コンテンツにスキップ

タイ・ケリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タイラー・ケリー
Tyler Kelly
ニューヨーク・メッツ時代
(2018年7月13日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イスラエルの旗 イスラエル
出身地 テキサス州ダラス
生年月日 (1988-07-20) 1988年7月20日(36歳)
身長
体重
6' 0" =約182.9 cm
180 lb =約81.6 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 外野手三塁手二塁手
プロ入り 2009年 MLBドラフト13巡目
初出場 2016年5月24日 ワシントン・ナショナルズ
最終出場 2018年7月23日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム イスラエルの旗 イスラエル
五輪 2021年
WBC 2017年2023年

タイラー・パトリック・ケリー: Tyler Patrick Kelly, 1988年7月20日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身の元プロ野球選手ユーティリティプレイヤー)。右投両打。愛称はTK[1]

経歴

[編集]

プロ入りとオリオールズ傘下時代

[編集]

2009年MLBドラフト13巡目(全体386位)でボルチモア・オリオールズから指名され[2]6月16日に契約。契約後、A-級アバディーン・アイアンバーズ英語版でプロデビュー。61試合に出場して打率.265・1本塁打・18打点・3盗塁の成績を残した[2]

2010年はA級デルマーバ・ショアバーズ英語版でプレーし、129試合に出場して打率.259・4本塁打・58打点・5盗塁の成績を残した[2]

2011年はA級デルマーバでプレーし、120試合に出場して打率.274・4本塁打・46打点・11盗塁の成績を残した[2]

2012年はA+級フレデリック・キーズ英語版で開幕を迎え、28試合に出場後、5月13日にAAA級ノーフォーク・タイズへ昇格[2]。11試合に出場して打率.278・1本塁打・2打点の成績だったが、5月27日にA+級フレデリックへ降格[2]。降格後は48試合で打率.386と結果を残し、7月16日にAA級ボウイ・ベイソックスへ昇格[2]。AA級ボウイでは46試合に出場して打率.308・1本塁打・27打点・1盗塁の成績を残した[2]。オフにオリオールズ傘下所属選手によるオールスターチームにユーティリティープレイヤーとして選出された[3]

2013年は開幕からAA級ボウイでプレーし、72試合に出場して打率.283・1本塁打・47打点・4盗塁の成績を残した[2]

マリナーズ傘下時代

[編集]

2013年6月30日エリック・テイムズとのトレードで、シアトル・マリナーズへ移籍した[4]。移籍後はAAA級タコマ・レイニアーズで54試合に出場して打率.320、3本塁打・17打点・3盗塁の成績を残した[2]。オフにマリナーズ傘下所属選手によるオールスターチームに二塁手として選出された[5]

2014年はAAA級タコマでプレーし、134試合に出場して打率.263・15本塁打・80打点・11盗塁の成績を残した[2]。この年もマリナーズ傘下所属選手によるオールスターチームに、2年連続で二塁手として選出された[6]

カージナルス傘下時代

[編集]

2014年11月20日サム・ガビグリオとのトレードで、セントルイス・カージナルスへ移籍した[7]。同日にカージナルスとメジャー契約を結び、40人枠入りした[2]

2015年4月3日に傘下のAAA級メンフィス・レッドバーズへ異動し、そのまま開幕を迎えた。その後はメジャーへ昇格することができず、7月21日DFAとなった[8]。AAA級メンフィスでは79試合に出場して打率.203・2本塁打・21打点・3盗塁の成績を残した[2]

ブルージェイズ傘下時代

[編集]

2015年7月22日ウェイバー公示を経てトロント・ブルージェイズへ移籍した[9]。移籍後は傘下のAAA級バッファロー・バイソンズでプレーしていたが、8月29日にDFAとなり[10]、31日にブルージェイズとマイナー契約で再契約した。AAA級バッファローでは38試合に出場して打率.264・1本塁打・12打点の成績を残した[2]。オフの11月7日にFAとなった。

メッツ時代

[編集]

2015年11月13日ニューヨーク・メッツとマイナー契約を結んだ[11]

