熊本県道337号熊本菊陽線

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一般県道
熊本県道337号標識
熊本県道337号 熊本菊陽線
一般県道 熊本菊陽線
総延長 15 km
起点 熊本県熊本市中央区薬園町【北緯32度48分45.9秒 東経130度42分57.8秒
終点 熊本県菊池郡菊陽町大字原水【北緯32度52分25.9秒 東経130度50分52.2秒
接続する
主な道路
記法
国道3号
都道府県道37号標識
熊本県道36号熊本益城大津線
国道3号 熊本北バイパス
国道57号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路

熊本県道337号熊本菊陽線(くまもとけんどう337ごう くまもときくようせん)は、熊本県熊本市中央区から菊池郡菊陽町に至る一般県道である。

概要

1994年平成6年)、国道57号菊陽バイパスの開通により、もとの国道57号であった部分が建設省(現国土交通省)から熊本県に移管され、新たに認定された県道である。九州を横断する主要幹線道路の一区間であり、観光および、都市間産業道路としての役割を果たす[1]。古くは、豊後街道と称され、肥後(熊本県)と豊後(大分県)を結ぶ幹線道路は大津街道とも称された[2]。菊陽バイパス開通以後も、行楽期の日は交通量が多く混雑をきたしていることが知られている[1]。起点の薬園町交差点 - 子飼交差点の間は交通量が多く、よく渋滞する。また、平日の朝ラッシュ時には5 km以上の渋滞もしばしば発生する他、沿線の熊本大学センター試験などの各種試験学園祭といったイベントが開催されるときも当県道が混雑し、渋滞が発生する。熊本市北区龍田町 - 菊池郡菊陽町の9.2 km区間は、「菊陽杉並木」の名で往時のスギの並木がそのまま残されているところで、1986年(昭和61年)8月10日に、旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された「日本の道100選」に選定されている[3]

路線データ

全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
  • 起点:熊本県熊本市中央区薬園町(浄行寺交差点、国道3号交点)
  • 終点:熊本県菊池郡菊陽町大字原水(菊陽町原水交差点、国道57号交点)
  • 陸上距離:15.0 km

路線状況

別名

熊本市から大分県(豊後国)鶴崎を結ぶ旧街道の呼び名で、当県道はその一部にあたる。豊後街道のうち、菊陽町から大津町にかけての道路は、大津街道ともよばれる。江戸時代には、肥後54万石細川藩の参勤交代にも利用された。幅員が30 - 40 mあり、北半分が鉄道の豊肥本線、南半分は旧国道57号である県道熊本菊陽線が通り、熊本市北区龍田町弓削から菊陽町までの間には、加藤清正屋久島から取り寄せて植栽されたという伝説もある[注釈 1]11 kmほど続く樹齢300年を超える杉並木が残されている[4][2]。街路樹としての景観が優れていることが評価され、読売新聞社選定の「新・日本街路樹100景」(1994年)のひとつに選定されている[4]。1934年(昭和9年)、大津街道杉並木保存会によって、文政元年(1818年)この地に来遊した頼山陽が山陽外史と称し書き記したとされる大津街道の誌が書かれた詩碑が立てられ、菊陽町津久礼の地に残っている[1]。近年の排ガスなどの影響で、1000本余りあるスギのうちの約半数が衰退減少が見られたことが調査で判明し、熊本県の関係機関への呼びかけで1986年(昭和61年)に「大津街道杉並木連絡協議会」が設立され、翌1987年(昭和62年)からスギの補植による並木の保全復元が行われている[1]

重複区間

地理

沿道には、江戸時代の里程木である幹周り約4 mのエノキや、カシワ、スギの老木が茂り、その中に宮本武蔵の墓があった場所が「武蔵塚公園」として整備されている[2]

通過する自治体

交差する道路

交差する道路 市町村名 交差する場所
国道3号 熊本市 中央区 薬園町 浄行寺交差点 / 起点
熊本県道37号熊本菊鹿線 薬園町 薬園町交差点
国道3号 / 熊本北バイパス 北区 龍田陳内1丁目 陳内西交差点
熊本県道232号小池竜田線 龍田1丁目
熊本県道207号瀬田竜田線 龍田7丁目 龍田九丁目交差点
熊本県道231号託麻北部線 重複区間起点 龍田弓削1丁目
熊本県道231号託麻北部線 重複区間終点 龍田町弓削 龍田町弓削交差点
熊本県道316号住吉熊本線 弓削4丁目 弓削跨線橋際交差点
熊本県道138号辛川鹿本線 / 旧道 菊池郡 菊陽町 大字津久礼 竹迫踏切際交差点
熊本県道311号新山原水線 大字原水
熊本県道209号曲手原水線 大字原水
国道57号 大字原水 菊陽町原水交差点 / 終点

交差する鉄道

沿線にある施設など

脚注

注釈

  1. ^ 杉並木の植栽についての確かな記録は残されていないが諸説あり、加藤清正が植栽した説以外には、屋久杉の種を取り寄せて栽培したという説や、「一枝を折らば一指を斬るべし。一株を伐らば一首を馘(くびき)るべし」と制札を立てて愛護したとの伝承がある[1]

出典

参考文献

  • 浅井建爾『道と路がわかる辞典』(初版)日本実業出版社、2001年11月10日、127頁。ISBN 4-534-03315-X 
  • 「日本の道100選」研究会 著、国土交通省道路局(監修) 編『日本の道100選〈新版〉』ぎょうせい、2002年6月20日、204-205頁。ISBN 4-324-06810-0 

関連項目