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本願寺鹿児島別院

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本願寺鹿児島別院
所在地 鹿児島県鹿児島市東千石町21番38号
位置 北緯31度35分38.18秒 東経130度33分17.93秒 / 北緯31.5939389度 東経130.5549806度 / 31.5939389; 130.5549806座標: 北緯31度35分38.18秒 東経130度33分17.93秒 / 北緯31.5939389度 東経130.5549806度 / 31.5939389; 130.5549806
宗旨 浄土真宗
宗派 浄土真宗本願寺派
寺格 直属寺院(別院)
本尊 阿弥陀如来
正式名 本願寺鹿児島別院
別称 西本願寺、西別院
公式サイト [1]
法人番号 9340005000614 ウィキデータを編集
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本願寺鹿児島別院(ほんがんじかごしまべついん)は、鹿児島県鹿児島市東千石町にある浄土真宗本願寺派の直属寺院(別院)である。

概要

鹿児島を代表する浄土真宗の寺院であり、鹿児島県内の本願寺派の寺院を管轄する鹿児島教区教務所が併設されている。地元では本山の通称にちなみ「西本願寺」と呼ばれ親しまれている。

開門時間

  • 5月1日~10月31日(夏時間) 6:00 - 18:00
  • 11月1日~4月30日(冬時間) 6:30 - 17:30

法要・行事

  • 毎朝 - 晨朝勤行(夏時間6:30~/冬時間7:00~)。
  • 9月5日 - さつま開教記念法要
  • 12月12日~16日 - 報恩講法要

境内

  • 本堂 - 現在で4代目となる。チタン瓦が葺かれており、400人が一度に参拝できる(椅子席)。
  • 事務所 - 別院寺務所と教務所と併用している。本堂とは渡り廊下で繋がっている。
  • 鐘楼
  • 山門 - 脇には伝道掲示板があり、2019年頃から漫画のセリフなどからの引用がされており、注目されている。
  • 涙石 - 境内にある念仏弾圧の歴史を象徴する石。薩摩国諸記(本願寺蔵)によると、拷問は割木の上に正座をさせ、膝の上に20~30kgの石を乗せて、左右に揺さぶったという旨の記録が残っている。この石が別院に安置された経緯は不明だが、弾圧の歴史を物語るような姿に、明治時代の本願寺派勧学梅原真隆は「なみだ石 涙にぬれて もだしけり まことのいのち ためさるるとき」と詠んだ。[1]
  • 和光幼稚園

出張所

鹿児島市内(旧市域)には一般寺院(末寺)がないが、別院の出張所が22ヶ所あり[2]、一般寺院と同様に布教や各法要・儀式を執り行なっている。鹿児島別院の職員である僧侶が駐在している。

出張所一覧

歴史

桜島の大正大噴火の際に桜島から本願寺鹿児島別院に避難した避難民ら(1914年)
  • 室町時代末期以降 - 薩摩藩による念仏(浄土真宗)禁制。弾圧のなか、隠れ念仏、隠し念仏といった地下組織による信仰・布教が行われていた。
  • 幕末 - 全国的に起こった仏教弾圧運動「廃仏毀釈」により、薩摩藩に存在した仏教寺院は全て破却。僧侶も全員が還俗させられる。
  • 1876(明治9)年9月5日。鹿児島県参事の田畑常秋より「各宗旨ノ儀自今人民各自ノ信仰二任セ候条此段布達候条」と念仏禁制が解かれる。その後、本山・本願寺より開教使に任命された6名が鹿児島へ到着。石灯籠(いずろ)通りの柳田喜助の自宅を御本尊の仮懸所として、鹿児島の開教が始まった。明治11年に現在地を取得。紀州にあった性応寺を買得して移築し、別院が建立される。開教の拠点ができた。なお、御本尊は移築に合わせて性応寺の阿弥陀如来像をお迎えしたと伝わる。
  • 明治24年 - 参拝者増加により、本堂新築事業を立ち上げる。
  • 明治30年 - 新本堂完成(2代目)。
  • 大正3年 - 桜島の大正大噴火による被害。
  • この頃大正会館を建立。鉄筋コンクリート造りの洋館であり、多くの市民が学びの場として、交流の場として賑わったという。
  • 昭和20年 - 鹿児島大空襲で本堂等を全焼。御本尊などの仏具は出張所に疎開していたため難を逃れた。大正会館を仮本堂とする。
  • 昭和24年 - 本堂落成。(3代目)
  • 昭和50年 - 鹿児島別院再建に向けた委員会を結成。
  • 昭和57年 - 本堂再建。(4代目、現本堂)
  • 平成25年 - 屋根瓦チタン化工事。

チーたん

別院の屋根瓦のチタン化工事のころから、オリジナルキャラクターとしてチーたんが登場している。鹿児島別院の大きな屋根「チタン瓦」を頭に乗せ、鹿児島銘菓「かるかん」で出来た顔が特徴。

別院や併設の幼稚園の行事以外にも、天文館のイベントなどにも登場し、別院と鹿児島の街の盛り上げ役となっている。[25]

関連項目

  • 人吉別院 - 同様に近世の念仏弾圧のあった地域に建てられた別院。

脚注

  1. ^ かくれ念仏めぐり | かくれ念仏”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院 スマートフォンサイト. 2021年4月30日閲覧。
  2. ^ 鹿児島別院 出張所一覧 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院 スマートフォンサイト. 2021年4月26日閲覧。
  3. ^ 鹿児島別院 鴨池出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  4. ^ 鹿児島別院 荒田出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  5. ^ 鹿児島別院 宇宿出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  6. ^ 鹿児島別院 紫原出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  7. ^ 鹿児島別院 武出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  8. ^ 鹿児島別院 上町出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  9. ^ 鹿児島別院 清南出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  10. ^ 鹿児島別院 田上出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  11. ^ 鹿児島別院 和岡出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  12. ^ 鹿児島別院 城北出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  13. ^ 鹿児島別院 伊敷出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  14. ^ 鹿児島別院 草牟田出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  15. ^ 鹿児島別院 城西出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  16. ^ 鹿児島別院 西田出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  17. ^ 鹿児島別院 皆与志出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  18. ^ 鹿児島別院 犬迫出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  19. ^ 鹿児島別院 小山田出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  20. ^ 鹿児島別院 東俣出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  21. ^ 鹿児島別院 吉野出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  22. ^ 鹿児島別院 川上出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  23. ^ 鹿児島別院 本名出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  24. ^ 鹿児島別院 吉田出張所 | 県内寺院の紹介”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院. 2021年5月9日閲覧。
  25. ^ チーたんについて”. 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 本願寺鹿児島別院 スマートフォンサイト. 2021年8月31日閲覧。

外部リンク