2016年はAAA級ラスベガス・フィフティワンズで開幕を迎え、35試合の出場で打率.391・2本塁打・15打点・2盗塁と活躍し、5月23日ルーカス・ドゥーダ故障者リスト入りしたため、メッツとメジャー契約を結んだ[12]5月24日ワシントン・ナショナルズ戦で8番・三塁手として先発起用されメジャーデビュー。この日は4打数無安打3三振に終わった[13]5月30日シカゴ・ホワイトソックス戦でホセ・キンタナからメジャー初安打となる中堅への安打を記録[14]6月8日ピッツバーグ・パイレーツ戦では、ジェイムソン・タイヨンから右翼スタンドへのメジャー初本塁打を放った[15]が、6月10日にAAA級ラスベガスへ降格した[16]6月16日フアン・ラガーレスが故障者リスト入りしたため、再びメジャーへ昇格[17]。主に代打として4試合に出場したが、4打数無安打と結果を残せず、6月22日に再びAAA級ラスベガスへ降格した[18]。最終的には39試合に出場し、打率.241・1本塁打・7打点を記録したほか、9三振に対して11四球を選ぶ選球眼の良さも発揮し、出塁率.352と高かった。守備面では内外野の複数ポジションを守り分けたが、主に左翼手と三塁手を守った。左翼手では、8試合で無失策DRS +3・UZR +1.9、三塁手では10試合で無失策・DRS +1・UZR +1.0と、いずれもポジションでも安定した守備力を発揮した。

また、8月26日第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)予選のイスラエル代表に選出された[19]。この予選4組において決勝戦でイギリスに勝利し、本大会初出場を決めた[20]

2017年1月18日に第4回WBC本戦のイスラエル代表に選出された[21]2月9日ジェリー・ブレビンスの再契約に伴ってDFAとなった[22]2月13日にマイナー契約でAAA級ラスベガスに降格した[2]。3月に選出されていたWBCに参加。4月2日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りしたが、4月8日にDFAとなった[2]

ブルージェイズ復帰

[編集]

2017年4月10日にウェイバー公示を経てブルージェイズへ移籍した。AAA級バッファローで2試合出場後、4月18日にメジャー昇格したものの出番は無く、21日にDFAとなった[2]

フィリーズ時代

[編集]

2017年4月22日に金銭トレードで、フィラデルフィア・フィリーズへ移籍した[23]4月25日にアクティブ・ロースター入りしたが当日の試合(マイアミ・マーリンズ戦)は雨で延期となった[24]。この年の2球団合計では70試合に出場して打率.191・2本塁打・14打点の成績を残した。レギュラーシーズン終了後の10月4日に40人枠から外れる形で傘下のAAA級リーハイバレー・アイアンピッグスへ配属され、翌5日にFAとなった[2]

メッツ復帰

[編集]

2018年1月26日にメッツとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[2]。シーズンでは開幕からAAA級ラスベガスでプレーし、6月11日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[25]7月24日にDFAとなり[26]、26日にAAA級ラスベガスへ配属された[2]。10月2日にFAとなった[2]

エンゼルス傘下時代

[編集]

2019年2月5日にロサンゼルス・エンゼルスとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[2]。開幕後はAAA級ソルトレイク・ビーズでプレーし、80試合出場、打率.246、1本、22打点の成績を残していたが、8月26日に現役引退することを発表した[2]

現役復帰

[編集]

2021年1月29日に独立リーグ・アメリカン・アソシエーション(AA)のカンザスシティ・モナークスと契約した[27]が、AAシーズン開幕前の4月8日にアトランティックリーグ(AL)のロングアイランド・ダックスへ後日発表選手との交換で移籍した[28]。ALシーズン開幕前の5月22日にシアトル・マリナーズとマイナー契約を結び、AAA級タコマ・レイニアーズに配属された[2][29]。タコマでは24試合に出場し、打率.227、2本塁打、10本塁打という成績だった。7月8日に自由契約となった[2]。退団後はロングアイランド・ダックスに復帰した。

2022年3月8日にロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結んだ[2]。この年もメジャー昇格はできず、8月23日に自由契約となった[2]

2023年3月に開催された第5回WBCイスラエル代表として出場した[30]。この大会を最後に現役を引退した[31]

現役引退後

[編集]

2023年シーズンより、シアトル・マリナーズ傘下AAA級タコマ・レイニアーズのコーチに就任した[31]

詳細情報

[編集]

年度別打撃成績

[編集]
















































O
P
S
2016 NYM 39 71 58 9 14 1 1 1 20 7 0 0 0 2 11 0 0 9 2 .241 .352 .345 .697
2017 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .000 .000 .000 .000
PHI 69 104 88 11 17 7 0 2 30 14 0 0 4 3 8 0 1 24 0 .193 .260 .341 .601
'17計 70 105 89 11 17 7 0 2 30 14 0 0 4 3 8 0 1 25 0 .191 .257 .337 .595
2018 NYM 9 12 11 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2 1 .091 .167 .091 .258
MLB:3年 118 188 158 21 32 8 1 3 51 21 0 0 4 5 20 0 1 36 3 .203 .288 .323 .611
  • 2020年度シーズン終了時

背番号

[編集]
  • 55(2016年 - 同年途中)
  • 56(2016年途中 - 2017年途中)
  • 15(2017年途中 - 同年終了)
  • 66(2018年)

