 5 京都 京都金杯 GIII 16 4 8 5.1 (2人) 10着 藤田伸二 57 芝1600m(良) 1:34.3(35.2) 0.7 エイシンデピュティ
3. 2 阪神 阪急杯 GIII 16 5 10 4.5 (2人) 5着 安藤勝己 56 芝1400m(良) 1:21.3(34.6) 0.6 ローレルゲレイロ
3. 30 中京 高松宮記念 GI 18 5 10 9.3 (5人) 2着 岩田康誠 57 芝1200m(良) 1:07.1(33.4) 0.0 ファイングレイン
7. 6 函館 函館スプリントS JpnIII 16 3 6 1.8 (1人) 1着 岩田康誠 56 芝1200m(良) 1:08.4(35.3) -0.1 (トウショウカレッジ)
8. 31 札幌 キーンランドC JpnIII 16 1 2 2.0 (1人) 3着 岩田康誠 56 芝1200m(良) 1:08.1(33.7) 0.2 タニノマティーニ
10. 5 中山 スプリンターズS GI 16 8 15 5.9 (2人) 2着 岩田康誠 57 芝1200m(良) 1:08.2(34.0) 0.2 スリープレスナイト
2009 3. 7 中山 オーシャンS GIII 16 5 9 2.9 (1人) 10着 岩田康誠 57 芝1200m(稍) 1:09.5(36.0) 0.3 アーバニティ
3. 29 中京 高松宮記念 GI 18 5 9 9.0 (5人) 10着 岩田康誠 57 芝1200m(良) 1:08.8(35.5) 0.8 ローレルゲレイロ
10. 4 中山 スプリンターズS GI 16 2 4 9.6 (4人) 12着 三浦皇成 57 芝1200m(良) 1:07.9(34.6) 0.4 ローレルゲレイロ
10. 31 京都 スワンS GII 18 6 12 8.6 (4人) 1着 C.スミヨン 57 芝1400m(良) 1:20.3(33.9) 0.0 アーリーロブスト
12. 20 阪神 阪神C GII 18 1 2 4.7 (1人) 1着 M.デムーロ 57 芝1400m(良) 1:20.4(34.7) -0.2 プレミアムボックス
サンカルロ
2010 3. 6 中山 オーシャンS GIII 16 2 3 4.2 (2人) 1着 四位洋文 58 芝1200m(重) 1:09.8(35.7) 0.0 エーシンエフダンズ
3. 28 中京 高松宮記念 GI 18 3 6 3.7 (1人) 1着 四位洋文 57 芝1200m(良) 1:08.6(34.6) 0.0 ビービーガルダン
9. 12 阪神 セントウルS GII 15 1 2 取消 四位洋文 59 芝1200m(良) 出走取消 ダッシャーゴーゴー
10. 3 中山 スプリンターズS GI 16 7 14 5.6 (3人) 2着 四位洋文 57 芝1200m(良) 1:07.6(33.9) 0.2 ウルトラファンタジー
11. 21 京都 マイルCS GI 18 8 17 7.2 (3人) 13着 R.ムーア 57 芝1600m(良) 1:32.5(34.9) 0.7 エーシンフォワード
12. 18 阪神 阪神C GII 17 7 14 3.9 (2人) 1着 C.スミヨン 57 芝1400m(良) 1:20.3(34.3) 0.0 レッドスパーダ

血統表

キンシャサノキセキ血統サンデーサイレンス系 / アウトブリード ) (血統表の出典)

フジキセキ
1992 青鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ミルレーサー
Millracer
1983 鹿毛
Le Fabuleux Wild Risk
Anguar
Marston's Mill In Reality
Millicent

*ケルトシャーン
Keltshaan
1994 鹿毛
Pleasant Colony
1978 黒鹿毛
His Majesty Ribot
Flower Bowl
Sun Colony Sunrise Flight
Colonia
母の母
Featherhill
1978 鹿毛
Lyphard Northern Dancer
Goofed
Lady Berry Violon d'Ingres
Moss Rose
主な近親

脚注