代表歴

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Breakdown of Phillies' Players Weekend names MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月19日閲覧
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa MLB公式プロフィール参照。2023年6月25日閲覧。
  3. ^ Ashley Marshall (2012年10月5日). “Machado, Bundy cream of O's crop”. MiLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  4. ^ "Mariners acquire infielder Ty Kelly from Orioles" (Press release). MLB.com (Seattle Mariners). 30 June 2013. 2016年7月28日閲覧
  5. ^ Jake Seiner (2013年12月9日). “Plenty of fish in Mariners' MiLB ocean”. MiLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  6. ^ Danny Wild (2014年10月16日). “Lara, Peterson come up big for Mariners”. MiLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  7. ^ "Cardinals and Mariners announce trade; Redbirds acquire infielder Ty Kelly; set 40-man M.L. roster" (Press release). MLB.com (St. Louis Cardinals). 20 November 2014. 2016年7月28日閲覧
  8. ^ Cardinals Designate Ty Kelly For Assignment”. MLB Trade Rumors (2015年7月21日). 2016年7月28日閲覧。
  9. ^ "Blue Jays claim Kelly" (Press release). MLB.com (Toronto Blue Jays). 22 July 2015. 2016年7月28日閲覧
  10. ^ Jamie Ross (2015年8月29日). “Thole optioned to make room for Hutchison”. MLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  11. ^ "Mets sign infielder/outfielder TY Kelly" (Press release). MLB.com (New York Mets). 13 November 2015. 2016年7月28日閲覧
  12. ^ "Mets place Lucas Duda on DL, select Ty Kelly" (Press release). MLB.com (New York Mets). 23 May 2016. 2016年7月28日閲覧
  13. ^ Scores for May 24, 2016”. ESPN (2016年5月24日). 2016年7月28日閲覧。
  14. ^ Scores for May 30, 2016”. ESPN (2016年5月24日). 2016年7月28日閲覧。
  15. ^ Scores for Jun 8, 2016”. ESPN (2016年6月8日). 2016年7月28日閲覧。
  16. ^ Andrew Gruman (2016年6月11日). “Sore Walker sits with Johnson activated”. MLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  17. ^ "Mets place Juan Lagares on DL; Ty Kelly recalled" (Press release). MLB.com (New York Mets). 16 June 2016. 2016年7月28日閲覧
  18. ^ "Mets recall RHP Logan Verrett; option INF Ty Kelly" (Press release). MLB.com (New York Mets). 22 June 2016. 2016年7月28日閲覧
  19. ^ Rosters for WBC Brooklyn Qualifier announced World Baseball Classic (英語) (2016年8月26日) 2017年9月19日閲覧
  20. ^ Israel drops Great Britain for 1st Classic berth The official site of World Baseball Classic (英語) (2015年9月26日) 2017年9月19日閲覧。
  21. ^ Kelly, Fuld Among Players Confirmed for Team Israel WBC Israel Association of Baseball - האיגוד הישראלי לבייסבול (英語) (2017年1月18日) 2017年9月19日閲覧
  22. ^ Steve Adams (2017年2月9日). “Mets Designate Ty Kelly For Assignment”. MLB Trade Rumors. 2017年2月11日閲覧。
  23. ^ Phils acquire utility man Kelly from Blue Jays” (英語). MLB.com (2017年4月22日). 2017年4月23日閲覧。
  24. ^ Todd Zolecki (2017年4月25日). “Kelly joins Phillies after trade with Blue Jays” (英語). MLB.com. 2017年4月26日閲覧。
  25. ^ Anthony DiComo (2018年6月11日). “Mets release first baseman Adrian Gonzalez” (英語). MLB.com. 2018年6月13日閲覧。
  26. ^ Anthony DiComo (2018年7月24日). “Mets call up hot-hitting McNeil from Vegas” (英語). MLB.com. 2018年7月25日閲覧。
  27. ^ kscitymonarchsの2021年1月29日のツイート- X(旧Twitter)
  28. ^ DUCKS SIGN THREE-YEAR MLB VETERAN AND TEAM ISRAEL STAR TY KELLY”. Long Island Ducks Baseball (2021年4月8日). 2021年6月27日閲覧。
  29. ^ Ty Kelly's Contract Purchased by Seattle Mariners”. Atlantic League Professional Baseball (2021年5月22日). 2021年6月27日閲覧。
  30. ^ Israel Roster & Staff”. MLB.com. 2023年6月25日閲覧。
  31. ^ a b Christina De Nicola (2023年3月9日). “After the Classic, Kelly plans to hit Triple-A ... as a coach”. MLB.com. 2023年6月25日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]